いしいしんじの作品一覧
「いしいしんじ」の「息のかたち」「げんじものがたり」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
「いしいしんじ」の「息のかたち」「げんじものがたり」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
写真集
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸
Posted by ブクログ
とても心に残った言葉(ちょうちょおじさんの言葉)、
「一流の音楽家っていうのは、音の先に広がるひどい風景の中から、たったひとつでもいい、かすかに鳴ってくれるきれいな音をひろいあげ、ぼくたちの耳におおきく、とてつもなくおおきくひびかせてくれる、そういう技術をもったひとのことだよ」
私は、自分の子どものきれいな音をひろいあげて……いない。いつも悪い音ばかりひろっている(わざわざ、ひろおうとしている)。
だから、子どもは「わかってくれない!」となって、ケンカになるんだろうな。。
キレイな音、拾っていくぞ!
私の子どもだけじゃなくて、身の回りの大切な人のキレイな音を拾える人になりたい。
Posted by ブクログ
読売新聞を購読していた時、人生案内の回答者がいしいしんじさんだった回は必ずブックマークをつけていた。良いのは回答の内容だけでない。詩のようにしなやかに、戯曲の登場人物のように相談者に懸命に問いかける、あの文章がたまらなく良いのである。読んでいてひとつの短編を読んだような読後感さえ感じることもある。
この本には回答のみならず、いしいさんが人生案内を受けることになったいきさつやこんな気持ちで人生案内を書いていた、というバックグラウンドまで載っており、いしいさんの家族への、犬への、周りの人々への、顔の見えない相談者への、温かな、時に冷静な目線がうかがえる。
もうひとつ、最相葉月さんの人生案内も好きだったので書籍化されていた時も読んだのだが、葉月さんは事実から真実を捕らえ、相談者の心に時には真剣のように、ある時はシェルターのように対峙していた。まるでエスプリのきいたジャーナリストの心を伺わせる文章だった。いしいさんは小説家である。宮沢賢治にとって現実からほんの少しだけ浮いた所にイーハトーブがあったように、いしいさんの頭の中にもいしいさんのイーハトーブがあるのだろうか。その「イーハトーブ」で現実に疲れた相談者の心を汲み取り、張り詰めた心の筋肉をほぐすように声をかける。ただふわふわと優しいだけでなく、この世の根本を見直す哲学や、大衆の心の営みを大局的に捉える歴史学に通ずる視点から悩みにアプローチして行く様子はいっそ圧巻ですらある。
長く御託を述べたが、私はいしいさんの文章がすきなのである。
ただ文章の味だけでなく、相談者とともに悩み、考え、自分の心を耕す。自分でも不案内な人生をいろんな人を巻き込みながら面白おかしく歩んでいけたら。そう思わせる一冊だった。