古屋美登里のレビュー一覧

  • アメリカの悪夢

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    現在のアメリカのどうしようもなさが伝わってくる。
    変化していければ楽なことはないだろうけど、自分のなあにある正義がそう変えてくれない。難しい時代になったと思う。ブレントの戸惑いと悲しみに終始共感。

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    2025年11月07日
  • 美術泥棒

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    ネタバレ

    ヨーロッパで起こった実際の2人組の泥棒の話。

    あまりにアートを愛し過ぎて
    盗みを働くのだが、

    もう盗むことも中毒になってしまい、

    捕まっても、釈放される度に、また盗んでしまう。

    読んでても後半は悲しくなります。

    ちなみに、アートと窃盗に中毒になっていく表現は官能的で美しくて秀逸です。

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    2025年09月19日
  • 望楼館追想

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    初めてケアリーを読みましたが、冒頭からの掴みと、その後のストーリー展開や物語の順序が巧みだなーと感じました。独特の文体と展開が、長い物語を飽きずに読ませてくれます。巻末の付録が最高です。

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    2025年08月11日
  • わたしのペンは鳥の翼

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    ずっと、気になっていた本です

    アフガニスタンという国を、私はよく知りません
    この本はフィクションだけれども、フィクションではないのでしょう
    海外文学を読むと、日本との文化や考え方の違いに大いに驚きます
    日本ではあり得ない、でもそれは他国ではまかり通るのです

    日本の小説も、当たり前のように時代に合わせて変化しています
    だからここに書かれていることは、フィクションだけれども、かなりの事実が含まれているのでしょう

    読むのが辛かったものもあります
    その中に、ほんの少しの希望を持てたものもあります

    今のアフガニスタンで権利を奪われている女性たちへ私たちができることは何もないかもしれない
    代わりに

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    2025年06月06日
  • わたしのペンは鳥の翼

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    「作家紹介」のない本を初めて読んだ。
    作家の名前や経歴を明かすことがいかに危険であるか!アフガニスタンという国の状況、そこに住む女性たちが何を思い何を求めているのか・・
    知りたいと思い手に取った。

    タリバンが復権する前に書かれた、女性作家18人によるアンソロジー。
    アフガニスタンのダリー語とパシュトー語から英訳されたものを、翻訳家の古屋美登里さんが日本語に訳された本。沢山の人々の手を介して生まれた一冊なので大切に読ませて貰った。

    "抑圧"を受ける女性たちの日常が見えるようで何度も読む手が止まった。

    「八番目の娘」
    今回こそ息子を授けてほしい!と絶食する私は妊娠8ヶ月。

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    2025年05月12日
  • わたしのペンは鳥の翼

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    日本と全く異なる文化・文脈で書かれているので、最初は読み辛さを感じました。読み終わる頃には日本と同じく自分に選択できない要素によって、家父長制の元で二級市民のように扱われる苦しさにシンパシーを感じました。なぜ戦争状態の国とこの平和と言われる国がこんなに似通っているのか考える人が増えて欲しいと願ってしまうような本でした。

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    2025年01月20日
  • アメリカの悪夢

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    アメリカのジャーナリストのノンフィクションによくある、ドキュメンタリータッチの気取った書きぶりがやや慣れないが、内容は良い。イラクとイスラエルへの派遣経験と近年のアメリカの政治状況が、抑制的ではあるが重ねて語られて、それが説得力を持って迫ってくる。訳者あとがきによれば、これは三部作の最後のもの。前2作も読んでみたくなった。

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    2024年11月30日
  • 肺都

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    ネタバレ

    アイアマンガー三部作の完結編.
    ロンドンに乗り込んだアイアマンガー一族とロンドンとの戦い.
    主人公のクロッドは,結局一族側につくことになるが,許嫁のピナリッピー,途中で拾ったベネディクト(ビナディット),結集(という名前のものです),もう一人の主人公のルーシーも絡み,最後にはビクトリア女王も登場して,三部作は終焉を迎える.最終章の文体が好きだな.クロッドは例の力(元々の能力,ではなく,第三部で身につけた力)をまだ持ってるのだろうか?

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    2024年09月21日
  • わたしのペンは鳥の翼

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    サブタイトルはアフガニスタンの女性作家たち
    基本小説らしい、でもテロが日常の隣りにある日々の暮らしが哀しいほどよくわかる
    でもテロが主題なのは一部で、それも含めて、虐げられた女性たちの絶望と希望(希望があるのが読んでるときの救い)に寄り添い続ける物語

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    2024年09月06日
  • 堆塵館

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    アイアマンガー三部作のうちの第一部.
    ロンドン郊外のゴミの山に築かれたゴミ邸宅にすむアイアマンガー一族.その中のクロッド少年と家政婦として外部からやってきたルーシーが主人公で,アイアマンガー一族は生まれてすぐに「誕生の品」をそれぞれ贈られ,それを一生身につけて暮らすという謎の習慣があるが,実は誕生の品とは・・・というお話.
    なかなか奇妙で,「シザーハンズ」や「チャーリーとチョコレート工場」と言ったら通じるか?

