森鴎外の作品一覧

「森鴎外」の「舞姫」「高瀬舟」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

ユーザーレビュー

  • 山椒大夫・高瀬舟

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    高瀬舟の感想を。

    凄く良い。
    安楽死や尊厳死について深く考えられる。
    現在の日本では、安楽死という制度は認められていないが、スイスなどでは、シロップのようなものを飲むことで安楽死ができると聞いた。
    日に日に身近な存在になっていると思う。
    現代の人たちは医療技術の発展が進むにつれて人は死を忘れていっている。どこか遠いものだと思い込んでいる。
    でも身近な所に死は存在し、死に苦しんでいる人もたくさんいる。
    そんなことを感じさせた。

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    2025年08月19日
  • 山椒大夫・高瀬舟

    Posted by ブクログ

    「山椒大夫」や「高瀬舟」など有名な小説群のなかにあって、「二人の友」だけがエッセイ。九州の小倉で知己になった二人について書いている。37歳から39歳、小倉「左遷」時代、単身で生活する鷗外の日常も見える。
    二人の友とは、安国寺さんという僧侶とF君。安国寺さんは鷗外に唯識論を講じ、鷗外は彼にドイツ語を教えた。彼は、松本清張の「或る「小倉日記」伝」にも登場する。
    F君はいわば押しかけ弟子。本名は福間博。ドイツ語がよくできた。鷗外は、余暇に一緒に出かけるだけでなく、彼の就職の世話もした。(蛇足。福間はその後上京して、旧制一高のドイツ語教員になった。芥川龍之介や久米正雄が教わったが、彼らが大学2年生の時

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    2025年05月08日
  • 山椒大夫・高瀬舟

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    何十年も前に、この『鶏』を読んだ時に、とてもイラっとしたのを思い出す。今もそうだが、この”別当”のタイプの人がものすごく嫌いなのである。足元をみて、じわじわとグレーゾーンで悪いことというか、セコいことをするヤカラ。人のものを自分のもののように使い、勘違いする。この別当の延長線に最近大きな問題になった某球団をクビになった犯罪者のような人に繋がるのかと思う。
    石田は吝(けち)ではあるが、美学のある人物として描かれる。美学、というか良えカッコしいというか、めんどくさいというか、、そこらへんもわからんでもない。腹が立っても言わない人っちゅうかねぇ。ほんま、わからんでもないが、モヤるのである。

    「鶏な

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    2024年04月13日
  • 山椒大夫・高瀬舟

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    高瀬舟にフォーカスします。

    人間にとって充足ってなんだろ?と深く考えさせられました。

    「足るを知る」と「安楽死(もしくは本人の委託による自殺幇助)の正当性」がこの本の2大テーマだと思いますが、これらのベクトルの方向は正反対なのか、もしくは同一方向なのか?
    足るを知る、は老子の言葉そのものですが、安楽死については無為自然や八正道には反しているようにも思う。そう考えると、東洋思想へのアンチテーゼのようにも感じます。
    ただ、自利的安心(足るを知る)と利他的慈悲(今回の場合の死)と考えれば、大乗仏教としては唯一不二になって正当化されてしまうかも。

    鷗外に聞きたいところですが、自分で考えろと言われ

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    2023年05月05日
  • 山椒大夫・高瀬舟

    Posted by ブクログ

    12篇からなる短篇集。
    『妄想』を始め幾つかの作品から、鷗外の考え方や人付き合いがよく分かり興味深い。ベルリン留学は彼にとって非常に有意義な経験であり、頭脳明晰で医学だけでなく文学も書かずにはいられなかったと推察する。
    『山椒大夫』は所謂「安寿と厨子王」で、姉弟の思いやる気持ちに心震える。タイトルが何故に山椒大夫なのかは理解できなかった。
    『高瀬舟』は17頁の短い作品中に、生き方や命に対する問いかけがギュッと詰まった名作である。

    鷗外がすっかり好きになったので、更に他作品を読みたい。

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    2022年11月07日

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