南杏子の作品一覧
「南杏子」の「いのちの停車場」「アルツ村 閉ざされた楽園」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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小説・文芸
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Posted by ブクログ
著者初読み。あらすじに惹かれて手に取った一冊。
アレを切り刻む描写、エッグい。
「人間が想像できる事は、人間が必ず実現できる」。小説を読んでいると時折思い浮かぶ言葉だが、この作品では特にそれを強く感じた。
認知症患者が集まって暮らす、閉ざされた村。そこは楽園なのか、それとも現代の姥捨山なのか。
高齢化、老老介護、ヤングケアラー、介護する家族の限界。どれも他人事ではない問題ばかり。「かわいそう」という言葉だけでは到底片づけられない現実がある。
前半は、あらすじから想像していた問題意識を再確認するような読書だった。それが後半、村に隠された秘密や登場人物たちの人生が明らかになるにつれ、思いもよらない方向へ。
認知症患者の人権はどうなるのか。苦しむ家族の心情はどうなのか。医療の進歩はどこまで許されるのか。様々な感情と疑問が入り交じり、簡単には答えが出せない。
終盤は少々詰め込みすぎにも感じたが、それを含めても読み応えは十分。人間の尊厳と、救いを求める人間の切実さが強く残る一冊だった。