古屋美登里のレビュー一覧

  • 月の番人

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    ネタバレ

    今ここにいると、パーティーが終わってみんなが帰るのを見てるような感じなんだ

    さみしさの表現が素敵だと思った

    月は美しいけれど、月から見る地球の方が美しい

    人が少ないと安心安全だけど、だれもいないのはやっぱりつまらなくてさみしい

    がんばったとき褒めてくれるひとがいてほしい

    機械のミスなら、人より許せるけれど、
    本当にすべて機械化するのがいいのかな

    効率化して、8階から4階立てになって、
    8階からの景色が見られなくなった
    大切なのは効率だけじゃないと思った

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    2022年01月24日
  • おちび

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    ネタバレ

    1761年、スイスの小さな村で生まれたマリーは、父を亡くし町の医師クルティウス博士の家で母と共に働くことに。だが、人馴れしない博士の仕事とは病院から運ばれてきた遺体の型を取り、蠟で標本を作ることだった。クルティウスの弟子となり型取りの技術を身につけたマリーの運命は、舞台が革命前夜のパリに移ってから大きく動き始める。ロンドンの蝋人形館で有名なマダム・タッソー(本名マリー・グロショルツ)の前半生にスポットをあて、イマジネーションを駆使して個性豊かな人びととの出会いと別れを描いた自伝風歴史小説。作者本人による挿絵付き。


    マダム・タッソーの来歴をぜんぜん知らなかったので驚く展開のたびにWikiを開

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    2022年01月13日
  • 飢渇の人 エドワード・ケアリー短篇集

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    表現の仕方がたまらなく好き!

    動物や昆虫に家族の名前をつけて寂しさを紛らわす1人者だったり、頬張る様子が『空豆が空豆を追いかけて、体のなかに入っていく』と表現されていたり、目の付け所がとてもユニーク!

    甲乙つけがたいんだけど、「私の仕事の邪魔をする隣人たちへ」と「かつて、ぼくたちの町で」が特に好きかな。

    ミニマリストだけど、この本は所有したいと思った。

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    2021年10月14日
  • 肺都

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    ページ数が少なくなるにつれて、ああ、まだ終わらないでと思ってしまうくらい、愛しい物語でした。

    訳者のあとがきを読み、作者の物に対する溢れるほどの想いの深さを知ると共に、物語のテーマの深さも伺い知れたような気がします。物と人との関係性について。それは、決して薄いものではないこと。特に、ローランド・カリスの生き方は考えさせるものがあったし、彼の行動は意外だった。

    また、終盤のアイアマンガー一族の展開については、因果応報という言葉も浮かんだが、結末を見ると、そうでもないと思えました。こんな結末にすることも出来るのだと。クロッドもルーシーも本当に感情を激しく動かされて、色々と大変な思い、経験もして

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    2020年11月28日
  • おちび

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    おもしろかった…!
    ずっと読みたかったんだけど値段にビビって買えずにいた♡
    結果買ってよかった…!久々に続きが気になって睡眠削ってまで読んでしまった。
    大好きなマダムタッソーミュージアム。
    本当楽しくて何回も行ってるけどその歴史は全然知らなかった。

    まさかのこんな苦労人の女性だったなんて。
    もちろんこちらはフィクションではあるが、エリザベート王女に仕えてたことやマリーアントワネット達のデスマスクを作成してたなんて…
    その時代の作品って沢山あるけどまた新しい視点から見たパリでとてもおもしろかった。

    クルティウス先生はフィクションの中の登場人物感が拭えなかったけどみんな必死に生きててよかった。

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    2020年11月23日
  • 穢れの町

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    舞台はルーシーの故郷、穢れの町へと移り、辛い現実を、さも当然であるかのように受け入れている人々に対するルーシーの勇気ある行動が気高く、まるで革命を起こす中心的人物であるかのよう。

    ルーシーに負けず劣らず、クロッドの成長も清々しいものがある。かつてはアイアマンガー一族であることに、なんの疑いもなくひっそりと暮らしていたクロッドが、ルーシーと出会ったことで、世の中を見つめ直し、自分に出来ることを見いだしながら、
    「自由でなくちゃおかしい。」とまで言うようになったのだから。こんなに行動的じゃなかったのにね。

