楠木新のレビュー一覧
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1.この本を一言で表すと?
定年後に待ち受ける現実を明らかにし豊かに生きるためのヒントを提示した本。
2.よかった点を 3~5 つ
・名前を呼ばれるのは病院だけ(p41)
→こんなことは想像もしていなかったが、よく考えてみるとリアリティのある話だと思った。
・地域や家庭において私的な人間関係をどのように築いていくかが定年退職者の課題なのであろう。(p91)
→男性は特にこの点を注意すべきだと感じた。
・定年退職から 74 歳までと 75 歳以降、それに最期を迎える準備期間の三つに分けることが妥当である。(p109)
→定年から 74 歳までの黄金の 15 年をどのように過ごすかが大切だと思っ -
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ネタバレ楠木新さんの書籍な読みやすく、ほぼ50歳の今の自分には納得感が高く、なんとなく考えていること、思っていることをうまく言語化してくれる。
会社、個人双方にとってWin-Winとなる為に、「もう一人の自分」を作りましょう、そうすれば本業(サラリーマン)、「もう一人の自分」が。”ピンクレディー効果”としてうまくいく、定年後に向けて、「いい顔」で生きられる。
また、会社として間接的に社会につながるだけでなく、個人として直接的に社会につながる手段として「もう一人の自分」を持つことによって、「いい顔」で生きられる、ということらしい。
なお、自分のようなあまり社交的でなく、内向的な人でも社会とつながることを -
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ネタバレ京大法学部、大手生保で人事労務、のち支社長
MBA
すべての異動に意味があるというよりは、空いているポストに人を当てはめるという実務上の理由だけのケースもある。
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● 40歳以降、自力による敗者復活はほぼない。
他人頼み、自分の努力や能力を磨くこと、すなわち自力で実現できるものではない
40代以降に再び評価を得るケースは、ほぼ次の3点に限られる
1 過去に一緒に仕事をした上司や先輩からのヒキ
2 上司や先輩が事故や病気で出社できなくなったときの穴埋め。会社は継続的に業務を行う必要があるので、力不足と思ってもその人材を昇格させて急場をしのぐ
3 女性登用などのように、対外的なア -
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ネタバレ日本型雇用システムでは、能力やスキルだけで評価されるのではない。
40歳を過ぎるころに、働く意味に悩む「こころの定年」がくる。死が人生の定年、60歳が就業規則上の定年。
60から74歳までが黄金の15年。子育てが終わり、体もまだ動く。定年後は、74までと75以降、最後を迎える準備期間、の3つに分ける。
お金持ちでも、高級品にお金を出す人と、出さない人がいる。
在職中は年金の話をするが退職後はしない。お金よりも人が来てくれた方がうれしい。
経済学の中でも、経済史や経済思想史のほうが年をとってもけんきゅうをつづけられる。実証系は年を取ると難しい。
著述業も商売である。商売は仕入れと販売がある -
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楠木新(1954年~)氏は、京大法学部卒、大手生命保険会社で人事・労務、経営企画、支社長等を経験したが、47歳の時うつ病で休職したことをきっかけに、勤務と並行して、大阪府立大学大学院経営学研究科MBAを取得、関西大学商学部非常勤講師を務め、「働く意味」をテーマに取材・執筆・講演に取り組む。定年退職後、楠木ライフ&キャリア研究所代表、神戸松蔭女子学院大学人間科学部都市生活学科教授。
私は、5年ほど前に一度転職を経験した50代後半の会社員だが、人生後半の生き方には多分に漏れず不安を持っており、これまで、五木寛之、斎藤孝、出口治明、佐藤優、弘兼憲史、大前研一らの書いた指南本を読んできて、それぞれに書 -
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「定年後」参照。
以下、引用
●ここで大事な人生戦略になるのが、”もう一人の自分”をつくっておくということだ。主体的な生き方は、その”もう一人の自分”に任せればよい。そうすれば、定年後の人生を積極的にチョイスすることにつながっていく。
●なぜなら日本の会社の給料は、能力や成果に対してではなく、共同体の一員である「人」に対して支払われる面があるからである。また、「能力がない」といって無慈悲に社員を解雇することもない。非正規雇用者が不利益を被る状況が生まれているのは―もちろん、それでよいとは思わないが―多くの日本の会社が正社員を、”共同体の内側にいる仲間”と見なしている裏返しといってよい。
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