松尾豊のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
廣野由美子の本を探していたら本書に出会った。
この人は、100分DE名著のシャーロック・ホームズ スペシャルに出演していた。で関心を持ったのだ。
京都大学から神戸大学大学院に進んだ経緯が詳しく書かれていて興味深かった。
本書は、YAヤングアダルト向けの内容だ。
儲けものだったのは、松尾豊の生い立ちが読めた事だ。
またディープラーニングに関しての記載があったことだ。
AIに関して漠然と何か凄いものだ。人の仕事が奪われる。
岸田首相が漠然とデジタル社会の構築とか言うけど、アバウトで言ってる本人が分かってるのか。
短い文章ではあるが、人工知能に関して分かりやすい切り口で書かれているので、一読の価値は十分にある。
知的好奇心を満たしてくれてので、⭐️4つにしてたけど、
5つにした。 -
Posted by ブクログ
『自主的に薬Dを服用した患者の寿命Lの観察頻度は、数学的にはP(L|D)という式で表すことになる。これは、統計学の教科書に出てくる標準的な条件付き確率の式だ。この式が表現しているのは、患者が薬Dを服用したのを見て考慮に入れた場合の寿命Lの確率Pである。P(L|D)とP(L|do(D))ではまったく違うことに注意してほしい。見ること(観察)と行動すること(介入)は根本的に違う。そしてこの違いは、私たちが気圧計の測定値の低下を嵐が来る原因とみなさない理由の説明になる。気圧計の値が下がっているのを見て、それを考慮に入れれば、嵐の確率は上がっていると考えていいが、気圧計の値を無理に下げたとしても、嵐が来る確率に変化は起きないのだ』―『序章 「因果推論」という新しい科学/因果ダイアグラムと記号言語』
1999年に書いたテクニカルノートの冒頭に「一般に回帰法を用いたデータ処理においては、データ空間の中に潜在する関係を見い出すデータモデリングに着目した部分と、データから推定されたモデルの評価/最適化に着目した部分があり、各々に技術的な要素がある。ここではまずデータモデリングの部分について技術的要素を整理し、その後、モデルの評価/最適化に係わる技術的要素について言及する」と記してある。拙い論考ではあるが、ここでデータ解析の実務者としての自分が考えていたことは、物理学的なデータ間の関係性と統計学的な関係性とは分けて考えておかなければならない、ということであったと顧みる。如何にそれらしい関係性をデータ群から見出しても物理学的な関係性に落とし込めなければ意味はないとの戒めが当時の自分にもあったのだ。だからこそ、非線形の回帰法を利用しつつ如何に物理的な裏付けのある関係性を見い出すかということを懸命に模索していた時にこんなメモを残したのだ。その「物理的な関係」を広義に言い直してみれば「因果律」ということになる。それは、原著のタイトル「The Book of Why」の答えとしてデータを前にした者が求めたいものである。しかし、アインシュタインは一般相対性理論を展開する中で全ての事象は相対的な関係でしか著せないと言った。事象Aに事象Bが先行しているように見える世界もあれば、その逆に見える世界も同時に存在し得る。だとすればAがBの結果であるという単純な因果律など存在しないのかという極端な話にもなるが、ヒトは自分の生きている世界観の中で因果律を求めたがる生き物だ(だからこそ都市伝説や陰謀論に引き付けられる人々も多いのだろう)。ラプラス的世界観は現代物理学では否定されているにも拘らず、人は因果律を求めその応用として未来を予想しようとする。閑話休題。
本書は、一般ビジネス書の書棚に平積みされるような本ではあるけれど、決して万人が読んですぐに得心できる類の本ではない。少なくとも、統計学的な一般素養が必要とされる。統計学的な一般素養とは、単に統計処理ソフトを使えるという意味では決してなくて、その処理で用いられている手法についての理解、データを扱う上での注意点などを理解している、という意味である。例えば、職場のパソコンに必ず入っているであろう表計算ソフトを利用して二つのデータの関係性が近似式で散布図に挿入されたのを見て係数を知れば充分という人に、この本はお勧めできない。多変量解析において独立変数の選択や次元の呪いに苦しんだことがあり、より自然な関係性を求めて非線形の関係式をモデルとして検証したいと思いつつ不用意な変数の変形によるデータの偏重を如何に避けるかということに取り組んだことのある人であれば、ひょっとすると面白く読めるかも知れない。データマイニング的な手法を扱ったことがあれば申し分ないし、ディープラーニングの理論的な側面を学んだことがある人なら正に著者が想定している読者になれるだろう。それでも統計学者ではない実務者にとってはやや意外でもある「因果律」を否定する統計学界の風習に対して、それを形而上学的な論争ではなく数学的に自明な解決を目指して理論を展開してきた著者の技法については、この本を読んだからと言って完全に理解できる訳ではない。だが、著者が何故「因果ダイアグラム」という手法に拘り、do演算子などを駆使して「左辺」と「右辺」の関係性を単純な「対比」から「因果」へ導こうしているのかの主張はよく理解できる。ただし繰り返しになるが、表計算ソフトで回帰分析をする際に、XとYを入れ替えることの意味や主成分分析との違いを(つまり、観測されたデータは、観測されていないデータも含めたデータ群が形成する空間をより低い次元の空間に落とし込んだ「影」に過ぎないのだと)認識していない人には、回りくどく、そして、やや自慢話的な語りの多い本書はとても読み難い本ではあるだろう。
