【感想・ネタバレ】クジラの子らは砂上に歌う 7のレビュー

あらすじ

新天地アモンロギアを目指して未知の航路を進む泥クジラ。時にその航海は、時空さえも越えてはるかな時代へと旅をする。その深き底で待つのは……誰?

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果てない砂の海を漂流する漂泊船「泥クジラ」。チャクロはその泥クジラの「記録係」であった。
泥クジラの住人の多くが、情念動(サイミア)と呼ばれる不思議な力を使い、そして彼らは短命であるという。
若い仲間の死に何度も傷つきながら、それでも彼らは穏やかで平和に暮らしていた。
しかし、ある日廃墟船に偵察に赴いたチャクロは、衰弱した少女・リコスに出会い、それにより状況は一変する。
泥クジラ以外の世界、そこに住まう人間を見たことがない住人たち。そんな彼らにとって残酷な真実を知るリコス。
外の世界はどうなっているのか、住人の祖先たちはなぜ泥クジラで生活していたのか、そもそも泥クジラとは一体なんなのか…。
すべての謎が明かされ、自分たちが短命である理由を知った住人たちは、新天地を目指し泥クジラの舵を取るのだった。

このお話はタイトル通り、「クジラの子」、すなわち泥クジラで生きる子どもたちを描いています。
「泥クジラ」という聞きなれない場所に住んでいることで、どこか遠いところの話に聞こえますが、彼らは楽しいも悲しいも感じる、感情を持った普通の人間でした。
というのも、外の世界には感情を持たない人間がいたからです。リコスもまたその1人でした。
そんな彼女ですが、チャクロやその仲間と過ごすうちに、自分の感情を取り戻していきます。
そしてクジラの子たちを助けたい、彼らと生きたい、そう願うようになるのです。
しかしそれは決して簡単な道ではなく、何度もクジラの子たちは絶望し、立ち尽くすのでした。

残酷な真実ばかりの世界で、悲しみがあふれる世界で、それでも人間は感情を持つのが正しいのでしょうか。
チャクロは言います。「痛みや苦しみすべてが俺たちの生きてきた記録だ」と。そしてだからこそ忘れることはできないと。
仕事や人間関係で嫌なことがあったとき、悲しくて泣きたいと思ったとき、何度でも読み返したくなる1冊です。

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購入済み

また、わかったことが...あーずっとおもしろいなー!
最後まで買っているので、どんどん読んでいきます!

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2025年01月19日

Posted by ブクログ

この作品は歴史物語である以上に、人の愛情の物語なのだなあ。ダイジェストで語られる過去は、しかしその芯に雄弁に語られる愛があってためにする回想には思えない。

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2016年05月19日

Posted by ブクログ

ヌース・ファレルの真実を知り、首長スオウはアモンロギアへ向かい印のために泥クジラを離れる決断を下す。だが、印の多くはなにも知らないため一部は不満を抱えていた。
さあアモンロギアに行こうこれで全部解決だ!と和やかな雰囲気で始まった7巻だったが、快楽主義者エマがまたぶっ込んで来た。エマが力を発動すると新たなことが分かり読者と一部の島民はすっきりするが、一部は大ダメージを負う。相変わらず敵か味方か分からない。
今回は最長老さまの助言に従ってミゼンの部屋を探そうパートと過去の泥クジラを見ようパートに分かれる。前半は真剣だけど楽しめるが、後半は不穏な空気がつねにある。
メインは後半にあり過去の出来事が追体験出来る。なぜ泥クジラに住むことになったのか?どんな罪を犯したのか?デモナスとはなにか?いろいろと分かって読み応えがあった。当初一丸となって同じ想いを共有していた島民たちだが、ある出来事を引き金に気持ちが乖離していく。ここから初代首長のズィオと彼女が生み出したミゼンが島民と手を取り合うことが出来るかが問題だが…大反乱の予感。意識の戻ったオウニも何やら謎の力の目覚めそうである意味怖い。
冒頭の大人になったチャクロ?とキクジンの場面がまだまだ話が続く雰囲気を出していて楽しみだ。
外伝的立ち位置「光の隣壁の空」もよかった。優しく切ない心温まる話だった。

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2023年03月01日

Posted by ブクログ

世界観良いけどなんでかハマれないな〜と思いながらここまで読んできたんだけど、泥クジラの過去が描かれたこの巻で急に面白くなってきた。前の巻で読むのやめなくて良かったかも。でもなんとなく先が長くなりそうな予感。

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2016年11月13日

Posted by ブクログ

デモナス誕生秘話。狭い世界の限られた資源の中で生きて行くには、多くの決まりごとで人々を縛らなければならない。罪を犯せば罰を、罰が過剰で人心が不安で揺らぐなら、力あるものを諫めなければならない。楽園を作ろうとする人々の試行錯誤が語られます。
でもデモナスは共同体の刑吏としてではなく、ファレナが他のヌースを破壊するために作ったんだよね?弱肉強食が世界のルールだと言うエマは本来の使い方をしようと画策しているのか…。

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2016年08月16日

Posted by ブクログ

「ミゼンの部屋」
深く狭い場所ってだけで、心が不安になる。

なぜ、突然幽霊船が出没したかは謎。

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2023年05月09日

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