あらすじ
「カメムシ」と聞くと、どんなことを思い浮かべますか? 「あの臭い虫?」と、おそらくあまり良いイメージはもっていないのではないでしょうか。でも、じつはカメムシには、美しいものや、かわったかたちのものなど、いろんな種類がいて、よく見ると、なかなかおもしろい生きものなのです。岩手県葛巻町にある小学校で、そんなカメムシをみんなでさがして、調べて、「カメムシずかん」まで作ってしまったお話です。
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家の近くにもたまに見かけるカメムシ。触ったら臭いよと言ってもうちの子は必ず捕まえて「手が臭くなったー」と言います笑 そんな臭いカメムシを集めて手作りの図鑑を作った小学生たちのお話です。校長先生が素敵な人(教育者)だなぁと思いました。
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町の嫌われもののカメムシを、みんなで調べてみよう!と提案した校長先生の発想が素敵です。
そして、実際こどもたちは注意深く観察することでいろんな種類がいることに気づき「新種発見!」の楽しさを味わう。そしてどんどんカメムシに親しみが湧いてきて「カメムシはぼくたちの宝ものだねっ」という言葉が聞かれました。
専門家の意見も聞くことができて、みんなで作った「カメムシずかん」は、こどもたちの楽しさと誇りの詰まったまさしく宝物ですね。
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低学年〜中学年
岩手県の29人の小学校にはたくさんのカメムシが出る。
その子たちがいろんなカメムシを捕まえては調べて壁に貼り、最終的に35種類のカメムシの図鑑を作る。
図鑑を作るにあたり専門家にも見てもらう。
子どもたちの変化の様子がある。
実話。
ラストに向けて感動するものがある。
約18分半
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-それぞれに名前があることが分かると、厄介者だったカメムシにどんどん愛着がわいてきて…
「カメムシといってもいろんな種類があるね」という校長先生の言葉をきっかけにカメムシを調べはじめ、自分たちで図鑑を作り、さらには研究者まで巻き込んだ調査が始まってしまう展開に、ワクワク。
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令和3年度中学年読書感想文課題図書
どんな虫にも草にも名前があり、既に調べられた性質がある。教科書には身の回りの生き物の同定や覚える評価がないから、みんな気にしないし知らないけど、もっと調べて覚える癖がつくと、世界はもっと深く美しくなるのに。Googleレンズなんか使えば、素人でも簡単に調べられるようになったから、この絵本の何が特別なのかがわからないような習慣がついて欲しいなぁ。
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カメムシは、おれもすごいきらいだった。くさいにおいを出すから。
でも、この本を見たら、カメムシの色が緑とオレンジできれいだなって思った。こういうカメムシは見たことがない。それから、自分のにおいで自分が死んじゃうことがあるんだなっておどろいた。
読んだ後は、カメムシってたくさんの種類がいるんだなとか、案外かわいいとかかっこいいところもあるんだなって思った。
カメムシについて教えてくれるえらい学者さんが来てくれたことにびっくりした。おれたちの学校はそんなことなさそう。全校児童が29人っていう学校だったら、学校全員でいつも遊べる気がする。そういうのがうらやましい。(小4)
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小学校には、マイナスをプラスに変える不思議な力がワンサカあふれているということを教えてくれる作品。
私が住むところは都市部の街なか。だけどマンションのすぐ横にいわゆる鎮守の森があって、5,6階くらいの高さを優に超えるくらいの高い木がまとまって生えている。
だからなのかよくわからないけれど、春先からカメムシがやたら網戸や壁や植木にへばり付いてくる。灰緑色っぽい地色に黒の模様。体長は2センチもないくらいに小さい。動きは遅いのに、カメムシの姿を見つけた家族はワーキャー大騒ぎ。
でもウチではそれだけで終わり。ちがう種類のカメムシって見たことある?とか、カメムシの仲間ってどんな特徴なの?とか、そこまで深く考える事は無かった。
一方で、この絵本の舞台の岩手県葛巻町立江刈小学校では、全校児童が29人。だけどもカメムシの数たるや、私が住む街なかの比じゃないくらい多いみたい。たぶんワーキャーぶりはウチの何十倍なのだろう。はたこうしろうさんの描く、口を思いっきり開けた子どもたちのイラストが、子どもたちのワーキャーぶりを表情豊かに楽しく伝えている。
それにしても、子どもたちがカメムシに抱くイメージを、厄介者から宝ものへと劇的に転換させた発想や手法はおみごと。
でももしかしたら、学校現場ではよく使われている方法かもしれない。
例えば、宿題を子どもたちが自分から興味をもって取り組もうとさせるときとか、寒い中での長距離走のときとか…
ある意味で、先生が子どもたちをその気にさせて、子どもたちもうまく乗せられて…なんだけど、当然ながら、普段からの信頼関係がなければ、そう簡単にはいかない。
「やりたくないことを、そのままにしていても、つまんないだけ。だから、みんなでワーキャーいいながら、楽しいことにしてしまおう」というのを、子どもたちに気づかれないように、それとなくふくらませていく、という感じかな?