『科学的な問いの中でも回顧的な思考が関わるものには、「反事実」と呼ばれる因果推論に特有の、別の種類の表現が必要になる。たとえば、ジョーが薬Dを服用して、一カ月後に死亡したとする。ここで問いたいのは、果たして薬Dは彼の死の原因なのか否かということだ。この問いに答えるには、ジョーは薬を服用しようとしていたが、結局は気が変わって服用しなかった、という架空の筋書きを想像する必要がある。この場合、果たしてジョーは死なずに生きているだろうか。すでに書いたとおり、古典的な統計学はデータを要約するだけである。つまり、この問いを表現するための言語すら持っていないということだ』―『序章 「因果推論」という新しい科学/反事実的推論の重要性』
著者が断言する「データは何も教えてくれない」とは、実に刺戟的だが、昨今のディープラーニング型の人工知能信奉が蔓延る中、心に留めておくべき言葉であると思う。そんな風潮に流される若い世代の技術者に接して思い出すのは、データ解析初学者であった頃によく先達から言われた「ガーベージ・イン・ガーベージ・アウト」という言葉。何でも良いから大量のデータを読み込ませて、どうしてそうなるのかも解らない畳みこみニューラルネットワークの出した答えが見た目それらしいからと言って受け入れる風潮には自分も違和感がある。私見だが、ニューラルネットワーク的な手法がやっているのは極端に言えばデータのオーバーシュートで、幾重にも再帰的に入れ子になった多変量の多項式。そこから見い出される関係性の頑健性はそもそも考慮されていない。データには常にエラーがあり、それを理解しつつ確度の高い関係性を構築するかが本来解析者のやるべき仕事ではないのか。そんな誰に言うともなく言いたかったことを久しぶりに思い出した。 -
Posted by ブクログ
人工知能の歴史的な変遷が、わかりやすく説明されている。
ブームと言うとらえ方も、おもしろい。
「人工知能」という言葉の概念の整理ができておらず
混乱をしていた 冬の時代の中でも、
人工知能を追いかけていた想いが よく伝わる。
そして、人工知能とは一体何で、どこまで到達しているのかを
懇切丁寧に 書いているのである。
「グーグルの猫」が ある意味では 大きな峠を越えたのかもしれない。
猫とは何か?を、認識する事ができるようになって、
「人工知能」としての大きな一歩を踏み出したのである。
「特徴表現の獲得」
本来は 教師がいて、学習するのを、
教師がいなくて、学習し始める。
認識能力、予測能力、行動能力、概念獲得能力、言語能力。
それを、獲得しつつあるのである。
それが ディープラーニングなのである。
果たして、人工知能は、世界をどう認識するのか?
人間と同じ 認識ではないはずだが、
膨大な知識とデータの上に、もっと違う世界認識が、
生まれる事によって、人間は 本当に幸せになるのか?
興味深い時代に 突入したものだ。 -
購入済み
人工知能に興味がある全ての方に
人工知能(AI)がダボス会議の主要議題になり、日々経済ニュースに登場する現在、改めて「人工知能とは何か」を研究者の立場から解説した名著と言えると思います。
過去の2度の「AIブーム」とその後に訪れた「冬の時代」、ディープラーニングがもたらした「第3次AIブーム」と言える現在の可能性と限界、今後の展望について、素人でもわかりやすく、ドラマチックかつスリリングに解説しています。人工知能研究の本質、人類の、知能に対する認識についても触れられており、興味深いです。人工知能に少しでも興味を持った方は読んで損はないと思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ著名なお二方による著書
メモ
•AIは既存業務や人材を根こそぎ自動化代替する組織変容力とAI自身の自己変容力と二重の自動変容ツール
•価値の源泉は何を問うかへ。
アルゴリズム構築→問題定義能力
業務改善→業務廃止
IT人材→事業✖️AI再設計
•UIUX変容革命、自動化の異次元的革命、組織と人間の関係性革命
•自然言語で何らかの経営的社会的生活的な目的に向かってAIを有効に使い倒せる人材がAIネイティブ時代のai人材像
•Aiが提示し、人間が選ぶ時代
意思決定の人的階層を重ねて間違えないことに時間とコストをかける価値はほとんどなくなり、日本型の意思決定プロセスはその合理性を失う。人の役割は決断して責任を取ること
•自然言語で本質的な問いを立てる能力が重要
•中間層の機能喪失 つなぎや調整の終演
•AIに何をさせるかを決め、方向性を示す人が重要
•知的スマイルカーブ現象 上流と一次情報に近い最下流に価値ある仕事はシフト
顧客接点における感情労働は代替されにくい
ボス稼業か現場エキスパートか
•今後の主戦場は実装系能力。サイバーとリアルの複合