特典 なし
リブレ アンソロ 漫画のみ
全体的に言うと、わたしがBLの中に見たかった女の子はそんなに描かれてはいなかったかなぁ。
卒論関連の文献読んでてフェミニズムとかジェンダーに敏感になってるからかもしれないけど、なんていうか、別にそればBLでなくても良かったんじゃない?って話が多かったかなって。
カバーも担当してらっしゃる秀良子さんの表ヅラは完璧、実は腹黒美少年×暗くてキモい男子を見てしまうモブ女子っていうお話は、やはりカバー+巻頭担当なだけあって読み応えってか、うんうん、女子BLってこういうことよなー!っていう手応えがあった。
私たち女子はきっと一生、BLの主人公には、あのきらめきの最たる人物にはなれないんだ、って。
そんな想いを抱きました。
次の糸井のぞさんの孝行教師→×誘拐犯(?)→反抗期の思春期女子高生の奇妙な生活を描くお話も好き。
途中の誘拐犯と女子高生、しかもそこに女の子の通う高校の先生も絡んでくるっていうおかしな生活も好きだし、最後に結局女の子が二人の元に帰ってくる、っていうのが最高に奇妙なんだけどものすごく切なくて好みだった。
まぁ糸井のぞがそもそも好き、この人の描くお話のへんてこ切ない部分が好きってことは大分大きいと思うw
女子BL云々ってか、糸井のぞの大勝利感はあるw
ふみふみこはやっぱり男の娘のスペシャリストwww
肝心の主人公ってか語り部たる女の子の描き方の雑さもなかなかだけどw、あくまで男の娘であって女の子ではないっていうのがちゃんとね、描かれているんですよね。
これも理想の女の子@BLだったなぁ。
途中、他にもちらっと知ってる作家さん、知らない作家さんといたのだけれども、個人的にはそんなにヒットはなかったかなー。
ラストは はらだ。
おーおー、はらださん久々ー、こうやって見たらこの人曲線に抜群のセンスあるなー、やっぱり絵上手いんだーってw今更かいw
学校一の才色兼備美女(→♡学校の王子様男子)とキモ男子が入れ替わるっていうドダバタコメディwww
全然BLっぽい要素もなくて、ただただはらだお得意のテンポ感の良いコメディが続くんですよ!
私の大好きなメタ発言もあるしw
なんなら入れ替わりをきっかけにキモ男子×美女の恋が始まりそうなフラグすらあるのよ!
だから油断してたの…まさか突然のR-18ホモ展開が1Pまるまる来るだなんて…。
それもキモ男子×王子様男子!!w
そしてそこからの展開が流石はらだ…としか言いようがない…。
そう、私たち女は絶対にBLにおいて幸せにはなれない…。
前述の通り、これもメタメタな発言(ダブルミーニング)なのですが、この見開きページを話のラストに、並びにこのお話を本のラストに持ってきたのは完璧にドラマティックな展開だった…。
途中(私的には)ぬるい女子BLも挟んだこの本全体としては、そして幸せ展開を描いたこのお話としては、まぁある意味バッドエンド(過激派腐女子には最高のハッピーエンドかも?)なんだけど、これこさ真の女子BLなのかもなーと妙に納得。
やっぱりはらださんは上手いわ…。
完全に一枚上手。読者の期待を良くも悪くも裏切ってくれる…。くそー!!
そんな本でした!!