岩貞るみこのレビュー一覧
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読書嫌いの小4の息子のために準備して一緒に読みました。小説仕立てだから読みやすくて、思わず梅ジャム味を探してしまいました。梅味は売ってるけど、梅ジャム味はフィクションだったのですね。息子は、色々な部署の人がいてそれぞれに地道に仕事をしていくというリアルな現場が具体的に知ることができて楽しかったみたいです。味を考えるのにノート5冊分も味を書き出したり、工場に入るのに、肌着にローラーをかけ眉テープまでするという辺りに驚きながら、3週間かけてやっと読み終えることができました。(息子読書スピード遅すぎですね)デザイナーのタカハシさんを、本の装丁の名前に「高橋」とあるのに興奮したり、梅ジャム味のパッケージの本文中の描写と、表紙、裏表紙の絵を見比べたりしていました。
赤城乳業が好きになりました。 -
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植村直己と言えば誰もが知っている冒険家。でも今の子どもたちの目にはどう映るのだろうか。そんな想いから本を手にしました。
僕にとっても植村直己は同時代の人という感覚は薄いのです。マッキンリーで消息を絶たれたのが1984年、僕が小学5年の時ですね。それだと当時のニュースなどで知っていてもいいはずなのですが、僕の中では初めから山で消息不明となった冒険家でした。そしてどんな冒険をしていたのかについては、ぼんやりとしか知らなかったのです。それがこの本を手にしたもうひとつの理由なのです。
興味のなかった登山に参加した時に、持ち前の負けず嫌いで山にのめり込んでいく様子。ヨーロッパの氷河を見たいがために、単身渡米し資金稼ぎをする様子。ヨーロッパ最高峰モンブランに単身挑み遭難事故となる様子。そんな様子を読み進めていくごとに、植村直己という人物に惹かれていくのです。
やりたいと思ったら何が何でもがむしゃらに突き進む。でもがむしゃらだけでは成し遂げられないことを知ると、準備することや経験を積むことを重要視する。冒険とはムチャをすることではないと突き付けられます。
しかし植村直己の頭の中は、ムチャの固まりが詰まっているようにも思えますけどね。ひとつ達成したらその次の目標を立てる。まだ誰も成し遂げていないことをやるために。そこで打ち出されるものがムチャに思えるのですが、ムチャをムチャにしないための準備もしっかりと書かれているのです。
ひとつの目標を達成させるために、それこそ何年もかけて準備する。その姿は冒険家のイメージを覆すものかもしれません。でもその姿こそ今の子どもたちに伝えたいことではないでしょうか。
冒険をすることはムチャをすることではない。つまりはムチャをしなくても冒険することはできる。未来に向けて歩を進めるのは冒険かもしれません。ならば誰もが冒険家なのかもしれません。自分の冒険のために何をすべきなのか。植村直己の伝記はそれを伝えてくれる気がします。 -
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少し前に読み終わりました。
ハチ公の話を読むのはこれが初めてなので、他の本との比較は出来ませんが、児童文学らしく読み易い作品だったと思います。
ただ違和感はありまして、それはその場にいないキャラクターの一人称視点で物語が進んでいく、という点です。
これは単純に、そういう作品に触れる機会が無かった為の違和感かな、とも思います。
作品の内容について触れるつもりはありませんが、全体を通して、ハチを中心とした暖かな家族愛を感じました。犬好きさんにはオススメです。
この本を買った経緯は、そもそも挿絵を描かれている真斗先生が目当てだった訳ですが、文字の方でも存分に楽しませて頂きました。
挿絵に関しては、安堵と喜びで、とても文字には表現できません。
この本を読んで、命の重さについて考える事ができました。
最初に感じた一人称の違和感が無ければ、星五つをあげたい作品です。 -
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舞台となった場所に行ったことがあり、
プールにいるフジを実際に見たこともあるため、
あそこでこんなできごとがあったんだ、という思いが
ものすごくリアルにわいてくる。
もちろん、行ったことがなくても、読んでいるうちに
