羽根由のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
面白かった。
最後は、あんなもんだよね。小さい綻びから、大きな破綻につながる。意外にあっけないですね。
小説なので、もちろん脚色されていると思うんだけど、この話が事実を下にして描かれたという事が驚きですね。下となった事件当時は、まだ冷戦のころだし、スウェーデンでは徴兵制が敷かれていたので、国中に武器が備蓄されていたという背景があるんですね。だから、こんなことが起きる。
でも、こんな大それた事ができるのであれば、まじめにほかの事に取り組めば上手くできたのではないかと思うんだけど、武装強盗に走ってしまったのは、若さの故なのかな。
もう一つの驚きが、共著者のステファン・トゥンベリが、この作品 -
-
購入済み
レオの脳内イメージはヨエル・キナマンです
でも私は完全にヨン派(脳内イメージ無し)なので、形勢が逆転する所では、思わずガッツポーズをしてしまいました
ヨン派ならきっとあそこですると思います -
Posted by ブクログ
兄弟が銀行強盗を次々に成功させると同時に、少しずつ明らかになってゆく、その目的。
レオは自身の中に存在する、いくらお金を奪っても決して癒されない深い孤独と、父親への想いに気づき始める。
他の誰よりも父親に認めてもらいたかったのだというレオの心の叫びが、過剰な暴力となって形を変えてゆく様が、何とも悲しい。
この作品では、親子、夫婦、兄弟、親友、恋人など、さまざまな関係性に基づく愛情と暴力の形が描かれている。
言葉では伝えられない感情が暴力となり、その想いが強ければ強いほど、彼らは本当に破壊しているものが何なのか、その実態が分からなくなっているようだ。
一番冷静だと思われたレオが少しずつ感情に飲 -
-
Posted by ブクログ
5年ぶり?に続きを読む。
オリジナルの作者が亡くなったので、別作者が続きを書いたらしいが、あまり違和感がなくてすごい。
訳者の実力もあるのだと思う。
キャラが変わっていなくて、話もわりと面白い。
前巻までの謎をいくつかちゃんと明かしてくれて、ホッとした。
モニカはどこに行ったんだ?とは思ったけど。
いくつかの女性有能キャラがほぼ同一人物に見えて困った。
いまの自分に近いジャンルの話なので興味深く読んだが、ハンナに近い育児をやっている自分にとっては、そんな綺麗事じゃないぞ、と思えなくもなかった。
まあいいんだけどね。フィクションだから。
今回もリスベット△で良かった。 -
-
-
-
-
-
Posted by ブクログ
最後まで父親に引っ掻き回されることになるとは。そもそも強盗中毒症状に陥っているレオは捕まるまでその計画的行動を止めることは出来なかったと思う。弟達が仲間から外れることで、まさかあそこまで忌み嫌った父親を犯行に引き入れ、こんなにも早く失敗するとは皮肉なものだ。
警察を欺くような緻密な計画を立てられるようなら他の分野でその才能を活かして欲しいが、家庭環境から作られる血や心の繋がりによってがんじがらめになった自分の存在価値と過去からの脱却がこういった所業を起こさせ、最後は父親の呪縛から逃れられなかったのかもしれない。
ある意味暴力という連鎖をどう断ち切るのか、といった大きな問題を投げかけているよ -
-
-
-
-
-
Posted by ブクログ
凶暴な父によって崩壊した家庭で育ったレオ、フェリックス、ヴィンセント三人兄弟。独立した彼らは、軍の倉庫からひそかに大量の銃器を入手する。その目的とは史上例のない銀行強盗計画を決行することだった―。連続する容赦無い襲撃。市警のブロンクス警部は、事件解決に執念を燃やすが…。はたして勝つのは兄弟か、警察か。スウェーデンを震撼させた実際の事件をモデルにした迫真の傑作。最高熱度の北欧ミステリ。
というわけで、ようやく一昨年の話題作に到達。警察側はおなじみの方々ではないが、似たようなメニューを食べていたり、同じようなソファーに座っていたりするので、登場人物名を確認してしまった。 -
-