熊代亨のレビュー一覧
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いつ、なぜ買ったのか分からないまま積読になってた一冊
何者にもなれないって悩んでた時期あったっけ…
と思いながらも、コロナ療養で暇だったので読んでみた。
終始、作者の主観で語られることが多く、またその語り口にも共感できることがほとんどなく(悩んでないから仕方ない)サーっと読み流す形になったけど、
中年のアイデンティティ喪失の危機の部分は刺さるものがあった。
いまアイデンティティとしている趣味がいつかできなくなる時が来るかもしれず、何者にもなれないと悩む時が来るかもしれない。
今持っているこのアイデンティティは永遠ではないんだなと感じさせられた。 -
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第四章
「家畜になれないものたち」が面白かった。発達障害という言葉は現在当たり前のようになっているが、現在の家畜化(著者はフーコーの生政治を解説として用いる)についていけない人でないのかという考察。しかし、Dv加害者や、ジャイアンのような子供も、昔はそういう人はありふれていた、だから彼らも家畜化されにくい人であり今は管理する対象となっているという考察は、やっと現在声を上げられたハラスメントの被害者に対するバックラッシュではないかと感じる(著者のいう、「昔」はそのような被害者自体ないものとされ、中には自殺に追い込まれた人もいるだろう)adhdのような疾患の考察と、権力の勾配がある話とは別に考えた -
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社会が自由さを求めた結果、自動的に成熟した大人になるシステムは崩壊した。つまり、大人になるも、ならないも自由というわけだ。
しかし、生物的にはどうしても老いていく訳で、その流れに沿わず成熟しなかった場合、矛盾が生まれる。今の社会は若者重視。そこに迎合して、若者ぶると痛い目を見るぞって感じかな?
著者は不惑の年齢。
確かにそのあたりで、人生の方向性というものは見えてくることが多いように思える。
若い世代に向けたメッセージの色合いが強い一冊に思えた。私のように年長者には同調はあっても、行動を変えるほど響く言葉はなかった。
差し当たって、いろいろな世代から学び続けられるようにコミュニケーシ -
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ネタバレ「推し活」についての本ではなく、サブタイトルにもあるように「推し活による心の満たし方」についての本。心理学者マズローや精神科医コフートの理論を下敷きに解説されている。
以下、概要。
2000年代にSNSが流行りだしたころは「いいね」を集めることが注目されていたが、東日本大震災のあたりから「リツイート」や「シェア」の情報を広める効果が認識されはじめた。それをうけて、2010年代後半には「推し活」は手軽になり、大規模に行われるようになった。
「いいね」の時代は承認欲求ばかりが注目されていたが、「推し」の時代は所属欲求が盛り返してきたことを意味する。承認欲求は他人から認められたいという欲求で -
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【目次】
第1章 承認の時代から「推し」の時代へ
―21世紀の心理的充足のトレンド
「推し」ブームの2020年代
「いいね」と「萌え」の00年代
SNSが「推し活」を簡単に、大規模に
「推し」だから簡単・安全とは限らない
「推し」と「推し」がぶつかり合う世界
第2章 推したい気持ちの正体
―SNS時代のナルシシズム
「推し」は人生を左右する?
承認欲求が薄れ、所属欲求が息を吹き返す現代
推し上手・推され上手が得るアドバンテージ
承認欲求・所属欲求の取り扱いが下手な人
承認過剰も「推し」過剰もナルシスト
「推し」に慣れるとはどういうことか
ナルシシズムの成長が難しい家庭環境
承認欲求や所 -
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ネタバレ人が人生の各段階で、どういう理由から、何者かになりたいという欲求を持つのかを解説してくれた本。
特に以下の点が面白かった
・中年になっても何者かになりたい欲を持つ人は多いこと
・シニアはアイデンティティを喪失していきながらも生きているサバイバーだということ
・作者のように出版するような何者かになってもそれを維持していくのにまた努力が要ること
以下気になった点
・何者かになりたい人がどのようにその気持ちに対処したらいいのか?どういう風にうまく使ったらいいのか?について具体的な対処法があまり書かれていなかった
・精神科医の観点から専門的に分析するというよりかは、1人の人生の先輩が経験を含めて語る -
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【感想】
現代は、全てをリスクに基づいて物事を判断するようになった。健康と喫煙、結婚生活と独身生活、育児にかかる費用と自らの収入。人々が自らの暮らしを計算し、危険で無駄な要素を省くほど、生活の質は上がっていく。そしてこの「生活の質」は、個人的な範疇に収まらずに、公共空間にまで領域を拡大している。ゴミひとつない美しい街、秩序正しく運行する電車、マナーに敏感な市民、ルールを守って人に迷惑をかけない子ども。
日本は本当に健康的で、清潔で、道徳的な秩序がある国だ。だが裏を返せば、そこに住む人がその街にふさわしい行儀良さや道徳的振る舞いを身に着けなければ、この街は成り立たない。
そして、一握りの「ルール -
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個人の能力は個人のものとされる世の中で、子どもや後進を育てることに好き嫌いや義務感以外の動機が存在するとは想像しづらい。しかし別の動機が実は存在するという。それは他人の成長に自分が関与することで得られる充実感である。大人になればなるほど、自分の成長にかかる労力は増え、リターンは減る一方だが、子どもや未熟な人には大きな伸びしろがある。そこに労力を投入することは、成長への寄与感(喜び、嬉しさ)という形で、実は自分へのリターンも大きくなるのである、ということが書いてある。
そういうことはその立場になってみないと分からない事実であろう。実際、私も目からうろこであった。結構、衝撃的ですらあった。私は可愛 -
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ネタバレ清潔で道徳的、自由な生活を送っているはずの現在社会は、資本主義・個人主義・社会契約の3つの仕組みの中でがんじがらめに縛られ、その社会にふさわしい人間であることを義務付けられていてどんどん息苦しいものになっている、という内容。目新しい議論ではなく、昨今様々なところで指摘されている問題について著者の視点からまとめて問題提起にとどめているという感じ。
社会の分断という論点ではもっと話し合うしかないという意見だったけど、世界的に見れば移民問題やBLM、コロナなどを経てきてそういった穏当な解決がかなう段階にとどまっているのかはかなり疑問ではある。日本においても分断が緩和するようなビジョンってなかなか想像 -
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何者かになりたい
という、アイデンティティに対して抱えやすい気持ちに対しての心理傾向や対策の本。
何かを追い続けてしまう、満ち足りないと感じてしまう傾向があるが、今あるものに目を向ける、当たり前を当たり前と思わないということは大切にしたい。
○以下内容
何者かになりたいとはアイデンティティを獲得したい という気持ち
→アイデンティティと呼べるものを獲得することが解決策
麻雀やポーカーのような戦略
→手が揃いきっていない時は手を広く受ける
なりたい自分や目指したい自分を狭めず、手広く構えておくと、どれかになれやすい
恋愛以外の構成要素を揃えることで依存しなくなる
思春期までのプロセスが