石田文子のレビュー一覧

  • シャーロック・ホームズの冒険

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    読まず嫌いだったミステリー。
    探偵モノの代表作品から読んでみました。

     お話の長さがちょうど良くて読みやすく、面白かったです。
     探偵モノの親みたいな感じですね。今の推理モノの基本みたいなスタイルがある気がしました。他の作品も読んでみたくなりますね♡
     研究者(シャーロキアン)が生まれるのも分かる気がします。

    〔作品紹介・あらすじ〕
    世界中で愛される名探偵ホームズと、相棒ワトスン医師の名コンビの活躍が、最も読みやすい最新訳で蘇る! 女性翻訳家ならではの細やかな感情表現が光る「ボヘミア王のスキャンダル」を含む短編集全12編。

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    2026年10月11日
  • ウォーレン・バフェットの生声 本人自らの発言だからこそ見える真実

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    ウォーレン・バフェット本人の原典の言葉に触れることで、言葉の重みや思考の深さを直接実感できた。
    ​投資の判断基準にとどまらず、物事の本質を見極める考え方や物事の捉え方を学べた。
    ​​読むたびに新しい気づきがあり、思考をチューニングするために何度でも読み返したいバイブル。常に手元に置いておきたい一生モノの書。

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    2026年10月11日
  • 読者に憐れみを

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    とても良い。誤解を恐れずに言うと私はいつかちゃんと書きたいなあと思っている人間で、それが結果小説になるのか何かの評論になるのかエッセイ集になるのかは分からないし、その為の行動などは一切起こしていない。産み落とされるか分からない潜在的作家を腹に飼っているとでも言おうか。しかし現代社会においてそんな人間が殆どであるとも思う。Xでもインスタでも、諸々含めば皆何かしら書いているし。
    尚且つ私はカート・ヴォネガットという作家のミーハーなファンでもある。「ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを」を読んで一気に恋に落ちて、「タイタンの妖女」「スローターハウス5」「青ひげ」あたりを夢中で貪り読んだ。
    概ね変な話なのだが、その根本には極めて普遍的なテーマがあり、何だか笑ってしまうような人と人のやりとりと、時々ズドンと胸を撃ち抜く名言がそこに潜んでいたりして、とにかく唯一無二の、誰の本にも似ていない 最後の最後にグッと来て泣いてしまう、私にとってカート・ヴォネガットの本というのはそういったものだ。
    ちなみにあまり(人数的な意味で)豊富と言えない私の人間関係内において、カート・ヴォネガットを読んだことのある知り合いはほぼゼロだ。悲しい。でも一作一作が割と長いので、おいそれと勧めづらい。

    そんな人間にとってこの本は名言の宝庫であり、今まであまり触れてこなかった「人間」カート・ヴォネガットについて知る為の貴重な文献であり、また確かに「書くこと」についての もっと言えば「書くことを携えながら、より熱心に 生きること」についての、とても手厚い道標であった。
    書くだけで人生は進まず、終わらず、では何が要るのかと言えば 楽しむこと、遊びほうけること、仲間をつくること、ふてぶてしくあること。
    カート・ヴォネガットは若く貧しいうちから亡き姉の子供達を引き取り、自分と妻との間に生まれた子と同様に養い、育てた苦労人である。その苦労は、彼がゼネラル・エレクトリック社を辞め、文筆家を本格的に志すのとほぼ同時に生じているはずだ。
    つまりキャリアが始まるよりも先に、彼には養わなければならない家族があったということになる。

    この本は、かつて大学でカートの講義を受けた元教え子によって書かれている。カート本人との交流を深く持っていた彼女の語り口はさっぱりとしていて、邪魔にならないし、時折差し込まれるカートの人間らしいエピソードや、講義の様子が大変興味深く読めた。
    おそらくこの著者も、カート・ヴォネガットの大ファンなのだ。ファン仲間(おこがましい)の推し語りを存分に聞けるという意味でも、極めて楽しい読書であった。

    そしてまんまと、これを読んで再びカート・ヴォネガットの著作に惹かれつつある昨今。
    本作にもたくさんタイトルが出てきたので、これ幸いと棚に追加しておきます。
    みんなも読もう カート・ヴォネガット。



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    2026年09月30日
  • シャーロック・ホームズの冒険

