古屋美登里のレビュー一覧

  • 美術泥棒

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    フランスからスイス・ベルギーなど欧州の各国から美術品を盗み、自宅の屋根裏部屋とベッドの周辺に飾っていた若いカップル。入館料を払って自分の気に入った作品をアーミーナイフ一つで壁やケースから取り出し、持ち物などで隠して堂々と入り口から出ていく。そんな盗みを繰り返していたが、とうとう捕まる…。

    ほとんど病気のようだ。彼女は共犯者とはされず、彼だけが収監されるのだが、結局美術品を盗むという習いから解放されることはなかった。
    なんだか、すごい話だった。これがフィクションではなく、21世紀の現代の事実だということに驚いた。

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    2025年03月06日
  • アメリカの悪夢

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    新聞の書評を見て、本書を手に取る。
    アメリカ人のお互いに意見の違いを尊重しながら、議論を交わすのが、優れた特徴とちょっと前まで思ってもいましたが⋅⋅⋅
    トランプが大統領候補になって、3回の大統領選での言動を見聞きするに、共和と民主の非難合戦、各支持者のお互いに相手を全面否定する怒鳴り合い、大統領候補の激しいけなし合い、それによる同じ国での国民の分断を驚き、荒んだ国になったんだなと呆れるばかりでした。
    同書にもその黒くドロドロした感情が至るところにあり、読むのが辛くなります。
    日本でもSNSなどを通じた政治の世界での非難合戦、或いはコロナワクチンを巡る肯定派と否定派の論戦、何事につけてもSNSで

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    2025年02月28日
  • 帰還兵はなぜ自殺するのか

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    SNSでよく帰還兵と家族の感動の再会、みたいなやつ流れてくるけど、取り上げるべきはその瞬間じゃなくて、そっから先の彼らなのよね

    帰還兵のケアしたり支援するのはわかるけど、そもそも論、戦争をいつまでしてんのよって話
    過去から何も学ばないのアホかよまじで

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    2024年07月22日
  • 飢渇の人 エドワード・ケアリー短篇集

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    不思議な小説・・・
    子供のころ、集めた宝物箱を見せられているような懐かしさも感じた。結構はまる、好きな世界です。

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    2024年05月05日
  • 呑み込まれた男

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    物語のとらえ方が独特で、ハマる人にはたまらなくおもしろいお話だと思う。
    有名なアニメ作品「ピノキオ」のキャラクターで読むとまた楽しめた小説でした。

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    2024年05月05日
  • B:鉛筆と私の500日

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    小説家のケアリーがコロナ禍のなかで毎日一枚描き続けたさまざまな人や動物の似顔絵と、その日々の記録。

    ケアリーと同じく作家である奥さんのはにかんだ笑顔、カルヴィーノの好奇心にきらめく瞳、シュルツのパンクロッカーみたいな眼差し、息子とプーも一緒に描き込まれたA.A.ミルン、ディネセンの次の日にガゼルを描くこと。隔離期間の辛さやトランプ政権の醜さ、BLM運動などの社会的な動きも克明に描きとられているけれど、心に残ったのは瞳にキラッと希望を湛えたような人たちの肖像だった。

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    2024年05月03日
  • 美術泥棒

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    「事実は小説より奇なり」を地で行くストーリー。売りさばくのを目的としない美術泥棒がいたんだな、あと盗む手口がシンプル、ていう素朴な驚き。著者が若干盛る人っぽく、ラストの方は心情的に入れ込み過ぎでは?感はあるけども。

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    2024年04月15日
  • B:鉛筆と私の500日

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    クォリティの高い似顔絵のオンパレードで凄いんだけど、その中にも著者ならではの味がしっかりまぶされているのが素晴らしい。コロナ禍のモヤモヤを描いたエッセイも読み応えあり。

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    2023年12月14日
  • 呑み込まれた男

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    ピノキオに出てくるゼベット爺さんの話。幼少期の絵本じゃ気づかなかったけど、このお爺さん2年間も閉じ込められたんだね。ピノキオはハッピーエンドだった気がするけど、この話はなんだかとっても悲しかった

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    2023年03月15日
  • 堆塵館

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    期待して読んだ、ケアリー初読書です。おもしろいです。

    翻訳の古屋美登里さんが上手いのかな、読みやすい文章でした。登場人物が単純に2つの名前をもっていることになるお話しなので、ただで混乱しそうですが、分かり易いです。
    解説によると、これは子供に向けたお話だそうです。だから分かり易いのでしょうか。

    このプロットって、「シャドーハウス」そっくりだなと思ったのは私だけではないだろう。

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    2023年03月11日
  • 望楼館追想

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    ネタバレ

    最後まで頑張って読んだが、自分には残念だが全く合わなかった。決して読みずらい文体ではなく、主人公に
    ただただ共感できない。だれかの替わりに生きていて、成長過程も複雑で可哀想だとも思うけど、やってることはただの泥棒だし、悪質だと思った。愛されてないから、他人の愛の物品が欲しかったんだろうか?
    最後は、望楼館の終わりとともに主人公はどこにでもいる
    普通の人になってしまったんだろうか?
    好きな人は本当に大好きな本なんだと思う。
    自分は多分読み返しはしないが、色々思わされる本だと思った。

