国内小説作品一覧

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  • しろがねの葉
    4.3
    1巻1,870円 (税込)
    戦国末期、シルバーラッシュに沸く石見銀山。天才山師・喜兵衛に拾われた少女ウメは、銀山の知識と未知の鉱脈のありかを授けられ、女だてらに坑道で働き出す。しかし徳川の支配強化により喜兵衛は生気を失い、ウメは欲望と死の影渦巻く世界にひとり投げ出されて……。生きることの官能を描き切った新境地にして渾身の大河長篇!
  • ハンチバック
    3.8
    1巻1,400円 (税込)
    私の身体は、生き抜いた時間の証として破壊されていく 「本を読むたび背骨は曲がり肺を潰し喉に孔を穿ち歩いては頭をぶつけ、私の身体は生きるために壊れてきた。」 圧倒的迫力&ユーモアで選考会に衝撃を与えた、第128回文學界新人賞受賞作。 打たれ、刻まれ、いつまでも自分の中から消えない言葉たちでした。この小説が本になって存在する世界に行きたい、と強く望みました。 ――村田沙耶香 小説に込められた強大な熱量にねじ伏せられたかのようで、 読後しばらく生きた心地がしなかった。 ――金原ひとみ 文字に刻まれた肉体を通して、 書くという行為への怨嗟と快楽、 その特権性と欺瞞が鮮明に浮かび上がる。 ――青山七恵 井沢釈華の背骨は、右肺を押し潰すかたちで極度に湾曲している。 両親が遺したグループホームの十畳の自室から釈華は、あらゆる言葉を送りだす――。
  • スモールワールズ
    4.1
    2022年本屋大賞第3位  第43回吉川英治文学新人賞受賞! 共感と絶賛の声をあつめた宝物のような1冊。 夫婦、親子、姉弟、先輩と後輩、知り合うはずのなかった他人ーー書下ろし掌編を加えた、七つの「小さな世界」。生きてゆくなかで抱える小さな喜び、もどかしさ、苛立ち、諦めや希望を丹念に掬い集めて紡がれた物語が、読む者の心の揺らぎにも静かに寄り添ってゆく。吉川英治文学新人賞受賞、珠玉の短編集。 ままならない、けれど愛おしい 「小さな世界」たち。
  • 鴨川食堂
    3.7
    1~10巻627~814円 (税込)
    京都発! 思い出の「味」、捜します。 第一話 鍋焼きうどん―― 一番おいしかったものにもう一度出会うのは難しい。 窪山秀治は数年前に妻を亡くし、定年後に新たな伴侶と巡り会った。彼女は秀治の大好物だけうまく作れないという。 第二話 ビーフシチュー――プロポーズされたレストランが思い出せない!? 師走に入ると、京の都もせわしない。二人の老婦人が、55年の食を求めて看板もない食堂に入っていった。 第三話 鯖寿司――おいしさに勝るのは、思い出というスパイス。 総理大臣である岩倉友海が探しているのは、50年も前食べさせてもらったおやつがわりの品だった。 第四話 とんかつ――“おいしい”の一言を、忘れる料理人はいない。 大分でピアノ教師をしている広瀬須也子の元夫は、京都でとんかつ屋を開いていたが、余命三ヶ月だという。 第五話 ナポリタン――おいしいものを食べると、泣けてくる。 浜松に住む女子大生・美月明日香が探しているのは、祖父が旅行先で食べさせてくれた黄色いスパゲティだった。 第六話 肉じゃが――男のソウルフードは、おふくろの味。 六本木ヒルズ在住の実業家・伊達久彦は、亡き母が作ってくれた肉じゃがを食べてみたいという。
  • かがみの孤城
    4.8
    1巻1,980円 (税込)
    学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。 輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。 そこにはちょうど“こころ”と似た境遇の7人が集められていた―― なぜこの7人が、なぜこの場所に。 すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。 生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。
  • 東京都同情塔
    3.6
    1巻1,870円 (税込)
    ザハの国立競技場が完成し、寛容論が浸透したもう一つの日本で、新しい刑務所「シンパシータワートーキョー」が建てられることに。犯罪者に寛容になれない建築家・牧名は、仕事と信条の乖離に苦悩しながら、パワフルに未来を追求する。ゆるふわな言葉と実のない正義の関係を豊かなフロウで暴く、生成AI時代の預言の書。
  • DDD(1)
    5.0
    1~3巻1,254~1,562円 (税込)
    それは骨の軋む幽(しず)かな夜。花開くような、美しい命の音。 ――Decoration Disorder Disconnection 感染者の精神だけでなく肉体をも変貌させる奇病、A(アゴニスト)異常症患者――俗に言う“悪魔憑き”が蔓延(はびこ)る世界。左腕を失った男、石杖所在(アリカ)と、漆黒の義手義足を纏い、天蓋付きのベッドで微睡(まどろ)む迦遼海江(カイエ)の2人が繰り広げる奇妙な“悪魔祓い”とは――!? 「Fate」シリーズ・奈須きのこ渾身の伝奇異能バトル小説、ついに電子書籍で登場!
  • 小説 ブルーロック 1
    5.0
    2022年10月、テレビアニメがスタートする大人気サッカー漫画、待望のノベライズ!! 2018年、W杯で日本代表はベスト16敗退。これを受け日本フットボール連合はW杯優勝のため育成寮・ブルーロックを設立。300人の高校生FWを集め「エゴイズムにあふれるストライカー」の育成に乗り出した。育成の指揮を執るのは謎の男・絵心甚八。無名のFW、潔世一をはじめ300人はたった一つの椅子に座るため非情なセレクションに挑む!栄光かそれとも永遠の敗北か!?くたばれ日本サッカー! 青い夢を見るために!! <小学上級・中学から すべての漢字にふりがなつき>
  • いつか、アジアの街角で
    NEW
    3.8
    人気女性作家6人による、心に沁みるアンソロジー 美味しい一皿、彼が口にしたことば、愛したものとの思い出、葛藤の記憶……。あの街の空気が語りかけてくるような、珠玉の短編6作。
  • 火山と断層から見えた神社のはじまり
    NEW
    -
    神道のはじまりより遥かに古い、大規模神社の真の起源を知りたい。元新聞記者の著者は鎮座地の〝大地の履歴〟に着目。たとえば光り輝き、役立つ道具ともなる鉱石の産出。たとえば湧き出る清水、温泉。そして巨岩。火山帯ゆえに表情豊かな列島に暮らした旧石器人・縄文人がそれらの神秘に出会って何を感じたか。聖地と二大構造線の関係は? 現地調査と考古学、神話を網羅した史料探求による綿密な考察は地歴ファン必読。「目からうろこだった」と読者から絶賛された『聖地の条件』を改題して文庫化。 ※本作品は2021年8月に小社より刊行された単行本『聖地の条件 神社のはじまりと日本列島10万年史』を文庫化に際し、加筆修正を行い改題したものです。
  • 95
    3.3
    95年、渋谷。平凡な高校生だった秋久は、縁のなかった4人の同級生から突然カフェに呼ばれ、強制的にグループへ仲間入りさせられる。他校生との対立、ミステリアスな女の子との出会い……秋久の経験したことのない刺激的な毎日が待っていた。だがある日、リーダー的存在だった翔が何者かに襲撃されてしまう。秋久は真犯人を捜すため立ち上がった――。激動の時代を駆け抜けた少年たちの心の叫びがほとばしる、熱烈青春ストーリー。
  • 京都伏見のあやかし甘味帖 おねだり狐との町屋暮らし
    3.4
    1~11巻715~770円 (税込)
    ワーカホリックな29歳、れんげ。会社から唐突な退職勧告を受け帰宅すると、結婚予定の彼氏と見知らぬ女!?「俺がいなくても、れんげは生きていけるだろ?」。そんなことあるか、ボケ!! 傷心のれんげは旅立つ、超メジャーだが未踏の地、京都へと。そこで出会ったのは、おっとり系大学生男子とおしゃべりな黒狐。黒狐曰く「れんげの願いを叶えて、徳を積むのです!」。スルーしたものの、次々と怪異に巻き込まれ……。あやかしと老舗甘味を巡る、不思議な物語、開幕です!
