熊代亨のレビュー一覧
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ぐさっときました
確かにアイデンティティを確立していない状態での恋愛は依存しがちで、また環境が変わってしまうと別れてしまう。
周りを見渡して、結婚に進んでいる人は、転職とか挑戦もしなくて地元で悠々としている人、安定した職業についている人が多いなと思う、皆アイデンティティを確立しているのだろうか。
でも、アイデンティティを確立している状態って何なんだろう、常に喪失して新しいものを得ていくのでは、安定っていうのは自分にくるのか、とても怖くなってしまった。好奇心旺盛な自分は永遠にパートナーできないんじゃないか?と思い不安。
ただ何にでも手を出してしまう自分がコンプレックスだったけど、若いうちは複数のことに手を伸ばして、広く浅く体験しているのは自分の構成要素を増やすので悪くないことなのかなとも肯定された気持ちになった。
犬派猫派のやつは、自分は猫派なのかなと思った、でも個人でやっていくのは辛いし、仲間、ライバルと呼べるものがいたらいいなあって思う。 -
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「人間は唯一の耐火種である」
焚火を見て暖かい気持ちになるのは耐火種の末裔だから
現代の狩猟採集民は"平和的で平等主義"(に進化した)→道徳を守りたがりルールを尊重したがる→逸脱した者に厳しくあたる→処刑、追放
つまり人間はチンパンより危険…て全然"平和的で平等主義"じゃないやん
医療保護入院の廃止とか絶対やめて?
閉鎖病棟にぶち込む、治験の実験台、移植用臓器
●75歳以上医療費負担5割/90歳以上は全額自己負担
●喫煙、飲酒、登山、海水浴、ジャンクフードなど健康リスクを伴う娯楽にはそのリスクに応じて課税
●安楽死(DDD=Deign Death with Dignity)の合法化
これめっちゃいいじゃん!
2060年といわず来年から施行しよう! -
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アイドルやキャラクターを強烈に推している人をうらやましく思って、どうやったらそんなに推せるのか知りたくて読んでみた。
推しのことを、コフートのナルシシズム、自己対象の研究から語っていて、この研究は面白そうなので、次は関連の本を読んでみたい。
推しを推せないのは、承認欲求や所属欲求を自己対象を通して満たすのが下手だからなのかな、と思ったり。
以下メモ
・萌え:そのキャラクターが好き+そのキャラクターに好かれたい(自分とその対象)
・推し:自分たちとその対象。みんなでシェアする。
・コフート(自己心理学)
ナルシシズム:単なる自己愛(ネガティブな意味での)だけでなく、人間が健全な自己を形成していくうえで不可欠な心理的エネルギー、欲求。
自己対象:心理的な充足感をもたらしてくれる対象
鏡映自己対象:自分を見て価値があると教えてくれる存在(承認欲求を満たしてくれる)
理想化自己対象:ロールモデル(所属欲求を満たしてくれる)
・人間は自己対象を通してナルシシズムを満たす必要がある。現代は核家族化の影響もあり、所属欲求が満たされにくい。そこで推しを理想化自己対象(所属欲求)としてナルシシズムを満たす。
・ただ、自己対象を通じてナルシシズムを満たす場合「適度な幻滅」が必要。アイドルやキャラクターなど完璧な存在だけでは、適度な幻滅が起こらずナルシシズムを十分に充たせない。
・推しに入れ込みすぎる、多くを求めすぎるのであれば淡い付き合い、程よい距離感にする。
・上手に推せるようになったら、身近な推しも見つけていく。身近な人のいいところを探していく。日常のやり取りの中で、ナルシシズムが充たされるようになる。 -
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いつ、なぜ買ったのか分からないまま積読になってた一冊
何者にもなれないって悩んでた時期あったっけ…
と思いながらも、コロナ療養で暇だったので読んでみた。
