いしいしんじのレビュー一覧

  • トリツカレ男(新潮文庫)

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    何度読んでも心が温まるストーリー。
    一見するとばかげた行いに見えても、それがいつか役に立つ、救いになることを教えてくれる。

    語り口調の優しい文なので、読書のリハビリにもぴったり。

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    2025年11月28日
  • トリツカレ男(新潮文庫)

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    映画を見たきっかけで本も手に取った。
    映画も本も感動で、途中で涙がでてしまった。
    こんな暖かい本に出会えて本当によかった。
    子供にも進めたいと思った。

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    2025年11月11日
  • 本からはじまる物語

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    全体的にかなりのショートショートで18人の作家で有名な作家も取り揃えて234ページとは、かなりお得感がある。
    そして、それぞれが書店や貸本屋、本にまつわる出来事を綴っていくのはおもしろかった。

    本を読むのが苦手な人もこのくらいの短さであれば読むのも楽なのかなと思った。

    個人的には下記が印象に残ったが、
    それぞれの作家さんがこんな短い話しにきちんと自分の色を出しているのはすごいと思った。

    十一月の約束 本多孝好
    サラマンダー いしいしんじ
    読書家ロップ 朱川湊人
    閻魔堂の虹 山本一力

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    2025年10月05日
  • ぶらんこ乗り(新潮文庫)

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    ネタバレ


    ずっと気になってたいしいしんじ。
    バスと飛行機の中で読み切った。

    言葉じゃうまく言い表せないけど、どこか懐かしい優しい雰囲気を纏ったお話。
    日本じゃない国の話たぶんきっと。

    天才だった弟。
    ブランコに乗るのが得意な弟。
    指を鳴らすのが得意な弟。
    声を失った私の弟。
    天使みたいな弟。
    どこか孤独だった弟。
    動物と話せる弟。
    素敵な話を書く弟。

    そんな弟と、お母さん、お父さん、おばあちゃん、犬の「指の音」の話。

    読む前から悲しい結末は分かってるんだけど、でもなんだかハッピーエンドな気がした。

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    2025年08月29日
  • 本からはじまる物語

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    面白かったー。
    「本」からはじまるのがテーマといっても、それぞれの作家さんごとにアプローチが違って、ジャンルもそれぞれで楽しかった。
    恩田陸さんの「飛び出す絵本」、「飛び出す」の意味をそう持っていくか、というのが面白いし、阿刀田高さんの『本屋の魔法使い』も素敵。石田衣良さん三崎亜記が久々だった。
    どれもよかったけど、やっぱり、なんと言っても朱川湊人さん!ここで猫の話が読めるなんて、最高すぎる。朱川さん、大好きだー。お初の山本一力さんも猫♪
    はい、もう、これはかんっぺきに猫本である!!

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    2025年05月26日
  • ぶらんこ乗り(新潮文庫)

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    ネタバレ

    【不穏の中の光】
    読んでて何度か泣いてしまった。
    うーん、感想が上手く出てこない。。

    気の強いおばあちゃんの、ふとした拍子の本音は感情が揺さぶられる。飛行機事故が起きた時の言葉は格言だと思う。弱いものを割れ物扱いしても強くなれない。思い出にすがるのではなくできるだけ死について考える。色んな過去があるからこそ言えた言葉なんだなと。

    純粋でイタズラ好きな弟君の境遇。
    特に部屋の中にゴミ箱が置かれているシーンは、もう見てられないほど辛かった。
    賢くてもまだ小さい子なのは間違いなくて、その子の心を悪気のない環境が追い詰めていく。。
    ウィンクする弟くんを抱きしめたくて仕方ない。

    最初の1枚だけあの

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    2025年03月29日
  • ぶらんこ乗り(新潮文庫)

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    どのジャンルに当てはまる小説なのか見当がつかない。そんなお話にすっかり魅了されてしまった。新聞の人生相談を拝読してから気になり手に取った、初めてのいしいしんじ著書。主人公の賢い弟を、本当に「かしこい」と感じるのは、大好きな姉や家族、飼い犬や動物たちの気持ちを敏感に感じ取ることができるから。弟のかわいい「つくり話」の合間に、背中を押してくれる言葉たちが待っている。

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    2025年03月03日
  • プラネタリウムのふたご

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    高校入学前の子どもの課題図書一覧の一番上に紹介されていた。親である自分が読みふけるが、子どもはページをめくらず。入試国語で落第者向けの補講としての教材なのに。
    いしいしんじの筆致から、文学の神髄を涵養させたいのか。こういうヘタウマが理解できるのか。
    こころの救済と絶望を巧まず描いた長編。
    巧まず(たくまず)って意味が国語落第者には、分からない。図らずもと言い換えるより、巧まずという表現が、双子の主人公の生き様らしい。

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    2025年02月25日
  • 息のかたち

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    慌ただしい暮らしの中でまとった固い表皮を、ペリペリとはがして、ティーンの頃のようなヒリヒリする肌と心の感覚を思い出させてくれる本だった。
    穏やかで、何となく懐かしい物語。
    子守唄を歌ってくれた母の、ささやく歌の間に絡まる吐息を思い出した。

