森泉岳土のレビュー一覧

  • ぼくの大林宣彦クロニクル

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     「さびしんぼう」は、大好きで、映画館で3回見た。パンフレットも買った。
     ただ、それ以降は、あまり良い観客ではなかった。

     なぜお婿さんがと思ったが、彼ゆえと分かった。それほど当事者であり、観察者でもあり、家族でもある。
     素敵な監督の姿を教えてくれた。

     足し算の人というのが、極めて分かりやすかった。

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    2023年08月09日
  • 村上春樹の「螢」・オーウェルの「一九八四年」

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    《漫画を描きはじめた当初、森泉岳土はそもそも「目鼻口を描きたくなかった」という。何とも合点が行く話である。》

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    2019年12月30日
  • 夜よる傍に

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    森泉岳土氏の作品『夜よる傍に(2014)』を読んでみた。 今年の6月に”祈りと署名 (2013)”と”耳は忘れない (2014)”を読んだが。 どれも良かった。 今回読んだ、『夜よる傍に(2014)』も心に沁みた。 もっと、森泉岳土氏の作品を読んでいきたい。

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    2019年08月14日
  • セリー

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    少女終末旅行+AIの遺電子。≪けれども、建立すべき大聖堂を心の内に宿している人は、すでに勝利者なのだ。≫ ≪私たちは不連続な存在であって、理解しがたい出来事のなかで孤独に死んでゆく個体なのだ。≫ ≪十三、四になると、教養への憧れから夏目漱石を手にしたのだが、読んでみたところ驚いてひっくり返ってしまった。オチがなかったからだ。…文学の目的のひとつは、そんなやり場のない感情を日常に持ち帰り携えていくところにある。≫ ≪わたしたちの求めるのは真の答えではない。われわれの探す迷子の羊は真の問いだ。羊の体のあとにしっぽがついてくるように、真の問いには答えがついてくる。≫

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    2019年08月06日
  • 耳は忘れない

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    森泉岳土氏の作品。 昨日に1作目「祈りと署名(2013)」に続き、 今回は・・・3作目『耳は忘れない(2014)』を読んでみた。やっぱり、ふと思う、森泉岳土氏の描く、物語は・・・芸術だ。 特にラストの”小夜子かけるかける”は、マジで感動した。 あとあと、あとがき?も素晴らしい。

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    2019年06月13日
  • 祈りと署名

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    森泉岳土氏の『祈りと署名 (2013)』を読んでみた。描写が凄くドラマティックに描かれている。初めて目にする、描写だ。 ”ハルはきにけり”が素晴らしくいい。ラストの”夜はちかしく”は感動しました。もっと、森泉岳土氏の作品が読みたいです。

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    2019年06月12日
  • うと そうそう

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    ネタバレ

    好みすぎてびっくりした
    「もりいずみ たけひと」さんという方。名前も素敵
    タイトルの う は烏 と は兎。太陽と太陰にはそれぞれう と と がすんでいて
    そうそうは怱怱 あわただしい様。因ってうとそうそうは月日が経つのが早い様
    ナルホド!

    内容は何より少ない言葉でその行間が伝わるのがすごい。
    目には見えない行間の中で生きる人たちの短編集。

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    2017年10月09日
  • 耳は忘れない

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    (プレゼント本:茂樹さん)

    (キャッチ:耕平さん)

    (プレゼント本:耕平さん)4回目

    (キャッチ:あぜやん)4回目

    本書は水で描き、墨を落として細かい所は爪楊枝と割り箸を用いて書く独特の漫画である。
    この漫画を読んでいると、不思議な世界感があって、夢の中で夢遊病者のようなにふらふらとした気分になる。
    とにかく読んで欲しい。

    この漫画を10月のブクブクでプレゼント本で持っていきます。
    さて、どなたの手に渡るだろうか。楽しみだ。

    (レビュー:あぜやん)

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    2015年09月15日
  • 夜よる傍に

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    表紙のカバーをはずした中も素敵だった!!メタフィクション形式になってる。謎の作家とか登場人物もいい。これは名作!!

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    2014年07月02日
  • ソラリス 上

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    原作とともに読み終わりました。(上下巻の感想として)

    タルコフスキーやソダーバーグの映画とも違う、1番原作通りの内容だと思いました。

    描き込みの少ない画風で、原作にも通じる静かな心理描写がうまく表現出来てると感じました。

    ただ「風の谷のナウシカ」や「AKIRA」世代の自分にとっては、精密で描き込みの多いメビウスの様な画風をやっぱり期待してしまう。

    でも久しぶりに漫画の新刊を買って良かったと思った作品でした。

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    2025年08月08日
  • ソラリス 下

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    意思を持つような持たないような、生命のような、そうでないような、人間の理解を寄せつけないソラリスの海。さまざまな構造物を生み出す、粘度の高そうなその海が、コミックでは濃密に描かれる。それに対して人間は、淡々とした、あっけないほどの線描。あくまでもソラリスの海が主役だということなのかもしれないなあと感じる。

