松尾豊のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
AI時代に、既存のブルーカラー/ホワイトカラーの働き方がどのように再編されていくのかを描いた一冊です。
医師やパイロットを含むブルーカラー層(身体性や感情労働が特徴的な層)は、AIを使いこなすことで付加価値を高め、生産性を上げていく方向が示されています。これは、ブルーカラーが従来のまま固定されるのではなく、AI活用によって新たな働き方へと移行していく可能性を示すものです。
一方、AIによって代替されやすいホワイトカラーは、経営者的な経験を積んで経営層として残るか他組織へ移るか、あるいはAI活用によって新たに形成される「ライトブルーカラー層」へ移るという選択肢が提示されます。
このライトブルーカラー層は、ブルーカラー・ホワイトカラー双方から移行しうる“AI時代の新しい層”として描かれており、AIを使いこなすことで「ボス力」が身につき、そこを経由して、各自の適性に応じて、経営層への道を含めて、分岐していくという構造が示されているように思います。
なお、飛ばし読みへの配慮だと思いますが、重要箇所が太字で強調されており、私には視線が散ってしまい、かえって読みづらく感じました。 -
Posted by ブクログ
著者が博学なのだろう。AI本は何冊か読んだが、内容が奥深い
・DXは業務改革 AXは根こそぎ変容
AI系SAASやアプリサービスは、AIエージェント機能を備えたAIプラットフォームサービスに凌駕される。
デスクワーカーの仕事の多くは、業務計・システム系を問わず根こそぎ自動化され代替されてしまう。
・ロボットの致命的な欠点は、バッテリー
AIが発展してもエネルギーを補給できずコード必要
・中国の闇 若年層の仕事が見つからない デジタル格差の拡大 一人っ子制作による少子化進行 不動産バブル
・丸亀製麺サービス大賞受賞 デジタル化で省人化 アジャイル開発
・ゲーム感覚で人と対話するキャラクターサービス伸びる
イーロンマスクは流石 -
Posted by ブクログ
日本経済AI成長戦略 単行本 – 2026/1/23
冨山 和彦 (著), 松尾 豊 (監修)
日本経済AI成長戦略
日本のDXは口だけだったという論には納得。人を切れない日本は、局所最適で、システムを入れても日本は人を減らさない。システムベンダーの発注。コストサイドだけで、競争優位にならない。パワポでやった感だして終わりというのは、あるある過ぎて刺さる。
生成AIで必要になるのが、部下力ではなくボス力というのは納得。そういう意味で中小企業に勝ち筋があるというのはわかるが、実際に中小企業に刺さるかは微妙。慣習・商習慣多すぎてなかなかしんどいよね。
営業力と決定力ぐらいしか人に残されない。
猪口才な生成AIハウツー本とは異なり、課題や深堀り、解決策に至る洞察は濃厚。面白い。さすが第一人者を表するのもうなずける -
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超AI入門―ディープラーニングはどこまで進化するのか
編著:松尾 豊 ・ NHK「人間ってナンだ?超AI入門」制作班
急速に進む、AI研究。「人口知能」と言うくらいで、人間の知能、脳の仕組みを模倣しようというところから始まった技術。であるならば、逆の視点から見てみたらどうなるか。模倣された仕組みを通して、人間の知能のあり方が見えてくるのではないか。
本書ではAI(人口知能)について学びながら、「人間とは何か」という問いに、以下の6章により説明されている。私たち人間の行動をつぶさに見ていきながら、その行動にAIが関わる余地があるのかを考察している。
①AIと人間の間で会話は成立するのか
②脳とAI、違いはどこにあるのか
③AIは芸術作品を生み出せるのか
④AIロボットの実現はなぜ難しいのか
⑤AIの画像認技術で暮らしはどう変わるのか
⑥AIと人間は融合するのか
人間の脳の仕組みを模倣して開発されているAI、本書ではその模倣されて作り出されたAIを紐解きながら、逆の視点から人間の知能・脳のあり方を解読しようと試みている。
7年ほど前に記された本書。その当時こんなことはできるであろうかと書かれていることが、今、ほとんどが出来ている。もしくは出来るであろうという領域に迄達している。
AIに対するインプットからアウトプットに至るプロセスにおいては、今のAIについては、様々な要因や仕組みが介在しており、ブラックボックス化しており、目の前のAIを活用している。