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    ネタバレ

    ワトスンは『四つの署名』のメアリー・モーンスタン嬢結婚して、ベーカー街でのホームズとの共同生活を解消し、開業医になった。
    今後どうやってワトスンはホームズの記録作家になるんだろう?と思っていたら、医師の仕事の合間にホームズを訪ねて事件に同行するスタイルになったようだ。ワトスンの妻メアリーも、きっかけが『四つの署名』なので、夫がホームズと同行するのはむしろ喜んでいるくらいだ。
    ホームズは『緋色の証明』『四つの署名』では探偵の真似事をしている素人扱いされていたけれど、こちらの短編集ではかなり身分の高い依頼人もやってくるので名探偵として認められていったみたい。そんなホームズは相変わらず変わり者で「ぼくの友達はワトスンだけだよ」としおらしいことを言っている・笑
    なお『四つの署名』のあとがきでは「小説に出ているワトスンの結婚の時期に矛盾があって、3回結婚したことになる」だとか「ワトスンがアフガニスタンで怪我した戦傷が肩とか足とか変わってる」だとかの矛盾があるようです。全部読んだらたしかに最初は「ホームズとは疎遠で活躍を新聞で知るくらいだ」って言っていたのに途中で「私は結婚して開業医になったが、ホームズとは親しく親交を続けている」となったので設定変えたというか気にしてないんですね、って感じだ・笑 コナン・ドイルはもともとホームズは片手間?だったのがまさかの大人気になったようで、細かい設定気にしたくないんでしょう・笑

    『ボヘミア王のスキャンダル』
    コナン・ドイルは、時代的なものもあると思うのですがどうしてもキリスト教白人紳士以外を低く見ていると言う感じがして、女性への対応もそれを感じる。そんな中でホームズから鮮やかに一本取った女性がここに出てくるアイリーン・アドラー。
    彼女は美女で頭が良く度胸も良く人々を魅了する女優。かつてボヘミア国王と恋愛関係にあった。だがボヘミア国王は彼女の身分の低さから別れを告げて、王妃にふさわしい身分の女性と結婚することに。そこでアイリーン・アドラーは「二人で撮った写真を婚約者にお送りしますよ」と脅かしてきた。ボヘミア王はホームズに写真を取り戻すことを依頼しにきたのだ。
    結局アイリーンは鮮やかにホームズを出し抜いて立ち去った。その手腕にホームズも兜を脱ぐのだった。(あ、事件としては解決なので探偵の仕事としても問題有りません)
    物語では、ボヘミア王を自信過剰で表面的なものしか見ず、周りが自分に合わせることを当然と思っているように書かれる。ホームズにとっては「この素晴らし女性が、あたなのような俗物の男のものにならなくてよかったです」という感想を持ち、いつまでも彼女への敬意を持ち続けるのだった。

    『赤毛連盟』
    燃えるような赤毛の男、ジェイベズ・ウィルスンが「不可解な出来事に巻き込まれた」とホームズを訪ねてきた。
    ウィルスンは質屋を営んでいるが生活はかつかつ。スポールディングという助手がいるが雇った理由は他の男よりも安い給金で済むから。
    そのスポールディングはがウィルソンに新聞広告を見せる。それは「赤毛の男性募集。簡単な仕事での報酬をお支払する。『赤毛連盟』」という内容だった。ウィルソンは赤毛連盟の面接に受かり、質屋とは別の副収入を得ることになった。仕事も毎日4時間事務所に行って辞書を書き写すだけという簡単なもの。
    だが3週間ほど通った今朝、急に事務所が閉鎖していたではないか。赤毛連盟というのもどうやら架空の団体だったらしい?ウィルソンは副報酬が無くなったこと、誰が何のために自分を巻き込んだのかを知りたくてホームズを訪ねたのだった。
    コナン・ドイルのアイデアとしての「赤毛連盟」ってのが面白いですよね。人を食ったような仕掛けだが、その後ろの事件はかなり大掛かりでまさに「冒険」でした。

