ロイス・マクマスター・ビジョルドのレビュー一覧

  • 大尉の盟約 下
    シリーズ中ではいつも脇役の、ちょっと冴えないポジションを引き受けているイワンが主役の物語。知り合いに引っ掛けろと頼まれた女の子テユと、成り行きで離婚を前提に結婚してしまう。彼女を連れてバラヤーへ帰ると、生死不明の彼女の家族が一斉に目の前に現れた。
    イワンの周囲はあまりにも能力の高い人間ばかりなので、...続きを読む
  • 戦士志願
    SFの割には多様な要素が織り込まれており、話にメリハリがある。最初の話からするとクライマックスの展開は意外だが、最後はきれいにまとめてタイトルにふさわしい終わり方になっている。
    女性作家らしい心理描写もあるし、女性作家の割には科学的な描写も多いのは著者の生育背景故か。ただ、階級社会でデキた君主に忠実...続きを読む
  • 戦士志願
    久方ぶりの読み返し。本編のラストシーンをもう一度よみたくて読み返した。
    中世騎士道か江戸時代を模した社会構造をもつヴォルの世界の中の異端の主人公のサーガ。ノブレス・オブリージュと家族の思いを背負って、身体的ハンディキャップを克服して成長し活躍していく姿が描かれている。
    舞台設定(武器・宇宙船・生命医...続きを読む
  • 戦士志願
    DSのSFゲーム、「無限航路」の推薦図書として挙げられていたので読みました。一人の少年がひょんなことから宇宙船の艦長となり、冒険や陰謀に巻き込まれていく……というジュブナイル小説としてはベタな感じですが、主人公の設定が特殊(障害を持っていたり交渉術が一番の武器だったり)なので他との差別化は充分です。...続きを読む
  • 戦士志願
    主人公のキャラクターが良いんですよね〜。障害を極端に疎む国で障害を持って生まれ育ったが故のひねくれたところと、両親に愛情を注がれて育ったが故のまっすぐさ。偉大なる父親へのコンプレックスと純粋な愛情。相反する要素が絡み合って複雑で魅力的な若者です。すごく賢い(というか頭が回る。口も)のだけども、弱いと...続きを読む
  • 戦士志願
    女性作家ビジョルドによる、フィクションではあっても論理性が必要なSFというジャンルならではの“リアル”な物語。世界を包む枠組は壮大で、展開も小気味よく楽しいのに、個人個人の感情や現実は決して都合よくは展開しない。身体的ハンデを負った、けれど優秀な「戦士志願」の主人公を始め、「どうにもならない」ことを...続きを読む
  • 戦士志願
    マイルズは士官学校の入試に失敗。傷心の心をいやすため祖母の星にむかったのだが…!口先三寸で世間をわたっていくマイルズがタフです。自分の弱点を武器にするところなどしたたか。読んでて彼の活躍にワクワクします。
  • 魔術師ペンリックの使命
    前作魔術師ペンリックがやや推理小説的展開であったところ、本作はギリシャっぽい雰囲気のセドニアを舞台としたファンタジーらしい舞台設定の物語になっている。3本の中編が収められているが、全て連続した物語。

    ペンリックは熟達の魔を有する高いレベルの魔術師として奇跡的な魔術をバンバン披露する万能キャラであり...続きを読む
  • 魔術師ペンリック
    ロイスマクマスタービジョルド作品を初めて読んだ。五神教の設定や地理的舞台設定はガッチリして展開性を感じるが、「チャリオンの影」から始まる3部作からの援用のようで、本作品では雰囲気を盛り上げる程度の効果にとどまる(本書はシリーズなので、現時点では、というべきだろう)。

    「魔術師ペンリック」が面白かっ...続きを読む
  • 不死身の戦艦 銀河連邦SF傑作選
    銀河をまたにかけた舞台をテーマに編まれたアンソロジー。スターウォーズやスター・トレックの世界だと思えば分かりやすい。ただ本書に収録されている作品は、単純なものでもない。短編であるがゆえに分かりにくい作品もあり、いきなりぶっ飛んだところから入るので、きちんと読まないと世界観を楽しめない。そこは読むのに...続きを読む
  • 不死身の戦艦 銀河連邦SF傑作選
    良かったのは
    『戦いのあとで』
    『監獄惑星』
    『不死身の戦艦』
    『人工共生体』
    『還る船』
    『愛しきわが仔』
    『巨人の肩の上で』
    『文化保存管理者』
    『ジョーダンへの手紙』
  • 女総督コーデリア
    マイルズ登場までが長すぎた、かな。

    子供たちを主人公にしたスピンオフ、は、ビジョルドの年齢的に難しいのかなぁ…
  • 魔術師ペンリック
    五神教シリーズがひとつ、ということだったが他のシリーズを読んでなくても世界観も話も問題なく入ってくる。
    ひょんなことから小貴族の末子が魔術師となってしまい、縁あって出会い友となった人々と共に、事件を解決していく。ごく普通の読者を愛する貴族の青年でしかなかった主人公が、魔術師となり別れ、疎外、そして出...続きを読む
  • 戦士志願
    読みにくくないし展開も悪くないんだが、なんかイマイチ刺さって来ない。盛り上がりがないからか。
    隙間時間で切れ切れ読んだせいか、結局何でこうなったのかよく判らなかったし、中のエピソードも要らんのちゃう、と思うなのもあって。

    なんか、シリーズものの一冊だったのね。
    続けて読む気はしないわ。
  • 戦士志願
    生まれながらにして身体的なハンディを背負うマイルズ・ネイスミス・ヴォルコシガンは、惑星バラヤーの貴族の一人息子。軍隊への入隊試験に失格し、絶望を味わう彼でしたが、ひょんなことをきっかけに戦乱渦巻くタウ・ヴェルデ星系へ。幼少のころからのボディーガード、ボサリ軍曹とその愛娘エレーナに加え、道中で出会った...続きを読む
  • 戦士志願
    次々に来る困難に成り行きまかせに、でもしっかりと知略で立ち向かう主人公が魅力的でした。なんだかんだで色んな人間がこれからも集まりそう。
  • 戦士志願
    最高の娯楽作品、マイルズの魅力で最後まで読ませる、武器がおしゃべりって所が良い、冒険活劇が好きな方お勧めです
  • 戦士志願
    マイルズ艦長シリーズの第1巻。
    この作者はキャラクター描写がうまい。また、ストーリーの進行もうまく、波乱万丈のマイルズの冒険を描いていながら、決してご都合主義になっていないところがよい。