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    2025年05月07日
  • ソラリス 上

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    本編を読んでいないのだけど、そういう意味では導入になりそうな気も。
    読みかけの本をあれこれ読みおえたらチャレンジしてみようかなという気にさせられた。

    SFセミナー(2025/5/4)の講演で、森泉さん、ハヤカワの編集の人に「うちのラインナップで何かコミカライズしたい作品はありませんか」と聞かれて「ソラリスやりたいです」と答えたら「ええっ?!」とのけぞられたという話をしてた(笑)。たしかにすごいチャレンジだけど、作画にとりかかるまえに物語全体をまとめて視覚的なメモをつくったときの作業を画像で紹介してくれていて、それを終えた段階で7割ぐらいは描きあがったも同然、というのがまたすごかった。

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    2025年05月06日
  • ソラリス 下

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    原作から主人公の過去の記憶とそれに関する体験にフォーカスしてコミカライズした一冊。SFと文学の持つ人間の主観的体験が溶け合ったエッセンスが体験できた。

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    2025年03月23日
  • ソラリス 下

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    下巻では、引き続き酉島伝法タッチのキャラクターが随所に出現する。3人の乗組員はそれぞれ秘密を隠しながら照射実験の打ち合わせを続ける。一方、形成物であるハリーは、人間と紛うことなき心を持つようになり絶望感で液体酸素自殺未遂まで起こすことで自分の正体を知ることになる。そしてスナウトによりハリーは消え去ってしまう。コミックスのラストシーンは少し中途半端。何かのメッセージを以って締め括って欲しかった。原作に忠実という意図は理解できるが、少しぐらい自由度を上げても良いのではなかろうか。p149~p153の空白、要りますか?

    今回あらためて、1961年に書かれた「ソラリスの陽のもとに」、1972年に映画

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    2025年02月14日
  • ソラリス 上

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    SFマガジンに本作品の第1話(冒頭部分?)が掲載された時に、このコミックスが今後連載されるのかと思ったが、そうはならなかった。少々残念な気持ちのままその時は諦めたが、今回単行本2冊という形態をとって出版された。最初はネットでしか見られないという先入観もあったので、この快挙に(大げさかな)年甲斐もなく興奮してしまった。書店でも結構な冊数が出ていたので、販売元もかなり気合が入っているのではないだろうか。

    ソラリスというと真っ先に思い浮かぶのは映画「惑星ソラリス」。タルコフスキー監督によるこの作品は今までに何回も観てきた。ストーリーが解っていても何回観ても飽きない。未来の交通網「首都高」、驚きのラ

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    2025年02月14日
  • 村上春樹の「螢」・オーウェルの「一九八四年」

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    #村上春樹
    #螢
    #オーウェル
    #一九八四年
    #森泉岳土
    #河出書房新社
    オーウェルの作品が読みたくてまずマンガで。語彙が減ると思考が狭まる。ヤバい、エグいに集約されてしまいがちな現代。新聞はわかりにくくくSNSはわかりやすい?わかりやすさを求める風潮に警鐘を鳴らす。考えることを放棄したくない
    しかしマンガにも限界がある。
    原作を読めたら。

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    2025年01月06日
  • ハルはめぐりて

    30

    購入済み

    旅の醍醐味

    旅の感覚をこんなに上手に言語化されていて、読者の私も納得してしまいました。
    絵柄も内容にあっていて、読んでいて爽やかな気持ちになれます。

    #エモい

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    2024年10月03日
  • 佐々々奈々の究明 下

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    ネタバレ

    タイトルが「佐々々奈々の究明」とあるにもかかわらず、妹である流々が動いて事件の情報を集めるところに若干違和感があったが、読んでいくうちに『安楽椅子探偵』という言葉がシックリと来る作品であった。
    トリックに関しては他作品で使い込まれている内容で派手さに欠けるのと、事件を説明するあまり、遊びのコマが少ない印象があるが、事件関係者(主人公姉妹含む)の人間関係の歪さとやり取りが見所。
    事件をきっかけに奈々と流々が普通の姉妹に戻っていこうとする様子や一部の事件関係者達が和解していく終わり方に光が見えた。
    機会があったらこの姉妹の活躍をまた読みたい。

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    2024年09月30日
  • 佐々々奈々の究明 上

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    タイトルにあるミステリー 作家の佐々々奈々と妹の流々が、亡くなった叔父の所有する人里離れた山荘で起こった叔母の失踪事件を解いていく話です。
    上巻なので、叔母の失踪やその中にあった登場人物の人間関係が提示されていき、新たな事件が起こるという終わり方で下巻が楽しみになります。

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    2024年09月29日
  • 村上春樹の「螢」・オーウェルの「一九八四年」

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    ジョージオーウェルのマンガも読んでみよう。そしてどちらの原作も。二つの空気感がそのままだった。なんとも言えないひんやりとしたグレーな空気感。苦手な空気感だがつい引き込まれてしまう。
    なるほど、文字で含め伝えるもの、マンガで伝えすぎずふくませる。絶妙なテクニックになるほどなと。

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    2024年04月04日