    『消えた花婿』
    ホームズのもとに、「婚約者が消えてしまったんです!」と、メアリー・サザーランドという若い娘が駆け込んできた。
    メアリーは、母親と、その再婚相手のウィンディバンク。メアリーにはタイピストの収入と、毎年もらう遺産の利子でお金には困っていない。義父のウィンディバンクはメアリーを家に閉じ込めたがっている。だがメアリーは義父の留守中に行った舞踏会で出会ったホズマー・エンジェルという男と婚約までしたのだ。だが結婚式に向う馬車の中でエンジェルは姿を消した。
    ホームズはメアリーの話を聞いただけでその失踪の真実を見抜いた。
    だがそれはメアリーに告げるにはちょっと残酷、というか、現代感覚でいうとなかなか気持ち悪いよなあ、、そこでメアリーには本当のことは伝えないんだけど、こんなところがやっぱりコナン・ドイルの女性軽視が見えて、この短編集第一作の「アイリーン・アドラー」とは扱いが違うのよね(^_^;)


    『ボスコム谷の惨劇』
    シャーロック・ホームズはボスコム谷でおきた殺人事件の捜査協力に出向くことになった。殺されたのはチャールズ・マッカーシーという男で、状況証拠は全てチャールズの息子ジェームズが犯人だと示している。しかしマッカーシーと家族ぐるみの付き合いをしているターナー家の娘アリスがジェームズの無罪を信じてホームズの助力を願ったのだ。
    チャールズ・マッカーシーとジョン・ターナーはオーストラリア鉱山で働いたという。二人の資産状況は正反対で、ターナーは大地主となり、マッカーシーはその土地の一部を無料で借り受けていた。
    ホームズは、今度の事件の根底には二人の過去が絡んでいると見抜いた。

    『五つのオレンジの種』
    嵐の夜、ホームズに助けを求めてきたのはジョン・オープンショーという青年だった。ジョンにはアメリカから帰ってきてから引きこもり生活していた伯父イライアスに引き取られていた。だがある日「K.K.K」の宛先(今でも悪名高いクー・クラックス・クランです…)から五粒のオレンジの種が届いた。伯父は真っ青になり、自分の遺産を弟のジョゼフに、ジョゼフが死んだらその息子のジョンに行くようにした。そして溺死体として見つかったが警察では自殺と処理された。
    数年後、ジョンの父親のジョゼフのところにも「K.K.K」から五粒のオレンジの種が届いた。ジョンは警戒を呼びかけるが、数週間後に転落死体として見つかった。
    そしてついにジョンに封筒とオレンジの種が届いたという。
    秘密結社による裏切りだとか処刑だとかが絡んだ物語。

    『唇のねじれた男』
    物語の最初は、ワトスンの妻メアリーのお友達が「夫が阿片窟へ行って二日も帰らない」と相談にやってきたところから。ワトスンは妻メアリーを信用され頼りにされる女性☆とのろけている・笑
    ワトスンはその夫を探しに阿片窟へ行く。そして正体をなくしている彼を連れ帰ろうとすると声を掛けてきた阿片中毒の老人がいる…よくみたらホームズの変装ではないか!
    そこで男のことは馬車の御者に任せてワトスンはホームズの事件捜査に協力することに。なんでもセントクレア夫人が「夫のネビルをロンドンの阿片窟付近で見かけて、驚いて部屋に駆け込んだら、そこには顔に大きな傷があって唇がねじれた不潔な浮浪者がいて夫がいなくなっていた」と捜索を依頼に来たのだ。
    ホームズは、この阿片窟で殺人隠匿が行われていると考えて張り込んでいたのだ。

    …この事件は、ドラマグラナダ版(ジェレミー・ブレット主演)では夫婦仲直りしたけど、実際には大丈夫なのかこれ…。

    『青いガーネット』
    クリスマスの数日後、ワトスンはベーカー街のホームズの元を訪ねていた。ホームズはフェルト帽子を観察して「クリスマスの日に、守衛がこのフェルト帽とガチョウを拾ったと行って持ってきたんだ。ガチョウは彼にやった。さあ、このフェルト帽の持ち主はどのような人物かな?」というのだ。
    そこへ守衛が慌てて駆け込んできた。奥さんがガチョウを調理したら、胃袋から見事な青いガーネットが出てきたというのだ!それは数日前にあるホテルで盗まれた宝石だった。


