門田充宏のレビュー一覧
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はじめ、仕組みを理解しようとしすぎて脱落しかけたけど、後半に向かって登場人物たちのことがよくわかってきたら読みやすくなった。最後まで行ってから冒頭に帰って、「風牙」でちょっと涙。いい話やん。(初読時は気づかずw)
主人公の珊瑚は、他者への共感力が強すぎるあまり、13歳くらいまで、どれが自我でどれが他人なのか区別もつけられないような人生を送ってきた人。でも、強すぎる共感力をコントロールする技術と、他人の記憶を読み解く技術のおかげで、「記憶翻訳者」として生きられるようになった。おもしろい発想。人ごみにまぎれると、種々雑多な思念におぼれそうになるというの、コニー・ウィリスの『クロストーク』にもちょ -
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並べ比べることで★の数が減ることはあっても逆はなし
宮部みゆき『さよならの儀式』★*4
大衆の地合いに根差した堅実な綾
藤井大洋『コラボレーション』★*3
わりとふつう 短編より長編で活きそうな作風
草上仁『ウンディ』★*3
音楽小説 料理や絵画をどうやって文章で表現するかと同じく工夫が楽しい
オキシタケヒコ『エコーの中でもう一度』★*3
題材は面白いがお話がまっとう過ぎるか 『さよならの儀式』が手本になる
藤野可織『今日の心霊』★*4
短編の心得掴んだ上手 「プリ機」とふつうに言う気がする
小田雅久仁『食書』★*3
食傷ではない
筒井康隆『科学探偵帆村』★*4
高等無形 論理に対する科学 -
Posted by ブクログ
SF。短編集。2013年度。
オキシタケヒコ「エコーの中でもう一度」、宮内悠介「ムイシュキンの脳髄」、門田充宏「風牙」は既読。
好きな作品と嫌いな作品の差が激しかった一冊。
時代物とあまりに読みづらい作品は苦手。
以下、好きだった作品。
草上仁「ウンディ」
音楽SF。ウンディという楽器になる生物がとてもかわいい。飼いたい。
藤野可織「今日の心霊」
ホラー。心霊写真がテーマ。怖さもあるものの、少し和やかな雰囲気もあり、不思議な感覚。面白い。
式貴士「死人妻」
著者の死後に見つかった未発表原稿。1章のみ。世界観がかなり好き。バラード『結晶世界』を読みたくなった。
田中雄一「箱庭の巨獣」
マ -
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購入済み
SFに興味がありませんでしたので、いままで殆ど手を出していませんでした。そのためか、最初の風牙を読み終わった段階では、記憶翻訳者について若干の疑問が残っていて、理解が深まらず、どこか消化不足でした。徐々に読み進めることで、記憶翻訳者という概念が理解でき、良さがわかってきます。
もう少し、SFに慣れてない私のような者にも、記憶翻訳者の概念が早めに解ると良いと思い、☆3つとしました。 -
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