  • 木曜日にはココアを
    4.4
    わたしたちは、知らないうちに誰かを救っている――。川沿いを散歩する、卵焼きを作る、ココアを頼む、ネイルを落とし忘れる……。わたしたちが起こしたなにげない出来事が繋がっていき、最後はひとりの命を救う。小さな喫茶店「マーブル・カフェ」の一杯のココアから始まる12編の連作短編集。読み終わった後、あなたの心も救われるやさしい物語です。※文中に登場するシドニーの情報は、2017年7月時点のものです。
  • 板上に咲く MUNAKATA: Beyond Van Gogh
    4.3
    原田マハ3年ぶり長編アート小説がついに単行本に! 「ワぁ、ゴッホになるッ!」 1924年、画家への憧れを胸に裸一貫で青森から上京した棟方志功。 しかし、絵を教えてくれる師もおらず、画材を買うお金もなく、弱視のせいでモデルの身体の線を捉えられない棟方は、展覧会に出品するも落選し続ける日々。 そんな彼が辿り着いたのが木版画だった。彼の「板画」は革命の引き金となり、世界を変えていくーー。 墨を磨り支え続けた妻チヤの目線から、日本が誇るアーティスト棟方志功を描く。 感涙のアート小説。
  • SGU 警視庁特別銃装班
    4.3
    1巻1,980円 (税込)
    仲村トオル & 舘ひろし 出演! 「さらば、銃よ 警視庁特別銃装班」 本広克行総監督がドラマ化! 2023年4月より配信開始予定! NTTドコモの映像サービス「Lemino」 ▼詳しくはこちら https://teaser.lemino.docomo.ne.jp/ 明日の見えない今の時代を 生きる人々へ捧ぐーー 書き下ろしSF×警察長編小説!! 【あらすじ】 銃犯罪が急増する日本。 来たる銃社会の危機に 立ち向かうのは 警視庁内に設立された 少数精鋭の特別銃装班 SGUーSpecial Gun-bearing Unitー 本書は彼らの活動の記録である。 <全国の書店員様からのおすすめコメント> 悪を一掃するため、最強のスペシャリストここに集結!リアリティさが秀逸。前代未聞の犯罪計画に驚愕。緊迫感ある銃撃戦が圧巻。精鋭部隊とはこういうことだ!最高にカッコイイぜ!(紀伊國屋書店 仙台店・齊藤様) 悪に対して時に暴力は必要なのかもしれない。しかしそれは、自制し律することが出来る人が手にしていい力。圧倒的なスケールでそしてリアルに描写されるガンアクション小説。(TSUTAYA BOOKSTORE 川崎駅前店・紅様) まるでドキュメンタリーを読んでいるかのようなリアリティと緊張感。そして元陸自レンジャー2人の、真っ直ぐな信念と冷静に闘う姿が最高に格好いい!(ジュンク堂書店 天満橋店・小山様) 物語と現実という境界線すら超越せんとする、アクションエンタメの真骨頂。銃犯罪が加速する世界で戦う、まさに戦士とも言えるSGUメンバーの活躍を見逃すな!(ジュンク堂書店 吉祥寺店・田村様) 著者について ●冲方 丁(うぶかた・とう) 1977年岐阜県生まれ。1996年『黒い季節』で角川スニーカー大賞金賞を受賞しデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞、2010年『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞、第4回舟橋聖一文学賞、第7回北東文学賞、2012年『光圀伝』で第3回山田風太郎賞を受賞。主な著書に『十二人の死にたい子どもたち』『戦の国』『剣樹抄』『麒麟児』『アクティベイター』などがある。最新刊は『骨灰』(KADOKAWA)。
  • 宮尾登美子 電子全集1『櫂/岩伍覚え書』
    -
    宮尾文学の原点ともいえる2作品を収録。付録は檀ふみインタビュー、川村湊の解説、プライベート写真ほか創刊を飾る企画満載! 『櫂』は大正から昭和初期にかけての土佐の花街を舞台にした、自伝的作品。宮尾が恥としてきた家業、生い立ちをモチーフに土佐の風土や気質を織り交ぜながら、練り上げられた文体で情愛を込めて書き上げた。 『岩伍覚え書』は父親の死後に見つかった日記を基に書かれた短篇集で、「三日月次郎一件について」「すぼ抜きについて」「満州往来について」「博徒あしらいについて」の4作品を収録。 付録は、著者と親交のあった女優・檀ふみインタビュー、当全集の監修者でもある文芸評論家・川村湊の解説、特集・写真で見る 高知の今昔、連載・宮尾登美子写真館、高知観光案内、DVD紹介などの企画で人気女流作家の根幹を探っていく。 ※この作品にはカラー写真が含まれます。
  • 能面検事の奮迅
    3.9
    学校法人に対する国有地払い下げに関して近畿財務局職員の収賄疑惑が! 大阪地検特捜部が捜査を始めるが、今度は担当検事による文書改竄疑惑が浮上する。相次ぐ不祥事に最高検から調査チームが派遣され、一級検事の不破俊太郎も特捜部の調べに加わることに――。どんな圧力にも表情を変えぬ〈能面検事〉が、事務官の総領美晴とともに難事件の真相を追う!
  • 満月珈琲店の星詠み
    4.0
    1~5巻730~770円 (税込)
    ツイッターで話題のイラストにインスパイアされた新シリーズ 満月の夜にだけ開く不思議な珈琲店。優しい猫のマスターと星遣いの猫たちが、極上のスイーツと占星術で、人生に迷える人々をおもてなしする。
  • 夏空 東京湾臨海署安積班
    3.7
    ドラマ化もされた大ロングセラー「安積班」シリーズ熱望の最新刊! 外国人同士がもめているという通報があり現場に駆けつけると、複数の外国人が罵声を上げて揉み合っていた。ナイフで相手を刺して怪我を負わせた一人を確保し、送検するも、彼らの対立はこれでは終わらなかった……。(「略奪」より) 高齢者の運転トラブル、半グレの取り締まり、悪質なクレーマー…… 守るべき正義とは何か。揺るぎない眼差しで安積は事件を解決に導いていくーー。 おなじみの安積班メンバーに加え、国際犯罪対策課、水上安全課、盗犯係、暴力犯係など、ここでしか味わえない警察官たちのそれぞれの矜持が光る短編集。
  • 最後は会ってさよならをしよう
    4.0
    1巻1,430円 (税込)
    Twitterで、140字ぴったりで完結する物語「超短編小説(スーパーショート)」を綴る作家・神田澪。 恋愛、ミステリー、SF……涙の感動作からクスッと笑えるコメディまで。わずか140字の先に、想像もしないラストが待っていると話題沸騰! そんな神田澪待望のデビュー作がついに登場! これまで書き続けた千篇以上の作品の中から厳選して掲載しました。 表題作はもちろんのこと、Twitter上で17万いいねを記録(2020年12月時点)した絶大な人気作のほか、さらに書き下ろし作を多数加え収録。 得意とする140字作品を基軸に、140字小説を連ねた初の「連続ショート作品」に、初発表のエッセイや中編など、さまざまな形態のものがたり合計141篇を収録した本作は、まさに「ものがたりの宝石箱」。 現代の「千夜一夜物語」、ここに登場!
