古屋美登里のレビュー一覧

  • 望楼館追想

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    アイアマンガーシリーズで魅了されたエドワード・ケアリーのデビュー作。
    物にこだわる細かさ、ゴミが集積され圧迫される様、等デビュー作からケアリーはケアリーだった。

    不思議な不思議なお話で、好みではない人にはまったく理解できないだろうと思う。
    でも、忘れられないお話し、キャラ達です。

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    2024年07月24日
  • 帰還兵はなぜ自殺するのか

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    ネタバレ

    戦争後に精神を病む軍人に対し(またその軍人に接する機会の多い家族に対し)、どう支援すべきか、どんなシステムを構築すべきか。イラクとアフガニスタンの戦争に200万人のアメリカ人が派遣され、そのうちの20〜30%はPTSDやTBIの精神疾患にかかった。彼らが元の性格に戻ることは困難だ。家族の負担も大きい。精神衛生の問題は陸軍では自殺者の増加が問題となり医療施設ができたが収容者でいっぱいで入れない人もいる。セラピストも足りない。日本もイラクに約1万派兵したが帰還後28人もの自衛隊員が自殺した。派兵では兵士の精神衛生管理は1番重要な問題とみなすべきだろう。

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    2024年07月20日
  • 帰還兵はなぜ自殺するのか

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    デイヴィッド・フィンケル(1955年~)氏は、米フロリダ大学卒業後、長年ワシントン・ポスト紙に勤務し、2006年にピュリツァー賞(報道部門)を受賞。
    2007年に新聞社を辞めてバグダッドに赴き、1年間、米陸軍第16歩兵連隊第2大隊の兵士たちと生活を共にし、その過酷な日常と凄惨な戦闘について詳細に記した『The Good Soldiers』(邦題『兵士は戦場で何を見たのか』)を上梓(2009年)した。しかし、帰国後、バグダッドで知り合った兵士たちが、帰還後に電話やメールや手紙で不調を訴えてきたことから、戦争の後を記録しなければ、自らの仕事は終わらないと考えるに至り、帰還した兵士や家族、ペンタゴン

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    2024年06月07日
  • わたしの香港 消滅の瀬戸際で

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    ネタバレ

    【香港の記録】
    1993年生まれ、香港在住ジャーナリストが、香港と自分の関係を綴る。

    彼女は、生まれは本土で、小さいときに親戚のつながりもあり香港に越してきてから、インターナショナルスクールに入学。

    自分は香港人と言ったのは、英語ボランティアでトルコに行ったとき。

    大学は香港、でも交換留学で一時期スコットランドへ。

    卒業後は香港に在住し、ジャーナリストとして活動されているらしい。


    第一部では、自己の生まれと所在について、香港という特殊な土地との関係とともに、自分の家とは、家庭とは、そして故郷とは、という問いとともに生きる彼女の幼少期から小学校ぐらいのあいだのことを綴る

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    2024年03月27日
  • わたしの香港 消滅の瀬戸際で

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    香港について、僕が知っていたことはかなり限られていて、留学の話があって初めて興味を持った。一言で言えば、環境的にも社会的にもディストピアな都市であったのは間違いない。その中でも、もちろん喜びがあって、その様子を瑞々しく描いている。雨傘革命に関する映画も観てみたいと思う。

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    2024年02月25日
  • ロスチャイルドの女たち

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    ロスチャイルドの女たち ナタリーリヴィングストン 亜紀書房

    ゲットーの凄さに驚きを覚えると共に
    ロスチャイルド家を生み出した夫婦が
    実践してみせる家父長性と
    恐ろしいほどの献身性を以て夫を支えるユダヤ女性の良妻賢母振りと
    それを当然とする男社会の傲慢さがみせる驚くほどの醜さである
    こうした男女のセットが物質至上主義が極める悪魔的資本主義というモノだと私を納得させた
    前書きの数ページを冷静に読むことが難儀な程に胸糞悪い吐き気をもよおす内容であった
    一神教が故だと決めつけられないかもしれないが
    男社会の幼稚な暴力性を目の当たりにする思いで我を忘れ
    息苦しさに陥ってしまうことを避けられないほどであ

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    2024年01月02日
  • 望楼館追想

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    【あらすじ】
    その昔は荘厳な貴族の館としてそびえ立っていたが、今や古く汚い集合住宅と化してしまった、望楼館。
    誰も寄り付かないこの館に残った、孤独で奇妙な7人の住人。
    だが、望楼館にやってきた新しい住人によって、彼らの忘れられた過去が蘇り、向き合うことになる。

    【感想】
    ジョジョの敵キャラだけを集めて話を作ったら・・・? というお題を出されたらこの本を出せば良い。というほどに登場人物全員が異質で奇妙で偏執狂的だ。
    特に素晴らしいのが主人公の性格がめちゃくちゃ悪い事である。息をするように物を盗み(彼の言葉では蒐集)、自分のコレクションにする。しかも、この「盗む」ことが重要で、社会から外れた主人

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    2023年11月26日
  • 第三の極地――エヴェレスト、その夢と死と謎

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    1924年、人類初のエヴェレスト登頂を目指すイギリス遠征隊のジョージ・マロリーとアンドリュー・アーヴィンの2人は、登頂中に行方不明となる。問題は、2人の死は山頂到達前なのか、後なのか。それが明らかにならない限り、人類初のエヴェレスト山頂到達者は確定しない。

    そして、1999年にマロリーの遺体が発見。が、彼が山頂に到達したかは、未だ不明。それなら、もう一人のアーヴィンの遺体と彼が持っているはずのカメラを探し出すべき。そんな登山界の期待を受けて、結成されたのが、2019年アーヴィン捜索隊。

