河島弘美のレビュー一覧
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書き出しがすばらしい。映画の歴史大作を思わせ、まるで壮大なオペラの幕開けのようだ。しかしそれからしばらくは、19世紀後半のニューヨークの時代背景や、上流階級でのみ通じる複雑なしきたりや人間関係を詳細に描こうとするあまり、私たち現代人からすると退屈ともとられかねず、読み飛ばしたい衝動に駆られるかもしれ...続きを読むPosted by ブクログ
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ジェインは事あるごとに「容姿に恵まれていない」と色んな人から言われるが、そんなにブスだったのʕʘ‿ʘʔそれに「頑固」だとか性格までケチョンケチョンに貶される。
一番腹が立つのが、牧師のセント・ジョンで、彼はジェインの命の恩人ではあるのだけれどジェインのことを「労働するように生まれた人」と言って、...続きを読むPosted by ブクログ -
ジェインは孤児。母方の叔父に引き取られたが、叔父は亡くなり、伯母と従姉妹たちにまるで「キャンディ・キャンディ」のようにいじめられる辛い日々。唯一の味方は女中のベッシーと体調が悪い時に来てくれた薬剤師さん。
薬剤師さんの薦めもあって、叔母はジェインを「厄介払い」のために学校に入れる。
その学校と...続きを読むPosted by ブクログ -
頑固すぎるのでは、とこちらが当惑させられることも多いジェインだが、それゆえに、自らが求め、納得の上に得た幸せに浴することができるのかもしれない。
最後にはいつも、流されることなく、自らの決断と能力で新たな道を行く姿に、鋭い強さを感じる。Posted by ブクログ -
ヘレン・バーンズは、ジェインとはまた異なる強い意志を持っているが、どちらも決して消えない火であるのは、それを燃やし続けているのが自らの手によるからだ。
ロチェスターの意外な告白で上巻が終わり、下巻を手に取らずにはいられない。Posted by ブクログ -
有名すぎる作品をやっと読む。
やはり文学としては妹エミリーによる嵐が丘の方が格があるように思ったけど、こちらはストーリーの起伏が大きくてよりエンターテイメント性があるというか、分かりやすく面白い。解説によると妹たちのエミリーとアンの作品が世に出るきっかけはシャーロットの本作が成功したおかげだというか...続きを読むPosted by ブクログ -
期待せずに読み始めたものの、正月に読み通す。何かの小説の主人公が、続きが気になって仕方なかったと言ってましたが、そんな感じ。
作中人物の感じ方に共感できなかったり、考え方が古い?ときもありますが、それはそれで面白いかも。Posted by ブクログ -
ロチェスター屋敷で伏線はいくつもあった。それが露見し、ジェインはさまよう。またも苦難。しかし、最後は胸が高鳴る、見事な大団円。自分で決める女性ジェインの勝利がみなの幸福、勝利にも関係したのだ。Posted by ブクログ
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"料理もまたその手順の一つ一つが科学的に研究されるべきであり、決して成り行きまかせの人生の一コマなどと見なされてはならない。"
冒頭からいきなり暑苦しい。にも関わらず、実際のレシピでは "精いっぱい工夫して、ひたすら巻きあげる"(オムレツ)などアバウトな表現が見られるし、果物をもいでくるところから...続きを読むPosted by ブクログ