終始、作者の主観で語られることが多く、またその語り口にも共感できることがほとんどなく(悩んでないから仕方ない)サーっと読み流す形になったけど、
中年のアイデンティティ喪失の危機の部分は刺さるものがあった。
いまアイデンティティとしている趣味がいつかできなくなる時が来るかもしれず、何者にもなれないと悩む時が来るかもしれない。
今持っているこのアイデンティティは永遠ではないんだなと感じさせられた。 -
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第四章
「家畜になれないものたち」が面白かった。発達障害という言葉は現在当たり前のようになっているが、現在の家畜化(著者はフーコーの生政治を解説として用いる)についていけない人でないのかという考察。しかし、Dv加害者や、ジャイアンのような子供も、昔はそういう人はありふれていた、だから彼らも家畜化されにくい人であり今は管理する対象となっているという考察は、やっと現在声を上げられたハラスメントの被害者に対するバックラッシュではないかと感じる(著者のいう、「昔」はそのような被害者自体ないものとされ、中には自殺に追い込まれた人もいるだろう)adhdのような疾患の考察と、権力の勾配がある話とは別に考えた方が良いかと思う。
著者は最後にすこしだけ、「女性に優しい社会を目指そう」と提言するのだが、「家畜化」が男性中心主義であることが、問題の根っこの本質ではないか。他の章でももう少しジェンダーの視点を持って考察してほしかった。 -
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社会が自由さを求めた結果、自動的に成熟した大人になるシステムは崩壊した。つまり、大人になるも、ならないも自由というわけだ。
しかし、生物的にはどうしても老いていく訳で、その流れに沿わず成熟しなかった場合、矛盾が生まれる。今の社会は若者重視。そこに迎合して、若者ぶると痛い目を見るぞって感じかな?
著者は不惑の年齢。
確かにそのあたりで、人生の方向性というものは見えてくることが多いように思える。
若い世代に向けたメッセージの色合いが強い一冊に思えた。私のように年長者には同調はあっても、行動を変えるほど響く言葉はなかった。
差し当たって、いろいろな世代から学び続けられるようにコミュニケーションを積極的に取ろうと思う。 -
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ネタバレ「推し活」についての本ではなく、サブタイトルにもあるように「推し活による心の満たし方」についての本。心理学者マズローや精神科医コフートの理論を下敷きに解説されている。
以下、概要。
2000年代にSNSが流行りだしたころは「いいね」を集めることが注目されていたが、東日本大震災のあたりから「リツイート」や「シェア」の情報を広める効果が認識されはじめた。それをうけて、2010年代後半には「推し活」は手軽になり、大規模に行われるようになった。
「いいね」の時代は承認欲求ばかりが注目されていたが、「推し」の時代は所属欲求が盛り返してきたことを意味する。承認欲求は他人から認められたいという欲求で、所属欲求はみんなで集まって仲間意識を持ちたいという欲求である。
ナルシシズム(自己愛)を充たすためには、承認欲求と所属欲求の両方が必要である。「いいね」でトラブルになる人は所属欲求を充たすのに慣れていない、推し活に激しく入れ込んでしまう人は承認欲求を充たすのに慣れていない、という場合が多い。
ナルシシズムの成熟の度合いは、充たし方の得手不得手、ひいては技能習得や人間関係の得手不得手につながる。
母親(的役割りの人)は自分を愛してくれる=承認欲求を満たしてくれ、父親(的役割りの人)は、理想像を引き受ける=所属欲求を満たしてくれる。どちらも幼いころには完璧な存在に思えるが、成長して五感が発達するにつれてそうではない部分がわかるようになり「適度な幻滅」を覚える。ナルシシズムを成熟させるには、この「適度な幻滅」が重要で、幻滅していく体験を積み重なれば、欠点のある対象をとおしてもナルシシズムを充たせるようになり、それにともなってナルシシズムも成熟していく。