    こうした二人の成長も含めて、物語の展開に入り込んでしまうのは、どんな境遇であっても、挫け

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    2020年11月13日
  • 堆塵館

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    最初こそ、設定の奇抜さに戸惑ったが、世界観を理解した瞬間、変わりました。これは面白い。

    十代の少年少女向けに書かれたというのも、奇妙な絵や世界観でありながら、単純に「クロッド」と「ルーシー」のハラハラドキドキの大冒険にハマってしまい、読書の止めどきが難しい感じで分かる。

    それにしても、この世界観、私は好きですね。
    人々から捨てられたもので造られた館の周りに、更に屑山があり、館の地上と地下で住む人々が分けられている、この設定自体がひとつの人生を象徴しているようにも思えてきます。前者は私の嗜好で、後者は私の性格なんてのは、悲観的すぎるだろうか。

    更に、その屑山の中から価値のあるものが誕生する

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    2020年10月30日
  • 肺都

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    ネタバレ

    アイアマンガー3部作、ついに最終作。いや、スゲー最後を飾るにふさわしい力作!
    ページ数も中身の詰まり方も圧倒的ボリュームで読み応えたっぷり。

    アイアマンガー一族を葬り去ろうとするイギリス政府、反撃を企てるアイアマンガー一族。その2つの対立を基軸に、それぞれの勢力や第3勢力群の複雑に絡みあう利害関係、肺都ロンドンを舞台にそれらの対立と共闘がダイナミックに繰り広げられる様の圧倒感。なんだかゼータガンダムの後半を思い出してしまう、そういや登場人物たちのセリフの熱さもそれっぽい…。

    スゲーのは、その血沸き肉躍る闘争劇が、ゴミと糞尿と塵煙にまみれて行われるところ。主人公はゴミの声を聴きゴミを動か

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    2020年10月12日
  • おちび

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    主人公の「おちび」(原題はLittle)とはマダム・タッソーのこと.例の蝋人形館には30年ほど前に行ったことはあってタッソーとは設立者だろうな,ぐらいにしか思っていなかった.7歳でパリに連れられてきた彼女がフランスで革命の激動に巻き込まれ,41歳でイギリスに渡るまでの期間を描いた話.
    どうやら史実にフィクションを重ねているらしいが,愛を与えられなかったおちびの切ない物語である.とはいえ悲壮さはなく,ディケンズ(最後の方にちょっとだけ名前が出てくる)風の人間ドラマである.

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    2020年09月12日
  • 堆塵館

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    三部作、貪るように読みました。子供の頃ハリーポッターにハマった時と同じ気分を味わえました。
    ティムバードンの世界観が好きな人にはおすすめ。映画化に期待…!

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    2020年07月24日
  • おちび

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    ロンドンに実在する蝋人形館の経営者であるマダムタッソーの人生を描いた作品。
    決して美人ではなく、恵まれた環境にもおかれないマリーが、たくましく、貪欲に、力強く人生を生きていく姿が一冊を通して描かれていると思います。
    この物語の面白いところは聖人君子のような人間が出てこず、全員が一癖も二癖もあるような登場人物であるところ。わたしは、クルティウス先生が好きです。
    いかんせん文量が凄いので、最初は読み進めるのに苦労したけれど、マリーがパリに渡ってからは怒涛の展開で、ページをめくる手が止まらなくなりました。
    本当に素晴らしい作品に出会えた時は、一晩眠れなくなって誰かに読んだ本の話をしたくなるんだなと気

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    2020年07月06日
  • 蜜のように甘く

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    この短編集の雰囲気を豊かさを、わたしの語彙力では表現むり。10篇のうち特に好みな「お城四号」「蜜のように甘く」は萩尾望都、山岸凉子、ヤマシタトモコ、よしながふみのみなさんがマンガ化してくれてほしい切望で、つまりそういう深さ美しさのお話なんです。

