作品一覧

  • 生物学的文明論
    3.9
    1巻660円 (税込)
    豊かな海をはぐくむサンゴ礁にも、日夜潮だまりで砂を噛むナマコにも、あらゆる生きものには大切な意味がある。それぞれに独特な形、サイズとエネルギーと時間の相関関係、そして生物学的寿命をはるかに超えて生きる人間がもたらす、生態系への深刻な影響……。技術と便利さを追求する数学・物理学的発想ではなく、生物学的発想で現代社会を見つめ直す画期的論考。

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  • ウニはすごい バッタもすごい デザインの生物学
    4.0
    1巻924円 (税込)
    ハチは、硬軟自在の「クチクラ」という素材をバネにして、一秒間に数百回も羽ばたくことができる。アサリは天敵から攻撃を受けると、通常の筋肉より25倍も強い力を何時間でも出し続けられる「キャッチ筋」を使って殻を閉ざす――。いきものの体のつくりは、かたちも大きさも千差万別。バッタの跳躍、クラゲの毒針、ウシの反芻など、進化の過程で姿を変え、武器を身につけたいきものたちの、巧みな生存戦略に迫る。
  • 生きものは円柱形
    4.0
    私たちの指や血管は、円柱の形をしている。いやいや、ナマコやミミズ、ゾウの鼻やネコの胴体だって─。なぜ自然界にはかくも円柱形が溢れているのだろうか? 生きものが総じてやわらかいのはどうしてだろうか? 物理的時間とは異なる、生きものの「円い」時間とは? 私たちが五感で捉えることのできる実感を手掛かりに、生きものの本質へと大胆に迫る、本川生物学の真骨頂!
  • 生物多様性 「私」から考える進化・遺伝・生態系
    3.8
    1巻968円 (税込)
    地球上には、わかっているだけで一九〇万種、実際は数千万種もの生物がいると言われる。しかし、その大半は人間と直接の関わりを持たない。しかし私たちは多様なこの生物を守らなければならない。それはなぜなのか――。熾烈な「軍拡競争」が繰り広げられる熱帯雨林や、栄養のない海に繁栄するサンゴ礁。地球まるごとの生態系システムを平易に解説しながら、リンネ、ダーウィン、メンデルの足跡も辿り直す、異色の生命讃歌。
  • 人間にとって寿命とはなにか
    -
    1巻968円 (税込)
    ヒトは生物学的見地から見れば41歳が寿命であり、現代人は膨大なエネルギーにより生かされている「人工生命体」だ。年齢を重ねた著者が人間にとっての寿命を思考。「私」だけの幸せを追求する現代社会にも一石を投じる異色作。
  • 生きものとは何か ──世界と自分を知るための生物学
    4.5
    1巻990円 (税込)
    自分を知るには、まず生きもののことを理解しておく必要がある。生きものの形や時間にはどのような特徴があるのだろう? 何のために生きているのだろう? 生きものの本質を明らかにする冒険的な試み。
  • ゾウの時間 ネズミの時間 サイズの生物学
    3.9
    1巻1,012円 (税込)
    動物のサイズが違うと機敏さが違い、寿命が違い、総じて時間の流れる速さが違ってくる。行動圏も生息密度も、サイズと一定の関係がある。ところが一生の間に心臓が打つ総数や体重あたりの総エネルギー使用量は、サイズによらず同じなのである。本書はサイズからの発想によって動物のデザインを発見し、その動物のよって立つ論理を人間に理解可能なものにする新しい生物学入門書であり、かつ人類の将来に貴重なヒントを提供する。
  • サンゴとサンゴ礁のはなし 南の海のふしぎな生態系
    3.8
    1巻1,045円 (税込)