  • Jミステリー2024~SPRING~
    4.0
    ミステリー界の最前線で活躍する作家陣による、全編書き下ろしの超豪華アンソロジー「Jミステリー」。第5弾も誰もがよく知るあの作家たちが競演! これを読まずして日本ミステリーを語ることなかれ。『Jミステリー2024 SPRING』登場。
  • 名探偵じゃなくても
    3.7
    1巻1,650円 (税込)
    シリーズ累計10万部突破 『このミス』大賞受賞作 『名探偵のままでいて』続編 南原清隆(ウッチャンナンチャン)感嘆! 「幻影の中に誰も見えない真実が見える認知症の祖父とその孫娘。 登場人物たちが私の心に棲みついて、ミステリーの連鎖にドキドキしながらも、 一編の人情落語のように余韻が残りました」 〝密室状況からの消失〟〝学校の七不思議〟―― 謎を解くのは認知症を患う、私の祖父。 (あらすじ) クリスマス直前、居酒屋で〝サンタクロース消失事件〟について議論していた楓たちは、紳士然とした男性・我妻に声をかけられた。彼は、かつて小学校の校長を務めていた楓の祖父の教え子なのだという――。〝連続自殺未遂事件〟や〝泣いている死体〟など、楓や我妻が持ち込む不可解な謎を、レビー小体型認知症の祖父が名探偵のごとく解決する。しかし、その症状は一進一退を繰り返しており……。 (著者プロフィール) 小西マサテル 1965年生まれ。香川県高松市出身、東京都在住。明治大学在学中より放送作家として活躍。 第21回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、2023年に『名探偵のままでいて』(宝島社)でデビュー。 現在、ラジオ番組『ナインティナインのオールナイトニッポン』『徳光和夫 とくモリ!歌謡サタデー』『笑福亭鶴光のオールナイトニッポン.TV@J:COM』『明石家さんま オールニッポンお願い!リクエスト』や単独ライブ『南原清隆のつれづれ発表会』などのメイン構成を担当。
  • 幽玄F
    4.1
    1巻1,870円 (税込)
    少年は、空を夢見、空へ羽ばたく――空を支配するG(重力)に取り憑かれ、Fを操る航空宇宙自衛隊員・易永透。日本・タイ・バングラデシュを舞台に「護国」を問う、圧巻の直木賞受賞第一作。
  • 怪談小説という名の小説怪談
    4.0
    1巻1,760円 (税込)
    深夜の高速道路で語られる百物語、学校を彷徨う伝説の幽霊、子連れでの散歩中に遭遇した呪いの物件……。古今語り継がれる「怪談」の数々を、ホラー界の旗手が戦慄のアップデート。精緻な技巧と無慈悲な想像力が邂逅を果たすとき、そこに真の〈恐怖〉が現出する――。「小説」ならではの企みに満ちた、著者真髄特濃短編集。
  • 君の膵臓をたべたい
    4.5
    ある日、高校生の僕は病院で一冊の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」。それは、クラスメイトである山内桜良が密かに綴っていた日記帳だった。そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて――。読後、きっとこのタイトルに涙する。デビュー作にして2016年本屋大賞・堂々の第2位に輝いた話題作、待望の文庫化。累計250万部突破のベストセラー!
  • 新! 店長がバカすぎて
    NEW
    3.7
    三年ぶりに吉祥寺本店に店長として復帰した山本猛は張り切るが、相変わらず人を苛立たせる天才だ。それでも部下の京子は新人作家の才能に打ちのめされ、好きな作家の新作に心躍らせ、時には泣き、笑い、怒り、日々戦っている。スタッフや作家の大西先生や小料理屋を営む父親などの応援を受けながら──。思いっきり楽しんだあとに小説と書店の未来を、仕事の意味を、生きる希望を改めて深く考えさせられる、二〇二〇年本屋大賞ノミネート作品の第二弾。(解説・大九明子)
  • キッチンつれづれ
    NEW
    4.0
    大崎梢、近藤史恵、永嶋恵美、新津きよみ、福田和代、松村比呂美、矢崎存美、福澤徹三。短編の名手8人が「台所」をテーマに競演。「ここだけのお金の使いかた」「おいしい旅」シリーズなど、続々重版中の人気ユニットによる全編書下ろし短篇集。
  • 地底アパート入居者募集中!
    3.0
    家でネットゲームばかりしている大学生の葛城一葉は、妹の二葉に自立をうながされ、一人暮らしを始めることに。 決められた西池袋の新居「馬鐘荘」に赴くと、そこはなんと、入居者の業によって、地下にどんどん深くなる異次元的アパートだった。 そして「馬鐘荘」の地上1Fで怪しい雑貨屋を営む、大家メフィストフェレスの目的とは──?
  • 海辺のカフカ(上)(新潮文庫)
    完結
    3.9
    全2巻880~935円 (税込)
    「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」――15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で暮らすようになった。家を出るときに父の書斎から持ちだしたのは、現金だけじゃない。古いライター、折り畳み式のナイフ、ポケット・ライト、濃いスカイブルーのレヴォのサングラス。小さいころの姉と僕が二人並んでうつった写真……。
  • ペットショップ無惨 池袋ウエストゲートパーク18
    4.0
    1巻1,700円 (税込)
    動物の命を犠牲にする大人たちに、マコトの怒りが爆発する ヤングケアラー、外国人労働者、マッチングアプリ…いま池袋で起こっているトラブルにマコトが立ち上がる。大人気シリーズ第18弾。
  • 底惚れ
    NEW
    4.5
    2022年、柴田錬三郎賞と、中央公論文芸賞をW受賞! 伊集院静氏は「この作品の価値は冒頭の数行にある。五両と小作農という仕事は江戸期の経済に通じる作家の視点がある。…事件、物語があり、さらに色気がある。これほどの作品を柴田錬三郎賞に迎えられたのは、選考委員として喜びである」とまで評価。 大沢在昌氏は「一読、参りましたといいたくなった」、村山由佳氏「文章は、その人の歌う旋律でありリズムであり呼吸である」、林真理子氏「もはや完成形といおうか名人芸といおうか、『うまい』ととうなるしかない」と高評価。 浅田次郎、桐野夏生、篠田節子、逢坂剛ほか、各選考委員も大絶賛した時代小説の傑作! 村に染まれず、江戸に欠け落ちた男たち。当時の江戸は一季奉公の彼らに支えられていた。主人公は四十過ぎのそんな男のひとり。根岸にある小藩の屋敷で奉公中、訳ありのお手つき女中の道連れを命ぜられ…男の運命が変わる。純愛とビジネス成功譚! 一作ごとに進化し続ける青山文平の語り口に酔いしれる! 女への思いをつのらせながら、はぐれ者だった男が、一途に自分を刺した女の行方を求める。女を捜す方便として、四六見世という最底辺の女郎屋を営みながら、女が現れるのを待つ。その仕儀を薦めてくれたのは、路地番の頭・銀次だった。ビジネス成功譚の側面と、女への思いを貫く純愛を縦線として、物語はうねり、意外な展開をみせ、感動の結末へ。魅力的な時代長篇。 蜂谷涼 (北海道新聞2021年1月30日付) 「『底惚れ』なんとすごみのある言葉だろう。恋い焦がれて、惚れぬいて、首っ丈になっても、まだ及ばない。魂をひりひりさせる言の葉だ。」 細谷正充 (東京新聞2021 12月11日) 「ラスト一行にたどり着いたとき、いい話を読んだという満足感を得られるのだ。タイトルそのまま“底惚れ”してしまう作品である」 大矢博子 (小説すばる 2022年2月号) 「痺れた。  何に痺れたって、主人公だ。自分を刺した女を探す男だ。その思いに、生き方に、そして何よりその語りに、痺れた」 縄田一男 (日本経済新聞 1月27日) 「ラストで「俺」を襲う虚脱感がジワジワと比類無き感動へ変貌していくさまに接し、主人公の幸せを願わずにはいられないだろう」 「この場末のどこがいい?」 「ここはどこでもねえからね。なにしろ岡場所だ。あるはずのねえ場処さ…」
  • 錨を上げよ <一> 出航篇
    3.5
    1~4巻721円 (税込)
    著者初の自伝的小説! 『永遠の0』『海賊とよばれた男』を凌ぐ 怪物的傑作、とうとう文庫化! 一生に一作しか書けない小説。『錨を上げよ』には私のすべてが詰まっている。 ――百田尚樹 ●あらすじ 戦争が終わってちょうど十年目、空襲の跡が残る大阪の下町に生まれた作田又三。 不良仲間と喧嘩ばかりしていたある日、単車に乗って当てのない旅に出る。 しかし信州の山奥の村で暴漢に襲われて遭難、拾われたトラックで東京へ。 チンピラに誘われて組事務所を手伝うことになるのだが――。 激動の昭和を駆け抜ける、著者初の自伝的ピカレスクロマン。
  • 猫を処方いたします。
    4.1
    1~2巻770~789円 (税込)
    京都市中京区の薄暗い路地にある「中京こころの病院」。心の不調を抱えてこの病院を訪れた患者に、妙にノリの軽い医者が処方するのは、薬ではなく、本物の猫だった!? 戸惑いながらも、決められた日数、猫を「服薬」する患者たち。気紛れで繊細、手がかかるけど愛くるしい猫と暮らすことで、彼らの心も少しずつ変化していく。そして医者が猫を処方するのには、ある「理由」があって――猫と人が紡ぐ、もふもふハートフルストーリー!
