あらすじ
グーグルやフェイスブックが開発にしのぎを削る人工知能。日本トップクラスの研究者の一人である著者が、最新技術「ディープラーニング」とこれまでの知的格闘を解きほぐし、知能とは何か、人間とは何かを問い直す。
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Posted by ブクログ
生成AIの話についていけず、そもそもAIとは何だ?と思いこの本を手に取ったが…面白い!2015年の本なので生成AIは登場していないが、どんな歴史を辿ってきたのか、ディープラーニングとは何か、読む前より頭が整理されたので読んでみて本当に良かった!
現時点での松尾先生のお話も読んで(聞いて)みたい。
Posted by ブクログ
「生成AIで世界はこう変わる」(2024)を先に読んだほうがよかったかも。この本の出版当時(2015年)は「2030年には生成AIが秘書、教育、ホワイトカラー支援へ」使用されるようになる未来を予測していたが、それがChatGPTの登場で7、8年早まった感。
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・人間の脳内で起きていることも電気信号の伝達なんだから、人間の知能がプログラムで実現できないはずはない
・人間が知識として教えるのではなくコンピュータが自ら特徴量や概念を獲得するディープラーニングでは、コンピュータが作り出した概念は人間の持つ概念とは違うかもしれない=コンピュータの知能
・人工知能の壁は「特徴量の獲得」だった、人が教えるのは限界、階層を増やすと教師ありインプットの影響が下層では薄まってしまって思う結果が出ない
・ノイズデータを入れてデータを増やすアプローチがブレイクスルー、わざとデータを欠落させ存在しない部分をも推測できるようにより堅固な特徴量を求めさせる
・入力層と出力層を同じにして、中間層でそれぞれの共通項「特徴量」を探させる→それと答えが合っているかをチェックさせる(教師なし)→ それを用いて更に高次の特徴量を取り出す…の繰り返し→その特徴量にラベルを与えるのは人間(教師あり)
・シンギュラリティ、ある時点で爆発的に成長が加速する
Posted by ブクログ
率直に学びが大きい本であった。
ディープラーニングによる特徴表現学習がきっかけとなって、今利用している人工知能の大きな進歩がある、といった話が興味深かった。なるほどとなった。現在多くの人が利用しているchatGPT等の生成AIも根本的なロジックは本書の内容が元になっているわけで、仕組みがわかって面白い。
長期的に代替される仕事、については自身も同じことを考えている。決断をして責任を取るということと、人と関わる、という2種が今後重要になって行くと思う。
本書の発行から10年が経ったが、ソフト面は生成AI等、本書の時点より大きく進歩している一方、ハード面の進化が追いついていないと感じた。測定機器の需要とかが今後伸びるのかなーとか思った。
本書で警鐘を鳴らしている、データを持っている組織ほど有利という状況に、現在なってしまった。。
人工知能入門書
この本はまさに人工知能の入門書といった感じの内容になっています。僕のようなこれから人工知能について勉強しようと思っている方、あるいはブームの傍ら興味が湧いた方が手軽に取れる一冊めの本だと思います。人工知能とは?ディープラーニングとは?技術的特異点って何?AIが人間を脅かす時代が来るってほんと?このような素人の質問に丁寧に答えてくれているので入門書として最適な一冊なのは間違いありません。
Posted by ブクログ
知識のためという点で自分のような初学者向けにおすすめできますが、それ以上に人工知能についての認識や理解を促すという点で素晴らしい内容と感じました。
少し前の情報に基づく書籍ですが、人工知能を前提とした社会や教育・学習について、自分なりに考えてみたいと思っている方に特におすすめできると思います。
Posted by ブクログ
2014年に書かれているため、戦場におけるドローンの活用など実現化されている事もあるが、ディープラーニングについての入り口にはなっていて勉強になった。これからもう少し勉強していきたい。
Posted by ブクログ
今までの機械学習の歴史や仕組み、これからのAIの展望が書いてある。
第一次と第二次AIブームという数十年ながら長く悲観的な歴史から第三次という成功したディープラーニングについてとてもわかりやすく書かれていた。
やはり、AIの話は研究者に喋らせるべきだと感じた。
Posted by ブクログ
人工知能の歴史的な変遷が、わかりやすく説明されている。
ブームと言うとらえ方も、おもしろい。
「人工知能」という言葉の概念の整理ができておらず
混乱をしていた 冬の時代の中でも、
人工知能を追いかけていた想いが よく伝わる。
そして、人工知能とは一体何で、どこまで到達しているのかを
懇切丁寧に 書いているのである。
「グーグルの猫」が ある意味では 大きな峠を越えたのかもしれない。
猫とは何か?を、認識する事ができるようになって、
「人工知能」としての大きな一歩を踏み出したのである。
「特徴表現の獲得」
本来は 教師がいて、学習するのを、
教師がいなくて、学習し始める。
認識能力、予測能力、行動能力、概念獲得能力、言語能力。
それを、獲得しつつあるのである。
それが ディープラーニングなのである。
果たして、人工知能は、世界をどう認識するのか?
