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Posted by ブクログ
最初こそ、設定の奇抜さに戸惑ったが、世界観を理解した瞬間、変わりました。これは面白い。
十代の少年少女向けに書かれたというのも、奇妙な絵や世界観でありながら、単純に「クロッド」と「ルーシー」のハラハラドキドキの大冒険にハマってしまい、読書の止めどきが難しい感じで分かる。
それにしても、この世界観、私は好きですね。
人々から捨てられたもので造られた館の周りに、更に屑山があり、館の地上と地下で住む人々が分けられている、この設定自体がひとつの人生を象徴しているようにも思えてきます。前者は私の嗜好で、後者は私の性格なんてのは、悲観的すぎるだろうか。
更に、その屑山の中から価値のあるものが誕生することや、物と人との関係性の奇妙さは、物を大事にする大切さや、ゴミ問題、物で溢れかえる現代社会への皮肉にも感じられました。
まだ三部作のうちの初っ端で「⭐五」なのは、どうかとも思うが、物語と世界観がこれだけ上手く密接に絡み合っているのが素晴らしく、メッセージも感じられたし、何より、クロッドとルーシーに思い切り感情移入出来る、作品の熱量が好きです。個性的な絵柄も、最初は不気味に見えたが、次第に愛嬌あるものに感じられました。
Posted by ブクログ
物語の舞台となるのは19世紀後半のロンドンのはずれにあるゴミ捨て場である。そのゴミ捨て場中央には大きな屋敷が鎮座し、アイアマンガーという一族が付近を管理・支配していた。
アイアマンガー一族には生まれつき誕生の品が与えられる。誕生の品は大事なもので肌身離さず持っているというのが、決まりであった。
そして主人公、クロッドは誕生の品の声が聞こえるのだ。
歴史的背景とファンタジー的設定が絡まり合って独特の世界観をなした本作は、特殊な能力を持ったアイアマンガーであるクロッドと無理やりアイアマンガー家に連れてこられた孤児のルーシー・ペナントという2人の人物を中心にして、読者の前で何度も何度も万華鏡のように展開を、世界を、変えてみせる。
そして、誕生の品やアイアマンガー一族の謎など驚くべき答えを見せつけながら予想もできない方向に物語を飛ばしていくのだ。
最初から最後まで面白く、打ちのめされるようなファンタジーの傑作。
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