  • 下町やぶさか診療所
    3.8
    1~4巻715~913円 (税込)
    東京浅草。診療所の医師・真野麟太郎は、大先生と呼ばれ近所の人々に慕われている。ある日、手首を切った女子高生・麻世が治療にやってくる。麻世の心の傷を知った麟太郎は、一緒に暮らすことを提案。麻世は、家事をすることを条件に同居人になるが…。虐待、認知症、癌など、診療所に持ち込まれる病気や患者の問題に、真摯に向き合う医師と型破りな女子高生が織りなす切なくて温かい下町物語。
  • シャイロックの子供たち
    4.0
    「半沢直樹」シリーズのドラマ化で大ブレイクした著者が、「ぼくの小説の書き方を決定づけた記念碑的な一冊」と語る本作。とある銀行の支店で起きた現金紛失事件。女子行員に疑いがかかるが、別の男が失踪!? “叩き上げ”の誇り、格差のある社内恋愛、家族への思い、上がらない成績……事件の裏に透ける行員たちの人間的葛藤。銀行という組織を通して、普通に働き、普通に暮らすことの幸福と困難さを鮮烈に描いた傑作群像劇。
  • ねじまき鳥クロニクル(第1部~第3部)合本版(新潮文庫)
    4.0
    1巻2,607円 (税込)
    「人が死ぬのって、素敵よね」彼女は僕のすぐ耳もとでしゃべっていたので、その言葉はあたたかい湿った息と一緒に僕の体内にそっともぐりこんできた。「どうして?」と僕は訊いた。娘はまるで封をするように僕の唇の上に指を一本置いた。「質問はしないで」と彼女は言った。「それから目も開けないでね。わかった?」僕は彼女の声と同じくらい小さくうなずいた。(本文より) ※当電子版は新潮文庫版『ねじまき鳥クロニクル』第1部~第3部の全3巻をまとめた合本版です。
  • 死にたがりの君に贈る物語
    4.5
    全国に熱狂的なファンを持つ、謎に包まれた小説家・ミマサカリオリの訃報が、人気シリーズの完結目前に発表された。同時に作品は批判に晒され、さらに作家に心酔していた高校生・純恋が後追い自殺を図る。未遂に終わったが「完結編が読めないなら生きる意味がない」と語る純恋。やがて山中の廃校に純恋を含む作品のファン、七人の男女が集まった。小説をなぞる生活をし、結末を探ろうとしたのだが、ありえない事件が起きて――。
  • アンと幸福
    3.9
    1巻1,870円 (税込)
    「みつ屋」以外にも目が届くようになってきた今日このごろ。別れと出会いと「なんで?」を乗り越えて、アンちゃんも新しい扉を開きます。東京デパートの食品売り場から、たくさんのはじめての場所へ……。甘酸っぱい謎と和菓子の世界が、あなたをお待ちしています。??人の転機は十人十色。甘いお菓子で一息いれて、さあ進みましょう。累計100万部突破! 「和菓子のアン」シリーズ3年ぶりの最新作、どうぞ召し上がれ。
  • 二人キリ
    4.3
    その女は愛する男を殺し、陰部を切り取り逃亡した―― 脚本家の吉弥は、少年時代に昭和の猟奇殺人として知られる「阿部定事件」に遭遇。 以来、ゆえあって定の関係者を探し出し、証言を集め続けてきた。 定の幼なじみ、初めての男、遊郭に売った女衒、更生を促した学校長、被害者の妻、そして、事件から三十数年が経ち、小料理屋の女将となっていた阿部定自身……。 それぞれの証言が交錯する果てに、定の胸に宿る“真実”が溢れだす。 性愛の極致を、人間の業を、圧倒的な筆力で描き出す比類なき評伝小説。 作家デビュー三十周年記念大作!
  • 【イラストギャラリー付き】美少年探偵団 全11冊合本版
    5.0
    2021年4月10日TVアニメスタート!  西尾維新の人気青春ミステリーシリーズ『美少年探偵団』が初の電子合本版になって登場! イラストレーター・キナコによるカバーイラストとプロモーション用イラストの、 計15点を掲載したイラストギャラリーを特別収録! 【収録作品】 美少年探偵団 きみだけに光かがやく暗黒星 ぺてん師と空気男と美少年 屋根裏の美少年 押絵と旅する美少年 パノラマ島美談 D坂の美少年 美少年椅子 緑衣の美少年 美少年М 美少年蜥蜴【光編】 美少年蜥蜴【影編】
  • ぼくたちと駐在さんの700日戦争1
    4.2
    1~27巻539~748円 (税込)
    (半分)実話の人気ブログ小説待望の電子化! 時は1970年代。田舎町に住むヤンチャでムチャな男子高校生7人と、町の駐在さんが繰り広げるイタズラ合戦。 「レーダー測定(ねずみ捕り)で自転車は捕まるのか!?」に始まる、バラエティ豊かな“ぼくたち”の作戦と、法すれすれのリベンジを繰り返す“駐在さん”の大人げない(?)攻防戦。  おバカで笑えて、熱くて泣ける、(半分)実話の人気ブログ小説、待望の電子化! 同作映画は2008年4月5日全国ロードショー。

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  • ぼくたちと駐在さんの700日戦争18
    4.0
    1~27巻539~748円 (税込)
    大人気シリーズ第18弾は、ミステリ長編! 時は1970年代。田舎町に住むヤンチャでムチャでワンパクな男子高校生と町の駐在さんが繰り広げるイタズラ合戦、第18弾。グレート井上君の母校であるA小学校で不審者騒動が起こり、駐在さんは調査に出かけなければならなくなった。しかし、小学校には「開かずの間」にあるピアノが、勝手に鳴り出すという怪談じみた話があった。怪談に弱い駐在さんは、ママチャリたちとともに小学校に泊まると、果たしてピアノが鳴り出した! そんな謎のピアノから次々に判明していく戦時中の悲劇と、人間模様が複雑に交錯する感動のミステリー長編。
  • 1Q84―BOOK1〈4月-6月〉前編―(新潮文庫)
    完結
    3.8
    全6巻649~737円 (税込)
    1Q84年──私はこの新しい世界をそのように呼ぶことにしよう、青豆はそう決めた。Qはquestion markのQだ。疑問を背負ったもの。彼女は歩きながら一人で肯いた。好もうが好むまいが、私は今この「1Q84年」に身を置いている。私の知っていた1984年はもうどこにも存在しない。……ヤナーチェックの『シンフォニエッタ』に導かれて、主人公・青豆と天吾の不思議な物語がはじまる。
  • 京都伏見の榎本文房具店 真実はインクに隠して
    NEW
    4.0
    文房具探偵、誕生! 「文房具を見て人を知る、 文房具店店主の謎解きから目が離せない!」 文具ソムリエール・菅未里さん 東京の老舗文房具店でバイヤーとして働いていた榎本史郎は、京都伏見で文房具店を営んでいた祖母の死を機に、彼女の店を継ぐことにした。 祖母の形見の硯箱に入っていた謎の大学ノートとファーバーカステルの鉛筆。物に無頓着な親友から突然贈られた高級万年筆。人気イラストレーターの転落死事件。大学の書道学科で起きた道具紛失事件。様々な謎を、史郎が文房具をヒントに優しく解き明かす。
  • あやかし屋敷のまやかし夫婦 家守とふしぎな客人たち
    4.0
    1~2巻748~803円 (税込)
    「鍋の中でコトコトと野菜が煮込まれていくような、心の解ける音が聞こえる小説です」 ――額賀澪(作家) 「――お願いです。なんでもしますから、私をお嫁にしてください」 18歳になり、叔父夫婦の家を追い出されることとなった七瀬真琴(ななせ・まこと)。 「――契約として、結婚しませんか。  七瀬さんには一緒に家を守ってほしいのです」 そんな彼女に、肩の上に「誰も見ることのできない猫」を乗せた作家・英千尋(はなぶさ・ちひろ)はそう切り出した――。 これは、鎌倉の「あやかし屋敷」を舞台に、 あやかしに好かれない作家と、あやかしに好かれるお人よしの「契約夫婦」が、 友人から預かった大切なその屋敷を守りながら、心惹かれあっていく物語。
  • 三千円の使いかた
    4.1
    垣谷美雨さん絶賛! 「この本は死ぬまで本棚の片隅に置いておき、自分を見失うたびに再び手に取る。そういった価値のある本です」 就職して理想の一人暮らしをはじめた美帆(貯金三十万)。結婚前は証券会社勤務だった姉・真帆(貯金六百万)。習い事に熱心で向上心の高い母・智子(貯金百万弱)。そして一千万円を貯めた祖母・琴子。御厨家の女性たちは人生の節目とピンチを乗り越えるため、お金をどう貯めて、どう使うのか? 知識が深まり、絶対「元」もとれちゃう「節約」家族小説!