    多くの生物がそこに住み、互いに助け合って生きるサンゴの森。 エビ、ウニ、ナマコなど、さまざまな種類の生物が密接な協力関係のもとに暮らしている。 しかし多様性と共生がキー・ワードであったサンゴ礁が、危機に瀕している。 地球温暖化によって海水温が上昇し、共生を保てなくなったサンゴが死滅しつつあるのだ。 本書は、生物たちの絶妙な関係を紹介し、海を守るサンゴ礁のこれからを考える「自然の教室」である。 ■□■目次■□■ 第I部 教えて! サンゴ礁 1 サンゴに関するQ&A 2 サンゴ礁に関するQ&A) 第II部 もっと! サンゴ礁 1 褐虫藻との共生 2 褐虫藻をもつさまざまな生物 3 サンゴの進化 4 サンゴを棲家とする動物たち 5 魚たちの共生 6 危機のサンゴ礁 7 サンゴ礁の保全
  • ウマは走る ヒトはコケる 歩く・飛ぶ・泳ぐ生物学
    3.9
    1巻1,100円 (税込)
    背骨と手足を得て、脊椎動物は速く長距離を移動できるようになった。走る、泳ぐ、飛ぶと方法は異なるが、動物それぞれが素早い動きを可能にする体のデザインを持っている。ヒトはコケつつ歩くが、これがめっぽう効率が良くて速い。なぜ? 鶏の胸肉はササミよりも3倍も大きい。なぜ? 渡り鳥が無着陸で何千㎞も飛べる。なぜ? 魚やイルカには顎がない。なぜ? 皆、納得のいく理由がある。動くための驚きの仕組みが満載!
  • 世界平和はナマコとともに
    4.3
    1巻1,320円 (税込)
    “歌う生物学者”こと本川先生の待望のエッセイ集、第3弾! 「ゾウの時間ネズミの時間」だけじゃなく、「ヒトの時間」も「ナマコの時間」も、 生きものにはみな違う時間が流れている。目もなく心臓も脳ももたず、まるでお菓子の家に住んでいるようなナマコと、毎日虫かご並みの通勤電車にゆられてせかせか生きるヒト。 生きものにとっての本当の“しあわせ”とはなにか。ナマコを見つめて30年の著者が現代社会の大問題を生物学の立場から考えたエッセイ集。
  • おまけの人生
    3.3
    1巻1,320円 (税込)
    たった一度の生を、 丁寧に悔いなく生きるには―― スピード至上主義の始原をニュートンに遡り、 善く生きるヒントを『正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)』に探る。 現代社会を生物学の視点から縦横無尽に斬る、 『ゾウの時間 ネズミの時間』著者が贈る待望のエッセイ集!
  • 「長生き」が地球を滅ぼす―現代人の時間とエネルギー
    3.8
    1巻1,408円 (税込)
    生物的時間。この新しい時間の見方を使って現代社会を眺めてみると、少子化、高齢化、エネルギー問題等々、今日の日本が抱えている問題は、すべて時間の捉え方が偏っていることに起因すると著者は主張する。 良く生きるとは、良い時間を生きること。良い時間をつくりだすために、そして現代人を「時間の奴隷」状態から解放するために、歌う生物学者が提起する、時間観のコペルニクス的転回の書! 安定した食糧供給、安全で清潔な都市づくり、頼れる医療、これらは莫大なエネルギーを使用することにより成り立っています。エネルギーをふんだんに使っているからこそ、このような長寿社会が可能になっているのです。だからこれを、エネルギーという代価を支払って寿命という時間を買い取っているのだ、と見ることもできるでしょう。私たち現代人の寿命は、決して自然のままの動物としての寿命ではありません。現代文明がエネルギーを使ってつくり出した人工的な寿命なのです。(本文より) 本タイトルは、レイアウト固定型の商品です。 ・フリースクロール(リフロー)型でないので、文字サイズの変更、フォントの変更ができません ・マーカーは付けられません ・テキスト検索はできません ・推奨端末はPCかタブレットです(スマートフォンは推奨いたしません) 以上ご確認のうえご購入ください。
  • 絵とき ゾウの時間とネズミの時間
    4.1
    “体の大きさがちがったら、食べる量はどうかわるか”という問題を、いろんな体重の動物の食事量を調べてみます。体重30グラムのハツカネズミの食べる量が10グラムだとしたら、体重が3トンのゾウは1トンです。今度は、一生に心臓がうつ回数を調べると、ハツカネズミは1分間に600回、ゾウは1分間に30回。アレ……? 意外な事実の積み重ねから、動物たちの生き方がくっきり見えてきます。