    本書はアーヴィン捜索隊に参加した著者による捜索ドキュメンタリーであり、それと並行して、エヴェレスト登頂史

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    2023年10月18日
  • その名を暴け―#MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い―(新潮文庫)

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    ハリウッドと政治を絡めて、抑圧についてかかれている。
    文章より映画の方からが、ビジュアルもありわかりやすい。

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    2023年09月09日
  • 人喰い――ロックフェラー失踪事件

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    1961年、首狩り族と噂される部族に殺され食べられた(!)と言われるロックフェラー家の子息、マイケル失踪の真実を追ったノンフィクション。題名に比して残酷な描写は少なく、むしろ著者が得た真相には、異文化コミュニケーションについて色々と考えさせられました。

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    2023年09月05日
  • 肺都

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    読み終わってしまった・・・。
    おもしろかった。しばらくたったら再読しよう。

    また違った発見があるようなそんな奥深い本です。

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    2023年09月01日
  • B:鉛筆と私の500日

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    幻想的かつユニークな小説で私たちを楽しませるエドワード・ケアリーが500点ものスケッチを描き、1冊の本が出来上がりました。コロナ禍の世界を憂い、時に希望を見出して日々を記録しています。

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    2023年08月23日
  • わたしのペンは鳥の翼

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    アフガンに生きる女性たちは想像を遥かに超える恐ろしさの中に生きていることを知り、今この日本でいろんな悩みをそれぞれ抱えながら過ごしていることは平和であるからこそあるのだと改めて感じこれは毎日に感謝しないといけないことなんだと実感した。
    同じ人間でおなじ女性として生まれてきたのにこんなに違うのだと、自分がいかに幸せな環境で生きているのかしみじみと感じた。
    また、言葉を繋いで日本まで届けて下さった訳者の方々がいるからここまで届いたのだとよく分かった。

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    2023年08月21日
  • 穢れの町

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    まさに”怒涛”の展開!
    1部の終わりが「ええっ!!!」で終わったので、続きが楽しみな続編です。
    第3部の完結まで発行されてから購入、読み始めたので、1部と2部の間隔があまり空いていないからいいものだけど、これ発行当初に読んでいたら待ちくたびれて、狂いそうなレベルです。

    2部の主役は、完全に召使の女の子に代わっている。また1部ではそうでもなかったが2部では登場人物で一番好きなキャラになりました。
    がんばれ、ルーシー・ペナント!!

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    2023年08月17日
  • わたしのペンは鳥の翼

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    男の子の子供が生まれなくて頭から熱湯をかぶった女性の話が頭に残っている。そしてその女をみて哀れまれたのは彼女の旦那が可哀想、というのも。

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    2023年05月19日
  • わたしのペンは鳥の翼

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    同じ地球上にこういう世界があるのか、と頭を殴られたような衝撃を感じる。
    ただ、これでアフガニスタンの人々を「理解した」と安易に言うことはとてもできない。きっと、どこまで行っても私は完全に理解できていない。

    厳格なイスラム社会での家父長制、女性の抑圧などを知識として理解はしていても、そこで生きる人々がいることを、心の動きを知ってリアルに感じるのは初めてだった。

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    2023年04月05日
  • わたしのペンは鳥の翼

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    戦争やテロ、デモが当たり前に存在すること、そして家父長制もまた当然として存在することそれが大前提として物語が進むために、展開や心の動きの何もかもが予想できず衝撃的だった。
    アフガニスタンの女性がそれらを受け入れてて諦めているのではなく、当然苦しんでいて足掻いているということが痛いくらい伝わって、苦しい物語も多くあった。
    一方で、子の安全を願う気持ち、働くことに生きがいを感じることといった同じ気持ちも感じることもできた。
    また、アフガニスタンではどのような食器でどのようなものを食べ、飲み、どんな家に住んで、買い物は、学校は、などの暮らしが目に浮かぶような描写が素晴らしかった。

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    2023年03月12日
  • その名を暴け―#MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い―(新潮文庫)

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    最後の言葉がすごく響いた。
    何でこんな当たり前のことがわがままって捉えられる世の中なんだろうって思った。

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    2023年01月17日
  • その名を暴け―#MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い―(新潮文庫)

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    映画を見る前に読んでおこうと思い手に取った。
    ミステリー小説を読んでいる感覚で一気読み。

    告発記事はいかに緻密に裏を取っていかないと公表に辿り着けないか、その苦労が描かれている。
    しんどい作業だ。よく粘り強く調べてくれたなと感謝の気持ちが湧き上がる。
    この開けた正義への純粋な信念、何だろう、そういうとこ、アメリカ社会の良さでもある。
    同時に、アメリカ社会の闇もこのノンフィクションでよくわかる。特に、企業を守るためのヒエラルキーの上のものへの服従。ザ、資本主義社会。
    それから自由を謳歌する若者たちのパーティーという密室で行われるレイプ。この社会で思春期を乗り越えるのは大変そう。
    日本でも同じよ

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    2023年01月15日
  • その名を暴け―#MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い―(新潮文庫)

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    一度声を上げてしまえば、それまでの生活には戻れないかもしれない。被害にあった側が時を経て告発に至るには、とてもとても高いハードルがあるのだなと。

    当たり前みたいに性加害をしてきたボーイズクラブの仕草や反抗が似てるってことは、それが彼らのやり方としてある種共有されてたのだろうなと思って気が遠くなる。

    「被害にあった側が」「恐怖を乗り越え」「真実であることを厳密に証明する」まで信じないことを“冷静で論理的で正しい”かのように認識してしまっている社会はやっぱおかしいよと思ったし、性加害の話題をネタにできると思ってる我が国のアーティストが「アップデートしてやり直します」っていうのは随分呑気なもんだ

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    2022年11月08日