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    2020年07月05日
  • 蜜のように甘く

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    なんなんだろう、この人のよさは。現代の短篇小説家のトップに位置するうちの1人、と言って決して過言ではないはず。
    『初心』『従妹のジェイミー』『帽子の手品』が特に◎。しんみりじんわりというよりも、仄かなユーモアが漂ってきながらちょっと皮肉が浮かび上がってくるようなものが好きだな。

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    2020年06月11日
  • 帰還兵はなぜ自殺するのか

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    ネタバレ

    湾岸戦争以降の現代における対テロ戦争の、末端の兵士たちが強いられる緊張や目的意識の無さ/虚しさ(HVTだと知らされていた対象を捜索しに、深夜一般住宅を襲撃して見たら実はココ違いました!というオチ)、そして『傷病兵』となって帰還してからの生きにくさ。
    複数兵士からの証言を基に克明に描いた作品。

    併せてP.W.シンガー『ロボット兵士の戦争』も読みたい。少なくとも、本作にて証言が得られた兵士たちのグループには、タロンも何もなかったらしい。

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    2020年04月01日
  • おちび

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    マダム・タッソーの伝記風小説.15年かかったという歳月が決して無駄ではない熟成された物語.小さなマリーが心の中の大きな愛を抱えて強く健気に生きていく.物語の前にまず小さなマリーの人形があったというのもむべなるかな,そのマリーへのケアリーの愛がしみじみ感じられる風変わりで歴史に忠実な物語だった.それと,訳がとてもいいと思いました.

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    2020年03月30日
  • 肺都

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    こうなってほしいなあという期待は裏切らない形で終わったので何もかも大満足.ロンドンの薄暗い犯罪の潜むビクトリア女王治世の雰囲気が炙り出されたかのような,もちろんもっとそれを膨らませ汚穢に満ちた舞台で生き生きと動き回る物や人間にアイアマンガー達.挿絵も素晴らしかった.

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    2020年02月18日
  • 堆塵館

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    ゴミの山に囲まれた館,堆塵館は一つの宇宙である.この世界の中の秩序はアイアマンガーと分かち難く結ばれた誕生の品にかかっているようだ.一人の少女ルーシーがアイアマンガーのクロッドと出会い,その逢瀬が恋と館の崩壊へと進んでいく.最後,クロッドの善良なる心の結果のもたらしたものを思うと残念で,だから次の巻でのなんらかの展開が気になる.

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    2020年02月09日
  • 肺都

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    三部作完結。あとがきにもあったけど、本当に読み終えるのが惜しかった。先が気になるけど、まだまだこの世界観に浸っていたいっていう感覚、ありそうでなかなか味わえない。そういう意味でも希少な読書体験でした。何となくわかっていたことだけど、改めてアイアマンガーと物との関係性が明らかにされ、多くの人が犠牲になる最終戦へともつれこんでいく。展開としては王道ながら、扱っている内容の孤高性もあって、読後も興奮冷めやらぬ感じ。いやいや、存分に満喫させてもらいました。

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    2019年08月20日
  • 堆塵館

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    BURRN!の書評欄で、そこを担当する本訳者自身が勧めているのを見て読みたくなった作品。まだ三部作の一だけど、のっけからグイグイ惹き込まれる内容。ゴミ屋敷が舞台で、冷静に考えると気持ち悪くなってくるんだけど、たぶんそこに住まう人同様、読み手の側もだんだん慣れてマヒしてくる。人とモノの関わりが物語の中心だけど、ふとしたきっかけでタガが外れて、だんだん対立構造へと移ろっていく不気味さ。作者自身が描いたというイラストのおかげもあって、いやでも応でも世界観に飲み込まれる。読み終わって尚、ちょっと酔ってるくらい。続きを早く読まなくちゃ。

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    2019年06月25日
  • 人喰い――ロックフェラー失踪事件

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    真実は決して明かされることはないのだけれど、どこまで著者の希望するストーリーに添わずして、調査結果が真実に肉薄していくか。がルポの面白いとこなんですが、最後の50ページくらいで、「未開の地」の人々に継承される文化の伸びやかさに、マイケルの死の真相は砂に埋もれていくようにもう重要ではなくなっていった。腐海の底の砂に半ば埋まったナウシカのマスクのシーンみたいに、なんだか感動的だった。

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    2019年06月13日