竹内良輔のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
リタ・ヴラタスキの物語から始まる2巻。彼女がキリヤ・ケイジと出会うところから、キリヤ・ケイジ、リタ・ヴラタスキの2人のストーリーが合流する。
てっきり前巻までは、ギタイという未知の生命体に人類が如何にして立ち向かい勝利(あるいは敗北)していくのか?そこが物語のメインだとばかり思っていたけど、ケイジとリタの激しくも切ないラブロマンスがメインであったのか。1杯食わされたという気持ちで胸がいっぱいになって青い空にむかってこんちくしょ~!と叫びたくなった。なんなんだこのプラトニックラブ、モーニングコーヒーの香りとか、好きすぎる。血なまぐさい戦場を舞台にこんなに美しい愛を描き出せるとは…原作の桜坂洋さん -
世の中の変革を目論む兄弟
貴族の支配が続いたことで腐ってしまった世の中を変革しようとするモリアーティ兄弟がメインとなっている作品です。国を正すための犯罪、正義のための悪という一見相反するようなテーマを取り扱うことでストーリーに幅を持たせ、深く読み進めるきっかけになります。人種差別問題やイギリスの階級社会問題等にも触れており、さまざまな視点から物語を楽しむことができます。
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貴族階級と最下層の少年たち
19世紀末の産業革命による混乱と繁栄によって大英帝国に登りつめたイギリスが舞台です。路地裏で残飯漁りをしていた最下層の兄弟が貴族に養子として迎えられますが、まぁ歓迎はされません。彼らを選んだ長男のアルバートだけは差別をしませんが、なんらかの目的があるようです。美形が怒ると怖いね!過激なやり方で憎い者を排除したところで世界が変わるとも思わないけど。主人公の非凡な聡明さがどう作用するか楽しみ。
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ホームズのライバルが主役
憂国のモリアーティ、このタイトルは主人公であるモリアーティ教授から来ています。知っている人は多くないかもしれませんが、彼こそが有名なシャーロックホームズのライバルなのです。
本来の物語においては悪役として描かれる彼の正義、それが最高にカッコイイです。義賊的な物語を求める人にとてもお勧めできる漫画です。 -
あの有名はホームズの悪役のお話
あの名探偵ホームズに出てくる悪役、ジェームズ・モリアーティ教授が主人公のお話です。 どんな悪いことをするのだろう、とか、悪いことをする話なんて読みたくない、と言う人は安心して読んでもらって大丈夫です。 彼は頭の良さを活かし、至福を凝らすような貴族などの悪を彼なりのやり方で立ち向かいます。 そこはもちろんモリアーティ教授。どうするかは読んでからのお楽しみ!
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ネタバレ
知能の高い人間
シャーロック・ホームズではなくその宿敵、モリアーティに焦点をおいた漫画はなかなか無いと思います。
子供のときに義理の兄弟と母親を殺害してしまうシーンは圧倒されました。
知能が高かいことは使い方次第で善にも悪にもなると感じます。
主人公は悪いことばかりではなく、世のため人のために知能を使うこともあるので、読んでいると複雑な気持ちにもなります。 -
シャーロックホームズの敵側物語
イギリス屈指の有名小説シリーズであるシャーロック・ホームズの設定をベースに、ホームズの宿敵として名高いモリアーティ側からの視点で描いた作品です。当時のイギリスに時代背景や貴族社会などの説明も織り交ぜながら、モリアーティ側の行う悪事が描かれるのですが、彼らなりの正義の意識にクールさが感じられ、ホームズの物語を違った面から楽しめるようになります。繊細さと大胆さを兼ね備えた絶妙なタッチで、男性も女性でも読みやすい中性的で美しいタッチも魅力です。