  • 能面検事
    4.2
    大阪地検一級検事の不破俊太郎はどんな圧力にも屈せず、微塵も表情を変えないことから、陰で〈能面〉と呼ばれている。新米事務官の総領美晴と西成ストーカー殺人事件の調べを進めるなかで、容疑者のアリバイを証明し、捜査資料が一部なくなっていることに気付いた。これが大阪府警を揺るがす一大スキャンダルに発展して――。一気読み必至の検察ミステリー!
  • 泣くな研修医
    4.1
    1~6巻658~742円 (税込)
    ※本作品は、単行本版『泣くな研修医』を文庫化した作品となります。重複購入にご注意ください。 なんでこんなに 無力なんだ、俺。 雨野隆治は25歳、大学を卒業したばかりの研修医だ。 新人医師の毎日は、何もできず何もわからず、 上司や先輩に怒られることばかり。 だが、患者さんは待ったなしで押し寄せる。 初めての救急当直、初めての手術、初めてのお看取り。 自分の無力さに打ちのめされながら、 がむしゃらに命と向き合い、成長していく姿を 現役外科医が圧倒的なリアリティで描いた、感動の医療ドラマ。
  • 京都船岡山アストロロジー
    3.9
    1~3巻715~737円 (税込)
    憧れの耕書出版に就職した高屋誠は、中高校生向け占い雑誌に配属される。 編集部は大阪支社で、住まいも未定。 占い嫌いの高屋は、船岡山珈琲店にいる正体不明の占い師への取材中にぶち切れ、星読みと大喧嘩。 和解の流れでなぜか店の二階に住むことになり、 不本意ながら星の世界に触れ、その奥深さを知っていく。
  • ボーダーズ
    3.9
    1~3巻913~1,067円 (税込)
    東京新橋で銀行立て籠り事件が発生した。男性客が刺殺された後、犯人は逮捕されたが、被害者は40年前に成田闘争のデモで機動隊員を殺して手配され、公安に追われた男だった。その捜査に警視庁特殊事件対策班(SCU)が動きだす。SCUは犯罪が多様化する中、あらゆる事件の現場に介入できることを許された警視総監直轄の組織でチームは5人。公安出身のキャップ・結城から被害者の藤岡を調べるよう指示された八神は、犯人、被害者、公安が複雑に絡む事件の真相に、特殊能力を個々に持つメンバーの協力を得て挑む。才能豊かな刑事チームを描く警察小説!
  • 宮本武蔵の猿~奇剣三社流 望月竜之進~
    続巻入荷
    3.3
    独自に編み出した剣術、三社流の師範・望月竜之進は、諸国を剣術修行で廻っていた。武蔵国川越城下に入ると、有名な剣豪・宮本武蔵の剣の奥義を会得した猿がいるという話を聞く。はたして、その“剣豪”猿の腕前は、そして、その裏に隠れた陰謀とは……。抱腹絶倒、息を呑む剣戟の末に、ホロリとする、風野真知雄しか書けないオリジナル時代小説シリーズ第一弾。
  • その扉をたたく音
    4.1
    ミュージシャンの夢を捨てきれず、親からの仕送りで怠惰に暮らす、29歳無職の宮路。ある日、余興の時間にギターの弾き語りをするために訪れた老人ホーム・そよかぜ荘で、神がかったサックスの音色を耳にする。演奏していたのは年下の介護士・渡部だった。「いた、天才が。あの音はきっと、俺を今いる場所から引っ張り出してくれる」――神様に出会った興奮に突き動かされ、ホームに通うようになった宮路は「ぼんくら」と呼ばれながらも、入居者たちと親しくなっていく。人生の行き止まりで立ちすくんでいる青年と、人生の最終コーナーに差し掛かった大人たちが奏でる感動長編!
  • わたしの美しい庭
    4.3
    1巻1,650円 (税込)
    小学生の百音と統理はふたり暮らし。朝になると同じマンションに住む路有が遊びにきて、三人でご飯を食べる。 百音と統理は血がつながっていない。その生活を“変わっている”という人もいるけれど、日々楽しく過ごしている。 三人が住むマンションの屋上。そこには小さな神社があり、統理が管理をしている。 地元の人からは『屋上神社』とか『縁切りさん』と気安く呼ばれていて、断ち物の神さまが祀られている。 悪癖、気鬱となる悪いご縁、すべてを断ち切ってくれるといい、“いろんなもの”が心に絡んでしまった人がやってくるが――
  • 神と王 謀りの玉座
    4.2
    『神様の御用人』浅葉なつ による新シリーズ『神と王』第二巻! 丈国の建国十年を祝う式典への招待状が斯城国王・琉劔のもとに届いた。 名代として丈国へ赴いたのは、琉劔の若き叔母・飛揚。 記念日に沸く民の様子を目にした彼女は、ふと違和感を抱く。 「世界のはじまり」の謎を追う琉劔は、歴史学者の慈空とともに 畏怖の森「闇戸」へ。そこに暮らす一族・日樹の祖父母から、 杜人に伝わる不思議な物語を聞かせてもらう。 だがそんな時、丈国には恐ろしい災厄が襲い掛かっていた―― 危機に陥ったこの小国を支配する女神と、民から忌避される王。 闇戸の一族にのみ伝わる深い知識と伝説は、何を示唆しているのか?  古事記からインスピレーションを得たという壮大な世界観が提示された 第一巻『神と王 亡国の書』に続く、待望の第二巻。 壮大なテーマ「神とはなにか」をリアルに追いつつ、この世界の行方から目が離せない! ますます熱い神話ファンタジーです。
  • カラ売り屋シリーズ マネーモンスター
    4.3
    経済の革新者か、それとも証券詐欺か!? 元官僚の北川靖とアメリカ人の友人たちが運営するウォール街のカラ売り専業ファンド「パンゲア&カンパニー」。資産の過大計上、嘘で塗り固められた製品開発と事業計画、契約書類の改ざんや巧妙な口車で投資家を蹂躙するマネーモンスターたちに、研ぎ澄まされた財務分析と緻密な告発レポートで次々と宣戦布告!!                                                                                                               コロナ禍とウクライナ戦争に翻弄され、 日経平均がバブル超えへと向かう金融ジャングルで、 「カラ売り屋」とマネーの怪物たちはいかに戦ったのか。 迫真の経済エンタテインメント!  息詰まる攻防を描く全3話
  • 書店ガール
    続巻入荷
    3.8
    1~7巻640~660円 (税込)