人間と同じ 認識ではないはずだが、
膨大な知識とデータの上に、もっと違う世界認識が、
生まれる事によって、人間は 本当に幸せになるのか?
興味深い時代に 突入したものだ。
人工知能に興味がある全ての方に
人工知能(AI)がダボス会議の主要議題になり、日々経済ニュースに登場する現在、改めて「人工知能とは何か」を研究者の立場から解説した名著と言えると思います。
過去の2度の「AIブーム」とその後に訪れた「冬の時代」、ディープラーニングがもたらした「第3次AIブーム」と言える現在の可能性と限界、今後の展望について、素人でもわかりやすく、ドラマチックかつスリリングに解説しています。人工知能研究の本質、人類の、知能に対する認識についても触れられており、興味深いです。人工知能に少しでも興味を持った方は読んで損はないと思います。
Posted by ブクログ
人工知能と言われる技術の進歩、研究の歴史を分かりやすい語り口調で解説してくれる。なるほど、そういうことだったのか、と少しだけ時代についていけた気がした。
Posted by ブクログ
人工知能の歴史と、専門家の立場から見た今後の展望を学ぶことが出来た。
人工知能という技術に対して、世間では過度な期待や心配が取りざたされるが、技術の本質を理解することで正しい判断が出来るようになると分かった。
Posted by ブクログ
先のカーツワイル本のカウンターとしてChatGPTに紹介されたので。
2015年発行と、AI関連本としては古く、当然生成AIの話は出てこない。
近年のAIは生成AIのインパクトが強すぎて、最近のAI本を読むとどうしてもそちらに重点が移ってしまう(書き手側だけでなくたぶん読む側の期待も)。しかしAIの研究はコンピュータの歴史と同じくらい長く、途中激しい浮き沈みがありながら発展してきたことがよくわかる。とくに2000年代以降のニューラルネットワーク、奇怪学習、ディープラーニングなどの技術がどのように発展してきたのかを理解しておくのに(生成AIというノイズがないので逆に)ちょうどよいかも。
現在の第3次AIブーム前の、AI冬の時代に著者の松尾氏が味わった苦渋の体験なども(本人はあまり気にしていないようだが)。
Posted by ブクログ
AIスキルのために、G検定の勉強中で、理解の助けになるものをと思って読みました。
2015年の著書なので、その当時の先端情報が、G検定のテキストでは先行研究になっていて、読み流しましたが、ディープラーニングの仕組みがより丁寧に書かれているので、かなり理解の助けになりました。
エンコーダとデコーダも理解できるようになったので、10年後でも十分読む価値があります。
Posted by ブクログ
2025年、圧倒的に、世界中でAIブームが起きている今、2015年の本を読む。
読みながら、今のAI技術や世の中の動向に思いを馳せながら、本書に書かれている未来予想と答え合わせができる。悪くない。
「特徴表現の獲得」の壁を超えた=ブレークスルーが起きた今、超加速度的にAI技術が進歩している実感が湧く。本書を読む前は「すごー、やばー」としか捉えられていなかった今のこの世の中の技術、トレンド変化の背景を、本書の解説をもって認識することができた。
松尾先生の全体を数学や法則で捉える感覚、事象を分解したりメタ認知したりする視座、興味の深さ、尊敬する。
この人は若い頃から人工知能の魅力に取り憑かれ、考え続け、日本の遅れに警鐘を鳴らし続け、今、世界の第一人者になっているんだな。なるべくしてなった人だ。
Posted by ブクログ
