いしいしんじのレビュー一覧

  • ある一日
    もうすぐ出産を迎えるわたしに友人が贈ってくれた一冊。
    いしいしんじという人は神様みたいだ。出産するのは自分ではなく妻なのに、ましてや胎児でもないのに、陣痛の苦しみ、胎児がこの世に生み出される瞬間の思いを、ものすごく鮮明に、詩的に描いていて、凄い。まさにいのちの誕生の奇蹟。
  • ある一日
    出産の一日を切り取ったお話。
    母親が経験する痛み、胎児の戸惑いが迫ってくる。自分も色々な光と音、匂いに包まれているような気分になった。
    141ページと薄いけど、濃かった。。最後のバースプラン、ステキです。
  • 白の鳥と黒の鳥
    久しぶりに物語を読んだ。

    明るい話ばかりではなく、
    もの悲しい哀切なストーリー。
    短編集だけに色々なものが含まれる。

    いしいしんじの長編が読みたいと、
    思わせるには、十分な手応え。
  • 白の鳥と黒の鳥
    ファンタジーな色合いの中に、毒々しさが混じる短編集。
    いしいさんの作品の中では、全体的にはそれほど良いとは思えなかったが、「緑春」と「紅葉狩り顛末」がすごく好き。

    あと、春日武彦氏の解説も「おお、その通りだ」と思えて良かった。
  • みずうみ
    京都の老舗パン屋、進々堂の創業100周年を記念して店頭で無料配布されていたブックレット『毎日のパン』を手に取り、感銘を受け、著者のいしいしんじに興味を持って購入した一冊がこれなんだけど。。。
    難解と言うのはあまりに雑な感想だが、著者自身の極めて私的な世界観に、一歩たりとも入り込めなかった。
    それでも...続きを読む
  • 白の鳥と黒の鳥
    好きな料理研究家が読んでいたことがきっかけで読んだ。
    あまり、つっこみをしないで軽く流す感じで読んだほうがおすすめです。

    2013.10.10(1回目)
  • 白の鳥と黒の鳥
    周りの声や講評で童話チックな文章と聞いていたのと装丁が可愛かったので借りましたが、何というか肌が合いませんでした。
  • 白の鳥と黒の鳥
    妙な気分にさせられる。

    人も動物も植物も非生物も関係なし。

    暗くも寂しくも怖くもありつつ
    あたたかさと優しさも感じられる。
  • 四とそれ以上の国
    いしいしんじは高校のとき(5年前?)に奪うように読み漁った記憶があり、それからすこし離れて、そしていま、「みずうみ」「四とそれ以上の国」を立て続けに読み終わり、びびっている。
    なんとなく雰囲気だけ味わう感じで読み進めたけれど、いったいどんな小説だったかと思い返しても、私のなかには何もない。
  • 白の鳥と黒の鳥
    「少なくとも最後の最後、ばあさんはいいやつに会ったんだ。それで、きもちのいい運転でドライブを楽しんだ。車に乗ってるあいだは、楽しかったろう。少しのあいだ、身の回りのことさえ忘れたかもしれない。おまえさんはな、まちがった場所へ運んだんじゃあない。あの磯できっと正しかった。ばあさんの行き先が、おまえには...続きを読む
  • 四とそれ以上の国
    難解・・・感覚的にはわからなくもないんだけど。たぶん、私が凡人過ぎるのだろうな。もう一度じっくり読んでみたい気もするけど・・・独特過ぎるww
  • 四とそれ以上の国
    ちぎって投げた文章を集めて、カタに嵌めてぎっちぎちに詰めたみたい。
    ぎっちぎちに詰まれた文章から、四国の土や水のにおい、人の肌や汗のにおいがしてくるような作品だと思う。
  • 白の鳥と黒の鳥
    薄桃色の猫たちという短編が印象に残っている。
    毛をすべて剃られた猫たち。みんなが愛してるのは毛なのだと言う「甥」。
    狂喜的で怖かった。
  • みずうみ
    アルプスと猫を読んでからだと余計に三章が苦しかった
    作者はのたうつような悲しみの中でこれを書いたんだろうなと思ったから
    好きかと言われれば素直に頷けないけれど では嫌いかと言われたら そんなことはない と言いたい それにしても最近のいしいしんじは粘性というか生々しさを感じるようになった ポ...続きを読む
  • みずうみ
    今回のいしいしんじ作品は3章からなる小説。



    1章はかわいらしくて生々しいファンタジーの世界。
    みずうみとともに暮らす村を描く。

    2章の舞台はどこの世界かも分からない、いつかも分からない、どこか、異国。
    そこでタクシー運転手をする男性を描く。

    3章の舞台は松本市、ニューヨーク、キューバ、メキ...続きを読む
  • みずうみ
    いしいしんじの今まで読んだ小説とくらべると、好きかどうかではあんまり上位に入らないと思うのだけど、何か重たいものを受け取った、という気持ちのする小説だった。
    ここを通らなければ次に行けない何かがあったのかなあ、なんて勝手に思ってしまうような。
    最後に園子さんが笑ってくれて、よかった。
  • みずうみ
    トリツカレ男、ぶらんこ乗り、プラネタリウムのふたご。
    いしいしんじの作品の中でもお気に入りのものたち。
    ファンタジーと哲学のまじりあったような印象を受ける彼の作品は、少しとっぴで、少し頭をひねりながらじっくり読むことが多かったけど、今回、この「みずうみ」を読み始めて
    はじめて、挫折しそうになった。笑...続きを読む
  • みずうみ
    久しぶりに、いしいしんじ。今までとずいぶん違う感じでした。
    物語に重きを置かれておらず、情景が連なって作品が出来ている感じです。その情景はもちろんいしいさんらしく幻想的なのですが。
    3章からなる作品です。一章目は、何処とも何時とも判らないみずうみのそばの村が舞台。村では家族のうちの一人が「眠り続ける...続きを読む
  • 白の鳥と黒の鳥
    19編を収めたショートショート集。いしい氏というと、「トリツカレ男」など不器用な人を優しく見守る作風のイメージだったので
    残酷さやブラックな終わりに驚くものもありました。一貫して不器用で一途すぎる故に笑いものになってしまう側を主人公にしているからこその結末なのかも知れませんが。
    読み終わった後で幸せ...続きを読む
  • 白の鳥と黒の鳥
    最後の太った人たちの国の話読んでたら生きる気力がわいてきた

    あ~って話とよくわかんない話があったかな
    いしいしんじさんはクーツェ読んでるけどなんだか不思議だな~