エドワード・ルトワックのレビュー一覧

  • エドワード・ルトワックの戦略論

    Posted by ブクログ

    戦略論の大家であるエドワード・ルトワックの戦略論の訳本。

    ルトワック氏の戦略論の特徴は逆説的論理である。抑止論を例に取って冒頭説明しているが、戦争をしないために軍備を強化するというのは、ダイエットするために食べると同様の論理的飛躍が存在しており、戦略とはこのような逆説的論理に満ち満ちているという。

    そのような論理からすると、平和は双方が戦争による破壊と殺戮に倦んで始めてもたらされるものだが、PKOはそれをさせないことによって、却って平和の芽を摘んでしまう。英国の爆撃機の後方監視レーダーは当初は救いの神だったが、次第に妨害され、最後は逆探でドイツ戦闘機が向かってくるという有害なものになってし

    0
    2026年01月03日
  • 戦争にチャンスを与えよ

    Posted by ブクログ

    戦争を始めたら中途半端に休戦したりしてはならない。難民キャンプなどを作ってしまうと越境攻撃したりする拠点になってしまい難民以外の生き方をしらない世代も生まれてしまう。そのため徹底的にやらせるべきだし二度と歯向かう気が起きないようにすべきであると。つまり戦争当事者の両国の戦争欲を失くすために、心を折るまで戦わせるということ。
    「うまくいくだろう」という考えはなにもしていない以上にひどい最悪の状態。降伏したほうがましなくらい。やるかやられるかしかない。備えよ常にや平和のために備えよが正しい。
    男は戦士であるべきで、女は戦士を好む、としてそれが少子化や衰退の原因であるとしている。イーリアスの戦士の文

    0
    2025年01月03日
  • 日本4.0 国家戦略の新しいリアル

    Posted by ブクログ

    2018年トランプ政権下で出版された軍事専門家による国家戦略論

    日本の高度な戦略文化論から入る

     1.0 江戸システム 幕藩体制をもって敵を消失させる戦略論
     2.0 明治システム 西洋近代から日本を防衛し、近代化を達成した戦略
     3.0 戦後システム 防衛費をGNPの1%に抑えながら経済大国に押し上げた戦略
     4.0 今求められているシステム 北朝鮮の核や、中国の尖閣から日本を守るために必要な戦略

     4.0に必要なもの
      ①北朝鮮のすべての核関連施設とすべてのミサイルを排除するために、先制攻撃を行う能力
      ②国家の衰退を防ぐために少子化を解消する。
      ③アメリカの同盟軍としての期

    0
    2022年11月15日
  • 日本4.0 国家戦略の新しいリアル

    Posted by ブクログ

    日本のやるべきことはよくわかる。それをやっていないこともよくわかる。どうすれば良いかは読書が考えるほかない。

    0
    2022年09月03日
  • ラストエンペラー習近平

    Posted by ブクログ

    字数は少ないが内容は豊富な本。
    2021年現在の国際環境は、日本にとってかなり有利になっている。チャイナ4.0の戦狼外交はチャイナ2.0の悪化版。世界的に反中ムードが高まっている。シーパワー=海軍力、マリタイムパワー=海洋力で、これは中国の理解していない同盟の戦略。
    人材が常に入れ替わるため、ジェットエンジンのようなチームワークが必要な技術は開発できない。
    日本が中国に対する戦略としては、冷戦期にスウェーデンがソ連とフィンランド国境に精鋭を配置したように、中立のまま台湾を支援できるような体勢をとることで抑止する。そして習近平をつまづかせる、すなわち中国からの様々な要請に全てノーと答えて習近平は

    0
    2021年11月07日
  • 戦争にチャンスを与えよ

    Posted by ブクログ

    稀代の戦略家エドワード・ルトワックの論文や講演録に関するインタビュー集 「戦争にチャンスを与えよ」は、エドワード・ルトワックにより1999年に発表された論文。この本はこの論文の他にこれまで発表した論文や講演録に関するインタビューを奥山真司氏が行い翻訳したものである。

     日本人にとってはなかなか飲み込み難いタイトルの論文かもしれないし、内容に対する感想も十人十色だろう。

    「戦争には目的がある。その目的は平和をもたらすことだ。人間は人間であるがゆえに、平和をもたらすことには、戦争による喪失や疲弊が必要になる。」ということだ。外部の介入によって、この自然なプロセスを途中で止めてしまえば、平和は決