    吉祥寺にある書店のアラフォー副店長理子は、はねっかえりの部下亜紀の扱いに手を焼いていた。協調性がなく、恋愛も自由奔放。仕事でも好き勝手な提案ばかり。一方の亜紀も、ダメ出しばかりする「頭の固い上司」の理子に猛反発。そんなある日、店にとんでもない危機が……。書店を舞台とした人間ドラマを軽妙に描くお仕事エンタテインメント。本好き、書店好き必読! 『ブックストア・ウォーズ』を改題。
  • 鬼怒楯岩大吊橋ツキヌの汲めども尽きぬ随筆という題名の小説
    3.0
    1巻1,881円 (税込)
    西尾維新が描く前代未聞の猫・小説! 鬼怒楯岩大吊橋ツキヌは脳外科医・犬走キャットウォーク先生の飼い猫の面倒を見るペットシッターとして働き始める。しかしその猫には秘密があって……。
  • 金融腐蝕列島(上)
    3.8
    1~11巻638~924円 (税込)
    大手都銀行・協立銀行の竹中治夫は、突然、本社総務部への異動を命じられる。通称“渉外班”――総会屋対策を担当するポストである。上層部からの特命を帯びた竹中は、心ならずとも不正融資に手を貸してしまう。組織と個人の狭間で葛藤しながらも、ワンマン会長のスキャンダル隠しに加担せざるをえなかった竹中は、会長側近の秘書役と駆け引きし、元大物総会屋や企業舎弟じみた人物との交渉に奔走する。今日の銀行が直面する問題に鋭いメスを入れ、日本中を揺るがせた衝撃の話題作。
  • 〈物語〉シリーズ オフシーズン全4冊合本版【イラストギャラリー付き】
    5.0
    1巻5,390円 (税込)
    西尾維新の大人気青春怪異譚〈物語〉シリーズが合本版になって登場! VOFAN氏によるイラストギャラリーも特別収録! 【収録作品】 『愚物語』 “それじゃあ、僕の勝利を祈っていて。この世界と、きみが愛する人達のために” 阿良々木暦を監視する式神童女・斧乃木余接。 死体の付喪神である彼女が挑む、命がけの死闘とは!? 〈物語〉は育ち、走り続けて燃え盛る! 『業物語』 “キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードってえ名前は 俺様が考えてやった。” 六百年ほど前、今はもう滅びた国に『うつくし姫』と呼ばれる女の子がいました。その美しさに誰もが命をささげ、彼女が歩く道は死体の山となりました……。 『撫物語』 かつて神様だった少女・千石撫子。夢を追い、現実に追いつめられる彼女は、式神童女・斧乃木余接の力を借りて、分身をつくることに成功する。 『結物語』 怪異譚となる前の“風説”を取り締まる、直江津署風説課で働きはじめた警察官・阿良々木暦。町を離れた、ひたぎと翼。23歳になった3人が選ぶ道と、暦が最後に伝える想いとは…?永遠に、この恋心はほどけない。
  • れんげ荘
    3.9
    1~6巻550~616円 (税込)
    月十万円で、心穏やかに楽しく暮らそう! ――キョウコは、お愛想と夜更かしの日々から解放されるため、有名広告代理店を四十五歳で早期退職し、都内のふるい安アパート「れんげ荘」に引っ越した。そこには、六十歳すぎのおしゃれなクマガイさん、職業“旅人”という外国人好きのコナツさん・・・・・・と個性豊かな人々が暮らしていた。不便さと闘いながら、鳥の声や草の匂いを知り、丁寧に入れたお茶を飲む贅沢さを知る。ささやかな幸せを求める女性を描く長篇小説。(解説・岸本葉子)
  • 定年物語
    3.3
    1巻2,310円 (税込)
    正彦さんが定年を迎え、さてこれからは、一緒に旅行を……と期待していた二人。しかし、折しも世の中はコロナで自粛中。そんな中で、新たなフェーズに入った二人の生活は? 俳句、骨董と、趣味の道をきわめる正彦さんと、二次元コードに苦しめられたり、日々のちょっとした生活の変化を楽しんだりする陽子さんの日常を綴る、シリーズ最新作。
  • 君が残した贈りもの
    4.7
    1巻1,826円 (税込)
    数学界に自分の頭脳を捧げたいと思っている上杉和典は、互い才能を認め合っていた野球部エースの早逝に触れ、彼が命を削っても成し遂げたかった真の目的を探し始める。それが自分の人生を揺るがせるものになるとは知らずにーー。 野球は、そんな底の浅いものじゃない。大事なのは、高校生が自分で考え、全力を投入し、勝敗という形でその結果を受け止め、自分の心身に反映させて、さらに考え、ぶつけ、その繰り返しで心を成長させ、自分を信じる気持ちを構築する事だ。それができるのは、勝ちを目指さない野球だけなんだ。   ーー本文より
  • 今日の花を摘む
    3.3
    1巻2,090円 (税込)
    私の趣味は、男性との肉体を伴ったかりそめの恋。それを、私はひそかに「花摘み」と呼んでいる――。出版社に勤めるかたわら茶道を嗜む愉里子は、一見地味な51歳の独身女性。だが人生を折り返し、「今日が一番若い」と日々を謳歌するように花摘みを愉しんでいた。そんな愉里子の前に初めて、恋の終わりを怖れさせる男が現れた。20歳近く年上の茶の湯の粋人、万江島だ。だが彼には、ある秘密があった……。肉体の衰えを感じ始めた世代のリアルな性愛を軸に、自分を偽らずに生きる女たちの姿と、その連帯を描いた著者初の長編小説。
  • 白鯨 MOBY-DICK 上
    -
    1~2巻1,144円 (税込)
    その姿を見た者は、生涯魂を囚われる――。 海と鯨に心を奪われ、人生を狂わされた男たちが、神の生き物に挑む! 土佐の中浜村で漁師の次男として生まれ育った万次郎は、鯨漁に魅せられる。やがて仲間たちと漁に出た際、足摺岬の沖合で遭難してしまう。漂流した五人は無人島にたどり着くものの万次郎は銛打ちの師匠・半九郎の形見の銛を追って、さらに漂流してしまった。単身、大海原に投げ出された万次郎を救出したのは、米国の捕鯨船ピークオッド号だった。その船長・エイハブは、自分の片足を喰いちぎった巨大な白いマッコウクジラ“モービィ・ディック”への復讐に異常な執念を燃やし、乗り組員となった万次郎を巻き込んでゆく……。 ジョン万次郎と、ハーマン・メルヴィルによるアメリカ文学の金字塔『Moby-Dick』が、夢枕獏の奔放な想像力によって融合する!
