羽根由のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「熊と踊れ(上)」
レオ、フェリックス、ヴィンセントの3兄弟。
これはスウェーデンを震撼させた実話をモデルにした小説です。その実話は、銀行強盗。犯人は、レオ、フェリックス、ヴィンセントの3兄弟+ヤスペル。連続する容赦ない襲撃に対峙するは、市警のブロンクス警部。随分骨太な仕上がりになっています。
印象としては、骨太に加え、暴力。レオ、フェリックス、ヴィンセントの生活の根底にあるのは、父から受ける暴力であり、母も粗暴な父に怯え、彼ら3人はどうしても暴力がしみ込んでいく。そんな生活からするとレオ達はトンデモナイ奴らになるだろう・・・と思いきや、成人したレオは自分で工務店を経営し、弟2人と幼なじみのヤスペルを使って仕事をすることになります。
この時点では真っ当に生きようとして、そこからきっと父に巻き込まれてしまうんだろう。たきつけられて銀行強盗をさせられるのだろう。と思っていたところそうではなかった。念密な銀行強盗計画を練っていた訳です。どうやって銀行を襲うかだけではなく、何を使って襲うかという点を熟考する辺り、凄まじい。まさか軍の武器庫から銃器を盗むなんて世界でも稀にみる武器を武装した強盗団だったんじゃなかろうか。レオ達は、暴力に育てられてしまい、暴力を使って銀行を襲うまでになってしまいました。
暴力という印象を強めているのは、ブロンクス警部もです。正義側のブロンクス警部が醸し出すことにより、警察vs銀行強盗をより骨太にしています。兄が子供達を暴力で支配しようとした父親を殺し、無期懲役囚として服役していることから、ブロンクス警部は非常に暴力を憎んでいます。憎んでいるからこそ、鼻が利き、強盗事件からレオ達の存在を嗅ぎ分ける。そして、兄弟であることまで突き止めるのです。
一方、その頃、レオ達の父親はというと・・・。やはり、この父親は、暴力しかないようだ。そして、意外と鋭い。ここからレオ達の計画が徐々に綻んでいく。兄弟だけだとまだしも、幼馴染はそうはいかない訳です。
緊迫した状況が続く中、レオは、最後の銀行強盗を計画し、それが終わったら足を洗おうとするが・・・。下巻に続く。なんかヤスペルがやらかしそうな気がするな。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『ミレニアム』シリーズの第4弾。故スティーグ・ラーソンに代わり、別作家、ダヴィド・ラーゲルクランツが執筆している。
やはりこれまでの3部作との違いが気になる。文体はまだしも、登場人物の造形、事件の展開と叙述については、大きな差を感じる。3部作の最後で、リスベットは暴力を振るって自分の人生を台無しにすることの愚に気づいたのではなかったのか、本作は単一の事件を追っているが、全く関係のないように見える複数の事件が絡み合い、それを解きほぐすのが本シリーズの醍醐味ではないのか、社会構造の中で虐げられる弱者(3部作ではそれが女性たちだった)を描くことで物語は深みを増したが、本作はその志を継いでいるのか―。
とはいえ、まだ上巻なので本当は何とも言えないところ。引き続き下巻に入る。 -
Posted by ブクログ
ミレニアム
シリーズ4作目。前作から空いてしまったし、特に読まなくても・・・と思っていたが、やはり気になり手に取る。読み始めて、あれ?何か文章に引っ張る力が無いなと感じる。以前の物はグイグイと読ませる力が有ったよなぁ、シリーズ物はそれを継続するのは難しいよな。主人公やヒロインのキャラクターは好きなので、そうそうそんな背景有ったななどと思いながら、読み進めた。
上巻の末に「3巻までの著者が死去し著者変更」になっていることを知る。そうなんだ感と、続きを書く事を決めた著者が凄いなと思う。(どうやっても批評されるだろうに)
読み終わった感想は、この続編も読んでいこうと思った。面白かったし、まだ戦いは続くようだ。ただ、先も長いし、完結までも長そうなので、忘れちゃうし、完結してから再度1巻から読もうかな。
主人公にも敵側にも娘、息子の家族が出てくるところが、話と人物に深みをもたらして、感情移入し良いなと思った。