千葉聡のレビュー一覧

  • 歌うカタツムリ 進化とらせんの物語

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    カタツムリの研究史を時系列に、世代ごとの人物に焦点を当てながら紹介。登場人物はグールドしか存じ上げなかった。時代によって浸透していた考え方に違いがあるのは印象的。 個人的には海棲の貝類がどのようにして上陸を果たし、ナメクジやカタツムリに進化していったのか、の方が気になった。 環境、同種や捕食者による圧、遺伝のランダム性など、影響要素が多すぎるため、生態系への理解を深めることへの難しさがよく分かる

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    2020年08月12日
  • 進化のからくり 現代のダーウィンたちの物語

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    理系の本てたまに読むと、とても面白い。今回も当たりだった。
    陸貝について地味な(失礼)話だけど、イギリスのレフティの話とか知らない事ばかりで新鮮。時々クスッとさせられて、研究の楽しさも感じられた。

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    2020年08月03日
  • 進化のからくり 現代のダーウィンたちの物語

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    書名と内容にギャップを感じた。しかし、研究者の日常を描きながら、進化に関わる知識(適応放散・種の分離等)を分かりやすく解説してあり、文系人間であっても楽しめる一冊。小笠原諸島でのフィールドワークの章では手に汗握る展開が、そして、ホソウミニナ研究の章では知的興奮が存分に味わえる。必読!

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    2020年03月18日
  • 進化のからくり 現代のダーウィンたちの物語

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    前半はダーウィン以来の進化論史概説。
    後半は著書の携わった研究や知り合った研究者の具体的なエピソードがどんどん出てくる。文系にも読ませたいのか物語的に書いているのも好感。
    カタツムリがどうやって交尾するのかを初めて知った。

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    2020年02月25日
  • 歌うカタツムリ 進化とらせんの物語

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    ネタバレ

    進化を決定づけるのは環境への適応なのか、運や偶然に類するものなのか。新たな発見があるたびに揺れ動いてきた、その研究史はカタツムリのような螺旋を描く。
    カタツムリ(マイマイ)の研究がその焦点になってきたという、その歴史を概観する一冊。
    「歌うカタツムリ」はかつてハワイにいたと伝えられる。そのハワイのカタツムリ研究が歴史の始まりだった。しかし、ハワイでも、ミクロネシアでも、小笠原でも、研究の対象になったカタツムリは外来種によって絶滅状態に追いやられたという話がエンディングに控えている。

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    2018年12月30日
  • 歌うカタツムリ 進化とらせんの物語

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    題名に惹かれて読み始めたが,副題にあるように進化と歴史の物語そのもの.カタツムリ研究に絞られてはいるが,全ての生き物に当てはまる命題.ダーウィンに始まり,宣教師ギュリックの気の遠くなるようなカタツムリ研究から綿々と続く進化の謎に迫る攻防.いろいろな学説,繰り返される理論,難しくはあるが,興味深いものだった.
    出来れば,系統樹やマイマイの写真も添付して欲しかった.

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    2017年10月02日
  • 今日の放課後、短歌部へ!

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    高校生の優しさや思いやりがスゴイ。高校生をスゴイと思える先生がスゴイ。
    ちばさとが、自分に青春のかけらがなければ、写しえないものを写しだして見せてくれます。ああまぶしい。

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    2015年02月01日
  • 今日の放課後、短歌部へ!

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    神奈川の公立中・高で国語課の先生をしながら、短歌を詠むチバサト先生の、短歌&エッセイ。
    先生、いいね。若いなあ。生徒たちも、いい子だねえ。
    読んでて、楽しくなった!

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    2014年09月07日
  • ダーウィンの呪い

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    進化っていいことでは?と思っていた。
    けれど、1つの価値観にとらわれすぎる怖さを感じた一冊だった。

    ありきたりな感想だけど、歴史を知っておくことは大切。

    印象的な一文
    ・優生学運動に従事した人々の大半がそれがナチスの罪過につながる坂道とは知らずに、その時代、その社会、その階級の価値観に従い、正義と善意に導かれて行動しただけであろう。そもそも私やあなたが、今まさに新しい悪魔をそれと気づかず育てているだけかもしれないのだ。


    以下メモ
    ・進化
    遺伝する性質の世代を超えた変化。発展や発達、進歩の意味ではない。
    一定後方への変化を意味しない。目的も目標も一切ない。
    進化は条件次第でどのような方向

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    2025年12月07日
  • 「科学的に正しい」の罠

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    自分の価値観を認識して、科学の持つ価値と向き合うことが大事。
    価値観と科学はつながっていることを忘れてはいけない。

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    2025年11月01日
  • 進化という迷宮 隠れた「調律者」を追え

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    進化とは探っても探ってもその本質に辿り着けないいわば迷宮。的を射たタイトルだ。
    本書では進化をコントロールしているものを「調律者」と呼んでいるが、その「調律者」を追う生物学者の軌跡。
    進化という真に不思議な世界を体感することがてきた。どうして生物は進化するのか?何の変哲もない身の回りの片隅にも、気が付かないほどゆっくりとした進化が進んでいるのだろうか?