  • 1Q84(BOOK1~3)合本版(新潮文庫)
    4.5
    1巻4,114円 (税込)
    1Q84年──私はこの新しい世界をそのように呼ぶことにしよう、青豆はそう決めた。Qはquestion markのQだ。疑問を背負ったもの。彼女は歩きながら一人で肯いた。好もうが好むまいが、私は今この「1Q84年」に身を置いている。私の知っていた1984年はもうどこにも存在しない。……ヤナーチェックの『シンフォニエッタ』に導かれて、主人公・青豆と天吾の不思議な物語がはじまる。 ※当電子版は新潮文庫版『1Q84』BOOK1~3の全6冊をまとめた合本版です。
  • 言葉の園のお菓子番 未来への手紙
    NEW
    -
    『活版印刷三日月堂』著者が心を込めて描く、 共感の声が届き続ける感動の人気シリーズ、第5弾! 『活版印刷三日月堂』などのヒットシリーズを手掛ける著者が、出会い、言葉、繋がること、喪失と再生、成熟をテーマに描く、「言葉の園のお菓子番」シリーズ5巻。 書店員の職を失ったあと、亡き祖母が所属していた連句会「ひとつばたご」に通うようになった一葉は、連句をはじめて三回目の春を迎え、新しい仕事にも積極的に取り組むようになっていた。そんななか、自分と同世代が集う「きりん座」のメンバーとの交流をきっかけに、大学時代に抱いていた想いが再び浮かびあがり……。 封印していた気持ちに向き合い、一葉は自分の心を見つめ直していく。あのとき踏み出せなかった一歩を、自分の力で踏み出すために──。 人と人が深くつながることも、ゆっくりと自分自身を見つめ直すことも難しくなりつつある昨今、深いつながりをもたらす「連句」の場と、出会った人との「言葉」を通してのやり取りのなかで、20代後半の一葉が自分の心を見つめ、人との縁に助けられながら前を向いていく、切実で、やさしい物語6話で構成された連作集。 「変化しながら前へ進み、後ろには戻らない」という連句のルールとシンクロするように、迷いながら進む道の先は新しい出来事や出会いに繋がり、過去の痛みはいつしか豊かな可能性へと変わっていきます。 過去と向き合い未来へと進む勇気がしずかに胸に満ちてくる感動の人気シリーズ、待望の最新巻! <目次> あたらしい風 未来への手紙 自分史上最高の夕焼け 光の痕跡 「いま」と「いつか」と 連句の神さま
  • あぶない刑事 1990
    -
    1巻1,705円 (税込)
    「帰ってきたあぶない刑事」2024年5月24日公開 新作書き下ろし 定年を間近に控えた近藤課長に迫る危機! タカ&ユージ、そしておなじみの港署メンバーが、90年代の横浜を駆け抜ける。 【著者】:柏原寛司 1949年、東京都生まれ。脚本家、映画監督。一般社団法人シナリオ作家協会会長、日本シナリオ作家協会副理事長を歴任。日本大学芸術学部在学中に『クレクレタコラ』の脚本でデビュー、97年には映画『猫の息子』で監督デビューを果たす。「あぶない刑事」「探偵物語」「西部警察」「太陽にほえろ」など多数の脚本を担当。また、アニメ「ルパン三世」「キャッツアイ」「名探偵コナン」なども手掛けている。
  • 文藝 2024年夏季号
    -
    1巻1,540円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 特集1「世界はマッチングで廻っている」桜庭一樹×斜線堂有紀、木下龍也×俵万智・対談:安堂ホセ×鳥飼茜/特集2 ガザの言葉(仮)/創作:山下澄人、向坂くじら、早助よう子、小川哲 ◎創作 向坂くじら「いなくなくならなくならないで」 高校時代に死んだはずの親友・朝日。時子はずっと会いたかった彼女からの電話に驚喜 するが、「住所ない」と話す朝日が家に住み着き――。才あふれる詩人、注目の初小説! 山下澄人「わたしハ強ク・歌ウ」 ママが書いたノート。パパが残した数冊の本。ママのパパが書いた紙の切れ端。それらをつか ってわたしはこれを書いた。野蛮にして異次元の〝自由〟へ――山下澄人の新たな地平。 早助よう子「天一坊婚々譚」 「ひとつ花嫁のエキスパートになってやりましょう」。山育ちの十四歳の私は、先生も生徒も おかしな人ばかりの都会の花嫁学校で、クラスメイトに思いを寄せてしまい――。 * 【緊急企画 ガザへの言葉 #CeasefireNOW】 ◎特別掲載 アダニーヤ・シブリー 田浪亜央江 訳「かつて怪物はとても親切だった」 ◎エッセイ 村田沙耶香「いかり」 町屋良平「私の虐殺」 滝口悠生「隔たりと連絡」 小山田浩子「私のプラカード」 大田ステファニー歓人「生きるために」 【特集1 世界はマッチングで回っている】 ◎対談 鳥飼茜×安堂ホセ「さらす、隠す、しれっと消える」 ◎共作 桜庭一樹×斜線堂有紀「かわいそうに、魂が小さいね/その春に用がある」 俵万智×木下龍也「キングと天使」 ◎創作 遠野遥「AU」 山下紘加「わたしは、」 紗倉まな「やっぱりなしでもいいですか」 樋口恭介「あなたがYouなら私はI、そうでないなら何もない」 ◎エッセイ 冬野梅子「自虐サ終のお知らせ」 水上文「想定されもしないマッチング、あるいはクィアな未来について」 ◎論考 瀬戸夏子「超資本主義社会における恋愛至上主義について」 ◎特別企画 花田菜々子+福尾匠+葉山莉子+あわいゆき「回り続ける世界のためのマッチングブックガイド」 * 【特集2 さよなら渋谷区千駄ヶ谷2-32-2】 ◎エッセイ 山田詠美「トウキョウに上京して」 長野まゆみ「ある晴れた日」 中原昌也「カレー、カンヅメ、本と映画の記憶は忘却の彼方に」 武田砂鉄「ベストタイミング」 ◎企画 2月14日、移転を聞きつけて、千駄ヶ谷散歩へ 星野智幸「幽霊はどこにいる?」 青山七恵「格子の向こう側」 宇佐見りん「あの日のABC」 柴崎友香「東京の真ん中の、なんでもない、名づけようのない場所」 * 【モノコン2023文藝×monogatary.com】 ◎選考経過 ◎有手窓 大賞受賞作「白山通り炎上の件」受賞の言葉 ◎選評 金原ひとみ「巣鴨のOGになりたすぎる件について」 * 【特別寄稿】 佐藤究「F-104との邂逅『幽玄F』もう一つのエピローグ」 * 【短篇】 小川哲「啓蒙の光が、すべての幻を祓う日まで」 * 【連載】 島本理生+岩崎渉 「トランス」 【最終回】 絲山秋子「細長い場所」【第5回】夜明けの斜面 皆川博子「ジンタルス RED AMBER 風配図Ⅱ」【第3回】 町田康「ギケイキ」【第44回】 この装幀がすごい!【第13回】ゲスト 布施琳太郎/川名潤・佐藤亜沙美 山本貴光「文芸的事象クロニクル」2023年12月~2024年2月 【季評】 文芸季評 水上文「たったひとり、私だけの部屋で つながりと文学」2023年12月~2024年2月 * 【書評】 高橋源一郎『DJヒロヒト』【評】町屋良平 町屋良平『生きる演技』【評】鳥羽和久 九段理江『しをかくうま』【評】山口未花子 いとうせいこう『東北モノローグ』【評】瀬尾夏美 千木良悠子『はじめての橋本治論』【評】中村香住 ボリス・グロイス編 乗松亨平監訳 上田洋子/平松潤奈/小俣智史訳『ロシア宇宙主義』【評】木澤佐登志 * 文藝チャレンジ 読者投稿企画、はじめます。 第62回文藝賞応募規定 著者一覧
  • 金融庁覚醒 呟きのDisruptor(ディスラプター)
    NEW
    -
    新型コロナウイルスの蔓延で、兵庫県の祖父母の元に身を寄せている中学生の悠人。街中で地元地銀に行列する人から聞いた噂を何気なく「のじぎく銀行が危ないって」と呟いてしまう。フォロワーは知り合い10人ほど。しかし、コロナで経済的に逼迫していた人々の間でたちまち拡散されていく。不安は不安を増幅し、さらなる危機的な事態へ……。ネットワークで全金融機関がつながる現代で、SNSでのバズリが招く金融危機を描く。(『Disruptor金融の破壊者』改題)
  • 推しの殺人
    3.8
