エドワード・ルトワックのレビュー一覧
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中国という国は日本から見ると、あるいは日本人から見ると色々な評価がある国である
お隣さんなのだから当然ではあるが
自分はネガティブな目では見ていないというのが本音
中国人として生まれてくれば良かったなんてことは絶対に思わないのだけど、中国という国は興味に値する国だと思う
韓国という国もあり、両国は反日という点で共通点がある
しかし、韓国、あるいは韓国人は「日本は歴史的に間違ったことをした」「日本は問題がある」といった結論ありきの語り方をする人が多いと思う
中国人はどちらかというと、日本の立場や日本の考え方といったところを説明すれば、その意見には耳を傾けてくれる
話にならない韓国人
話にな -
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『中国4.0』の著者による日本4.0。
「内戦を完璧に封じ込めた江戸」が1.0。
「包括的な近代化を達成した明治」が2.0。
「弱点を強みに変えた戦後」が3.0。
そして「自ら戦える国へのアップグレード」が4.0です。
以下、本書より。
【安全保障と少子問題】
多くの読者は、北朝鮮や尖閣への危機対応という安全保障上の問題と、少子問題が並べて論じられる事に違和感を覚えるかも知れない。
しかし、これらの問題には二つの点で通底するものがある。
一つは、いずれもが日本がまさに直面している致命的な問題でありながら、実際的かつ有効な対処法に誰も取り組もうとしていない点。
そこに共通するのは、リアリズ -
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ネタバレ表題の日本4.0(徳川幕藩体制を日本1.0、明治維新後を2.0戦後体制を3.0として)よりも、「ポスト・ヒロイックウォー」「特殊部隊論」「地経学」の方が興味深く読めた。
まあ、鵜呑みにするものではなく、思考の補助線としてなら有効かと。
「リスク回避を優先しすぎることのリスク」
米軍が例に出ているが、これをエネルギー問題でやっちゃってるのが今の日本なのでは?とも読めた。
「地経学」
米国が地政学から地経学にフェイズを移しつつあるとしても、
日本は90年代以降、地経学から地政学にフェイズを移してないか?とか。
だいたい、北京との間で冷戦以下で済む保証なんてなにも無い訳よ、実際。 -
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ネタバレ自己解題、論文、インタビュー3編。訳者(インタビュア)による解説。
題名にもなっている論文「戦争にチャンスを与えよ」これは、戦争が外部の力で「中断」されることにより、永遠に「戦後」が来ない。(戦争が凍結されたまま)むしろ、当事者が戦争に疲弊し尽くすまで続けさせた方が、戦争が本当に終わる。戦後が本当に来る。
まあ、わからんではないが。
確かに、手厚く保護されている難民キャンプの存在が、紛争を長期化させ、難民二世、難民三世を生み出しているのは当事者から未来を奪っている側面は否定できないとは、思う。
(難民キャンプで生活している限り、避難先に同化することはない)
中国に関するインタビューで一番印象 -
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中国1・0
2000年頃の中国は改革開放を継承した江沢民が経済を優先し、実質的な資本主義経済へと舵を切った。反日教育のイメージが強いが、WTOに加盟し、国際法も順守する。中国は台湾を含めた周辺国に対し平和裡に台頭するという戦略を実行した。
中国2・0
リーマンショックにより中国は経済力で世界一になるのに後10年でできると思い込んだ。第一の錯誤は「金は力なり」つまり経済力が国力そのものだと思い込んだのだ。中国国内では今でもこういうところがあるので無理はないのかもしれないが経済力に国力が追いつくには50年以上かかるのかもしれない。例えば空母だけをとっても中国がアメリカに追いつくには20年以上かか -
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難民問題、戦争にチャンスを、という話ではかなり共感した点があった。
イスラエル・パレスチナ問題を考える際には
「なんで戦争の結果なのに、こんなに残り火があるんだろう」と思う事がある。
例えば、日本はアメリカに原爆を落とされ、町は無くなり、後遺症に苦しむ人もいる。
しかし、日本人の中でアメリカに憎しみを抱いている人はその割に少なく、もはや憧れの対象である。
それは、本書で述べているように、残り火さえなくなるくらいはっきりとした勝敗がつき、人々が敗戦を認め、復興に尽力したから今の日本があるのだと思う。
だが、中東問題においては、他国々が口を出し(問題の根本が他国から始まっているというのもある -
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ワシントンの大手シンクタンク・戦略国際問題研究所のエドワード・ルトワックによる作。中国の国際戦略が、フェーズを4つに分けることによって明快に解説されている。フェーズは以下の通り。
毛沢東らによる恐怖政治(チャイナ0)
江沢民による平和的な軍事・経済成長(チャイナ1.0)
1970年代後半から進む。中国をロシアに対抗する存在としたい米国の思惑もあって、大国が台頭すると発動する「バランシング」が働くことなく極めて平和裏に成し遂げられた。
胡錦濤の周辺による体外強硬路線(チャイナ2.0)
2009年頃から進む。「2国間関係」についての錯誤(米国と2国間関係を構築しようとするも、大国同士の2国間 -
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本書はルトワックの書下ろしではなく、訳者である奥山真司氏との東京での対談を10章に分けて収録したものである。一部は、文藝春秋誌に掲載されている。
対談は2016年10月で米大統領選の直前の時期である。彼の自説であるパラドックスの論理をもとに、対中国や対北朝鮮の戦略や、日本の戦国武将論、ヨーロッパ論、ビザンティン帝国、国連常任理事国、など日本の取るべき戦略論を展開している。織田信長や武田信玄など、よく勉強している。
ただ、このルトワック戦略を日本がそのまま採用することはないであろう。実行にはやや無理がある。ただ、ひとつの考え方として興味深く、頭の体操としてはいいと思う。
現代の戦略論大家 -
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些か煽情的なタイトルの本書。
内容としては、1999年にforeign affairsに掲載された同タイトルの論文を中心として、2016年に東京でインタビューされた記事によって構成されている。
要点としては①「戦争は平和へとつながる。中途半端に止めなければ」②「戦術の成否は戦略の成否とはつながっていない」③「イギリス凄い」④「強い国との同盟は大切」あたりだろうか。
①が本書の大きな柱の一つを成している。中途半端に止めることは、戦争から平和へとつながる「決定的な勝利」と「戦争による疲弊」の流れを滞らせ、戦闘状態を凍結するだけである。実例としては、アメリカのアフガン紛争、イラク戦争介入、ルワンダ大 -
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戦争を、平和の世界から見てはならない、と何かの本で読んだ記憶があって、そのことを証明する内容だった。
この国で、戦争にチャンスを与えよ、だなんて、刺激の強い題名をつけたものだと本屋で見かけ、つい購入。
ワイドショーやニュース、新聞、それにまつわる様々な人々のコメント、それらはただ、弾も何も飛んでこない場で行われていて、今目の前をどうにかする、数年の間にっていう考え方でしかなくて、実際それらは半世紀以上の覚悟がいるのだ。
でもそれは、戦争が、先の大戦でしかないこの国の人じゃ考えられないんじゃないかと考えされられた。
学校で、世界は広いなどと言われるけれど、言ってる人たちの頭の中の世界は、さほ -
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