    事件としては「盗んだ大きな宝石を、ガチョウに飲み込ませて隠した」というのはアイデアとして面白いなあ。そして現実でも密輸何かに使われてるんでしょう…。

    『まだらの紐』
    私が子供の頃に初めて読んだホームズものです。これが独立して一冊になってたのよ。代表作扱いだったのかな。

    ある早朝、ヘレン・ストーナーという女性が怯えて駆け込んでくる。
    ヘレンはサリー州で医師の義父ロイロット博士(亡くなった母の再婚相手)と住んでいる。義父は乱暴で粗野で庭にはインドから連れて帰ってきた獣を放している。ヘレンには双子の姉のジュリアがいた。亡き母の遺産は二人の娘が結婚するまではロイロット博士に権利があった。そのジュリアは2年前結婚式の数日前に死んだ。その少し前からジュリアは「夜中に口笛や物音が聞こえる」と言っていて、ある夜悲鳴を聞いたヘレンが駆けつけると「まだらの紐!」と言い遺して死んだのだ。
    そして2年経ったいま、ヘレンは結婚式を間近に控えていた。すると夜中に、死んだ姉が言っていた「口笛、物音」が聞こえるではないか!

    ホームズは曲げられた火掻き棒をまっすぐに伸ばせるくらい力持ちです。そしてよく言われていることだけど、コナン・ドイルはミルクでヘビを仕込めると思っていたのか!(一応突っ込んでおく)

    『技士の親指』
    名探偵ホームズと付き合いの長いワトスンだが、彼がホームズに持ち込んだ事件は二つだけだという。そのうちの一つだそうだ。(もう一つの事件も今後出てくるのかな?)
    ワトスンの診療室に水力技士のヴィクター・ハザリーがやってきた。ハザリーはハンカチで巻いた手を見せる。
    なんと親指が切断されているではないか!
    ハザリーは「昨晩凄まじい経験をしました」とヒステリー状態だ。さすがは医者のワトスン、ハザリーを落ち着かせて、「そういうことなら友達のシャーロック・ホームズのところに行きましょう」と誘う。
    昨日ハザリーの事務所にドイツ人のスターク大佐という依頼人が来た。スターク大佐はハザリーには家族がいないことを確認し、完全極秘で水圧気の故障原因を調べてくれたら高額報酬を払うというのだ。
    独立したものの全く仕事もお金もないハザリーはその仕事を受けた。言われた通り夜中に指定された電車である駅に着くと、スターク大佐ははザリーを馬車に乗せて「12マイル先」に連れて行く。
    案内された部屋で待っていると、どこからか女性が現れ逃げるように警告する。だが頑固なハザリーは「ここまできたら帰れません!」と意地で残る。
    もちろんスターク大佐の言う「水圧気」の話は大嘘で、犯罪に使う機械の修理の依頼でした。それにしてもハザリーは頑固にしても意地っ張りにしても、完全極秘で真夜中にどこともわからない場所に連れて行かれて謎の女性から警告され、あきらかに水圧機ではない機会を見せられたというのに引き返すどころか、スターク大佐やその仲間に挑戦的な態度まで撮ってしまうという、いくらなんでも無謀すぎる…


    『独身の貴族』
    この短編集には『消えた花婿』の事件が収録されていたけれど、こちらはいうなれば「消えた花嫁」事件です。

    大名門のセント・サイモン卿と、アメリカ人炭鉱資産家の一人娘ハティ・ドーランとの結婚式が行われた。だがその後の食事会で席を外したハティはそのまま姿を消す。
    サイモン卿から依頼を受けたホームズは「ハティは父が炭鉱で成功するまでは自然とともに育ちはっきした性質」「結婚式でブーケを落とした」「結婚式のあとに、サイモン卿に対して権利のある(ひそかに結婚していたとか?)ダンサーが現れた」というような話を聞いただけで真相を見抜いてしまった。まあ読者からしても短篇ってヒントを全部出してっくれるから推測はし易いです・笑。
    読んで面白かったのは、サイモン卿がいかにも名門嫌な奴でホームズのところに来たときも「私のような(高い)身分からの依頼人は初めてでしょうね」というのに対してホームズが「たしかにあなたのような(低い)身分の依頼人は初めてですね。この前は国王(ボヘミア国王でしょう)からの依頼でしたから」と言い返す、ホームズもなかなかな言いようである・笑 その後もサイモン今日は「私と結婚して得られる名誉を自ら捨てる女などいるものか」だとか言いまくっていて読んでいてもこんな人ばっかりの上流階級にはげんなり。
    結果としては…、うん、まあサイモン卿はよくぞ怒りを抑えたほうではあるのかな。