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    2025年01月17日
  • プラネタリウムのふたご

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    阿久津仁愛くんがこの作品の音楽劇に主演で出演したことがきっかけで出会った本!だいすきで、何回も読んでいます。

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    2025年01月09日
  • トリツカレ男(新潮文庫)

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    最初は「トリツカレ男=だいぶヤバイ奴」って印象だったのが、最後まで読むと、優しくてユニークな印象に変わりました。ペチカも結局トリツカレ女だったのがまた面白いです。ジュゼッペ(トリツカレ男)の色んなことに夢中になるところが自分と似ていて、たくさん共感できるところがありました。

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    2024年12月31日
  • トリツカレ男(新潮文庫)

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    あぁ……涙がとまらない。。。

    『トリツカレ男』

    この本の表紙を初めて見たとき
    〈ホラー〉かぁ…って思ったの。
    だって怖いでしょ…表紙。
    食わず嫌い的に苦手なもんだから…
    それが全然違ってて…
    100%ピュアなラブ・ストーリー❤️

    ジュゼッペのあだ名は「トリツカレ男」。
    何かに夢中になると、
    寝ても覚めてもそればかり。
    オペラ、三段跳び、サングラス集め、ハツカネズミ……他にもいっぱい!!
    そんな彼が、寒い国からやって来た…
    「ペチカちゃん」に恋をする物語。

    第6章からなるこのお話…
    第3章の「タタン」あたりから…
    私の脳内に「クリープハイプ」の
    「愛す」が流れて消えないの。
    頭の中の音楽

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    2024年12月01日
  • 麦ふみクーツェ(新潮文庫)

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    いしいしんじさんの著書を初めて読んだので、読み初めは進みにくく感じましたが、大事なことが散りばめられていると思い、もう一度繰り返してゆっくりと読みました。
    本当に良いお話でした。「大きい小さいは距離の問題」、忘れない言葉になると思います。
    打楽器にこんなに寄り添った物語があるなんて、奏者は読むと嬉しくなるのでは。

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    2024年11月10日
  • ぶらんこ乗り(新潮文庫)

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    ネタバレ

    リーガルリリーのぶらんこのルーツらしい
    言葉が柔らかくてとても優しい
    また読み返すと思う
    「おたがいにいのちがけで手をつなげるのは、ほかでもない、すてきなこととおもうんだよ」

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    2024年11月04日
  • 息のかたち

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    ネタバレ

    息のかたちが見える。素敵だなあ。いいなあ。
    私の大切な人たちはどんな息のかたちなんだろう。
    私の息は澱んでないかなあ。
    きれいな息になるように自分を大切にしていきたい

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    2024年09月22日
  • 且坐喫茶

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    知らなかったけど作家さんで、それが故に茶を描写する言葉や発送が豊か。そしてそれ以上に、言葉通り真剣に茶の湯と向き合っているからこそ紡ぎ出せる言葉があるなと思った。
    通奏低音として先生の死が流れていて、よっぽど良き師だったんだな。
    松村宗亮とか海田曲港とかよく聞くが亭主というのもあったし、吉野太夫の話を初めて詳しく知ったし、和菓子や壱岐、INAとか面白いなと思う茶も。

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    2024年07月11日
  • ぶらんこ乗り(新潮文庫)

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    この本は、きっとだれかの大切な本になり続けていくんだろうな、生きることにくるしくなったり、悲しくなったりしたときのおまもりのような本だと思う。
    何回か読んで噛み締めたいようなお話。

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    2024年07月01日
  • ぶらんこ乗り(新潮文庫)

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    言葉を話す代わりに、物語を 現実のような、空想のような、確かに存在していて、目には見えないもの

    弟が本当に考えていたこと、私にもお姉ちゃんにもわからないけれど、大事なのはそこじゃない あたたかい

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    2024年04月03日
  • ぶらんこ乗り(新潮文庫)

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    小学生のときに見たのを思い出した。
    ローリングのくだりが衝撃的すぎて覚えている。
    ずっとしっとり悲しかった記憶。

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    2024年03月15日
  • トリツカレ男(新潮文庫)

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    トリツカレること。
    大抵は役に立たないし、自己満足なものだ。だけどとっても"意味のある"ことだと思った。

    役に立つこと、と、意味のあること、はどちらが求められているだろう。大抵、というか、世間が欲してるように見えるのは役に立つこと、の方だと思う。でも役に立つものっていちばんしか求められてない。2番目以降はいちばんより役に立たないものになってしまうから。最新のスマートフォン、ゲーム機器、家電製品。最新を欲する人が多いのは当たり前だよね。それがいまいちばん役に立つものなのだから。
    そんな世界の中で、じゃあ意味があるものって何だろうって考えてみたけど、むしろ世界には意味のあるも

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    2023年10月08日