門田充宏のレビュー一覧

  • 記憶翻訳者 いつか光になる

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    はじめ、仕組みを理解しようとしすぎて脱落しかけたけど、後半に向かって登場人物たちのことがよくわかってきたら読みやすくなった。最後まで行ってから冒頭に帰って、「風牙」でちょっと涙。いい話やん。(初読時は気づかずw)

    主人公の珊瑚は、他者への共感力が強すぎるあまり、13歳くらいまで、どれが自我でどれが他人なのか区別もつけられないような人生を送ってきた人。でも、強すぎる共感力をコントロールする技術と、他人の記憶を読み解く技術のおかげで、「記憶翻訳者」として生きられるようになった。おもしろい発想。人ごみにまぎれると、種々雑多な思念におぼれそうになるというの、コニー・ウィリスの『クロストーク』にもちょ

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    2021年02月12日
  • 記憶翻訳者 いつか光になる

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    後半が良かった。
    『いつか光になる』『嵐の夜に』
    厳しいバックグラウンドを持った人達の前向きな行動は力付けられるなあ

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    2020年12月31日
  • 追憶の杜

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     風牙の続編。
     設定を説明しつつ、暗闇の中に明かりをともすように、不自然ではなく、ひかりに促されるまま視点を動かし、見えるものに驚くような読書体験。どうしたらこんなすごいお話が作れるのだろう。

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    2019年10月12日
  • 追憶の杜

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    SF。シリーズ2作目。中編集。
    超能力・VR・記憶を扱ったSFであり、お仕事小説であり、上質のヒューマンドラマでもある。
    様々な場面から人間の優しさを感じることができて、良い気分で読める。
    派手さはないけど、とても楽しんで読めました。このシリーズかなり好きです。

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    2019年06月29日
  • 風牙-Sogen SF Short Story Prize Edition-

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    並べ比べることで★の数が減ることはあっても逆はなし

    宮部みゆき『さよならの儀式』★*4
    大衆の地合いに根差した堅実な綾
    藤井大洋『コラボレーション』★*3
    わりとふつう 短編より長編で活きそうな作風
    草上仁『ウンディ』★*3
    音楽小説 料理や絵画をどうやって文章で表現するかと同じく工夫が楽しい
    オキシタケヒコ『エコーの中でもう一度』★*3
    題材は面白いがお話がまっとう過ぎるか 『さよならの儀式』が手本になる
    藤野可織『今日の心霊』★*4
    短編の心得掴んだ上手 「プリ機」とふつうに言う気がする
    小田雅久仁『食書』★*3
    食傷ではない 
    筒井康隆『科学探偵帆村』★*4
    高等無形 論理に対する科学

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    2018年10月25日
  • 風牙-Sogen SF Short Story Prize Edition-

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    表題作の宮部みゆきとかは作品紹介だけで良いかな。
    SFアンソロジーで単行本化されていれば既に持ってた人も多いだろうし、買わなきゃと思う人もいるのでは?
    雑誌や電子書籍、他ジャンルの書籍など、SF好きでも読み逃している確率の高いものの収録をぜひ!

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    2017年07月25日
  • 風牙-Sogen SF Short Story Prize Edition-

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    2013年に発表された短篇の中から編者が選んだ2013年を代表するかもしれない作品を収録したもの。第5回創元SF短編賞受賞作のうち「風牙」を収録。

    風牙は普通に面白かった。解説にあるようにSF的な新しさは若干少ないかもしれないけど、十分でしょう。

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    2014年12月10日
  • 風牙-Sogen SF Short Story Prize Edition-

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    SF。短編集。2013年度。
    オキシタケヒコ「エコーの中でもう一度」、宮内悠介「ムイシュキンの脳髄」、門田充宏「風牙」は既読。
    好きな作品と嫌いな作品の差が激しかった一冊。
    時代物とあまりに読みづらい作品は苦手。

    以下、好きだった作品。
    草上仁「ウンディ」
    音楽SF。ウンディという楽器になる生物がとてもかわいい。飼いたい。

    藤野可織「今日の心霊」
    ホラー。心霊写真がテーマ。怖さもあるものの、少し和やかな雰囲気もあり、不思議な感覚。面白い。

    式貴士「死人妻」
    著者の死後に見つかった未発表原稿。1章のみ。世界観がかなり好き。バラード『結晶世界』を読みたくなった。

    田中雄一「箱庭の巨獣」

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    2024年10月25日
  • ウィンズテイル・テイルズ 封印の繭と運命の標

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    侵略者を撃退し無事世界を救って物語は終わる。
    とはいえ、侵略者は絶滅したわけではないし、謎の解決はあまり重視されていないのでSFというよりはアニメ的。

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    2024年08月14日
  • ウィンズテイル・テイルズ 時不知の魔女と刻印の子

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    特殊な能力を持つ少年と少女が謎の異世界から来た侵略者から世界を救う物語。ほとんど語られないが、設定はデストピアSF。ラノベ的な展開なので、アニメやラノベの好きな方向き。

