熊代亨のレビュー一覧
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・元々ブログをよく読んでおり賛同できる意見が多かったのと参考文献の多さと面白さに興味が出たので購入。最近読んだ学術系の本よりもより共感しやすい。
・社会が健康や正しいとする価値観に向かってあらゆる行動が環境、規則の両面から方向付けされ、そこから外れた生活ができなくなっている、閉塞感について書いた本。
医療や行政が現代の価値観に沿った生活ができることを目指しているのは単純にあるべきサービスで歓迎していたけれど、そうした価値観の再生産に寄与している、いうのは納得。ここは筆者の専門領域なのでもっと掘り下げて読んでみたかった。健康が純粋な自然科学の世界を超えて今では社会的に優越した個人を顕示する手段と -
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インターネットではシロクマ先生の名前でおなじみ。シロクマ先生のブログはよく読んでいるのですが、著作は初めて読みました。
一番印象に残った内容は、「大人とは『世代や立場が違う人に、その違いを踏まえて対応すること』ができる人である」という部分。
とくに都心部において、学歴の高度化や地域社会との接点のなさ、企業の高齢化に伴い、いわゆる大人との接点が減りつつあります。そのような背景から、大人になるタイミングを逃した若者が増えているが、一方で体力的・知力的な衰えから、40歳を過ぎると人は嫌でも大人にならざるを得ない、と作者は言います。
アイデンティティ(自分の仕事・自分の趣味・自分の家族・自分の考 -
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「人間は唯一の耐火種である」
焚火を見て暖かい気持ちになるのは耐火種の末裔だから
現代の狩猟採集民は"平和的で平等主義"(に進化した)→道徳を守りたがりルールを尊重したがる→逸脱した者に厳しくあたる→処刑、追放
つまり人間はチンパンより危険…て全然"平和的で平等主義"じゃないやん
医療保護入院の廃止とか絶対やめて?
閉鎖病棟にぶち込む、治験の実験台、移植用臓器
●75歳以上医療費負担5割/90歳以上は全額自己負担
●喫煙、飲酒、登山、海水浴、ジャンクフードなど健康リスクを伴う娯楽にはそのリスクに応じて課税
●安楽死(DDD=Deign Death -
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アイドルやキャラクターを強烈に推している人をうらやましく思って、どうやったらそんなに推せるのか知りたくて読んでみた。
推しのことを、コフートのナルシシズム、自己対象の研究から語っていて、この研究は面白そうなので、次は関連の本を読んでみたい。
推しを推せないのは、承認欲求や所属欲求を自己対象を通して満たすのが下手だからなのかな、と思ったり。
以下メモ
・萌え:そのキャラクターが好き+そのキャラクターに好かれたい(自分とその対象)
・推し:自分たちとその対象。みんなでシェアする。
・コフート(自己心理学)
ナルシシズム:単なる自己愛(ネガティブな意味での)だけでなく、人間が健全な自己を形 -
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いつ、なぜ買ったのか分からないまま積読になってた一冊
何者にもなれないって悩んでた時期あったっけ…
と思いながらも、コロナ療養で暇だったので読んでみた。
終始、作者の主観で語られることが多く、またその語り口にも共感できることがほとんどなく(悩んでないから仕方ない)サーっと読み流す形になったけど、
中年のアイデンティティ喪失の危機の部分は刺さるものがあった。
いまアイデンティティとしている趣味がいつかできなくなる時が来るかもしれず、何者にもなれないと悩む時が来るかもしれない。
今持っているこのアイデンティティは永遠ではないんだなと感じさせられた。 -
Posted by ブクログ
第四章
「家畜になれないものたち」が面白かった。発達障害という言葉は現在当たり前のようになっているが、現在の家畜化(著者はフーコーの生政治を解説として用いる)についていけない人でないのかという考察。しかし、Dv加害者や、ジャイアンのような子供も、昔はそういう人はありふれていた、だから彼らも家畜化されにくい人であり今は管理する対象となっているという考察は、やっと現在声を上げられたハラスメントの被害者に対するバックラッシュではないかと感じる(著者のいう、「昔」はそのような被害者自体ないものとされ、中には自殺に追い込まれた人もいるだろう)adhdのような疾患の考察と、権力の勾配がある話とは別に考えた