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    2025年09月27日
  • 進化という迷宮 隠れた「調律者」を追え

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    ネタバレ

    普通の進化ものと思いきや、概ねマイマイ、つまりカタツムリの話。全ての進化をカタツムリに託して話を進める、カタツムリ愛に満ちた読み物。
    カタツムリに全く興味はないが、それなりに面白く読ませる。

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    2025年09月10日
  • 進化という迷宮 隠れた「調律者」を追え

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    途中でグッと難しい話になる。
    自分の理解が足りていないと思うので、正面から向き合いながら2周目を読みたい。
    スリリングな冒険のパートは読んでいてワクワクした。

    追記
    噛めば噛むほど面白くなってきた。

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    2025年08月07日
  • 短歌研究ジュニア 初めて出会う短歌100

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    奈良時代の万葉集~令和の現代短歌まで幅広く紹介されていて有難い。絵本コーナーの近くにあり手に取ってみたという出会いだったが、解説と作者の特徴が分かりやすく記載されているので読みやすく、好みの歌を詠む歌人に出会うことができたのが嬉しい。

    小式部内侍の大江山〜は小学生の時に何度も読み上げていた歌なのに、この味わい深さを今まで知らなかったことが悔やまれる。

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    2025年08月02日
  • ダーウィンの呪い

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    6章まで辛抱して読んだ。
    7章以降は文系でも興味深く入り込んで読めた。
    前半シンドイな、って人は7章から読んでもいいと思う。

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    2025年03月09日
  • ダーウィンの呪い

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    「進歩せよ」を意味する「進化せよ」。
    「生き残りたければ、努力して闘いに勝て」を意味する「生存競争と適者生存」。
    んで、「これは自然の事実から導かれた人間社会をも支配する規範だから文句言うても無駄」を意味する「ダーウィンが言うとるさかい」。
    この三つの呪い。

    ダーウィン、言うてへんねんけどと。

    そもそも、ダーウィンが言うてても、それが真実かどうかは別の話やし、実際、ダーウィン自体もちょっぴし揺らいでるところもあったみたいやのに、「優生学」的なものを取り巻く社会の要請に、「科学」からお墨付きを与えると言う、正直トンデモ科学的なお札にされたみたい。
    当時は、DNAも発見されてなかったし、獲得形

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    2024年03月04日
  • 短歌部,ただいま部員募集中!

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    若い歌人の小島なお、高校教師でもあるちばさと、お二人による中学生くらいを念頭にした短歌入門書。年齢に関係なく、エッセイとしても心地よく読める。

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    2024年03月03日
  • ダーウィンの呪い

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    ダーウィンの提唱した「進化論」。
    種の起源を紐解いたその意味と、現在利用される際の意味との違いを歴史の変遷や後世の学者の理論等を解説しながら説明している本。

    生物学的な「進化」の意味:一定方向への変化を意味しない。つまり、発展・進歩・退化、すべてが「進化」である。

    しかし、ダーウィンは生物学者としては進化を「方向性のないもの」として、社会哲学者としては「進歩」として説明した。このダーウィン自身が「進化」の用語の利用時に揺らぎがあったことが後世の進化論の理解をゆがめることとなった。

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    2024年01月31日
  • 招かれた天敵――生物多様性が生んだ夢と罠

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    【感想】
    外来種による環境破壊は、今や気候変動と同レベルの喫緊的課題となっている。人間活動によって地域に侵入した外来種は3万7千種以上にのぼり、毎年200種のペースで増え続けている。2019年における世界全体の被害額は4,230億ドル(約60兆円)以上であり、10年ごとに4倍というペースで急増している。
    とはいうものの、国を超えて広がりを見せ、ほぼ土着してしまったといえるほどの外来生物群を、いったいどのようにすれば駆除できるというのか。薬剤の散布や遺伝子改変による絶滅は、いずれも「環境に人為的な工作を加える」という点で不安が残る。
    では、駆除を自然のなりゆきに任せる――「被食者と捕食者」という

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    2024年01月24日
  • ダーウィンの呪い

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     題名に惹かれて、夢中で読んでみた。ダーウィンの言葉として「最も強いものが生き残るのではない。最も賢いものが生き残るのでもない。唯一生き残るのは変化できるものである」が有名であるが、「種の起源」にこのようなことは一言も書いてないと言うのは驚きである。
     反対にダーウィンは「進化の普遍法則とは、最も強いものを生き残らせ、最も弱い者を死なせることだ」と言っていると言うのだから驚きだ。
     「適者」という言葉が、出生率と生存率が高いという生物学的意味ではなく、弱い者が排除され強いものが生き残るという日常用語的に解釈されてしまうことからダーウィンの言葉は不正確に伝えられてしまうのだ。
     世界がそのように

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    2023年12月13日