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  • 絵とき 生きものは円柱形
    3.7
    自分の体の形を考えてみましょう。指は? 円柱形です。腕は? 足は? 胴体は? どれも円柱形。そして体全体でも円柱形です。ネコもイヌも、足や尾や胴体など円柱形が多い。植物も、平たい葉という例外もありますが、根、幹、枝など、やはり円柱形が多い。なぜ生きものの形には、こんなにも円柱形が多いのでしょう? その理由を考えていくと、生きものに共通するある特徴と、生きもののルーツが見えてきます。

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  • ラジオ深夜便 うたう生物学(集英社インターナショナル)
    4.1
    1巻1,683円 (税込)
    NHK「ラジオ深夜便」の人気コーナー「うたう生物学」が一冊の本に。生物の不思議や成り立ちをわかりやすく解説。日常の生活や物事を生物学の視点で覗くと新たな発見がある。『ゾウの時間 ネズミの時間』の著者が書いた生物学入門エッセイ。毎回、放送の最後にうたう、オリジナルの歌付き。

ユーザーレビュー

  • ラジオ深夜便 うたう生物学(集英社インターナショナル)

    Posted by ブクログ

    めーーーーっっちゃ面白かった!!
    生物の雑学ネタとかざんねんな生き物系が好きなので、Twitterでオススメとみて読んでみたんですが
    ゾウの時間ネズミの時間の著者の人だった!!
    私!!これ!!教科書で読んで好きだった!!
    体の大きさと心拍数で生きている時間が違うと言う話や、
    この先生が専攻しているヒトデやナマコの話、生物進化によりエネルギーを使うようになった話。
    ラジオで語られていた短いお話のまとめなので1話1話短くて読みやすく、私のような生物学素人でもわかりやすく興味深く語ってくれる。
    是非この先生の講義とか講演聞いてみたいなぁ面白そう〜!

    かなり昔に読んだ教科書の話をすごく覚えていたから

    0
    2025年09月12日
  • ゾウの時間 ネズミの時間 サイズの生物学

    Posted by ブクログ

    動物のエネルギー消費量や行動範囲などのさまざまなデータと体重を両対数グラフで比較するとほぼ例外なく綺麗な関係性が導かれるという面白い原理を紹介してくれる本。
    大きい哺乳類と小さい哺乳類の利点と欠点、進化の先にいる動物と手前にいる動物の利点と欠点、それぞれの特徴が強みと弱みの両面を持っているからこそ、今の地球上でどちらも淘汰されずに生物の多様性が保たれている。
    動物学の師匠の本のユーモアにリスペクトを捧げ、その師匠に実際に会って「サイズの研究をする人間は背丈もサイズがでかいと思った」と書くように、この本にもその師匠のユーモアが継承されている。「島に隔離されるとサイズの大きい動物は小さくなりサイズ

    0
    2025年09月04日
  • ゾウの時間 ネズミの時間 サイズの生物学

    Posted by ブクログ

    「時間は均等ではなく、生き物のサイズに応じた心拍で異なる」という視点を知った時は強烈なインパクトだった。
    「なぜ車輪生物はいないのか」など身近な疑問から始まり、生き物の身体がどれも合理的に進化してきたことを知ると、生命の戦略的な進化が垣間見れて面白い。

    0
    2024年12月10日
  • ゾウの時間 ネズミの時間 サイズの生物学

    Posted by ブクログ

    体のサイズや形態から、その生き物の時間、あり方を考えると、サイズ対比ではどんな生き物にも概ね同じ法則が当てはまるというのは、とても興味深いこと。進化はやはり奥が深い。この法則に基づいてヒトやその技術を相対化すると、自然の道から外れてるなぁ、と思う。

    0
    2024年04月08日
  • ウマは走る ヒトはコケる 歩く・飛ぶ・泳ぐ生物学

    Posted by ブクログ

    生物の進化の精緻さには驚かされる。歩く、走る、泳ぐ、飛ぶなどの動作のメカニズムを解析する。それらは流体力学的に実に巧妙。
    難しい数式も出てはくるが直感的に理解しやすい。筆者の「ゾウの時間ネズミの時間」「ウニはすごいバッタもすごい」と並んで大変面白い。

    0
    2024年04月07日

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