いしいしんじのレビュー一覧

  • トリツカレ男(新潮文庫)

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    最初は「トリツカレ男=だいぶヤバイ奴」って印象だったのが、最後まで読むと、優しくてユニークな印象に変わりました。ペチカも結局トリツカレ女だったのがまた面白いです。ジュゼッペ(トリツカレ男)の色んなことに夢中になるところが自分と似ていて、たくさん共感できるところがありました。

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    2024年12月31日
  • トリツカレ男(新潮文庫)

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    あぁ……涙がとまらない。。。

    『トリツカレ男』

    この本の表紙を初めて見たとき
    〈ホラー〉かぁ…って思ったの。
    だって怖いでしょ…表紙。
    食わず嫌い的に苦手なもんだから…
    それが全然違ってて…
    100%ピュアなラブ・ストーリー❤️

    ジュゼッペのあだ名は「トリツカレ男」。
    何かに夢中になると、
    寝ても覚めてもそればかり。
    オペラ、三段跳び、サングラス集め、ハツカネズミ……他にもいっぱい!!
    そんな彼が、寒い国からやって来た…
    「ペチカちゃん」に恋をする物語。

    第6章からなるこのお話…
    第3章の「タタン」あたりから…
    私の脳内に「クリープハイプ」の
    「愛す」が流れて消えないの。
    頭の中の音楽

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    2024年12月01日
  • 麦ふみクーツェ(新潮文庫)

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    いしいしんじさんの著書を初めて読んだので、読み初めは進みにくく感じましたが、大事なことが散りばめられていると思い、もう一度繰り返してゆっくりと読みました。
    本当に良いお話でした。「大きい小さいは距離の問題」、忘れない言葉になると思います。
    打楽器にこんなに寄り添った物語があるなんて、奏者は読むと嬉しくなるのでは。

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    2024年11月10日
  • ぶらんこ乗り(新潮文庫)

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    ネタバレ

    リーガルリリーのぶらんこのルーツらしい
    言葉が柔らかくてとても優しい
    また読み返すと思う
    「おたがいにいのちがけで手をつなげるのは、ほかでもない、すてきなこととおもうんだよ」

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    2024年11月04日
  • 息のかたち

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    ネタバレ

    息のかたちが見える。素敵だなあ。いいなあ。
    私の大切な人たちはどんな息のかたちなんだろう。
    私の息は澱んでないかなあ。
    きれいな息になるように自分を大切にしていきたい

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    2024年09月22日
  • 且坐喫茶

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    知らなかったけど作家さんで、それが故に茶を描写する言葉や発送が豊か。そしてそれ以上に、言葉通り真剣に茶の湯と向き合っているからこそ紡ぎ出せる言葉があるなと思った。
    通奏低音として先生の死が流れていて、よっぽど良き師だったんだな。
    松村宗亮とか海田曲港とかよく聞くが亭主というのもあったし、吉野太夫の話を初めて詳しく知ったし、和菓子や壱岐、INAとか面白いなと思う茶も。

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    2024年07月11日
  • ぶらんこ乗り(新潮文庫)

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    この本は、きっとだれかの大切な本になり続けていくんだろうな、生きることにくるしくなったり、悲しくなったりしたときのおまもりのような本だと思う。
    何回か読んで噛み締めたいようなお話。

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    2024年07月01日
  • ぶらんこ乗り(新潮文庫)

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    言葉を話す代わりに、物語を 現実のような、空想のような、確かに存在していて、目には見えないもの

    弟が本当に考えていたこと、私にもお姉ちゃんにもわからないけれど、大事なのはそこじゃない あたたかい

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    2024年04月03日
  • ぶらんこ乗り(新潮文庫)

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    小学生のときに見たのを思い出した。
    ローリングのくだりが衝撃的すぎて覚えている。
    ずっとしっとり悲しかった記憶。

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    2024年03月15日
  • ヒミツのヒミツの猫集会

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    色んな猫写真集を眺めてきたけど、後ろ姿の写真に「これいい!」って感じたのはたぶん初めて。
    背表紙になってる草むらに飛び込む茶トラの躍動感ある後ろ姿もいいけど、路地の薄明かりの中で歩く影のような後ろ姿や寄り添いながら歩く二匹の後ろ姿も良き。
    完全に心の栄養剤的な一冊です。

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    2022年06月02日
  • 麦ふみクーツェ(新潮文庫)

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    読むのに時間がかかりましたが、読み終わってしまうのが惜しいような、長編大作でした。
    ファンタジーが好きなので私にはとても面白かったです。どんな本とも似ていなくて、独特でしたし、登場人物が、際立っていました。

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    2022年04月24日
  • ぶらんこ乗り(新潮文庫)

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    とても良かった。
    全体的にふわふわとした独特な世界観で、浮遊感を感じる作品だった。平仮名が多く、一見児童書のような優しさがあるけれど、もっと覗いてみれば、切なくて哀しい孤独感が漂っている。
    言葉にするのが難しい作品。そっと寄り添ってくれているような優しさと、ふっと遠くへ行ってしまうような怖さを同時に感じた。