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    2023年03月03日
  • その名を暴け―#MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い―(新潮文庫)

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    同名映画の原作本。映画では描き切れなかったであろう取材の経緯や事件の詳細を知りたくなり、帰り掛けに購入。登場人物が多く、時系列が時折前後するので少々分かり難い部分もあったが、映画を観ていたおかげで十分理解出来た。逆に、映画を観ていなければ読み進めるのに苦戦しただろう。映画では描かれなかった取材記事が掲載された後の世論の動きやMeToo運動の発展を知れたのが良かった。オンレコに同意した女性二人の勇気に只々頭が下がるばかり。しっかりした意味を持つ原題に対し、この邦題はピントを外しているような気がしてならない。

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    2023年01月23日
  • 蜜のように甘く

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    ネタバレ

    作者は短編小説の名手としてアメリカでは有名らしいが、不勉強で未知、初めて読んでみた。

    短編小説ってのは、無駄を省いて研ぎ澄ませるかみたいなとこも勘所だと思うのだが、この作家さんはその研ぎ澄まし方に味わいがあるタイプなのかと思う。訳者古屋さんの腕もあってそのすっきり研がれた文章はくどみがなくて気持ちよい。

    残念ながら感情移入できるタイプの話が少なく、印象に残りずらかったが、そこは好みの問題だけだと思う。

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    2022年11月20日
  • 呑み込まれた男

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    ピノキオのケアリー版アナザーストーリー。ピノキオを探して怪魚に呑みこまれたジュゼッペ爺さんの世界。どんどん創り出されるオブジェや物語が面白かった。

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    2022年09月17日
  • おちび

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    蠟人形館を設立したマリー・タッソーの生涯を小説化したもの。不勉強なもので、この主人公が実在の人物とは知らず。完全なフィクションかと思っていたら事実をもとにしたフィクションということ。挿絵がリアルすぎて目をそらしてしまうところあり。私はグロ耐性がないので、この仕事はできないなぁと思った。

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    2022年07月05日
  • 幸いなるハリー

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    イーディス・パールマンが、2015年に発表した、5作目の短篇集「Honeydew」は、私が以前に読んだ、「蜜のように甘く」と本書が合わさった、全20篇で構成されており、「蜜のように~」が好きな方にとっては、まさに待望の一冊だと思います。

    バラエティに富んだ、多種多様な人生模様のひとこまから突如として現れる、テーマの感慨深さも同じものではなく、特に大きな盛り上がりをせず、完結したように見えても、実は内に秘めた思いであったり、願いであったりと、込められたものの強さを見出す喜びの詰まった、短篇集だと思います。

    が、私には人生経験が未熟であるせいか、読解力が足りないのか、それが分からなかった作品が

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    2022年06月04日
  • その名を暴け―#MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い―(新潮文庫)

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    誤訳問題に関してはわからないことも多いのでノーコメント
    立場も何もかも違う様々な女性たちの連帯
    トラウマが永遠に残す傷
    事実を暴くための慎重な戦いをやりぬいたジャーナリスト
    グロテスクで言葉を失う加害男性とその背景にある男性中心主義社会
    最も衝撃的でもある、一部の弁護士たちの卑怯さ

    Me Tooという運動がなんであったのか、改めて捉え直すことは今の日本社会を捉え直す上でも重要でしょう。

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    2022年05月25日
  • 月の番人

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    ネタバレ

    p74
    パーティが終わってみんなが家に帰っていくのを見てるみたいな感じだ


    ある意味、何か起きそうで何も起きていない内容。
    主人公の現在地は変わっていなくて、それは同じ場所に浮かぶ地球のよう。月を地球から見上げるように、月から地球を見上げる。
    あとがきにも書かれていましたが、横顔を多く描かれる作家らしく、表情に大きな変化はないものの色も相まって寂寥が演出されています。
    アポロに感銘を受けたのかなと思ったけど、生まれはそれ以降なので、月で暮らすという浪漫や憧れもない。だからこそ地球から移住した人々は地球に帰っていくという流れもどこか現代的に感じました。

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    2022年04月10日
  • 月の番人

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    主人公は月のコロニーの安全を守る警察官。しかし、
    過疎化が進み、事件らしい事件は起こらない。
    やがて住人は、彼を残してつぎつぎと地球に
    戻っていき、あたりは月の静寂に包まれ…。

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    2022年02月17日
  • 月の番人

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    なんとなく寂しい本。紺の二色刷がいい。まんがというより絵本って感じがする。個人的には一人でいてほしかった。

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    2022年02月13日