セネカのレビュー一覧
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ネタバレ表題の他に「摂理について」「賢者の恒心について」の二篇収録。
前1年頃~65年のローマの哲学者
まず、全文読んでの感想は「それが出来たら苦労しないな」である。
「賢者の恒心について」では「賢者に不正は届かない」と述べている。
つまり、暴力も、悪意も賢者を害しようとするもの全ては賢者の持つ何物も奪えないということ、それは例え吊し上げられ、家、肉親全てを失おうとも賢者からは何も奪ったことにはならないというのである。
なぜなら賢者は全てを自らの内に託し、自らの善きものを盤石のうちに保ち、徳に自足しているから。と述べる。
しかし、では、そんな人が存在し得るのかという問いにセネカは「おそらく、それは -
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本書には以下の3篇が収められている。
1.「人生の短さについて」
2.「母ヘルウィアへのなぐさめ」
3.「心の安定について」
本書の訳者まえがきには、「セネカの人と思想にふれるための入門として編まれた」(p8)と書かれている。訳者の意図したとおり、本書を読む目的が、セネカを知るためであれば最適の書である。
だが、悩み事の解決策を求めているのなら、あまり役に立たないだろう。たとえば「人生の短さについて」悩んでいる人が本書を手に取ったとする。セネカは、閑暇を求めるべきであるといい、「閑暇な人といえるのは、英知を手にするために時間を使う人だけだ」(p66)としている。つまり、時間を浪費しないた -
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ストア派哲学者による名著
文体が硬く、少々読みづらいが、「時間」「幸福」「徳」「快楽」など
人類普遍のテーマについて取り扱っている
セネカの考え方は少々ストイックで高次元なので
堕落した(セネカから見れば)現代の価値観には所々馴染まない
断定口調の道徳の授業を聞いている気分になった
それでも、この本を繰り返し読むことで、
より高次な生にしていければ、と思う
にしても、哲学者が病むのはよく分かる
人生や幸福とは究極的に答えがない問いだから、考えるのは大変な労苦を伴う
●生の短さについて
セネカは時間を浪費する人を手厳しく批判する
それは、怠惰な人だけでなく、忙しい人も対象に入っている
生 -
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ネタバレ光文社古典新訳文庫の訳のおかげなのか、プルタルコスやキケロよりだいぶ読みやすい。読みやすいけど、内容は哲学というより自己啓発的な内容でちょっと退屈でもあった。
「われわれは、短い人生を授かったのではない。われわれが、人生を短くしているのだ」という「人生の短さについて」はなかなか耳の痛い話だ。過去の哲人の英知により打ち立てられたものこそ(世俗の名誉と違って)永遠である、という部分はちょっとプラトンの「饗宴」を思い出した。多忙な仕事に追われることをやめ、そのような過去の英知を知り求める事が真の閑暇である、とセネカは言う。そうして永遠につながることができる、というのはなかなか美しいと思った。しかし、