庭春樹のレビュー一覧
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道具先生の小説を拝読するのは三作目なのだが、いつも舞台化したら面白いだろうな~と思っている。群衆のドタバタ描写があるからかもしれない。舞台のハシからハシ。または客席のほうまでサンタが右往左往したら楽しそう!
春菊ちゃんのドジは想像以上のものでびっくりした。とくに手紙を投函しに行くシーンは「あ!」って声に出してしまった。ダメな子ほど可愛いとはこのことか。と思えた(´▽`*)
一番弟子の水梨にどうして石蕗は思い入れがあるのか不思議だったけど水梨と過ごした描写を読むと感動した。春菊ちゃんとはまた違う師弟愛があった。切ない。
表紙は庭春樹先生のイラスト。買う前は石蕗はお兄さんだと思ってたからおじさんで -
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ネタバレ先付を読んだときから口のなかは出汁でいっぱいになった。とにかく味覚の刺激がすごい。嗅覚よりも味覚。私が一番食べたいのは二品目に出てきた「たぬき庵特製蕎麦」
咲ちゃんが触れ合う人たちのちょっとした謎も楽しい。なによりも咲ちゃんの同居人である幽霊の惣佑がさりげない優しさに満ちていて素敵だ。幽霊となっても想い人の安否を気にしていたところに感動した。惣佑の想い人ならば彼女もきっと優しい人だと思う。
咲ちゃんと惣佑が夕日に包まれている表紙も、読後にみるとまた違った思いを抱く。谷中に行ってみたいと思った。夕やけだんだん。歩いてみたい(*^^*) -
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ネタバレ印象深いのはp256
榊が屋上で結月に語った最後にちゃんと眠った日に見た夢のこと。彼岸だとかあの世だとか、とにかくあっち側の世界なんだろうと思った。と語っている。その榊の見た夢の描写がきれいだった。
榊と結月が最初に会ったのも屋上で、飛び降りそうになってる(勘違いしてる)状態が逆転してるところもいい。初対面の頃より二人の心の距離はぐっと縮まってるのもよくわかる。
p274の結月の描写も好き。
〈ロココスタイルの椅子に腰かけているせいもあって、長いまつげを伏せて眠る姿はどことなく絵画的で、老人は一瞬写真に収めたいような顔をしたが、榊はさりげなくその視線から結月を隠した〉
イラストのことも少しだけ -
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ネタバレ小説の終わりのほう。おちゃめちゃんが蜂蜜くんへの気持ちに気づく場面が可愛いのだが、さらに蜂蜜くんがそれを上回る可愛さをみせてくれる。もう可愛さを通り越していとおしい気持ちになった(´- `*)→p319
p318の七味ちゃんのセリフ。おちゃめちゃんと蜂蜜くんを〈カレーコンビ〉と呼んでいたけど、小説を最後まで読むと理解できる( *´艸`)道具先生は「京都ぽんぽこ着物修繕帖」でもこんな感じのユーモアを書いてあるから面白い♪
子供たちはあだ名で表記されている。
庭先生の表紙のイラストに葵町タバスコ団の主要メンバーが描かれている。
おちゃめ、蜂蜜、七味、ジュゲム、そぞろ。
小学生の頃。男子につけられた -
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ネタバレ高校では居場所がなくなってしまった千代里ちゃんだけど、別の居場所が見つかって本当によかった。
学校が唯一の居場所とは限らない。
千代里ちゃんの場合はアクセサリー作りの才能があったことが救いになった。
司もニシキもいい人、ないしいい神様だったし。
初対面こそ厳しい態度を取った司が、どんどん千代里ちゃんに転がっていく様は微笑ましかった。
彼女の可能性を肉親以外で最初に気付いてくれた人だから、彼もいい人である。
これも石が導いてくれたご縁だろう。
願わくば、そのご縁がずっと続いていきますように。
彼女のこの先歩む道が、輝いていますように。 -
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ネタバレ第二話の終わりから面白くなってきた。まさか天神様以外の怨霊が登場するとは思わなかった。私はこちらの平将門のほうが好み。豪快で迫力がある。「馬を引け!」と万桜の自転車の荷台に乗ったりするユニークな面もある。
それにしても友人の玲奈は救いようのない人物だった。怨霊といわれる天神様(菅原道真)や平将門より、玲奈のほうがよっぽど怨霊だった。なぜこんな歪んだ性格になってしまったのか。ちょっと気になる。
表紙の天神様の、雲のようなもくもくは文章では描写されてなかったと思う。ただ宙に浮かぶだけだとしまりがないのかも。
ひさびさに博物館へ行こうかな?と思わせてくれる作品でした(^-^) -
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就職活動をしてもしても、一人だけ氷河期続き。
お金も底を突き始めた主人公が、紹介されたバイトには
信じられないほど綺麗な男性がいた。
守護霊が一人足りとてついてないらしい主人公ですが
最初は疑いつつ、飲み込んでいく主人公。
友人がいなかったら、完全にダッシュで逃げそうです。
しかも愛を囁かれるとか、ないない、と
否定してしまうのは分かります。
そういう意味では、マスターは貧乏くじかも?
まぁこれだけ迫っていれば、分かりやすいですが。
危険というか、そこに至るまでが、すべてプロローグ。
それまで影も形も出てこなかった人の登場で
色々揺さぶられ、距離が出来上がったり。
マスターはそれ喜んでます -
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夏休み前日に、当らないと評判のクジで当たりを引いて
もらった景品はドロップ缶。
小学生たる主人公が食べた時だけ、何かしらの力が
発揮される、不思議なドロップ。
力がでるわ、生き物の言葉が分かるわ、空が飛べるわ。
連続短編になっていて、不思議な夏休み状態。
ついでにちょっとした青春もあったり?
童話がもうちょっと進化しました、という内容でした。
主人公は周囲から『おちゃめ』と呼ばれているのは
何故なのか。
3話で知り合った男性に自己紹介をしたら
ややこしい、と言われたました。
最後までこれで通すのか、と思ったら
母親に名前呼ばれてました、1回だけ。
多分これが名前なのだと思いますが、ややこし