藤堂志津子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
久しぶりに、藤堂さんの小説を読みました。
う~ん!
タイトル通り、女の「プライド」で彩られた小説。
物語は、36歳の女性と、彼女が買おうとした娼夫を中心に進んでいきます。
女性には同年代の恋人と、50代の恋人、二人の恋人がいます。
彼女の、男を手管に取っているのだという女の誇り、
年下の娼夫に、自分を見透かされているのではないかという恐怖、
娼夫の、バカを装っているように見える「賢さ」、
そんな娼夫の感情の揺らぎに影響される自分、
男を憎みたい、
男に手を差し伸べたい、
本当は自分こそが、その弱い内面を吐露して、
男に受け入れられたいのかもしれない。
そんな彼女の揺らぎ。
それらがとても繊 -
Posted by ブクログ
32才の男女四人組。友達歴10年以上。佐代子は一年ぶりに再会した加賀美に対し、違う感情が芽生え始めたことに戸惑う。
恋している自分に気づきながらも、友情を犠牲にするのが怖くて踏み出すことをためらう佐代子。離婚の後遺症から抜け出し切れない加賀美。
一方、望月と修子にも秘密があった…
1996年に発表されたこの作品。
男女の友情について、個人的には友情は「ある」派だ。でもなかなか危ういものだとは思う。
下心が皆無でも、相手に恋人が出来たら彼女に遠慮して連絡が疎遠になったりするしなぁ…
90年代にはセンセーショナルだったであろう修子と望月のような関係も、今は蔓延しているんだろ -
Posted by ブクログ
ある日突然 夫が、「俺と別れてくれ」といったら。。。
しかもその理由が 夫が好きだったのは実は 若い男の子だった なんて。
そんなことが起こったら、あなたならどうします?
この本の中の妻は、それでも離婚はしないと頑張ってしまう。
別居生活の面倒は夫から毎月振り込まれるからとしばらくは一人でひっそりと暮らしているが、いざ働こうとすると、おばさんの働き口は限られている。
そんな中でパートで知り合った、パワフルな女性が出すお店の手伝いを始めるのだが、実はその彼女も同性が好きだった。
なんで私の周りにはこんな人ばかりなの?なんていいながら、実に様々な人間を見てしまう。
何というか、現実離 -
Posted by ブクログ
ネタバレすごいタイトルだけれど、
中身はタイトルから与えられる印象とは別のベクトルで強烈な話だった。
『桜ハウス』の続編。
『夫の火遊び』
離婚した真咲が元夫と再会し、離婚の理由を振り返る。
驚くべき離婚の真相。これは引いた。
『あのひとの娘』
シングルマザーの遠望子の元に、一時期桜ハウスで暮らしていた九樹の娘が現れる。
4作品の中で一番人間描写が優れていると思った。
おちは意外な方向。
『すてきなお嫁さん』
婚約破棄を繰り返してきた魔性の女・綾音がとうとう結婚するお話。
これまたすごい展開である。
ある意味昼ドラよりもおどろおどろしい。
『私たちの彼』
桜ハウスの主人・蝶子が、デパ地下で出