この物語に出てくる人たちみんなが引き込まれていく
フジの吸引力みたいなものに、こちらも引っ張られて、
一緒にフジを応援している気になってくると思う。
大の大人たちが、損得とか前例があるとかないとか
いっさいかまわず、「フジをもう一度泳がせたい」って
気持ちだけでまとまっていくところが、ほんとにいい。
大人になるのもなかなかいいじゃん、と思えてくる。
今度美ら海に行って、フジを見たら、泣けてきそう。
読んでよかった。 -
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「桃太郎」の話で、桃太郎や鬼のやったことを、現代の法律の視点から、どんな法律違反に当たるのかを解説してくれる本。ほぼほぼ誰でも知っている「桃太郎」を題材にしていてキャッチーかつ分かりやすい。同じ発想は、どんな昔話にでも使えるので、物語の読み方の幅を広げる意味でもいい本だと思う。
ちょっと気になったこととしては、法廷での裁判の場をボクシングに喩えてよいのかな、というのは少し思った。たしかに、「勝訴」「敗訴」といった言葉もあるし、検察側と弁護側の「勝負」というイメージは、裁判のイメージを掴みやすくはある。けれども、「裁判は、真実はなにかを見きわめるためのものです」(p78)とも言っているし、公正な裁きをする場としての法廷を、殴り合うスポーツに喩えて、裁判の場を「赤コーナー」「ゴング」といった描写で描いていた部分(p80〜)には、違和感を覚えた。
加えて、基本的に、内容は刑法が中心になっている。5章のタイトルが「王子様も犯罪者だった!」になっていることからも、悪いことをした昔話の主人公に罰と反省を、という感が強い。桃太郎が犯した様々な罪状に関して、結末としてはあんまり建設的な解決になっていないような気がする。
個人的には、ちょっと気になることが多かったけれど、面白かった。参考文献に『こども六法』が入っているように、他の法律の分かりやすい本なんかと合わせて、「法的に考える」ことのイメージを持てるといいなと思う。 -
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ノンフィクション作家が、一冊の中でジャンルの違う3人の半生を紹介する。
1人目は子どもの頃から元気が良く、学生時代、会社員時代に誰よりも努力してきたラガーマンが辿り着いた、100年続く店。
2人目は、港町に生まれ、海が大好きで自分の生まれ育った漁港で皆が食べたがる名物を獲って有名にしたい。という漁師さん。
3人目は、友達を作るのが苦手で不登校、引きこもりを経験した変わり者の青年がたまたま出会ったロボット作りで、人と繋がる素晴らしさを体験し、孤独をなくす目標を掲げ、前進していく取り組み。
どれも、結果的にSDGsに結びついているが、始まりは自分が幸せに生きる道を選択して行った先に出会ったものだった。
つまり、どんな事も取り組み次第で持続可能な開発目標に関連させていく事が出来る。ということになる。
SDGsを学ぶ小学校中学年以上が読むと良さそう。
SDGsとは、特別な事ではなく、どんな事にでも周りの人々や環境問題をプラスして共に考えていく事で持続可能な人や環境にも優しい条件を兼ね備え、より良く、より強い目標や信念となっていくのがわかるでしょう。 -
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フィクション?ノンフィクション?
登場人物の名前が明らかにフィクションなんだけど(冷却テスト担当は氷川正義、酷暑テストは根津唐守、デザインチームは絵野本優)。実際の人物の名前を使って欲しかったな、と思った。わかりやすいけど。
感情の機微の表現がとても細かい。タンクの衝撃テストで心が痛むのはどうでも良いが、燃料電池はなぜ小さくできないか、するとどうなるのかまで書いて欲しかった。
車開発の問題点の洗い出しが上手いし、面白い。
良くここまでわかりやすくまとめたなと思う。
でもデザイン担当者が、予定よりどうしても車高が高くなることを聞いて「ふざけんなあ!」とどなったりは良くない。実際の企業名を使ってるんだから、尚更良くない。
Zチームのリーダーの久留間(挿絵は初老)が常務に対して「長身!イケメン!」と思っているのはどうなんだろう。何を見せられているんだ?という気持ちになる。
絵をもっと入れて欲しい。開口部が大きくてダサいデザインの車とか、見てみたかった。