私たち大人の日常のいろんな場面でも、実はそういう“うまく乗せられた”という展開が、物事をスムーズに運ぶためのキーワードになりうるのかもしれない。実際には思うようにはいかないけどね。
葛巻町の子どもたちに先を越されたね。葛巻町はおいしい牛乳だけじゃなく、もっといいものを育んでいる土地だってことだね。
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岩手県の山の中にある小学校。家でも学校でもやっかいもののカメムシがたくさんいます。ある日校長先生が「みんなでカメムシはかせになりましょう」といいました。さあ、カメムシを集めて調べるぞ!子どもたちも家の人も一緒になってカメムシを集め、名前を調べて、最後にはみんなで図鑑をつくりました!
やっかいもののカメムシが、子どもたちの好奇心を育てて大きく花開きます。ワクワクしますよ!
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岩手県葛巻町にある小学校で本当にあったおはなし。
カメムシか……「たくさんのふしぎ」とはいえ、カメムシか……読みたくな……いや、読めばおもしろいかもしれないしな……。と、気がのらないまま読み始めて、最後は、おもしろかったーと言いながら読み終えました。
絵ははたこうしろうさん。カメムシもどことなく愛嬌が……カメムシだけど。ごくごくフラットにカメムシをみんなで調べることになった経緯、最中、図鑑づくりまで書いていて、カメムシのことを知っていくうちに、嫌だなという気持ちが薄れていきました。こんなに国内にいるんだ、とか、ゴミ袋4袋分のカメムシとはすごい環境!とか、感心しながら読めるようになっていました。
知ることで嫌悪感は薄くなる、と体験できた1冊です。
そうはいっても、何かの隙間にいっぱいいたり、部屋に入ってきたりすると「うわぁぁああ」ってなるけど。前より平気。たぶん。
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「調べ学習」のとてもよいお手本になります。
実話に基づいた、ストーリー仕立てのカメムシ図鑑です。読み応えがありつつ、イラストがふんだんに使われているので、とんとん読み進められます。
目を輝かせながらカメムシを探す子どもたちの姿が想像できました。好奇心は何にも勝る意欲ですね。
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みんなの嫌われ者のカメムシを取り上げようとした校長先生がすばらしい。人間の見方によって、それ以外の価値観が変わり、良い生き物・悪い生き物と評価されているが、あくまで人間の尺度によるものであって、悪い生き物なんていない。きっとこの経験をした子どもたちにとって、生き物に対する考え方が大きく変わったことだろう。ただ、課題図書として読書感想文を書くのは難しいだろうなあ。
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カメムシがたくさんでる町の小学生たちが、せっかくだからそれぞれの名前を調べようとする取り組み。ずかんが親しみやすいおはなしになっている。
あつ森の影響でカメムシに興味をもち自分で選んできた。もうすこし大きくなったらもう一度よむ。
C8745
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岩手県の葛巻町にある小学校の実話絵本。毎年大量に発生するカメムシに困っていたが、校長先生が「どんなカメムシがいるか調べよう」と声を掛けたことから図鑑を作るまで、子供達の興味を引き付けたお話。教育って何でも声掛け一つだなぁと思う。でもさ、カメムシはやっぱり家の中に入られると嫌だよね(笑)
2021年課題図書中学年に選出され再読。校長先生が偉いよなぁ、子ども達の関心を教育や楽しみに変化させるなんて。はたこうしろうさんの絵も可愛い。