古屋美登里のレビュー一覧
-
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレイギリスの古い劇場に生まれ、呪いのために一歩も外に出られない少女イーディスの一人称で語られる幻想小説。劇場内の奇妙な住人たちの描写、消えた子供たちの謎、悪名高い魔女メグの伝説…題材自体は魅力的で、雰囲気作りのセンスは間違いなく光っている。
ただ、全体を通して語りの「くどさ」がかなり気になった。イーディスは信頼できない語り手として設計されていて、彼女の話がどこまで真実でどこまで彼女の思い込みなのか、最後まで判然としない仕掛けになっている。この不透明さと、劇場の内輪話が延々と続く長い描写がセットになっていて、そこを演劇調の回りくどさとして楽しめるかどうかで評価が割れる作りだと思う。自分は正直、途 -
-
-
Posted by ブクログ
ジョージア州に住む元軍人の一家の人々の心情や行動を通じて現在のアメリカ政治を炙り出すような本です。軍人は最高指導者となる大統領の命令に従うことになります。不誠実なトランプ大統領に違和感を抱く元軍人の隣には、熱烈なトランプ支持者が住んでいます。ちょうどブラック・ライブズ・マター運動の時期とも重なりますし、南部の州なので、黒人との人種差別に関する話題にも事欠かないし、日常的に差別を感じる描写が登場します。
トランプ氏の言動は、暴力を誘発するようなものが多く、その発言による影響を意識しているのか疑問に思う元軍人の心情や、PTSDゆえなのであろう悪夢の描写も生々しいものがあります。
ミクロの世界を丹念 -
-
-
Posted by ブクログ
新聞の書評を見て、本書を手に取る。
アメリカ人のお互いに意見の違いを尊重しながら、議論を交わすのが、優れた特徴とちょっと前まで思ってもいましたが⋅⋅⋅
トランプが大統領候補になって、3回の大統領選での言動を見聞きするに、共和と民主の非難合戦、各支持者のお互いに相手を全面否定する怒鳴り合い、大統領候補の激しいけなし合い、それによる同じ国での国民の分断を驚き、荒んだ国になったんだなと呆れるばかりでした。
同書にもその黒くドロドロした感情が至るところにあり、読むのが辛くなります。
日本でもSNSなどを通じた政治の世界での非難合戦、或いはコロナワクチンを巡る肯定派と否定派の論戦、何事につけてもSNSで -
-
-
-
-
-
-
-