    「あっち側」と「こっち側」、弟が何度もそう表現することで、明確にその世界が分けられているように見えるが、私はそれにより、その世界の境界がどんどん曖昧になっていった。それは私にとって怖くもあり、温かくもあった。

    弟は声を失い(実質的には)、しかし動物と話すことができる。その「動物と話す」

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    2022年06月28日
  • ぶらんこ乗り(新潮文庫)

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    ネタバレ

    でも大丈夫。大丈夫って私にはわかる。
    だって、ぶらんこは行ってはもどりする。
    はるかかなたへ消えたようでも、ちゃんとまっしぐらな軌道をえがき、ちょうどいい引力に従って、もといた場所にもどってくる。

    それに、忘れちゃいけない。

    弟は世界一のぶらんこ乗りだ。

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    2022年03月01日
  • ぶらんこ乗り(新潮文庫)

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    え、めちゃくちゃ良い小説…。全く知りませんでしたすみません…。
    喪失、祝福、死者との対話…色々と考えるものがありました。
    途中で挿入される物語も面白く一気に読ませる魅力があります。
    カバーも素敵。
    次は「プラネタリウムのふたご」「麦ふみクーツェ」を読もうと思います。
    素敵な世界を体験させてもらいました。

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    2022年02月02日
  • 悪声

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    これは、唯一無二の物語。

    時間、空間を自在に行き来して語られる。
    なかなかストーリーをまとめることが難しいタイプの物語ではある。

    主人公の「なにか」は、仏声寺に捨てられた赤ん坊。
    普通の人間のように十六歳まで育っていくのに、寺の庭のコケの声が聞こえ、音が目に見え、美しい歌声を持つ、普通の人間ではない存在だ。
    彼は流れ者の僧侶「お寺さん」の唱える経の中で、無数の生き物の生死を体験する。
    そして、奇縁で結ばれた少女「あお」(お寺さんのふたごの弟、タマの娘)を救うため、固有の姿・形を失い、仏声寺に封じられた「悪声」、音そのものとなっていく。

    たぶん、十代の頃とか、いや、十年前に読んでいたとした

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    2022年01月16日
  • プラネタリウムのふたご

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    心に深く沁み入る言葉、大事にしたいことがたくさん詰まった小説だった。
    登場人物の、真正面から物事を受け止める姿や素直な心、優しさに、涙が溢れて止まらない場面が多々あった。
    星の見えない土地のプラネタリウム。手品。それは 心を和ませたり心を打ったりすることができるもの。だれでも、現実ばかり見て生きていたらかさかさに渇いて何の面白味もない人生になってしまう。まやかしや偽物でも、本物以上のきらめきを人の心に灯すことができる。大切な誰かと一緒に見たり体験したりしたすばらしい出来事は、その後自分の人生を豊かにするだけでなく、いつまでも心の中で自分の支えとなって暖かく残り続けるんだと思う。生きていれば辛

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    2022年01月10日
  • ある一日

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    恐らくは作者自身の、ある夫婦の出産の一日。日常からはじまり陣痛を経て出産へ至る過程が、実に濃密にでも淡々と描かれています。独特の言葉遣いや、こちらとあちらを行き来する文章に圧倒されながら、ずんずんとお腹の底から力が湧き出てくるかのような気持ちにさせられます。

    視点は夫から妻へ、妻から夫へと移り変わり、そして生まれて来る子の視点へと繋がります。それは生き物の持つ道であり、土地が結んだ道でもある。
    最後にバースプラン(どのように出産したいかを記したもの)が提示されるのですが、それを読むと今まで通った道をもう一度振り返りたくなります。何とも力に満ちた物語でした。

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    2021年12月12日
  • よはひ

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    ネタバレ

    いろいろな短いお話がつらなる短編集。いしいさんの本はいつもそうだが、言葉や「おはなし」が自由に飛び跳ねていて、読んでいるうちにその世界にどんどん引き込まれ、手を引かれて自分も解き放たれるような気がする。
    この本のテーマは、「いま」は今だけではなく、過去も未来も、場所も人もすべてがつながっていて、全部をひっくるめて「いま」なのだということだ。そして、それは「おはなし」なのか「ほんとう」なのかすら問わない。手を変え品を変え、そのことが繰り返し語られる。いしいさんの本全体に通底したテーマでもあると思うが、この本は息子さんのピッピくんが「おはなし」を通してそれを体得するためにあるような本で、いつにもま

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    2021年12月01日
  • 麦ふみクーツェ(新潮文庫)

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    一気に読み切ってしまいました。同じリズムで流れていても、音楽は先へ先へと進んでゆきます。変わらないことを抱えながら(あるいは信じながら)、自分に出来ることを黙々と続けることが大切なんだなぁ、と改めて気づきました。
    僕たちはみんな「クーツェ」なんですね。

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    2021年09月25日
  • 且坐喫茶

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    衝撃を受けた。
    作者の圧倒的な感受性の強さ、そしてその表現力に。
    茶を通しての出逢いと気づきがエッセイ風に描かれているのだが、高尚な論説文を読んだかのような深みがある。ぜひ他の著作権も読みたいと思わされる一冊だった。また、最後まで詳しく描かれなかった「先生」の話もぜひ読みたいと思った。

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    2021年02月08日