    『エメラルドの宝冠』
    ワトスンはベーカー街の窓から、身なりは紳士だが焦った顔でフラフラよろよろしながら道を歩く男を見かけた。それを聞いたホームズは「きっと私への依頼人だろう」と言う。ホームズ、自分を訪ねてくるのは怪しげな見かけだって分かってるのね・笑
    紳士は大銀行の頭取アレグザンダー・ホルダー。昨日イギリスでも肩手に入るような高貴な男性(王の親戚とかかな?)の訪問を受けた。彼は「今すぐ現金が必要だ。担保にはこの国宝であるエメラルドの宝冠だ」という。ホルダーは宝冠を預かり大金を貸し付けた。
    紛失どころか傷つけただけでも国家の名誉に関わる大事な品だ。ホルダーは銀行の金庫では盗まれるかもしれないと思い、肌見放さず持っていようと家に持ち帰ることにした。
    ええええーー、現代勤め人感覚では色々とついていけない…。国宝を個人の借金のカタにする名門人物、それを持ち歩いて家人にペラペラ喋り、誰でも開けられるような部屋の誰でも開けられるような戸棚に入れおく。いやいやいや、そのまま銀行の金庫に入れて心配なら見張ろうよ!(その状況でも盗まれるのが江戸川乱歩の二十面相シリーズ・笑)家に持ってきたならせめて目を離さないでよ!
    この時代、国宝を担保にするのも、その国宝を勝手に持ち歩いて傷ものにしちゃうのも、上流階級だから認められる。彼らには法律が及ばないが、法律以上の「名誉」を重んじるので約束を違えることはしない。
    しかし銀行として預かった担保を持ち出し傷物にしながら「名誉を失ってしまう!」だけを気にするのは、現代読者としては納得いかないものが…(^_^;)
    そう、案の定宝冠は傷つけられたんですよ。3粒のエメラルドが剥ぎ取られ、その場にはホルダーの不詳の息子アーサーがいた。アーサーは犯行を否定するが、自分がなぜ宝冠を手にしていたのかは何も答えない。
    その話を聞いたホームズは…


    『ぶな屋敷』
    ホームズはバイオレット・ハンターからの「仕事を受けるべきかどうか相談させてください」という依頼の手紙を見て嘆いている。「私の探偵業が学校上がりの就職相談になるとは!」
    だが現れたバイオレットの話を聞いたら俄然やる気を出す。彼女の話は「地方のお屋敷ぶな屋敷から住み込み家庭教師の依頼があった。お屋敷のご主人ルーカッスルさんは、条件として「指定された服を着たり、指定された場所に座ったりすること。そして髪の毛を切ること」でびっくりするような高額報酬を払うという。ホームズは「あなたが私の妹なら、この話は断るように言います」というが、身よりもなく女一人で生きていかなければならないバイオレットは「生活のために受けるしか無いのですが、なにか起きたら助けに来てください」と依頼する。
    数週間後、ぶな屋敷で勤め始めたバイオレットから電報が届き、ホームズとワトスンはぶな屋敷に向かう。ルーカッスル夫妻はバイオレットに誰かの服を着させて窓辺に座らせたりして、庭には獰猛な犬が飼われて、屋敷には隠し部屋があるという。
    きっとその隠し部屋には女性が監禁されて、バイオレットは身代わりなのだ!
    …バイオレット・ハンターも、シャーロック・ホームズシリーズの女性の中では扱いが良い。ホームズの「あなたが妹なら辞めさせます」という言葉を聞くと、友達もいない変わり者のホームズだけど自分より弱い家族がいたら頼れる庇護者になったんじゃないのと思った。(でも事件が解決したらバイオレットへの関心をなくすところがいかにもホームズ・笑)そしてその後もバイオレットがしっかり生きていることが分かって良かった。

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    2026年09月22日
  • シャーロック・ホームズの冒険

    Posted by ブクログ

    子どものころ、児童向けの『シャーロック・ホームズ』を読んだことはありましたが、原作には触れたことがなかったと思い、この本を手に取りました。

    実際に読んでみて印象に残ったのは、ホームズは単に頭の回転が速いというよりも、非常に優れた観察力を持つ探偵だったということです。特に、ホームズから推理やトリックの種明かしを聞いたワトソンや依頼者が、「聞いてしまえば大したことではない」と感じる場面が印象的でした。一見すると不可解な出来事でも、細かな手がかりを見逃さず、そこから真相を導き出すホームズの観察力の鋭さがよく表れていると思います。