    0
    2026年01月18日
  • ラストエンペラー習近平

    Posted by ブクログ

     予想以上におもしろい本でした。現代中国については、とにかく猛烈な経済成長をしているので、経済力で世界第一位となるのは時間の問題なので、習近平の支配が成功していると考えたくなります。彼は政敵になる可能性のある共産党員幹部たちなんと153万7000人を虐殺や投獄によって一掃し、憲法改正までして終身国家主席という地位を確保して独裁者となりました。
     任期が決まっていて、後継者は選挙で選ばれるなら、クーデターによる暗殺の影に怯える必要はあまりないのですが、終身独裁者は常に暗殺に怯えて政敵を抹殺し続けなければならないところに彼の最大の弱みがある。そして彼がその地位を守るためには、経済成長と国力拡張を臣

    0
    2021年07月29日
  • 日本4.0 国家戦略の新しいリアル

    Posted by ブクログ

    ルトワックの日本への指南書(前半)とグローバルな情勢分析。

    題名の日本4.0とは、日本の戦略文化について、内戦を一掃した徳川幕府を1.0、西欧の帝国主義に飲み込まれないための明治政府の近代化政策が2.0、戦後の軍事面での弱体を日米安保に依存して経済に全力集中した3.0と整理する。その上で、3.0の構造は抑止が効く中露にはともかく、抑止できない北朝鮮との間では、自らの身を自らで守る必要があり、4.0と言うべき戦略文化に移行すべきというもの。

    方法論としては、少子化の傾向を変えて、イノベーションや経済成長の基盤を維持し、北との関係で持っても使えない核兵器は持たず、代わりに実戦的な先制攻撃力や特

    1
    2021年07月25日
  • 戦争にチャンスを与えよ

    mac

    ネタバレ 購入済み

    ビザンツ帝国の戦略

    一部ご紹介します。
    ・すべての考えられる状況において、可能な限り戦争を回避する。しかし、いつ何時戦争が勃発しても大丈夫なように行動する。
    訓練を怠らないこと。常に戦闘準備を整えておくこと。
    戦争準備の最大の目的は、戦争開始を余儀なくされる確率を減らすことにある。
    ・敵とその考え方に関する情報をできるだけ集め、継続的に敵の動きを監視する。
    ・攻撃と防御の両方で精力的に軍事行動を実施する。
    多くの場合、小規模な部隊で攻撃し、総攻撃よりも斥候、襲撃および小規模な戦闘に重点を置く。
    武力行使を最小限に留めることは、説得に応じる可能性のある者を説得する助けになり、
    説得に応じない者を弱め

    0
    2022年09月30日
  • ルトワックの日本改造論

    Posted by ブクログ

    稀代の戦略家による日本改造論。多くの示唆と知的な刺激に満ちている  明解な文章で、分かりやすい。
     2019年12月の発行なので、世界情勢は少し前のことを書いているが、米中冷戦についての予言などは、的中しているものもあり興味深い事この上ない。
     エドワード・ルトワックは本書以外にも日本に関する著作がある。彼は日本の歴史や戦国時代の合戦、明治維新の変遷、日清・日露戦争についてよく知っているし、日本人とは違った視点でそれを語ることのできる(決して批判的ではない)軍事戦略家である。
     2018年に発行された「日本4.0」で彼は、日本人は極めて高度な戦略文化をもった民族だと述べている。日本は、必要にな

    0
    2026年01月18日
  • ルトワックの日本改造論

    Posted by ブクログ

    第一にやるべき事は子供を増やす事だ、というのが僕の持論とあっていて共感しました。
    ww2後のオランダとドイツの関係と、韓国と日本の関係、面白え。

    0
    2020年01月25日
  • 戦争にチャンスを与えよ

    Posted by ブクログ

    人道介入が戦争を長引かせてしまっているのが現実だった。
    どの国も人も様々な違いが必ずある。第三者はともかく、当事者同士が互いに無関係でいられる社会ではないので、干渉することなくやっていくことは難しい。

    0
    2019年02月13日
  • 中国4.0 暴発する中華帝国

    Posted by ブクログ

    企業間や人間関係にも使えそう、なるほどと思ったことのいくつかを。

    「国の規模が大きいほど外国への理解度は低くなる」
    企業でも同じことが言えると。

    「大国は小国に勝てない」
    他国連携要素が生じてしまう。

    国家そのものの性質、国体を見抜き理解し、どう取り扱うかが重要。

    代表的なアメリカ人は「人類には文化を超えた普遍的な性質がある」と心の底から信じている。
    人種的、文化的なバックグラウンドを公の場で表面するのが憚れる国がアメリカ。違っているから相容れないことがある、とは微塵も考えない。
    人種差別主義者と思われたら、人として終わった扱いになる。

