千葉聡のレビュー一覧
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ダーウィンの進化説が発表されてから今に至るまで、生物学のみならず政治、人々の考えにどのような影響を与えてきたのかが分かる一冊。学者の名前が多く出てきて、誰が何をしたのか把握するのに大変だったが、進化の考え方の変遷は掴むことができた。人から人へ伝わるごとにダーウィンが考えていた理論や意見とは違ったものになり、徐々に世の中に影響を及ぼし、物事の概念すらも変えていく様子を知り、いかにダーウィンの進化説が先進的で新しいものであったのか理解することができた。
進化と進歩は関係性がなく、進化がなにか特定の目標に向かって起こる物でもないことを知った。進化と進歩を同義として語る人も多いが、このこと自体が間違っ -
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短歌の入門書ですね。
中高生向けの短歌へのいざないです。
短歌を通して、自分の気持ちを表現する事によって、新たな発見を得られたりで、気持ちを楽にできると、推薦されています。二人の歌人が案内役。
小島なおさん(1986年、東京生まれ)歌人。
千葉聡さん(1968年、神奈川県生まれ)歌人、高校教師。
中高生に寄り添った、悩みの解決法なども語りながら、短歌を紹介されています。
学校は直角の場所
ゆうぐれにテストひとたば持ちてあゆみく
吉川宏志『鳥の見しもの』
昼休み友だちがくれた
ポッキーを噛み砕いてはのみこんでいく
加藤千恵『ハッピーアイスクリー -
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小中学生向けの短歌の入門書ですね。
編者は千葉聡さん(1968年生まれ)歌人。
絵と編集協力は佐藤えりさん(1973年生まれ)歌人。造本作家。
コラム・編集協力は佐藤弓生さん(1964年生まれ)歌人。
コラム・編集協力・解説は寺井龍哉さん(1992年生まれ)歌人。文芸評論家。
『万葉集から現代短歌までの名歌だけでなく、短歌定型とは何かをより深く考えていたただくために、短歌に近いジャンルである歌謡や琉歌などもとりあげました。』ということで百首紹介されています。
一頁に一首づつ次の順番で解説されています。
①歌が詠まれた時代
②短歌 詠み人(本の題名)
③歌の説明
④作者の紹介やことばの説明
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平易な表現、学術的な細部を専門用語で語るだけではなく、わかりやすく有難い。試料の採集における裏話や余談が楽しい。試料はカタマイマイやホソウミニナ、カワニナだったりと、所謂、カタツムリや貝類。グッピーの恋愛やダーウィンフィンチのくちばしに比べると、地味にも感じるが、ハードボイルドな採集ドラマを含めて、目が離せない。あれ、カタツムリの殻、右巻きか左巻き??という話でも面白い。
で、成果が実り小笠原村は世界遺産へ。生態系、生物進化の過程を示す顕著な見本として認められた。そのロゴマークには、堂々、カタマイマイ。これがまた、かわいい。
著者は恐らくアニメ好き。本著には、ピッコロ大魔王の例え話と共に北 -
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奈良時代から現代の歌人までの歌がズラリ。
それぞれのページの見出し部分に、時代のタグがあり分かりやすい。
昔も今も同じような恋の悩みがあったのだなあと思ったり。
以下、好きな歌のメモ。
『観覧車回れよ回れ想い出は 君には一日(ひとひ)我には一生(ひとよ)』栗木京子「水惑星」昭和
・君は 私をただの友達と思っている。 観覧車に乗った思い出も 君にはただの一日 私には一生の思い出
『 たとへば君 ガサッと落ち葉すくふやうに 私をさらって行ってはくれぬか』 河野裕子「 森のように獣のように」 昭和
『 声持たぬ 樹ならばもっと君のこと 想うだろうか 葉を繁らせて』小島なお「 サリンジャー -
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カタツムリを題材とした進化生物論という、凡人にはほとんど縁も馴染みもない話を、ここまで読ませる内容に仕上げた著者のサイエンスライターとしての力量に脱帽。
一読するとその意味が味わえる「進化とらせんの物語」という副題も秀逸だし、ものの見方が凝り固まってしまうことを「3.14とはなんですか、と聞かれて『円周率!』とマッハのスピードで答えるも、ホワイトデーに思いが及ばない勉強熱心な甲斐性なしがその例である」と書いたり、とにかくライターとしてのセンスが秀逸。
本題であるダーウィン以降の生物進化に関する学説の激突も、いい意味でプロレス的で、とっつきにくい内容であるはずなのに、読む手が止まらない。しかも、