古屋美登里のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【あらすじ】
その昔は荘厳な貴族の館としてそびえ立っていたが、今や古く汚い集合住宅と化してしまった、望楼館。
誰も寄り付かないこの館に残った、孤独で奇妙な7人の住人。
だが、望楼館にやってきた新しい住人によって、彼らの忘れられた過去が蘇り、向き合うことになる。
【感想】
ジョジョの敵キャラだけを集めて話を作ったら・・・? というお題を出されたらこの本を出せば良い。というほどに登場人物全員が異質で奇妙で偏執狂的だ。
特に素晴らしいのが主人公の性格がめちゃくちゃ悪い事である。息をするように物を盗み(彼の言葉では蒐集)、自分のコレクションにする。しかも、この「盗む」ことが重要で、社会から外れた主人 -
Posted by ブクログ
1924年、人類初のエヴェレスト登頂を目指すイギリス遠征隊のジョージ・マロリーとアンドリュー・アーヴィンの2人は、登頂中に行方不明となる。問題は、2人の死は山頂到達前なのか、後なのか。それが明らかにならない限り、人類初のエヴェレスト山頂到達者は確定しない。
そして、1999年にマロリーの遺体が発見。が、彼が山頂に到達したかは、未だ不明。それなら、もう一人のアーヴィンの遺体と彼が持っているはずのカメラを探し出すべき。そんな登山界の期待を受けて、結成されたのが、2019年アーヴィン捜索隊。
本書はアーヴィン捜索隊に参加した著者による捜索ドキュメンタリーであり、それと並行して、エヴェレスト登頂史 -
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Posted by ブクログ
戦争やテロ、デモが当たり前に存在すること、そして家父長制もまた当然として存在することそれが大前提として物語が進むために、展開や心の動きの何もかもが予想できず衝撃的だった。
アフガニスタンの女性がそれらを受け入れてて諦めているのではなく、当然苦しんでいて足掻いているということが痛いくらい伝わって、苦しい物語も多くあった。
一方で、子の安全を願う気持ち、働くことに生きがいを感じることといった同じ気持ちも感じることもできた。
また、アフガニスタンではどのような食器でどのようなものを食べ、飲み、どんな家に住んで、買い物は、学校は、などの暮らしが目に浮かぶような描写が素晴らしかった。 -
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Posted by ブクログ
映画を見る前に読んでおこうと思い手に取った。
ミステリー小説を読んでいる感覚で一気読み。
告発記事はいかに緻密に裏を取っていかないと公表に辿り着けないか、その苦労が描かれている。
しんどい作業だ。よく粘り強く調べてくれたなと感謝の気持ちが湧き上がる。
この開けた正義への純粋な信念、何だろう、そういうとこ、アメリカ社会の良さでもある。
同時に、アメリカ社会の闇もこのノンフィクションでよくわかる。特に、企業を守るためのヒエラルキーの上のものへの服従。ザ、資本主義社会。
それから自由を謳歌する若者たちのパーティーという密室で行われるレイプ。この社会で思春期を乗り越えるのは大変そう。
日本でも同じよ -
Posted by ブクログ
一度声を上げてしまえば、それまでの生活には戻れないかもしれない。被害にあった側が時を経て告発に至るには、とてもとても高いハードルがあるのだなと。
当たり前みたいに性加害をしてきたボーイズクラブの仕草や反抗が似てるってことは、それが彼らのやり方としてある種共有されてたのだろうなと思って気が遠くなる。
「被害にあった側が」「恐怖を乗り越え」「真実であることを厳密に証明する」まで信じないことを“冷静で論理的で正しい”かのように認識してしまっている社会はやっぱおかしいよと思ったし、性加害の話題をネタにできると思ってる我が国のアーティストが「アップデートしてやり直します」っていうのは随分呑気なもんだ -
Posted by ブクログ
エドワード・ケアリーはとにかく日常に溢れる小物達、特に日用品達を生きている対象物として描く事が持ち味なんだけれども今回もその味わいがこれでもかと発揮されていた。ストーリーはピノッキオの生みの親ゼペット爺さんが魚の腹で独り暮らしていた時の話。爺さんが孤独を紛らわす為に手に入ったもので日記を書き、絵を描き、粘土細工をして正気を保とうとしているその様が少しづつ崩れていって時折狂気じみてくるのが圧巻。小物が最初は心を慰めるものであるのにやがて心を苛んでいくものとなっていくのがみててこちらもとても苦しい。延々と爺さんの1人語りなのでこちらも息を詰まらせつつハラハラとしてページをめくっていた。
エドワード -
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Posted by ブクログ
人類は一旦月に移住したものの、やっぱり地球が良くて次々と帰還していく、そんな状況を設定したディストピア小説のような絵本。
主人公は月面移住者コミュニティの警察官という設定。
セリフは少なめ、紺色と白の2色しか使われない、そして登場人物は常に横顔だけ描くという独特のスタイルだが、創造力を大いに掻き立てられる。
効率化や過疎化について何度も考えさせられた。
モジュール状のパーツを組み合わせた簡易的なつくりのマンションが、ある日突然縮小して、自分の部屋のフロアが変わってしまい、部屋からの眺めも変わってしまう場面は印象的だった。居住者の意志は無視され、合理化が優先されている。
また、自販機が故障した -
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