園村昌弘のレビュー一覧
-
ネタバレ 購入済み
白村江開戦から大敗まで
白村江開戦から大敗までが描かれてます。
開戦に対して無策で海戦をつっつこむ中大兄皇子と戦略を練るべしとする大海人皇子、中大兄皇子が徹頭徹尾、サイコパスどころか、無能に描かれています。中大兄皇子が唐を滅ぼし王としてと信長、秀吉の土地狂った戦略がここで適用されています。外洋に戦力を持たない倭は当たり前に負け、中大兄皇子、大海人皇子はそのままとらえられ捕虜へ。その過程でゆがんだ中大兄皇子と大海人皇子の愛憎が描かれています。
倭国は紀にもあるよう唐を相当意識していますが、唐は倭をほとんど意識せず、その後捕虜も幽閉されもせず、返還の儀式もあったので、唐が倭を敵国として戦ったわけでもないからこのシーン -
購入済み
新説
蘇我入鹿の息子を大海人皇子としたり、中臣鎌足を豊璋としたりが通説とは異なりますが、鎌足、豊璋説は以前から言われており、また大化の改新と呼んでいた蘇我入鹿虐殺も、乙巳の変と呼ぶのが現在(抑々、日本書紀には雄略天皇等や物部氏、葛氏含め悪いことも沢山書かれており、曽我氏の専横を描いた書とした明治時代の読み取りが間違いで)なので、意外と沿っているかと思います。
中大兄皇子が敵役でサイコパスに描かれていますが、元々、奥さんの親を殺して、生首を塩漬けにして、奥さんに送るという逸話が描かれており、抑々、サイコパスだったと思われます。
唐新羅連合から百済が滅ぼされ、百済に帰った豊璋(中臣鎌足)は腐った百済 -
ネタバレ 購入済み
新説
蘇我入鹿の息子を大海人皇子としたり、中臣鎌足を豊璋としたりが通説とは異なりますが、鎌足、豊璋説は以前から言われており、また大化の改新と呼んでいた蘇我入鹿虐殺も、乙巳の変と呼ぶのが現在(抑々、日本書紀には雄略天皇等や物部氏、葛氏含め悪いことも沢山書かれており、曽我氏の専横を描いた書とした明治時代の読み取りが間違いで)なので、意外と沿っているかと思います。
中大兄皇子が敵役でサイコパスに描かれていますが、元々、奥さんの親を殺して、生首を塩漬けにして、奥さんに送るという逸話が描かれており、抑々、サイコパスだったと思われます。
本巻は、白村江にたどるまでの緊張から、直前まで。斉明天皇の死には、愛さ -
Posted by ブクログ
たまたま書店で見つけて手に取ったのだが、帯にいきなり田原総一朗ががががが。
それはともかく、個人的に関心の深い時代のお話である。主役は大海人で中大兄がヒール。そして関裕二氏などが唱えるように、鎌足の正体は…(ネタバレにつき自粛)というのが鍵か。
大海人は母の出自が謎、というのが公式の記録だが、この作品では(これもネタバレにつき以下同文)。この説も誰かがどこかで書いてた気がする。
「新説」と銘打ってはあるが、定説へのカウンターとして唱えられたさまざまな説から新たな物語を組み立てたストーリーという感じ。しかし決して継ぎ接ぎな印象はなく、描き方が巧みで興味深い。
大海人は青年になるまで、とある隠