梅田阿比のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
砂の海の中を漂う巨大な船、通称“泥クジラ”。そこで暮らすチャクロはある日、廃墟船を発見し始めて外の人と出会う。その出会いは今までの暮らしを変えていくことになる。
幻想的な雰囲気と柔らかなタッチの絵、優しい世界で短命だけど、穏やかな暮らしを送る人たち。この設定で一体どういう話が展開されていくんだろとのほほんと思っていたら、突き落とされるような絶望感が待っていた。柔らかな印象と反比例するような残酷な出来事、何回読んでも終盤は涙してしまう。ただ絵とストーリーのギャップ、バンバン人が死ぬこと、中性的なキャラたち、作り込まれた設定についていけない人もいる作品かもしれない。
個人的には作者のこの世界観を作 -
購入済み
独特の世界観
ファンタジックなテイストの絵柄に反して、なかなかヘビーなストーリーでした。独特の世界観があって惹き込まれます。退廃的な雰囲気があって、少し風の谷のナウシカに通じるものがある。
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謎が少しづつ解ける…!!
壮大な世界観から役割を持った人間が紡いでいく物語。わくわくが止まりませんでした。
最後のシーンは声に出して感嘆してしまいました… -
ネタバレ 無料版購入済み
んとね謎
1巻を読んでの感想は最初から設定がよくわからんし、で世界観もちょっとよく分からない2巻よんでないのでわからいのですが、、、期待は大
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Posted by ブクログ
文明崩壊後の砂漠を渡る「泥クジラ」なる巨船上に共同体を築いて暮らす民。
情念動を操る短命な超能力者「印」と、その指導者的立場である僅か一割の「無印」…
この設定だけでSFファンならときめくはず。加えて泥クジラの風俗や文化や生態系がとてもよく練られている。冠婚葬祭の習俗や食、衣類や詠読みに至るまで、過酷な環境に晒されながらも生活の知恵を駆使して逞しく暮らす泥クジラの民の生き方は非常に魅力的。
思春期の少年少女の中性的な色気を抽出する愛らしく繊細な絵柄と壮大な世界観が融合し、豊饒な物語にぐいぐい引き込まれる。この漫画自体、作者が再発見した偽史の体裁をとっている仕掛けが心憎い。
登場人物も敵味方とり -
Posted by ブクログ
戦争絵巻に終止符が打たれる四巻である。何も解決していないが、事態だけは終結した、といったところだろうか。
これでようやく序章が終了し、物語は大きな流れへと移っていくのではないかと思われるのだが、ここまでで出てきた世界観ではやはり不足が多い。謎が多すぎるというのが個人的な感想である。
ただ、やはりそれでも、魅力的な世界・ストーリーを紡いでいるとしか言いようがない。ギンシュのような、さりげなく描きながらもとても良いキャラが活躍していて、何人もの喪失を描きながら明るさを失わない。それこそが哀しくもあるが、物語としての深みはだいぶ出ているだろう。
星五つと評価した。これでこのマンガがすごい! -
Posted by ブクログ
ファンタジー、それもディストピア物でのハイファンタジー作品である。スローペースで世界観を伝えるような内容で一巻は展開されているが、終盤に急展開を迎える。作り上げた焼き物をバリーンしてしまうかのような急展開である。
個人的には、ここまで描き込まれたハイファンタジーを(漫画という形式で)初めて見かけた。こうした密度の高い作品は、どちらかというと女性向けの漫画の方で見かける機会が多い気がするのは、単なる個人的な感想に過ぎないところだろうか。
中世ヨーロッパの小説のように、物語は「どこかで見かけて買った記録を元に翻案したものだ」形式で説明されていて、全体的に洒落ているなという印象を受けている。