高橋源一郎のエッセイに掲載。
人生に悩みはつきものだ。
あるテレビ番組を見ていたら、モデル・女優のある女性が「悩んだことない」「悩むことなんてなくないですか?」と言っていたのは衝撃的だったが、まあ、大抵の人は悩むことが何かしらあるはずだ。
例えば、インフルエンザに罹り、辛い日々を超えてしかしなお家にいなけりゃいけないとき。
Netflixもいいけれど、『アクロイド殺し』はいかが?
あっという間に弱った灰色の脳細胞が奮い立つ。
ストレスがあるときは『木を植えた男』。
あの素晴らしい絵は、物語は、疲れて弱った心を優しく包む。
ストレスなんてない時も、何度も読み返したい。
読書の悩み:「読んでいる本を見られるのが恥ずかしい」(383頁)
そんな人にもし私が処方箋を書くなら?
こうだ。
日本に行きましょう。日本ならブックカバーだらけです。
100円均一の店にもあるし、書店で紙のカバーをつけてくれます。
そして何より英語で書かれた本の表紙を見る人はいませんし、みんなスマホに夢中です。
「本を大事にしすぎてしまう」(342頁)
本は書き込んでいいです、だって?
いやいや、私は書き込みや折り目なんてつけない。
風呂に持ち込むことだってしない。
手垢なら許せる。
大事にしすぎて何が悪い!
薬は人によって効果が違う。
効く本もあれば、そうでない本もある。
是非ともこの本を読んで人生を楽しもう。
でも、あまりに薬が多すぎるので、メモを取るのを忘れずに。
最後に一つ。
実存的不安を感じるとき(165頁)で紹介されている『シッダールタ』。
古代インドの架空の人物、とされているがゴウタマ=シッダールタは実在、ですよね?
それともそもそもその認識が間違っている?
いやいや、ここで書かれているシッダールタは釈迦とは別人?
気になる点だ。