二〇一五年の本。少し古いが、人工知能の歴史や仕組み、それに“ディープラーニング”がどうすごいのかまで、わかりやすく書いてあるということで、人工知能についてとりあえず素人がまず知りたいならということでおすすめされて読んだ。
人工知能はすごいだの怖いだの、煽られたり批判されたりをされてきた側である、人工知能研究の当事者の学者さんの書いたものだからこそ、わかりやすく誠実に語ろうとしているのが伝わったし、実際わかりやすかった。
ディープラーニングすごい、という話がメインテーマだが、それ以外で面白かったのは「強いAIと、弱いAI」の話。
人間と同じやり方で思考することができるとするのが「強いAI」で、「弱いAI」は、同じように思考しているように見えるとしても実はやり方が違う、というような話だったか。それは、飛行機ができたとき、羽ばたかないでエンジンで揚力を生み出すことにしたのと似ているのだそうだ。人工知能研究者たちが“本質でないところにこだわらない”で前に進もうとしてきた努力だとも言える。
「弱いAI」だからといって、“思考ではない”とは言えないのではないか。人間の定義する“思考”に当てはまらなくても、彼ら(?)なりの“思考”や“感情”や“意志”だと捉えても間違いではないのではないか。と思った。
Posted by ブクログ
AIの第一人者、松尾先生の著作。もう10年以上前の本だが、”人口知能の60年に及ぶ研究でいくつもの難問にぶつかってきたが、それらは特徴表現の獲得、という問題に集約できる"等、示唆に富んでいる。また松尾先生がこうした分野に興味を持つきっかけとして、高校時代に”自分とは何かを考え眠れない夜を過ごすうちに、認知に興味をもった”とのことで、哲学書も読んでいたとのこと。テクノロジーの最先端をいく方の原点がこうした哲学であることが興味深い。
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2015年の書籍だが、AIに関するこれまでの潮流がわかりやすく整理されている。
技術的な内容の難しさはあるが、現在のAI技術へのつながりを理解するうえで役に立つ1冊
Posted by ブクログ
P40
「チューリングマシン」
計算可能なことは、すべてのコンピュータで実現できるという概念
P62
第1次AIブーム
推論・探索の時代
第2次AIブーム
知識の時代
第3次AIブーム
機械学習と特徴量学習
P64
Posted by ブクログ
いま、日本で人工知能業界を牽引し、多くの人材を輩出している(←これ大切。人を育てまくっている)松尾豊先生の約10年前の著書。
この本に書いてあることは、ふたつ。
人工知能技術の仕組みや魅力の紹介と、これからの予測である。
前者は今も通じる基礎的な教養で、読んでよかった。続く後者が、今の時点から読むと興味深い。
ChatGPTが世界に波及したいま、松尾先生の予測が外れているのである。つまり、ホワイトカラーの支援から人工知能の普及が始まっているのだ。
一方で、ここで書かれた問題提起とその予測について今も地続きなものがある。技術普及に伴う人権問題、倫理問題はたしかにそう簡単に収まっていない。
松尾先生は、手を動かして、見通そうとしている。その姿勢はいまももちろん続いていて、その研究者としての胆力が、本書を約2ヶ月で書き上げてしまったのだろう。
この本は知識と情熱が詰まった、人工知能をめぐる書籍の日本におけるひとつの古典といえる。
Posted by ブクログ