    0
    2019年01月04日
  • 中国4.0 暴発する中華帝国

    Posted by ブクログ

    稀代の戦略家と呼ばれる著者による中国論。
    以下、本書より。

    【日本政府への提言】
    (2016年3月20日発行)
    最後に現在の安倍首相や日本の対外政策担当者に向けて注意を喚起して、本書の結びとしたい。
    「慎重で忍耐強い対応」というのは、通常はほぼ全ての国に対して勧められるもの。
    だが、私がここで強調したいのは、中国のような規模が大きく、独裁的で不安定な国家に対しては、それが逆効果という事。

    中国は、15年のうちに3度も政策を変更している。
    さらに作戦レベルや現場レベルで、ソ連でさえ決して許さなかったような軍事冒険主義が実質的に容認されている。
    これに対抗するには、有事に自動的に発動される迅速

    0
    2019年01月03日
  • 日本4.0 国家戦略の新しいリアル

    mac

    ネタバレ 購入済み

    外敵に備えるために

    気になったところを一部、紹介します。

    ・勝つためには、あらゆる手段でサプライズを狙う必要がある。戦争の目的は「勝つこと」であり、「ルールを守る」ことではないからだ。それ故、機動の仕方だけでなく、メンタル面での柔軟性を身に付けねばならない。

    ・本当に実力のある軍隊は、全てを完璧に観客に見せるような演習(演劇)はできない。そのための練習を行うリソースがもったいないからだ。全ては本物の戦いのために使わなければならない。

    ・戦争で守る原則は「攻撃は最大の防御」「不測の事態を恐れるな」「リスクをとれ」である。

    ・地経学の目標は「国家の富の拡大、そして国民の就業率を最大化すること」

    0
    2022年09月30日
  • 中国4.0 暴発する中華帝国

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    独自の戦略論を持つ著者による、中国の対外戦略の推移とその問題点の指摘。及び、それに対して日本がどう対処すべきかの提案。
    まあ、インタビューを元にまとめた物だけあって、サクサク読める(読めた)
    中国に関しては「明日どうなるかわからない。何の担保も無い」以上、何らかの方針を立ててそれに基づいてこちら(日本)から働きかけるよりも、「封じ込め」と「リアクション」(中国が何をしでかしても対応できる様に各部署で準備しておいて、何かあったら「リアクション」)の方が適しているのでは?という案については、理解できる(中国相手にイニシアチブをとれるというのは傲慢すぎる)ただし、「国家のパラメータと変数」論について

    0
    2018年10月14日
  • 中国4.0 暴発する中華帝国

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    大国は小国に勝てない、常識的な国から自身の力を過信した国へ変わり続ける中国に対し、日本がどう対応するか。極めて受動的に封じ込めるというのは論理的には分かるが、世間には納得してもらえないだろう。

    0
    2018年02月13日
  • エドワード・ルトワックの戦略論

    Posted by ブクログ

    ルトワックの戦略論。戦略の逆説的論理が主題。対立する意志の間で生じる動的な競争が逆説的論理の源泉。魚雷艇や対戦車ミサイルの逆説。戦略のレベルには技術、戦術、戦略、大戦略とあり、それが垂直的な側面をなしている。一方で大戦略は階層として最上ながら幅広い裾野を持っていて、それが水平的な側面をなしている。ロンメルは垂直的に成功したが、水平的には失敗した。

    0
    2018年01月07日
  • 中国4.0 暴発する中華帝国

    Posted by ブクログ

    来日のたびにインタビューしたものをまとめた本。
    中国の対外的な路線を2000年以降の中国1.0(平和的台頭)、2009年からの中国2.0(対外強硬)、2014年秋からの中国3.0(選択的攻撃)に分類し解説。
    戦術的大成功が戦略的失敗となった1941年の日本や2003年のアメリカ、フィードバックシステムに欠ける習近平、海洋パワーとシーパワーの概念、中国4.0(どうなるかわからん)に対応するには戦略を持たずひたすら反応に終始するコンテインメント(封じ込め)の推奨など、面白く学ぶところ大であった。

    0
    2017年07月06日
  • 中国4.0 暴発する中華帝国

    購入済み

    読んで良かったです

    スタンダードジャーナルで本書を知って読み始めました。
    とても面白い視点でとらえた考え方が多く、イロイロと応用出来そうです。

    0
    2017年01月06日