    また、そんなホームズを出し抜いたアイリーン・アドラーの存在も強く印象に残りました。

    『シャーロック・ホームズ』をさらに読み進めていけば、現代のミステリー作品に使われているオマージュに気づくことができ、これまで以上にミステリーを楽しめるのではないかと思います。

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    2026年08月10日
  • シャーロック・ホームズの冒険

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    シャーロック・ホームズの3作目です。12編の短編集で傑作集とも言われるくらい魅力的な作品が目白押しの一冊です。どれも面白いんですが、やっぱり一番は『赤毛連盟』かなぁ。怪しいバイトから始まるところが凄く奇妙で面白かったです。アイリーン・アドラーの魅力を感じる『ボヘミア王のスキャンダル(ボヘミアの醜聞)』も勿論良かったし、個人的には『花婿の正体』『五つのオレンジの種』のイヤミス感も好きです。胸糞悪いけどイヤミスは印象に残りますね。

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    2025年06月30日
  • 天才たちの日課 クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々

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    天才たちは、散歩する人が多いんだなぁ、という感想。
    あと、現代人は働きすぎだなとも思いました。特に最近はAIの発展により更に高い生産性が求められるけど、散歩して友達に手紙書く日常のほうが人間らしいよねぇ、と思う。

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    2025年06月20日
  • 天才たちの日課 女性編

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    恥ずかしながらココ・シャネルが貧しい家庭に生まれ、思春期を孤児院で過ごし、正規の学校教育をほとんど受けなかったことは知らなかった。

    マーガレット・ミッチェル
    「簡単に書けないし、書いたものもちっとも気に入らない」
    「書くことはほんとうに大変なの。毎晩、苦しんで書いても、2ページがやっと。翌朝、それを読み返してみると、ここもあそこも削除、削除となって、結局六行くらいしか残らない。それからまたやり直さなくちゃならない。」
    風と共に去りぬの場合、各章とも少なくは20回は書き直したという。風と共に去りぬは何百万部も売れ、映画も作られ、ピューリツァー賞も受賞したが、ミッチェルは二度と小説を書こうとしなかった。「どんなに褒美をもらっても、あの苦しみをもう一度味わいたくないから」

    キュリー夫妻には組織や団体の支援がなく、がらんとしたジャガイモの貯蔵庫みたいなところで実験をしていた。
    45ヶ月の奮闘の末、マリーはついに純粋なラジウムを0.1グラム分離するのに成功し、原子量を測定して、新元素の存在を証明した。翌年、キュリー夫妻はノーベル物理学賞を受賞する。夫妻はその賞金を初めて実験助手を雇うために使った。ノーベル賞の受賞によって世間の注目が集まることは、夫妻にとっては迷惑だった。「ジャーナリストやカメラマンに終始つきまとわれて、あちこちからも招待されているけれど、どれも断っています。大変な絶望感をただよわせて断るので、みんな、どうしようもないもわかってくれます。」

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    2025年01月26日
  • 天才たちの日課 クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々

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    長編小説を書いているとき村上春樹は午前4時に起き、5.6時間ぶっとおしで仕事する。午後はランニングをするか、水泳をするかして、雑用を片づけ、本を読んで音楽をきき、9時に寝る。
    この本に出てくる執筆をする人は朝方が多い。

    ジャン・ポール・サルトルは仕事は午前3時間、午後3時間と決めていた。
    それも良いかもしれない。

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    2025年01月26日
  • シャーロック・ホームズの冒険

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    小さい頃からシャーロックホームズが好きで、折に触れ読んできたけど、角川版は読みやすい印象。なんか創元推理版より柔らかい雰囲気がする文体だったから割とすんなり読めた。
    たまたま本屋さんで見かけて、いろんな文庫から出てることを知って、別の翻訳者で読んでみるか〜、と思って手に取った。

    創元推理文庫版は学生の頃に読んでたけど、あちらはなんかお堅いイメージの文体で、途中で読まなくなったんだった…。(バスカヴィル以外は揃ってる)

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    2024年12月15日
  • シャーロック・ホームズの冒険

