雨宮まみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
女性のリアルな悩みに優しく寄り添ってくれる温かい作品。
「私の悩みなんて周りと比べたらちっぽけだし、誰かに相談していいほどのものじゃない」と我慢して溜め込む人って自分含めたくさんいるんだなと気づかせてくれた。
「努力してないからじゃない?」という人は一体どれだけの努力をしたのだろう。
たまたま運が良くてその悩みを持たずに済んだってだけの話じゃないか。
「そんなの贅沢な悩みだよ」「あなたは恵まれているほうだよ」って言う人もそう。
その人がどれだけ苦しんでいるのか考えず表面上の事実だけを見て幸せか不幸か判断し、的外れな忠告をする。
当事者にさらに悩みを抱え込ませてしまう。
著者はそういったやり場の -
Posted by ブクログ
大好きだった雨宮まみ。ついに読みました。
主観的な美しさを大切にすること、自分らしくいきることを強い理想として掲げること、それが踏みにじられる瞬間を見るたびに涙が出るほど悔しくなること。
まるで私。
数年前から「あなたが輝くことは社会にとって必要」で、「あなたが輝けない(というより追い詰められる、苦しめられる)のは社会が間違ってる」というスタンスをとっているので、何があろうと自分の感受性を信じて守れと何度も説く彼女に本当に共感できた。
でも、服を着たりメイクをしたりすることに過剰なほど他者の評価を気にしているようにも感じた。職業とライフスタイルが私と全く違うからだと思うけど。キラキラした世界の -
Posted by ブクログ
もともとのwebコラムを当時リアルタイムで読んでたけど、その連載の真っ最中に亡くなって、私は職場でお昼を食べながら泣いた。
優しく知的で、弱くても前向きに生きていくための努力をやめない雨宮まみですら生き抜けなかった世界を、これから一人で生き抜いていかなくちゃいけないことがとても怖かった。
弱くてずるくて暗い私には、どうしてもどうしても、雨宮まみの言葉が必要なのに。
あれから数年経って悩みの中身も随分変わったけど、今読んでも泣けるし励まされる。
若いとかババアとか結婚してるかしてないかとか正社員か非正規かとか関係なく、それぞれの場所でみんな弱さや正しさや自分らしさに悩んでるんだと改めて。
自分 -
Posted by ブクログ
2018.4.22
雨宮まみの「だって女子だもん」を読んでめちゃくちゃ学ぶことが多かった
全部メモしてしまった↓
能町みね子
・付き合ったとき彼女キャラになる(自分が思う女の子らしい言動をやってみること)のが気持ち悪すぎるから結局あんまり楽しくなくてその人と一緒にいるのがつらくなってきてっていう悪循環ある
・女の子ってこうなんだよな~みたいなこと言われて全然違うんだけど普通の女の子扱いされてる女扱いプレイ
・結局グッと来る人とどうにかなりたいのがモテである
・自分の中途半端さが嫌だし我が道を言ってる人への憧れという気持ちと一般的に受け入れられるモテる感じになりたい気持ちが同時にある
・本当は -
Posted by ブクログ
悩み相談というか、もう愚痴となりそうな相談に、雨宮まみさんが答える本。
男性向けのポジティブで理性的な回答者なら、もっと建設的に、前向きなこたえを返すだろうし、場合によっては相談者が怒られる。
女性向けの(と言うと性差別かもしれないが)占い師やなんちゃらセラピストのような方が回答者なら「あなたは今のままでいいのよ」と、相談者を肯定し、気持ち良くさせたまま、ある方向性への誘導が透けて見えることが多い。
では、この本の雨宮さんはどうだろうか。
質問者を責めずに寄り添いうところは女性向けっぽい。けれども、その先の誘導はあまり見えず、それぞれの相談者のもつ力や才能を信じて、「絶対大丈夫」 -
Posted by ブクログ
「こじらせ女子」という流行語を生みだした雨宮まみの出世作。
“自分には女としての価値なんかない”という屈折した思いを抱える女性は平安の世から存在していたように思うけど、それに“こじらせ”という明確な言葉を与えたのは多分、この人が初めてだったんじゃないだろうか。
似たような言葉で能町さんの“モテない系”があるけど、“こじらせている”のはあくまでも自分視点で、“モテない”のは客観的な事実という意味で似て非なる言葉かと思う。
本書はこじらせ女子の生態解説書というだけでなく、こじらせてがんじがらめになった自分からの解放の指南書でもある。
こじらせ傾向のある女子には、ぜひ10代のうちに読むことをお薦め