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    2024年08月14日
  • Genesis 白昼夢通信

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    創元と関係が深い作者の作品を編んだSFアンソロジー。もっとも気に入った作品は松崎有理さんの「瘦せたくないひとは読まないでください。」だった。肥満の人には人権がないかのように扱われる健康先進国の日本で、デスゲームが行われる。肥満の人が5人選ばれて、食事をしたら殺されるゲームだ。極端なシチュエーションであるが、健康も行きすぎるとデストピアになる警鐘だろうか。エッセイの「アンソロジーの極意」を読んで、アンソロジーの楽しみ方を少し理解できた。

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    2023年05月30日
  • 記憶翻訳者 いつか光になる

    H

    購入済み

    SFに興味がありませんでしたので、いままで殆ど手を出していませんでした。そのためか、最初の風牙を読み終わった段階では、記憶翻訳者について若干の疑問が残っていて、理解が深まらず、どこか消化不足でした。徐々に読み進めることで、記憶翻訳者という概念が理解でき、良さがわかってきます。
    もう少し、SFに慣れてない私のような者にも、記憶翻訳者の概念が早めに解ると良いと思い、☆3つとしました。

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    2023年05月06日
  • Genesis 白昼夢通信

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    どうしてみんなうなじにケーブルを接続したがるのか。脳に近いから?攻殻機動隊の見過ぎ?
    地獄を抜い取る、モンステリウム、痩せたくない〜が好き。

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    2022年11月10日
  • 蒼衣の末姫

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    なんだか不思議な世界観で生きる少年少女のボーイミーツガール。とはいえ世界観は結構不穏。生き残りに必死な割に結構登場人物が素直で優しいのは良い事だなぁ、うん。

    女王バチのような巣の女王と共感して操るってのは面白いなぁ。なんとなく映像に向いてそうだなと思いました。主人公たちがあまりすぐに能力が開花しないのも良いですね、うん。

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    2021年12月16日
  • 記憶翻訳者 いつか光になる

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    【収録作品】風牙/閉鎖回廊/いつか光になる/嵐の夜に
     2018年刊『風牙』を元に加筆訂正を行い、さらに短編2作、幕間の挿話2作を加えて全体を再構成し、二分冊としたものの前編。
     興味深いのだけれど、そして、面白いのだけれど、理解が追いつかない部分が多々あって、やはりSFとは相性が悪いようだ。

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    2021年02月22日
  • 記憶翻訳者 いつか光になる

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    冒頭の混乱状況が読者側の理解を助けてくれたものの、記憶翻訳の仕組みは手強かった。まだまだついていけてないけどこの世界観は好き。プロモーション用記憶翻訳とかわけわからないけどワクワクする。

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    2021年02月07日
  • 記憶翻訳者 いつか光になる

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    個人の主観の集合体である記憶を第三者向けにコンバートする<記憶翻訳者>の珊瑚と共に巡る魂と再生の物語。序盤は独自の設定を読み解くのに苦戦したが、収録作の「風牙」と「閉鎖回廊」で思わず涙腺が緩む。両者共に良質のSFヒューマンドラマだが、後者はミステリー仕立ての構成も実に秀逸。サブタイ作品の「いつか光になる」は文庫版書き下ろしで、前述の二作品とは趣向が異なる。ゲストキャラのハルが抱える壮絶なバックグラウンドの割にストーリーが大人しめだが、このエピソードが次巻への橋渡し役を果たすのだろう。分冊版下巻にも期待大。

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    2021年01月11日
  • 記憶翻訳者 いつか光になる

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    この短編集の中では、『閉鎖回廊』が、好み。夢枕莫さんのサイコダイバー同様、SFサスペンスを堪能できる。記憶を解析することができるテクノロジー設定の中で、敵は誰か、助けたい仲間はどこにいるのかなどのサスペンスがうまく展開していて楽しめた。

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    2020年12月01日
  • Genesis 白昼夢通信

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    SF。短編集。シリーズの2年目。
    前年よりは好みの作品は少ないけど、このシリーズ大好き。
    珊瑚のシリーズ短編、門田充宏「コーラルとロータス」が一番好み。
    水見稜さんの作品を初めて読めたのも収穫。
    石川宗生さんも相変わらず独特の雰囲気で好印象。

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    2020年08月07日
  • Genesis 白昼夢通信

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    東京創元社の書き下ろしSFアンソロジーGenesisの2作目。収録作の中でいちばんかっこいいタイトルをそのまま表題に据えるという方針は潔くて好き。
    これに限らず創元社の自社のSF 短編新人賞出身者に発表の場を積極的に提供しようという姿勢は応援したい。
    収録作の中では石川宗生「モンテスリウム」がわりと好みだったが、全体的にあまりしっくりこなかった。読みやすいアンソロジーではあると思う。

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    2020年01月23日