藤堂志津子のレビュー一覧

  • 秋の猫

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    犬と猫が登場する短編。メインは独り女性の男性に対するしたたかで冷静な心模様が描かれている。女のこうゆうところ・・・同じ女性として判る分、なんかやだわぁと感じてしまった。「幸運の犬」は離婚する夫婦が犬の親権を争う物語。さらっと読めて、さらっと終わる小説。

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    2009年10月04日
  • プライド

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    たまには女流作家さんの本を読んでみようか恋愛小説に浸ってみようかと平積みされてたのを全然期待せずに手に取る。あらすじを読んで「娼夫かぁ」んーパッとしないなと思いながらも読んでみたらすっごい良かった!
    言葉、心の内のかけひきが続き、娼夫がネタなのに一切そのような場面はない。
    主人公の女性は娼夫の男を「たかが娼夫じゃない」と思い込むことによって、男に対する好意と憎悪を処理しようとする複雑な思いにあり、男も女性を「娼夫を買うような女」と見ることによって、女に対する乾いた気持ちと嫌悪にと向き合う。
    淡々と進む中、そのうち恋人同士になってもおかしくはないのではという展開にまで盛り上がるのだがそれでも二人

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    2009年10月04日
  • 秋の猫

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    『男より、犬や猫。』という紹介文に思わず惹かれてしまった1冊(笑)
    思うがままに振る舞う動物達の姿は、私達が胸に閉じ込めていた素直な心を呼び覚ましてくれます。

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    2009年10月04日
  • 夫の火遊び

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    "桜ハウス"の存在を知らずに
    続編のこれを読んだけど、気にならんかった

    桜ハウスに住むいろんな住人の
    恋愛が絡んだ物語
    どの人もおりそうな女性ばかりやった
    女性特有なのか分からんけど、
    踏み込まない関係性って大事で
    居心地がいいよね

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    2023年02月19日
  • 熟れてゆく夏

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    1988年の直木賞受賞作。
    絶版だったらしくて入手が少し面倒だった。

    戦前から続く文学賞の受賞作品くらい刷り続けてほしいと思ったが、読後、受賞作品にも「消費期限」があることを理解した。特に大衆文芸を扱う直木賞は鮮度を無視できないのかもしれない。

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    2022年12月06日
  • 夫の彼女

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    すごく好きな夫が離婚しよう。俺はバイセクシャルなんだ。

    と公言しだした妻の話。

    とっても寂しくてつらくて、恨んだり後悔したりというなんとも言えない面倒な女の話かと思いきや。なんともユーモアの混じった妻の発言やら考え方がとっても見てて気持ちのいい本でした。笑笑

    ぐちぐちぐちぐち自分の心境の不幸を味わいまくるようなこともせず、かと言って無駄に前進しようーと頑張るでもなく、テキトーにその都度なんとなーく生活してる妻の姿が、ある意味頼もしくもあり、正直でもあって、爽快感はないし別にどうってことないんだけど、わたしこの人好きだなぁ。

    と、思うような話で、新しい友人が増えたような気持ちになりました

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    2021年03月20日
  • 別ればなし

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    ネタバレ

    別れ話する際中で、あれ?元カレ(別れようとしてる側)のほうが良いんじゃない?ってなったり、元妻の独占欲で別れれんかったりそれで時が過ぎてタイミング逃したらもう何か違うなってなって、結局一緒になれるわけでもなく自分に結婚しようって言ってくる男はほかの女とずっとずるずる付き合ってて、子供もできたのに無責任なこと言ってる相手が嫌になって別れて、でこの主人公10人以上元カレおって…自分かよ。なんかどうこうって大きい話でもないけど面白かったな

     まさかの高治にもほかに女おるし結局距離置いて杉岡と千奈が付き合うために別れ話してたのに結局別れたは分かれたけどなんとなく自然消滅で終わる。なんやねん!

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    2020年10月24日
  • 娘と嫁と孫とわたし

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    日常に潜むちょっとした毒をちりばめた話。
    息子を亡くした母と旦那を亡くした嫁の同居
    時々家にやってくる実の娘の愛情に飢えた明け透けの悪意。
    本当にどこの家庭でもありそうな人間関係の不和と融合
    登場人物の小市民感が共感できて良い

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    2020年10月12日
  • 娘と嫁と孫とわたし

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    久しぶりに藤堂志津子さんの本を読みました。こんな感じの作家さんだったっけ?と思いながら。

    里子がちょっとずつ嫌な感じになっていくのは、夫の不在から立ち直ってきているからなのか?ってことは、元々結構嫌なヤツなのか?
    葉絵は本当はいい人なんじゃないか。
    逆に秋生は悪い人なんじゃないか。

    などなど、登場人物を思いながら、あっという間に読み終わりました。

    ただ、何か残るものがあったかというと、何もなく。。。楽しい読書のひとときでした。

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    2020年07月19日
  • 秋の猫

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    猫や犬が好きにオススメの短編集。すこしお疲れ気味の中年女性の恋愛や結婚の心情が細かく描写されている。
    それぞれに登場する癒しの存在は、面倒で苦労ももちろんあるが、日常に欠かせない生きものなのだ。

    私もうさぎと暮らしているが、世間的なイメージの『か弱く、寂しがり屋で、ほっとくと死んじゃう』ような可憐さは全く持ち合わせておらず、彼女は図太く、エサがないとブーブー鼻を鳴らして文句を言う輩ではあるが、それでもやはりかわいいものだ。

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    2019年07月04日
  • 秋の猫

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    猫派ですが、
    『幸運の犬』がいちばん好きでした!