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    2024年08月26日
  • わたしのペンは鳥の翼

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    短編集23篇 18人の作家による
    無名の作家ということだが、情景が浮かび上がってくる力強い文章に圧倒された。戦争の爪痕、いまだ続くタリバンの支配、それ以前の男性による女性への圧力虐待。切り取られた状況に、その事象が示す背景にやりきれない思いです。
    父親を忘れない娘の情と行方不明だった父親の愛が切なかった「ホルシードさん、さあ、起きて」が良かったです。

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    2024年07月06日
  • わたしのペンは鳥の翼

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    ネタバレ

    BSテレ東で放送されている番組「あの本、読みました?」を毎週観ているのですが、ちょっと前にゲストで出た宇垣アナが紹介していて読みたいと思った本。

    著者はアフガニスタンの女性作家たち18人。
    抑圧されている社会の中でも、小説を書きたいという女性たちを募って、イギリスで出版されたこの本。
    当然、彼女たちの言語での出版はいまだに叶っていません。中には、身の危険を感じて国外退去をしている作家もいるそう。

    命がけで書いた短編(長編を書く余裕も安全もない)は、小説のはずなのにノンフィクションかと思うほどリアルで悲惨な内容ばかり。
    女性差別、家父長制、貧困、さらにテロや暴力、死。。。
    もしかしたら、登場

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    2024年06月30日
  • B:鉛筆と私の500日

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    コロナ禍で毎日一つスケッチを書くと
    宣言し
    人物 架空の精霊 動物達を描き
    SNSに投稿
    それにしても凄い
    人物は表情豊かでなにか
    語りかけてきそうな感じ
    犬の目や鳥の目
    犬は愛くるしいものから淋しいものまで 毛並みまで艶々している
    鳥の目と嘴は鋭く野生そのまま

    500日で終わったが
    これらの作品を10分から1時間半くらいで書き上げたというのにも驚く
    人の創造する力は無限だ

    無理だけどスケッチしたくなった
    B型鉛筆よ永遠なれ
    ちびた鉛筆の山の写真が
    流れた時間を感じさせてくれる

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    2024年05月04日
  • わたしのペンは鳥の翼

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    アフガニスタンの女性達が書く短編集。1つ1つの話が苦しかった。現実に起こっていることなんだろうけど、とてもじゃないけど想像もしたことがないことばかり。人権とは、と考えさせられました。。

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    2024年04月12日
  • 人喰い――ロックフェラー失踪事件

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    首狩りとカニバリズム目的だけで読み始めたけどめっちゃくちゃ興味深いことがいっぱい載ってる

    道徳基準のちがい
    人間を殺すのが悪か、精霊の意志に背くのが悪か
    プリミティブアートすげぇわ
    民族、信念、習慣おもしれぇ

    私は、何よりも自分が怖れているのは私自身の恐怖に他ならないことがわかっていた
    カール・ホフマンかっちぇー!

    沈黙は金、じゃつまらんもんなぁ

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    2023年12月31日
  • その名を暴け―#MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い―(新潮文庫)

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    日本語訳のタイトルは原書の『SHE SEDI』の方がしっくり
    すると思うのよ。

    大学在学中に設立した映画プロダクション「ミラマックス」の
    成功で、アメリカ・ハリウッドのみならず、世界の映画界で
    押しも押されぬ大プロデューサーとなったハーヴェイ・ワイン
    スタイン。

    彼が手掛けた映画は日本でも多く公開されているので、劇場や
    テレビ放映で目にした人も多い思う。

    そんな大プロデューサーには公にされたら困るいくつもの
    秘密があった。

    自社の女性従業員や役を欲しがっている若い女優たち複数名に
    大しての、性的暴行や性的虐待だ。

    何十年にも渡って続けられたワインスタインの蛮行は、ある日、
    「ニューヨ

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    2023年11月13日
  • わたしのペンは鳥の翼

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    アフガニスタンの女性たちが受けている理不尽はまさに筆舌に尽くし難いものだ。
    21世紀の今も、これほどの人権蹂躙が国是とされるような社会で希望を温めながら生きなければならないとは、何と言ってあげても足りないことだろう。
    死なずに生き抜いてほしいと思う。

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    2023年10月16日
  • 肺都

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    ネタバレ

    3部作をまとめての感想。

    簡単に言うと
    内気な少年クロッドと勇敢な少女ルーシーの愛の物語。

    もう少し長くすると
    ゴミを支配する権力者アイアマンガー一族、アイアマンガー一族の力の源である「誕生の品」になる普通の人々、ゴミを嫌悪するロンドン市民、はてはヴィクトリア女王までを巻き込んで進むゴミと物と愛の話。

    物が自分の名前を語ってクロッドに話しかける箇所がとにかく好き。

    浴槽栓「ジェームズ・ヘンリー・ヘイワード」

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    2023年08月20日
  • わたしのペンは鳥の翼

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    アフガニスタンの女性たちの生きにくさが本当に生々しく描かれてて、読んでいて何度も耐え難く感じた。その文化が全く理解できないのではなく、日本の現在にもつながる話だからこそ痛々しい。小津作品につながる話も多い。
    こういった作品が世に出るために尽力されてる方々に心から敬意を表する。

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    2023年08月09日
  • 第三の極地――エヴェレスト、その夢と死と謎

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    ボリュームが多くかなり読み応えがありました。これがフィクションではないのですからすごい話ですね。 
    アーヴィンは間違いなく中国に保管されていると思います!

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    2023年07月22日