あらすじ
グーグルやフェイスブックが開発にしのぎを削る人工知能。日本トップクラスの研究者の一人である著者が、最新技術「ディープラーニング」とこれまでの知的格闘を解きほぐし、知能とは何か、人間とは何かを問い直す。
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Posted by ブクログ
率直に学びが大きい本であった。
ディープラーニングによる特徴表現学習がきっかけとなって、今利用している人工知能の大きな進歩がある、といった話が興味深かった。なるほどとなった。現在多くの人が利用しているchatGPT等の生成AIも根本的なロジックは本書の内容が元になっているわけで、仕組みがわかって面白い。
長期的に代替される仕事、については自身も同じことを考えている。決断をして責任を取るということと、人と関わる、という2種が今後重要になって行くと思う。
本書の発行から10年が経ったが、ソフト面は生成AI等、本書の時点より大きく進歩している一方、ハード面の進化が追いついていないと感じた。測定機器の需要とかが今後伸びるのかなーとか思った。
本書で警鐘を鳴らしている、データを持っている組織ほど有利という状況に、現在なってしまった。。
Posted by ブクログ
P40
「チューリングマシン」
計算可能なことは、すべてのコンピュータで実現できるという概念
P62
第1次AIブーム
推論・探索の時代
第2次AIブーム
知識の時代
第3次AIブーム
機械学習と特徴量学習
P64
Posted by ブクログ
作者が言いたかったのはこのようなことだと感じた。「人工知能が人類を征服する心配をする必要は無い。人工知能が本当の意味で人間のようになるのはまだまだ遠い先の話だからだ。それよりも過度の軍事目的利用、市場の占有などの方が日本の未来にとって脅威だ。まだまだ発展途上の人工知能の進展を応援するいち研究者として、読者にも人工知能に興味を持って使ってみることをお勧めする。人工知能がもたらす未来はバラ色でも逆に暗黒でもない。少しずつ人間の世界に浸透していき、なくなったり、生まれたりする職業が出てくるだろう。自分事としてこの世界をどんな社会にしていきたいのか、自分は何ができるのか考えながら人工知能を使ってみて欲しい。」