いしいしんじのレビュー一覧
-
「だまされることは、だいたいにおいて間抜けだ。ただしかし、だまされる才覚がひとにないと、この世はかさっかさの、笑いもなにもない、どんづまりの世界になってしまう。」
現代のおとぎ話。
この不思議な世界観が気に入った。
自分にできることを精一杯やって、それでなにか少しでも人のために役に立てるのなら素...続きを読むPosted by ブクログ -
なんて言ったら良いのか『夢』を見ているみたいな気分になる本。無防備に、ふんふん、と読んでいるとエラい目に遭います。読み終わって我に返ってみると、このお話の数々が、手のひらに収まる小さな本に詰まってるのがなんだか不思議。Posted by ブクログ
-
『ふたご』をキーワードにとある本屋で見つけた一品。
プラネタリウムに拾われた双子の話。
ある日双子の片割れは運命を違い、それぞれの人生を歩む。
そして再び出逢った時には・・・Posted by ブクログ -
こどものときに、おばあさんから聞いた昔話のような、おそろしさがありました。
すりガラス一枚隔てたところから見た、きらきら光る世界です。と言われているようでした。Posted by ブクログ -
「晴れ、時々クラゲを呼ぶ」で小崎ちゃんが激薦めしてたので。
山に囲まれた街にあるブラネタリウムを独りでやっていた泣き男さんが、ある日ブラネタリウムに捨てられていた双子に彗星の名前からとったテンペルとタットルという名前を付けた。二人は成長し、ブラネタリウムを手伝いながら、郵便配達をしていたが、ある時街...続きを読むPosted by ブクログ -
本が好きな人には是非読んでほしい!
本と人との関わり方、大切な本の思い出、ファンタジーな物語もあり、、、
色々な方のストーリーをいっぺんに楽しめる欲張りな本です!!Posted by ブクログ -
『池澤夏樹=個人編集 日本文学全集』は一冊も読んでいないし読む気もないが、現代語訳をした方々が何を思ったのか、そして単純に「平家物語」と付くものは何でも摂取したいという気持ちから手に取りました。
「平家物語」古川日出夫
…『平家物語』のなかで人は本当によく泣きますよね。…月を見て泣きます。風が鳴る...続きを読むPosted by ブクログ -
プラネタリウムもサーカスも「現実と見紛うような虚構性」により魅力を放つが、それらはあくまでも「虚構」であることが暗黙のうちに了承されていなければならない。
「虚構」は他者と共有され「物語」化された時に命が吹き込まれる。一方で「物語」を共有しない者にとっては何の意味も持たない。
タットル扮する熊は町の...続きを読むPosted by ブクログ -
とある片田舎の工場のそばにあるプラネタリウムの座席に、双子の赤ちゃんが捨てられていた。双子はプラネタリウムを経営する"泣き男"に、タットルとテンペル名付けられ、いたずら好きの青年に育つ。ある日、村にやってきた手品を見せる一団に出会い、ふとしたきっかけで双子の人生は引き裂かれ、それぞれの道を歩み始める...続きを読むPosted by ブクログ
-
どこかの国の昔話のような、おとぎ話のような。
いろんな不思議や疑問も多かったけど『だまされる才覚がないと、かっさかさの人生』なんだって。
たしかにこの本は、上手にだまされて人生を楽しんでる人たちが描かれてるのかな。
テンペルとタットル、星の名前をつけられたふたごが、だましてだまされる。プラネタ...続きを読むPosted by ブクログ