    女の人たちの計算高さは
    ちょっと引いてしまいました。笑

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    2019年02月08日
  • ふたつの季節

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    臨床検査技師を辞めカリフォルニアに留学した二十九歳の多希の、外国での大学生活や八歳下の領らとの日々に引き込まれた。理屈でなさがふくよかで人間という感じで興味深い。若くて甘えの滲む領を振り切れない、途中トニーと付き合う多希も、領に恋するアンや、彼女や多希に一貫した態度を取れない領も、皆どこか愛しい。

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    2018年10月09日
  • 秋の猫

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    猫や犬が出てくる短編集。五編とも主人公は女性で、なおかつ計算高い人ばかり。なんというか、こういうのは出来ればないものとして見ないふりをしていたかったものかもしれない。そういう意味では心地いい小説ではなかったけど、それでも印象深いものだった。

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    2018年01月28日
  • きままな娘 わがままな母

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    2014.5/13 ... 帯がいけないよ。「家族小説第一位!」とか掲げられてたら期待しちゃうもん;^_^A下手をすると泥沼の母娘関係になりそうなところ、藤堂さんが描くとあっさりまったり♪単行本の装丁画そのものな物語でした(^_^)

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    2018年01月08日
  • 秋の猫

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    ペットとして犬か猫がお話に出てくる短編集。主人公の女性はみんな30〜40歳の「結婚」が鍵になるひと。自分と重なるところもあったので人ごとではないなと思いながら一気に読んでしまいました。ペットは愛玩動物と言われますが、その存在で人生が変わる人も多いです。ペットがいたから、ペットがいなかったからで先も大きく変わります。家族となった子のためならとひたむきになる気持ちもわかる。ペットがいる人には共感できるお話だと思う。
    h29.6.1

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    2017年06月01日
  • 海の時計(下)

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    物語がどのように収まるのか気になってあっという間に読めた。最後まで読む頃にはすっかりのめり込んで、水穂たちの生活に入っていたので、終わり方があっさりしていて不満が残る。中巻だったかと思うほど。想像を膨らますだけの伏線は十分あるし、もしくはまったく別の展開となるのもいかにも人生、と、読後も楽しませるのが作者の意図なのだろうか。個人的にははっきり完結してる方が好き。

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    2017年02月07日
  • 夫の火遊び

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    桜ハウスの続編
    蝶子、遠望子、綾音、真咲それぞれの4つの話どの話も、なんなんだ?理解できない人が現れる
    真咲の元ダンナは変な趣味持って、最低なヤツ、久樹の娘は結局自分勝手なヤツ、はじめは綾音の尻の軽さが理解できなかったけど結局ダンナも最低なヤツ、蝶子さんにやっと付き合う人ができたかと思えば、お相手は他にも女がいるような最低男だったし、さらにはその彼女も面倒なおせっかい女だった…でも、どの話も暗い話しではなくて、最後はスッキリできる話

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    2017年01月11日
  • 秋の猫

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    ネタバレ

    短編集。
    すべて動物が絡んでいる。

    印象に残ったのは2つ。

    「幸運の犬」
    最後の、してやったり感が気持ちよい。
    別に夫婦のどちらも、似たようなものだけど、純粋に一緒にいたいと思う妻の方に(完全なる純粋ではないけど)、軍配が上がるのはすっきり。
    特に秘書(旦那の愛人)の上から目線がイライラだったので、実際にラッキーを運ぶ犬かどうかは別として、これぐらい気持ちよく犬を連れて帰れたのは、よかった。

    ただ、犬好きからすると、どっちもどっちではあるんだけどね。

    あとは「病む犬」。
    気持ちがわかるから。
    しかも好きで飼い始めたわけではなく、でも、弱い犬を見捨てられない気持ちがわかるので。
    そしてき

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    2017年01月09日
  • 娘と嫁と孫とわたし

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    前半ダラダラして飽きそうでしたが、後半少し盛り返しました。
    主に私と嫁と娘の話。
    夫の身勝手さには閉口しました。

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    2016年11月13日
  • 娘と嫁と孫とわたし

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    藤堂志津子さん、久しぶりに読みました。

    主人公・玉子65歳。
    亡き息子の嫁・里子と孫娘・春子と穏やかに暮している。
    そこに嫁に行った娘・葉絵が帰ってきては波風を立てる。

    嫁・姑・小姑、三つ巴のドロドロだったら嫌だなぁと思ってたんですが、
    そんなこともなく面白かったです。

    いつもおっとりと優しい玉子が、ときおり見せる姑のチクッ。
    優等生すぎる嫁・里子の別の顔。
    突きぬけてる葉絵が案外憎めなかったりして。
    それと、なぜ夫が不在なんだろうと思ってたら、それがまぁ…。

    葉絵が実家に帰ってきては、
    母親に子供の頃の鬱憤をぶつけて絡んでくるんですが、
    この「今だから言わせてもらうけど…」的なかんじ

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    2016年08月04日