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    いつ読んでも色褪せない名作であり、まさに正典
    短編は思いがけない手がかりから繰り広げられるスピーディな展開と時にハラハラする容疑者との攻防戦がたまりません
    新訳はとても読みやすく、ホームズとワトスンの軽快な会話に楽しませていただきました
    やっぱり赤毛連盟が好き

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    2024年06月05日
  • シャーロック・ホームズの冒険

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    中学生の頃ハードカバーの
    ホームズ全集なるものがあり読破しました
    懐かしく再読しましたがホームズの類稀な洞察力には脱帽です
    2世紀も前に書かれたものとは思えません
    ただ大人になった私にはホームズの傲慢な口ぶりがワクワク以上に気になりました
    年月を経ると見方も変わってきますね

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    2024年05月26日
  • シャーロック・ホームズの冒険

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    2世紀前に書かれたとは思えないくらい面白くて読みやすい本。
    今どきの読者を巻き込むタイプのミステリーではないが、ホームズというキャラクターの個性をより感じられるような描かれかたがされ、頭を必死に働かせる必要もなく、純粋に物語として楽しむことができる。

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    2024年05月15日
  • 天才たちの日課 クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々

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    ベートーヴェンの1日のルーティン、知りたくありませんか? 天才たちの1日が自分と同じように悩んだり、苦しんだり、そしてそこで生活している姿が書いてあります。とても面白かったです。

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    2023年09月07日
  • 天才たちの日課 女性編

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    ブレブレだなと思った時、魂が抜けた時。
    生きた時代も国もちがう、
    彼女たちの存在に救われる。
    お守りみたいな存在。

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    2023年07月09日
  • 読者に憐れみを

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     カート・ヴォネガットによる「書くことについて」の本。冒頭の7つのアドバイスだけでも十分読む価値があるが、570ページ相当の本文は校正から、生活、稼ぐことについてまで、小説家としての人生への示唆は多岐にわたって網羅されている。がんばったら3日で読めた。

     個人的な関心事は「この本で語られるアドバイスが、近代以降の日本の私小説にも当てはまるだろうか」という部分なのだが、私小説を書くことのコアに「目的を持つこと」「誰か他者にも伝えるべき情報であること」という要素があるのであれば、日本のシーンにも十分援用が可能であると判断する。

     座右の書として置いておくにはちとぶ厚すぎると思うが、いちど、自分のやり方と照会するために目を通すという意味では、けっして無駄な時間にはならないはずだ。

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    2022年08月15日
  • シャーロック・ホームズ【5冊 合本版】 『シャーロック・ホームズの冒険』~『バスカヴィル家の犬』

    購入済み

    決定版

    翻訳が読みやすい。ジェレミー・ブレットの台詞回しに近い印象です。

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    2021年12月03日
  • 天才たちの日課 女性編

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    大好きな本の女性編。最高。
    子育てや家事に追われる日常で、いかに創作に打ち込むか。
    自分の時間をどう使うかに、もっと我が儘になっていいのだと勇気付けられた。
    (逆に、そうでないと、そりゃクリエイティブもくそもないぞと)

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    2019年11月12日
  • 文学効能事典 あなたの悩みに効く小説

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    昔ジュンク堂で平積みされているのを見つけ買ってみた。さまざまなお悩みに対して処方箋としてそれぞれ読むべき本が紹介してある。

    この本でまず面白いのが興味を引くお悩みの種類。人には相談できないけど、でもたしかにこういう悩みってあるよな。っていうことが細かく直接的に書いてある。

    それで、なんとなくこの本をパラパラしてみる。すると、自分が言葉にできていなかった悩みも見つかる。 「なるほど 、自分は、これで悩んでたんだ」ってね。それに、ここに書いてあるっていうことは、他にも悩んでいる人がいるんだなって思えたりして安心する。「孤独なとき 」とか「思春期で悩んでいるとき」とかね。

    それで、そこで紹介されている本を読むと解消できる。
    まあ、絶対じゃないけどね。「読んだって気休めにもならないとき」、「自分の悩みが書いていないとき」。まあ、紹介されている本を読まなくたってそこの「説明を読むだけで気晴らしになるとき」もある。

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    2019年09月19日
  • シャーロック・ホームズ【5冊 合本版】 『シャーロック・ホームズの冒険』~『バスカヴィル家の犬』

    購入済み

    コナン、ドイル

    コナン、ドイルを読みたくて購入しました。日本語の訳も分かりやすくすごく読みやすいです!

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    2019年01月03日