あらすじ
日本は歴史上初めて、対外戦争に打って出ることにした。
当時、名実ともにリーダーだった中大兄皇子は、
唐・新羅の連合軍と戦っている友好国・百済に
助太刀しようとしたのだ。
百済王に就いた盟友・豊璋が待つ朝鮮半島中部の
白村を目指し、大艦隊を率いてやって来た中大兄は、
唐水軍と遭遇、戦いに!!
引き分けたとはいえ善戦したことに自信をつけた
中大兄は、弟の副官・大海人の反対を押し切り、
翌朝、全軍突撃を命じるが……!?
史上有名な“白村江の戦い”の全貌を描いた衝撃作!!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
歴史年表の上では知っていた白村江の戦い、絵にするとあんなに強烈。中大兄皇子の○○っぷりがますます加速度を増してきました。
それにしても、進度が遅くて壬申の乱になるのにはあと何冊になるのでしょうか?そこまで到達しないのか?
表紙の雰囲気が変わってしまいました。ちょっと残念。
白村江開戦から大敗まで
白村江開戦から大敗までが描かれてます。
開戦に対して無策で海戦をつっつこむ中大兄皇子と戦略を練るべしとする大海人皇子、中大兄皇子が徹頭徹尾、サイコパスどころか、無能に描かれています。中大兄皇子が唐を滅ぼし王としてと信長、秀吉の土地狂った戦略がここで適用されています。外洋に戦力を持たない倭は当たり前に負け、中大兄皇子、大海人皇子はそのままとらえられ捕虜へ。その過程でゆがんだ中大兄皇子と大海人皇子の愛憎が描かれています。
倭国は紀にもあるよう唐を相当意識していますが、唐は倭をほとんど意識せず、その後捕虜も幽閉されもせず、返還の儀式もあったので、唐が倭を敵国として戦ったわけでもないからこのシーンはどうかなと。
Posted by ブクログ
大敗の白村江で語り合った中大兄と大海人の兄弟。
劣等、喪失、憧憬、孤独。互いに憎み合いながらも求めあう、歪んだ二人の兄弟の熱情は、恋情へとたかまり発露し、結末へたどり着けないことを自覚して、封じ込まれます。熾火のように残った二人の想いが、再び発現するときが来るんでしょうか。
その前に、敗戦の将として捕虜になった状態から抜け出さないといけません。