千葉聡のレビュー一覧
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平易な表現、学術的な細部を専門用語で語るだけではなく、わかりやすく有難い。試料の採集における裏話や余談が楽しい。試料はカタマイマイやホソウミニナ、カワニナだったりと、所謂、カタツムリや貝類。グッピーの恋愛やダーウィンフィンチのくちばしに比べると、地味にも感じるが、ハードボイルドな採集ドラマを含めて、目が離せない。あれ、カタツムリの殻、右巻きか左巻き??という話でも面白い。
で、成果が実り小笠原村は世界遺産へ。生態系、生物進化の過程を示す顕著な見本として認められた。そのロゴマークには、堂々、カタマイマイ。これがまた、かわいい。
著者は恐らくアニメ好き。本著には、ピッコロ大魔王の例え話と共に北 -
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奈良時代から現代の歌人までの歌がズラリ。
それぞれのページの見出し部分に、時代のタグがあり分かりやすい。
昔も今も同じような恋の悩みがあったのだなあと思ったり。
以下、好きな歌のメモ。
『観覧車回れよ回れ想い出は 君には一日(ひとひ)我には一生(ひとよ)』栗木京子「水惑星」昭和
・君は 私をただの友達と思っている。 観覧車に乗った思い出も 君にはただの一日 私には一生の思い出
『 たとへば君 ガサッと落ち葉すくふやうに 私をさらって行ってはくれぬか』 河野裕子「 森のように獣のように」 昭和
『 声持たぬ 樹ならばもっと君のこと 想うだろうか 葉を繁らせて』小島なお「 サリンジャー -
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カタツムリを題材とした進化生物論という、凡人にはほとんど縁も馴染みもない話を、ここまで読ませる内容に仕上げた著者のサイエンスライターとしての力量に脱帽。
一読するとその意味が味わえる「進化とらせんの物語」という副題も秀逸だし、ものの見方が凝り固まってしまうことを「3.14とはなんですか、と聞かれて『円周率!』とマッハのスピードで答えるも、ホワイトデーに思いが及ばない勉強熱心な甲斐性なしがその例である」と書いたり、とにかくライターとしてのセンスが秀逸。
本題であるダーウィン以降の生物進化に関する学説の激突も、いい意味でプロレス的で、とっつきにくい内容であるはずなのに、読む手が止まらない。しかも、 -
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進化っていいことでは?と思っていた。
けれど、1つの価値観にとらわれすぎる怖さを感じた一冊だった。
ありきたりな感想だけど、歴史を知っておくことは大切。
印象的な一文
・優生学運動に従事した人々の大半がそれがナチスの罪過につながる坂道とは知らずに、その時代、その社会、その階級の価値観に従い、正義と善意に導かれて行動しただけであろう。そもそも私やあなたが、今まさに新しい悪魔をそれと気づかず育てているだけかもしれないのだ。
以下メモ
・進化
遺伝する性質の世代を超えた変化。発展や発達、進歩の意味ではない。
一定後方への変化を意味しない。目的も目標も一切ない。
進化は条件次第でどのような方向 -
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「進歩せよ」を意味する「進化せよ」。
「生き残りたければ、努力して闘いに勝て」を意味する「生存競争と適者生存」。
んで、「これは自然の事実から導かれた人間社会をも支配する規範だから文句言うても無駄」を意味する「ダーウィンが言うとるさかい」。
この三つの呪い。
ダーウィン、言うてへんねんけどと。
そもそも、ダーウィンが言うてても、それが真実かどうかは別の話やし、実際、ダーウィン自体もちょっぴし揺らいでるところもあったみたいやのに、「優生学」的なものを取り巻く社会の要請に、「科学」からお墨付きを与えると言う、正直トンデモ科学的なお札にされたみたい。
当時は、DNAも発見されてなかったし、獲得形