しかし、現代では母子家庭や父子家庭も増え、両親にかわってその役割りを祖父母や地域の大人が代行してくれるということも少なく、ナルシシズムが成長しにくく、誰もがナルシストになりやすい社会になっている。出しゃばりやVIP気取りの人だけでなく、傷つくのが怖くて引っ込み思案の人や、「推し」を推したり尊敬したりするのが苦手なひとも、ナルシストと言える。
資本主義社会ではどんなものでもビジネスの対象になり、承認欲求や所属欲求も例外ではない。いまやゲームやアニメのキャラクター、SNSのインフルエンサーなど欲求充足に適したキャラクターが大量生産・大量消費され、ナルシシズムを充たしやすい時代になった。
しかし、無条件で愛してくれるソーシャルゲームのキャラクターやSNS上で「いいね」をくれる誰かを相手にしても、ナルシシズムを成熟させることはできない。もし気に入らない点が見つかったら他のキャラクターに乗りかえることができ、「適度な幻滅」を経験することもなくなる。
職場や学校など身近にいて、ときには欠点も見えるような人を推せて、見習いたいような一面を見つけられるようになると、所属欲求を充たせるだけでなく、職場や学校でのモチベーションも獲得しやすくなり、そうしたちょっとした推しをとおして技能習得できる確率も高くなる。また、身近な人の長所や美点を見つけられるようになれば、周囲からの反応も肯定的になりやすく、巡り巡って自分の承認欲求が充たされる可能性まで高まる。
このような関係が続けば、ナルシシズムの成熟は少しずつ進んでいき、より広範囲の人を尊敬したり推したりできるようになる。日常の些細なやりとりをとおして承認欲求や所属欲求を充たしやすくもなり、それらが社会適応や人間関係にプラスの影響を与えるとも期待できる。日常的なコミュニケーションをとおしてナルシシズムを充たし合うような人間関係を大切に育てることが大切である。
「良く推し、良く推されて、良い人生を」 -
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【目次】
第1章 承認の時代から「推し」の時代へ
―21世紀の心理的充足のトレンド
「推し」ブームの2020年代
「いいね」と「萌え」の00年代
SNSが「推し活」を簡単に、大規模に
「推し」だから簡単・安全とは限らない
「推し」と「推し」がぶつかり合う世界
第2章 推したい気持ちの正体
―SNS時代のナルシシズム
「推し」は人生を左右する?
承認欲求が薄れ、所属欲求が息を吹き返す現代
推し上手・推され上手が得るアドバンテージ
承認欲求・所属欲求の取り扱いが下手な人
承認過剰も「推し」過剰もナルシスト
「推し」に慣れるとはどういうことか
ナルシシズムの成長が難しい家庭環境
承認欲求や所属欲求を積み上げるのは現代人には難しい
第3章 「いいね」と「推し」に充たされ、あるいは病んで
―自己愛パーソナリティの時代と成熟困難
ナルシシズムを病的とみる時代から、当たり前とみる時代へ
それでも「いいね」と「推し」があるじゃないか
承認願望に病んだのか、それとも「推し」が足りなかったのか
承認欠如ゆえの「推し」への熱狂
コフートとその弟子たちの自己対象分類
自己愛パーソナリティの時代と成熟困難
そのくせ褒めてくれるキャラや推しやすいキャラは増えている
「推し」や「萌え」にすがって生きる功罪
第4章 「推し」をとおして生きていく
―淡くて長い人間関係を求めて
「推す」のも「推される」のも大切
今、あなたは何で心を充たしている?
本当は奥が深い挨拶、礼儀作法
特別扱いされたい人のナルシシズムの充たし方
お手軽な「推し」と、その問題点
「我慢するくらいなら切り捨てよ」の誘惑に抗う
「推し」は狙われている
第5章 「推し」でもっと強くなれ
―生涯にわたる充足と成長
長く続けて、長く成長
ナルシシズムの成長理論
日常のうち、平凡のうちに喜びは見つかるか
年上の「推し」から、同世代の「推し」、そして年下の「推し」へ
「推し」で人間関係を強化する
身近な人を推す際の三つの注意点
病気や高齢の際のナルシシズムの充足
少子高齢化社会と「推し」の未来
あとがき