はたこうしろうのレビュー一覧
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カメムシは、おれもすごいきらいだった。くさいにおいを出すから。
でも、この本を見たら、カメムシの色が緑とオレンジできれいだなって思った。こういうカメムシは見たことがない。それから、自分のにおいで自分が死んじゃうことがあるんだなっておどろいた。
読んだ後は、カメムシってたくさんの種類がいるんだなとか、案外かわいいとかかっこいいところもあるんだなって思った。
カメムシについて教えてくれるえらい学者さんが来てくれたことにびっくりした。おれたちの学校はそんなことなさそう。全校児童が29人っていう学校だったら、学校全員でいつも遊べる気がする。そういうのがうらやましい。(小4) -
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小学校には、マイナスをプラスに変える不思議な力がワンサカあふれているということを教えてくれる作品。
私が住むところは都市部の街なか。だけどマンションのすぐ横にいわゆる鎮守の森があって、5,6階くらいの高さを優に超えるくらいの高い木がまとまって生えている。
だからなのかよくわからないけれど、春先からカメムシがやたら網戸や壁や植木にへばり付いてくる。灰緑色っぽい地色に黒の模様。体長は2センチもないくらいに小さい。動きは遅いのに、カメムシの姿を見つけた家族はワーキャー大騒ぎ。
でもウチではそれだけで終わり。ちがう種類のカメムシって見たことある?とか、カメムシの仲間ってどんな特徴なの?とか、そこまで深く考える事は無かった。
一方で、この絵本の舞台の岩手県葛巻町立江刈小学校では、全校児童が29人。だけどもカメムシの数たるや、私が住む街なかの比じゃないくらい多いみたい。たぶんワーキャーぶりはウチの何十倍なのだろう。はたこうしろうさんの描く、口を思いっきり開けた子どもたちのイラストが、子どもたちのワーキャーぶりを表情豊かに楽しく伝えている。
それにしても、子どもたちがカメムシに抱くイメージを、厄介者から宝ものへと劇的に転換させた発想や手法はおみごと。
でももしかしたら、学校現場ではよく使われている方法かもしれない。
例えば、宿題を子どもたちが自分から興味をもって取り組もうとさせるときとか、寒い中での長距離走のときとか…
ある意味で、先生が子どもたちをその気にさせて、子どもたちもうまく乗せられて…なんだけど、当然ながら、普段からの信頼関係がなければ、そう簡単にはいかない。
「やりたくないことを、そのままにしていても、つまんないだけ。だから、みんなでワーキャーいいながら、楽しいことにしてしまおう」というのを、子どもたちに気づかれないように、それとなくふくらませていく、という感じかな?
私たち大人の日常のいろんな場面でも、実はそういう“うまく乗せられた”という展開が、物事をスムーズに運ぶためのキーワードになりうるのかもしれない。実際には思うようにはいかないけどね。
葛巻町の子どもたちに先を越されたね。葛巻町はおいしい牛乳だけじゃなく、もっといいものを育んでいる土地だってことだね。 -
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岡田淳さんの、前に読んだ『選ばなかった冒険』が結構怖かったので、今回も怖かったらどうしようと心配しつつ読んだのだけど、全然怖くなかった。そして面白かった!
小学校に住む魔女たちのお話を色々聞かせてくれる。踊り場の魔女、ひげの魔女、タワシの魔女、しおりの魔法使いなど。どれもなんだか出会えそうな方たち。
それぞれの学年の目線から、小学校の空気を思い出させてくれる。構成もお見事で爽やかな読後感でした。
はたこうしろうさんのシンプルなモノクロ絵が、作品にとても合っていて素敵だった。タワシの魔女が一番好きだったな。
しおりの魔法使いに、一体どんな愛の物語があったのか気になる(笑) -
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文を書いたのは「ルドルフとイッパイアッテナ」の斉藤洋さん。
絵を書いたのは「なつのいちにち」の、はたこうしろうさん。
これっていわゆる“黄金タッグ”じゃない?