いかに活用するかという点においては、問題ないものの、やはり仕組みや成り立ちの理解は最小限は必要となる。本書では、その当時のAIについての仕組みについて非常にわかりやすく説明されている。飛躍した今のAIを知る上での理解は必須であり、延長線上に今の技術が存在している。
AIに使われないためにも必読の一冊。 -
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ネタバレ冨山和彦さんの「日本経済AI成長戦略」を読みました。巻末には松尾豊先生との対談と松尾先生のあとがき。この対談にすべてが凝縮されていたような気がする。
少し、引用すると
・推論は英語にした場合に「インファレンス(推論・推定)」と「リーズニング(論理的推論)」の違いがあり、これまでの AIが行っていた画像認識など、分類の出力などを行うのはインファレンスになります。
・最近の A Iは先ほども説明したような、何度も LLMを使い長期的かつ探索的な思考を行うリーズニングを行っています。
・今の AIが行っていることは、人間の思考に近いと言えるでしょうね。
・創造性とは相対的であり、ある種のパターンでもあると言えます。創造性なんてものはないと僕は思っていますし、今の AIがすでに実現していることでもあります。
・A Iを前提とした A Iネイティブな社会やアーキテクチャへの変換であり、ガバナンスの再構築が必要だと。その再構築をどのように行うかが、 A Iビジネスにおける勝ち負けを分けるポイントであると僕は考えていますし、テクノロジー云々ではなく、こちらの勝負の方が重要だとも思っています。
・A Iビジネスでも一番儲かる領域はアプリケーションです。現在のように最新の A Iモデル開発に多大な投資を続けているウィナー・テイクス・オールのスタイルで、この先果たして儲かるのかどうかは懐疑的です。
・日本企業の大半はハードウェア・デファインドであり、ソフトウェア・デファインドな組織構造ではないですからね。
・A Iについての知識や理解がありモデルを開発できるだけでなく、 A Iを使って変革を起こしていける。組織を変えたり、新しい領域に取り組んでいくことのできる人材が重要
・問われるのはビジネスの本質を理解する能力であり、テクノロジーではないと。
・従来のリーダーシップ人材育成と似ているように思います。社会的に大きな変化を伴うので、法律のことを分かっている必要がまずあります。組織を変える必要もありますし、これらの取り組みを総合的にできる能力も求められる。一方で、人間性という付加価値も理解している必要がありますから、大変だと思います。
・実現のためには次元を一つ上げて、世の中を抽象化し俯瞰して考えることが重要だと思います。
・圧倒的に抽象論か圧倒的に具体か、その2つにこそ意味があって、中途半端な抽象論や中途半端な具体は力としては大変弱い。 -
Posted by ブクログ
先のカーツワイル本のカウンターとしてChatGPTに紹介されたので。
2015年発行と、AI関連本としては古く、当然生成AIの話は出てこない。
近年のAIは生成AIのインパクトが強すぎて、最近のAI本を読むとどうしてもそちらに重点が移ってしまう(書き手側だけでなくたぶん読む側の期待も)。しかしAIの研究はコンピュータの歴史と同じくらい長く、途中激しい浮き沈みがありながら発展してきたことがよくわかる。とくに2000年代以降のニューラルネットワーク、奇怪学習、ディープラーニングなどの技術がどのように発展してきたのかを理解しておくのに(生成AIというノイズがないので逆に)ちょうどよいかも。
現在の第3次AIブーム前の、AI冬の時代に著者の松尾氏が味わった苦渋の体験なども(本人はあまり気にしていないようだが)。 -
Posted by ブクログ
2025年、圧倒的に、世界中でAIブームが起きている今、2015年の本を読む。
読みながら、今のAI技術や世の中の動向に思いを馳せながら、本書に書かれている未来予想と答え合わせができる。悪くない。
「特徴表現の獲得」の壁を超えた=ブレークスルーが起きた今、超加速度的にAI技術が進歩している実感が湧く。本書を読む前は「すごー、やばー」としか捉えられていなかった今のこの世の中の技術、トレンド変化の背景を、本書の解説をもって認識することができた。
松尾先生の全体を数学や法則で捉える感覚、事象を分解したりメタ認知したりする視座、興味の深さ、尊敬する。
この人は若い頃から人工知能の魅力に取り憑かれ、考え続け、日本の遅れに警鐘を鳴らし続け、今、世界の第一人者になっているんだな。なるべくしてなった人だ。