あらすじ
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万葉集の古典から、現代の十代歌人の作品まで。これまでなかった「オールタイムベスト短歌100」。
はじめて出会う珠玉の短歌――それはきっと「心の宝物」になる。
老舗短歌専門誌「短歌研究」が、少年少女向けに総力をあげて編集。もともと「短歌研究ジュニア」という別冊付録だったが、短歌初心者のシニア層にも大好評。ジュニアからシニアまで、年齢を問わない短歌入門書の決定版として、ついに刊行。
収録は、「時代順」ではなく、テーマを切り口にした、あたらしい編成。
万葉集の大伴家持、山上憶良、小野小町から、俵万智、岡井隆、寺山修司、斎藤茂吉、栗木京子、穂村弘、斉藤斎藤などの現代短歌までを、あえて同列に並べ、古典和歌と現代短歌の両方に親しみやすいようにしている。
(編者・千葉聡より)小中学生・高校生のみなさんに真っ先に届けたい短歌を「オールタイム百人一首」として厳選し、あらたに解説や資料を添えました。現代の若い歌人の新作まで、教科書に掲載されている古典和歌や有名な近代短歌に加えて、小中学生のみなさんに親しみやすい一冊となることを願って、平成以降の新しい短歌を多めに収録。短歌定型と深いかかわりのある歌謡と琉歌も収録しました。
この本を入口にして、たくさんの方が短歌を読み味わい、そして、自分の言葉で一首を詠むようになってくださいますように。
目次
第1章 いとしい人へ
第2章 家族を思う
コラム「おもしろい歌」寺井龍哉「十秒と数十年」
第3章 春のよろこび・夏のかがやき
第4章 秋のせつなさ・冬のやすらぎ
コラム「短歌をつくってみよう」佐藤弓生
コミ歌 画 佐藤りえ
第5章 あこがれの世界へ
第6章 時代の記憶とともに
コラム「短歌をつくってみよう その2」佐藤弓生
第7章 ひとりの時間に
第8章 大きな存在のとなりで
コラム「和歌・短歌の歴史」寺井龍哉
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Posted by ブクログ
小中学生向けの短歌の入門書ですね。
編者は千葉聡さん(1968年生まれ)歌人。
絵と編集協力は佐藤えりさん(1973年生まれ)歌人。造本作家。
コラム・編集協力は佐藤弓生さん(1964年生まれ)歌人。
コラム・編集協力・解説は寺井龍哉さん(1992年生まれ)歌人。文芸評論家。
『万葉集から現代短歌までの名歌だけでなく、短歌定型とは何かをより深く考えていたただくために、短歌に近いジャンルである歌謡や琉歌などもとりあげました。』ということで百首紹介されています。
一頁に一首づつ次の順番で解説されています。
①歌が詠まれた時代
②短歌 詠み人(本の題名)
③歌の説明
④作者の紹介やことばの説明
⑤ちょっとひと言
馴染みやすく、勿論小中学生向けですから分かりやすい歌が紹介されています。
高校生以上でも、短歌に親しむ手だてとなるようにとの思いで製作されていますから、短歌への道しるべになる本ですね。
私も楽しく短歌にふれ合いました。
Posted by ブクログ
良書でした!
時代ごとでなく、テーマ別になっているのが良くて、1000年以上の時間を隔てた作品が隣り合って紹介されることがとても素敵。
かつ、どの時代に詠まれたものなのかもすぐわかるようになっている。
そして、特に平成以降の歌の解説が素敵。現代の短歌は言葉としては私たちは理解しやすいはずだけど、その歌の世界をどうやって受け止めるかを教えてくれる。中学生ぜひ。私も手元におきたいです。
Posted by ブクログ
奈良時代から現代の歌人までの歌がズラリ。
それぞれのページの見出し部分に、時代のタグがあり分かりやすい。
昔も今も同じような恋の悩みがあったのだなあと思ったり。
以下、好きな歌のメモ。
『観覧車回れよ回れ想い出は 君には一日(ひとひ)我には一生(ひとよ)』栗木京子「水惑星」昭和
・君は 私をただの友達と思っている。 観覧車に乗った思い出も 君にはただの一日 私には一生の思い出
『 たとへば君 ガサッと落ち葉すくふやうに 私をさらって行ってはくれぬか』 河野裕子「 森のように獣のように」 昭和
『 声持たぬ 樹ならばもっと君のこと 想うだろうか 葉を繁らせて』小島なお「 サリンジャーは死んでしまった」平成
『 フォルテとは 遠く離れてゆく友に 「またね」と叫ぶくらいの強さ』 千葉聡「 そこにある光と傷と忘れ物」平成
『 遺棄死体数百といひ数千と いのちをふたつ もちしものなし』土岐善麿「 六月」 昭和
『死にし子の ポケットにある黒砂糖けふの 三時のおやつなりしを』桃原邑子「沖縄」昭和