「ほらふき男爵の冒険」は、実在したというドイツのおしゃべり好きなミュンヒハウゼン男爵が話す“あること”“ないこと”の数多くのエピソードをまとめた人がいて、それが原作になっている。
でも「著者:斉藤洋」と書かれているように、けっこう斉藤さんが自由に話を“盛っている”ようだ。
例えば狩りの話のなかで、銃弾1発だけで16羽の水鳥を同時にしとめた“ほら話”のあとに「それくらいで驚いてはいけない」と書き、むかしの中国では弓を使わない弓の名人がいて、その弓の名人は弓も矢ももたないで空に向かって構えるかっこうをして、見えない弓をはなったかと思うと、1羽のトビが空から落ちてきたというエピソードを続け、1発でも弾を使わなければ獲物をとれない自分はまだそこまでには達していないと書いている。
これは中島敦「名人伝」からの引用で“不射之射”のことだ思う。このように斉藤さんが原作にかなり自分の創作をはさみ込んでいるみたい。
ほかに斉藤さんも筆の勢いが余ったのか、「ほらふき男爵」だったはずなのに、いつの間にか「だじゃれ男爵」になっているし(笑い)。
この本を読んで、この本を好きになった子どもならば、人を傷つける「うそ」と、人を傷つけない「ほら」の違いが、大人からいちいち言われなくても何となく理解できているにちがいない。 -
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ほとんどの小学校には魔女がいるらしい。
そうとは知らない時に自称定年退職した魔女が突然現れて、
「いそがなくてもだいじょうぶ。わたしといっしょにいるあいだ、<学校の時間>はとまっているから」
とそこいらの壁に魔法でドアを作って
「この部屋の中で話をきいてくれるだけでいい。いやならいつでももどれる。ひとこと、いやだといえばいい。」
なんて言われても、俺ならなかなか入れないなw
この主人公は、魔女といっしょに現れたしゃべる黒ツグミと少しでも長く一緒に居たくて一歩を踏み出すわけだけど。
この魔女が定期的に主人公の前に現れては、他の学校の魔女のお話を語り聞かせるんだけど、それがまた面白い。
魔女の世界も色々あるんだねぇ。
この魔女が何でこんな事しているのかって理由がかわいいw
定年退職した魔女がどんなお話をしたのか気になったら読んでみるといいよ。
俺は”はずかしがりやの魔女”のお話が一番好きかな。 -
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鳥が好きで、鳥の図鑑をみるのが好きってくらいで、他に特に変わったところもないぼくのもとに、突然魔女が魅力的な(ぼくにとっって)くろつぐみを連れてあらわれる。
そして小さな、不思議で素敵な、魔女や魔法使いのお話しをぼくに聞かせたがる。ぼくも最初は不思議に思ったのに、だんだん魔女とつぐみに会える日を待ち遠しく思うようになる。。
最初はぼくとおはなしの中に出てくる小学生たちに感情移入して、だんだん魔女を受け入れるぼくと、不思議を受け入れる小学生たちを羨ましく思いながら読み進める。けれど5つ目のお話しの後、どうしてこの魔女が、ぼくにおはなしを聞かせたがったのか、ちょっとおしつけがましくて、オーバーなしゃべりかたの魔女がなぜ?
それがわかると、今度は自分が魔女だと気づく(笑)
読み聞かせや語り手のママたちは、読んでみるといいかもしれませんよ。
魔女が聞かせるおはなしのいくつかは、作者が雑誌などにすでに発表したもののようです。そこに書き下ろしも加え、こんな楽しい本にまとめてしまうなんて、まさにストーリーテラーですね -
Posted by ブクログ
『ほらふき男爵の冒険』の続編。
ドイツの民衆の間で伝えられていた「ほら話」をまとめたものに、ビュルガーが話をつけくわえたものをもとにして、斉藤 洋さんが、軽快な文章で描いた物語です。
今回はトルコに遠征した時のお話。戦の最中、リトアニア産の名馬に乗っていた、この話の主人公であり語り手のミュンヒハウゼン男爵。
町の広場に行き、名馬が水を飲んでいると、名馬の腹から後ろがないことに気付く。
みつけた下半身を名人の獣医が月桂樹でぬいあわせると、馬の背中から枝が伸びて葉をしげらせた・・・・・・というような話がたくさんの、とーーっても愉快な物語です。
挿絵もいい感じ~