作者が言いたかったのはこのようなことだと感じた。「人工知能が人類を征服する心配をする必要は無い。人工知能が本当の意味で人間のようになるのはまだまだ遠い先の話だからだ。それよりも過度の軍事目的利用、市場の占有などの方が日本の未来にとって脅威だ。まだまだ発展途上の人工知能の進展を応援するいち研究者として、読者にも人工知能に興味を持って使ってみることをお勧めする。人工知能がもたらす未来はバラ色でも逆に暗黒でもない。少しずつ人間の世界に浸透していき、なくなったり、生まれたりする職業が出てくるだろう。自分事としてこの世界をどんな社会にしていきたいのか、自分は何ができるのか考えながら人工知能を使ってみて欲しい。」
Posted by ブクログ
人工知能が3度目の春を迎え、ディープラーニング(特徴表現学習)が可能となったことでこの先、様々な産業、軍事における変化を迎えることになる。
特徴表現学習は閾値を人間が調整する機械学習とは異なる。
人工知能に懐疑的であった日本において特筆すべき企業が育ってこなかったが人材はいる。
人口知能がシンギュラリティを迎えても人間が機械に乗っ取られることはない。
日本においては研究者に横串を指して、OSとなるディープラーニングのアルゴリズム開発を進めつつ、具体的なアプリケーションへの適用を検討すべき。
理解が深まった
AIへの関心が高まる中、いろいろな人が、都合良く「AI」という言葉を使っている印象があったが、本書にてAIを正しく認識できたように思う。これまでの開発、ディープラーニングのスゴさなど。十分な内容だが、出版から時間がたち、最近の状況とギャップがあるところもあるので、4点評価とした。
Posted by ブクログ
分かりやすい言葉で終始書かれており、知識が少ない私でも読み易くて面白いと感じた。
ディープラーニング、という言葉は知っていたが、何が凄いのか、どんな技術なのかは知らなかった。ディープラーニングは情報の特徴量を機械学習で発見出来る技術であり、過去50年打ち破れなかった壁を越えた技術である。
chatgptのようなAIが登場した背景を少し学ぶことが出来た。
Posted by ブクログ
人工知能を研究しようと思った背景から、
今の人工知能にできること・できないこと、
そして、これからの人工知能がどうなっていくのかについて
人工知能を広く浅くとらえられました。
Posted by ブクログ
自分のような初心者にもわかりやすい入門書。
何度目かのブームの中にあるテーマであり、ある日突然イノベーションが起こりそうなテーマでもあると感じた。
あなたも必読!
やはり専門的なコメントは理解し難いが、素人でも興味を持ち続けて最後まで読むことができました。ものを見分け判断したり、自分よりも優れたものを創造できる人間の脳の素晴らしさが逆に分かりました。
Posted by ブクログ
人工知能に対して、楽観的か?と思ったが
意外とそうではなく、
でも悲観もしていない
私たちの仕事、日本にも何が訪れるか
考えていかないとと思えた
Posted by ブクログ
松尾教授がこの本を書いたのは2015年、そこからAIは大きく進歩し、本の中で語られた宝くじは当たったと思われる。
AIのこれまでの道程は知ることができてなるほどと思ったが、この本から何かインプリケーションがあるかというと、自分は受け取ることができなかった。
ただ、AIに関しては今後も見識を深めていきたいとより思うようになった。
Posted by ブクログ
10年前の本なので、チャットGPTや生成系AIは出てきませんが、過去のAIブームからディープラーニング登場までの流れを読み物として楽しく勉強することができました。
Posted by ブクログ
10年くらい前の本だけど、今話題になっている松尾先生の書籍なので読んだ
昔から人口知能の研究はしていて最近やっと注目されるようになった。
10年前にここまできていたのかという驚き
今後注目が益々高まっていく。