園村昌弘のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
1巻に続き表紙がまたまたアレな(笑)
帯に三浦しをんさんのコメントが入っていました。もうこれはそういう作品だと思われてもしょうがない(笑)
2巻では中大兄皇子(天智天皇)と大海人皇子(天武天皇)の駆け引きが本格化していきます。そのやりとりだけでも楽しめます。
肝心のBL的な描写ですが、ちゃっかり描かれています。口づけとか「見捨てていったの!」って感じでせがむ場面です。
ただこれらの男色描写はただのサービスシーンではなく、ストーリーに沿った必要な描写と見ることもできます。
日本古代史とBL的要素を自然に混ぜ合わせた読みごたえのある作品です。 -
購入済み
聖武天皇の御代
法隆寺を作った僧、行信が蘇我入鹿の善行を隠して聖徳太子の御業にするとしたということに。
聖武天皇、光明子皇后に伝え、蘇我入鹿の怨霊を鎮魂と考え。
それでも治まらない天変地異に大仏の建立を訴え。さらに法隆寺の救世観の光背を頭にさすのは怨霊の鎮魂としました。
皇族でないのに皇后にさせたり、長屋の王の変も貶めたものですが、
当時、国内の人口が半分になる天然痘の流行りがおきて、これは聖徳太子が法隆寺で行った人痘で治療したことが縋るものであったと思われ、
光明子皇后の伝説、仏様の膿を口ですすった、も人痘に通ずる内容で、藤原が日本を支配みたいな内容には違和感感じます。 -
ネタバレ 購入済み
天智天皇崩御壬申の乱、記紀編纂
実の親天智天皇を大海人皇子に弑したてまつられた大友皇子は大海人皇子への尊敬の念をすて、大海人と戦う決意をします。
壬申の乱が始まり瀬田橋の決戦へ。
壬申の乱以後、天武天皇の治世はあっさりと記載され、持統天皇の治世へ。
藤原不比等を歴史や記紀のフィクサーとして描かれています。
時は移り聖武天皇の治世。祟りを入鹿の呪いとし、入鹿に聖徳太子の名を当て、法隆寺で祭ればよいとした。
不比等が歴史のフィクサー説はよく出てきますが、天智天皇亡き後、
不比等は生まれの低い地位に甘んじており、その類まれなる能力をもって持統天皇に仕えたのであり、
藤原氏だから偉かったというわけでもなく、また、
記紀をまとめたから位が上がったので、記紀の中身を自分に都合よく好き勝手にしたというのは
その後の歴史家の横暴で、聖徳太子が入鹿に命じて作り、物部が保管したという
先代旧事本紀も同じような内容になっており、
抑々、紀が蘇我氏の横暴を書いたというのも、
明治時代の無理やりな解釈からで、雄略天皇や、武烈天皇等、皇族の悪いことも書いており。
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ネタバレ 購入済み
白村江大敗遷都即位、鎌足死去
白村江の大敗ドタバタと、中大兄のわがままにより遷都を急ぎ、称制をやめ即位、即位式に唐新羅の死者を招いています。この遷都は唐から攻撃を受けた場合を危惧してとの通説通りのもの。
ただ、飛鳥から近江の遷都では当面の敵である新羅は大阪湾でなく、福井側から攻めるので逃避に当たらず、唐単独の攻めでも九州瀬戸内を超えて軍艦が大阪湾に来るとは思えず。
大海の上申で蘇我入鹿鎮魂寺が法隆寺であったとしています。海原先生の影響でしょうか。鎌足の死去の場、中臣の姓をやめ、藤原を名乗るよう天智天皇より。あっさりと描かれてますが、姓が仕事を表し、中臣では神官の域をでないためそれによって継いだ不比等の働きが約束されます。 -
ネタバレ 購入済み
白村江開戦から大敗まで
白村江開戦から大敗までが描かれてます。
開戦に対して無策で海戦をつっつこむ中大兄皇子と戦略を練るべしとする大海人皇子、中大兄皇子が徹頭徹尾、サイコパスどころか、無能に描かれています。中大兄皇子が唐を滅ぼし王としてと信長、秀吉の土地狂った戦略がここで適用されています。外洋に戦力を持たない倭は当たり前に負け、中大兄皇子、大海人皇子はそのままとらえられ捕虜へ。その過程でゆがんだ中大兄皇子と大海人皇子の愛憎が描かれています。
倭国は紀にもあるよう唐を相当意識していますが、唐は倭をほとんど意識せず、その後捕虜も幽閉されもせず、返還の儀式もあったので、唐が倭を敵国として戦ったわけでもないからこのシーンはどうかなと。
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新説
蘇我入鹿の息子を大海人皇子としたり、中臣鎌足を豊璋としたりが通説とは異なりますが、鎌足、豊璋説は以前から言われており、また大化の改新と呼んでいた蘇我入鹿虐殺も、乙巳の変と呼ぶのが現在(抑々、日本書紀には雄略天皇等や物部氏、葛氏含め悪いことも沢山書かれており、曽我氏の専横を描いた書とした明治時代の読み取りが間違いで)なので、意外と沿っているかと思います。
中大兄皇子が敵役でサイコパスに描かれていますが、元々、奥さんの親を殺して、生首を塩漬けにして、奥さんに送るという逸話が描かれており、抑々、サイコパスだったと思われます。
唐新羅連合から百済が滅ぼされ、百済に帰った豊璋(中臣鎌足)は腐った百済で奔走し、白村江の戦い開始までが描かれます。
サイコパス中大兄皇子が無謀な戦争の推進派、蘇我入鹿の子、聖徳太子の子、良識派の主人公大海人皇子が戦争回避に奔走しています。
唐新羅連合と戦うのに、倭国が無謀な帆船戦争に挑んだ愚、新羅を挟み撃ちに攻めなかったこと、百済に肉親で、唐と戦っていた高句麗の援軍を呼ばなかったこと、新羅開国にあたり、関係国であった出雲との関係は言及されないまま、この戦いの後、唐は倭の捕虜を厚遇し、直ぐに返還したこと、この後、唐と新羅が争ったこと等の因果は触れられないままでいます。