梯久美子の作品一覧
「梯久美子」の「この父ありて 娘たちの歳月」「昭和二十年夏、僕は兵士だった」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
たかしは、幼い頃に父を亡くし、母とも離れて暮らすことになった。そして、かけがえのない弟・千尋までも、戦争によって失う。あまりにも多くのものを失った人生だ。どうすることもできない出来事によって、大切な人たちが次々と自分の人生からいなくなった。あとがきでは、たかしは、人生に「たら」は禁句だと語っている。
そして、何より心を動かされたのは、そうした悲しみを抱えながら、やなせたかしがアンパンマンという作品を生み出したこと。やなせたかしが経験した悲しみと、アンパンマンが体現する優しさ。その二つを重ねて考えると、作品が以前とは違って見える。悲しみを経験した人が、誰かを助けることの意味を問い続け、子どもたちに届ける作品を生み出した。そのことに、深く心を動かされた。
やなせたかしの人生を知った今、アンパンマンの優しさには、これまでとは違った重みがあるように感じる。
Posted by ブクログ
ノンフィクション作家による、国内の戦争ミュージアム紹介本。
日経の春秋欄にて紹介されてこの本の存在を知り、手に取る。まさに良書。これは家に置いておきたいし、紹介されたところにも全て行ってみたい。
私は歴史が好きで戦跡巡りも好きだが、知らないところが多く、内容も驚かされることばかりだった。
特に沖縄戦については勉強してきたつもりだったが、八重山諸島の戦争マラリアの話はまるで知らなかった。米軍上陸しなかったのに、山間部に移住させられた民間人の半数以上がマラリアに罹患したという惨劇に改めて憤りを感じる。
各ミュージアムの見せ方の工夫にも言及してあり、理解が深く、またミュージアムへのリスペクトに溢れている。まなざしがあたたかい。
土地が伝える歴史がある。
モノが伝える歴史がある。