    2024年 第22回『このミステリーがすごい!』大賞 文庫グランプリ受賞作 行き着く先は破滅か、ステージか! 待ち受けるどんでん返し! (あらすじ) 大阪で活動する三人組女性地下アイドル「ベイビー★スターライト」は、様々な問題を抱えて危機的な状況にあった。尊大な事務所社長、グループ内での人気格差、恋人から暴力を受けているセンター……そのような中で、“ベビスタ”はさらに大きな問題に見舞われる。メンバーのひとりが事務所で人を殺してしまったのだ。彼女の罪を隠蔽するため、三人は死体を山中に埋めることを決意して――。 【著者について】 遠藤かたる 1988年生まれ。愛媛県松山市出身。甲南大学法学部卒業。現在、化粧品メーカー勤務。第22回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリを受賞し、本作でデビュー。
  • 二人目の私が夜歩く
    3.7
    1巻1,870円 (税込)
    この物語には、二人の「私」と、二つの「真実」がある。 結城真一郎氏絶賛! 読み始めて思った。「王道の辻堂作品だ」と。 読み終えて思った。「まんまと騙された」と。 昼と夜で、一つの身体を共有する茜と咲子。 しかし「昼」が終わりを告げたとき、予想だにしなかった「夜」の真相が明かされる――。
  • 大奥の御幽筆 ~あなたの想い届けます~
    4.5
    亡霊が見えるせいで呪われた子だと家族から罵られてきた里沙。 自分の力を忌避し、生きる意味を見失いかけていた彼女を繋ぎ止めたのは、奥勤めをしている叔母・お豊からの一通の手紙だった。 『そなた、大奥へ来ぬか――』 そこは男子禁制で全てのお役目を女が勤め、皆いきいきと働いているという。 こんな私でも誰かの役に立てるのならばと、お豊の力添えで奥女中となる決意をする里沙だったが、そこでは、とある亡霊騒ぎが起きていて――。 霊視の力を持つ奥女中・里沙と記憶を失った侍の亡霊・佐之介が、 大奥に現れる亡霊たちの心残りを解き明かす、感動のお江戸小説。
  • 君のクイズ
    3.8
    1巻1,500円 (税込)
    『Q-1グランプリ』決勝戦。クイズプレーヤー三島玲央は、対戦相手・本庄の不可解な正答をいぶかしむ。彼はなぜ正答できたのか? 真相解明のため彼について調べ決勝を1問ずつ振り返る三島は──。一気読み必至! 鬼才の放つ唯一無二のクイズ小説。
  • 梅雨物語
    3.8
    ・命を絶った青年が残したという一冊の句集。元教師の俳人・作田慮男は教え子の依頼で一つ一つの句を解釈していくのだが、やがて、そこに隠された恐るべき秘密が浮かび上がっていく。(「皐月闇」) ・巨大な遊廓で、奇妙な花魁たちと遊ぶ夢を見る男、木下美武。高名な修験者によれば、その夢に隠された謎を解かなければ命が危ないという。そして、夢の中の遊廓の様子もだんだんとおどろおどろしくなっていき……。(「ぼくとう奇譚」) ・朝、起床した杉平進也が目にしたのは、広い庭を埋め尽くす色とりどりの見知らぬキノコだった。輪を描き群生するキノコは、刈り取っても次の日には再生し、杉平家を埋め尽くしていく。キノコの生え方にある規則性を見いだした杉平は、この事態に何者かの意図を感じ取るのだが……。(「くさびら」) 想像を絶する恐怖と緻密な謎解きが読者を圧倒する三編を収録した、貴志祐介真骨頂の中編集。
  • 生かさず、殺さず
    NEW
    4.0
    認知症専門病棟の医師・三杉のもとに、元同僚の小説家・坂崎が現れ、三杉の過去をモデルに「認知症小説」の問題作を書こうと迫ってくる。医師と看護師、家族の壮絶で笑うに笑えない本音を現役の医師が描いた医療サスペンスの傑作。
  • 凜として弓を引く
    3.8
    1~3巻748~814円 (税込)
    武道は奥深く、恋はまだほのか。弓と自分、あるのはそれだけ。 ドラマ化『書店ガール』著者の新シリーズ。 (あらすじ)高校入学目前、矢口楓がふと足を踏み入れた神社の片隅にみつけた弓道場。おとなたちに交じって弦音(つるね)を響かせる少年の凛々しい姿に魅せられ、そこの弓道会に入門することに。人見知りの女子高生が日本古来の弓道の奥深い魅力に目覚め、新しい世界の扉を開いていく青春エンタテインメント小説!【書き下ろし・講談社文庫50周年記念作品】 カバーイラストはアニメイターの新井陽次郎。
  • 陰陽師の呪い 桜咲准教授の災害伝承講義
    NEW
    4.0
    「陰陽師は河童になったんです」 一見、不可思議に思われる新説を唱えるのは、民俗学者・桜咲竜司。 「災害伝承」を専門とする彼は、その知識と考察でさまざまな問題を解決する。江戸の鬼門に位置する土地を巡る、旧家の遺産相続争いの行方とは。小学生が見つけた藁人形に隠された、恐るべき真相とは? 平安の世に繁栄した陰陽師の歴史を紐解きながら、桜咲准教授の推理が冴えわたる!
  • 後宮染華伝 黒の罪妃と紫の寵妃
    4.3
    栄華を極める凱帝国に、新たな皇貴妃が誕生した。名は李紫蓮。そのつとめは、偽りの寵妃として後宮を統治すること。職務上の夫でしかない皇帝・高隆青にはかつて深く愛した妃がいた。かの女は大罪を犯して冷宮送りになったが、いまだに天子の心をとらえて離さない。絢爛たる皇宮の奥深くで妃たちの野心と嫉妬が交錯し、寵愛は流転する。すべては後宮が見せる泡沫の夢…。
  • 彷徨う者たち
    3.8
    1巻1,870円 (税込)
    シリーズ累計50万部突破!社会派ヒューマンミステリーの金字塔、ついに最終章へ 在りし日の友情と恋。立ちはだかる悔恨と贖罪。 選ぶべき自分は刑事か、友か―― 災害公営住宅への移転に伴い解体作業が進む仮設住宅の一室で見つかった他殺体。発見場所は出入り口がすべて施錠された完全密室、被害者は町役場の仮設住民の担当者だった。宮城県警の笘篠誠一郎刑事と蓮田将悟刑事は仮設住民と被害者とのトラブルの可能性を想定し、捜査にあたる。そこで遭遇したのは、蓮田にとって忘れがたい決別した過去に関わる人物だった――。 生活保護制度を題材に、佐藤健さん主演で映画化された第一作『護られなかった者たちへ』、震災からの復興とその闇ビジネスを描いた第二作『境界線』に続く、シリーズ累計50万部突破*の「宮城県警シリーズ」最新作。復興が進む被災地に根ざす人々の間で激しく揺れ動く心情と人間模様を描きながら完全密室トリックの謎に迫る、著者渾身のヒューマンミステリーにして、人気シリーズ三部作、堂々の完結編。 あの日、流された絆があった。 *単行本・文庫・電子書籍を含む。 【内容】 一  解体と復興 二  再建と利権 三  公務と私情 四  獲得と喪失 五  援護と庇護 エピローグ
  • 黄金宮1 勃起仏編
    3.0
    1~4巻550円 (税込)
    欲望と人混みの街・新宿――アフリカ人の戦士が現れ、いきなり槍で中年男を刺し殺す。通りかかった都内最強の男・地虫平八郎の腕の中で息絶えた男は奇妙な黄金の勃起仏と地図を持っていた。さらに地虫の前にブードゥーの呪術師が立ちふさがる。地虫は拳法で銀髪の呪術師を迎え撃つ。黄金宮シリーズ第1弾!
  • 求めよ、さらば
    3.7
    志織にとって夫の誠太は、何よりの理解者であり味方だった。しかしある日突然、誠太は失踪。残された手紙には「志織にひどいことをした、裏切り者だ」と書かれていた。信頼していた彼の愛は偽物だったのか――?
  • SAVE THE CATの法則 本当に売れる脚本術
    4.3
    米Amazon脚本術部門で売上No.1のベストセラー、『SAVE THE CAT! The Last Book on Screenwriting You’ll Ever Need』がついに邦訳!! 「小難しい脚本術の分析書はいらない。シンプルで、しかも本当に大手映画会社が買ってくれる脚本を書くための最低限のコツを教えてくれ!」。本書は、プロにも素人にも役立つこと間違いなしの、売れっ子脚本家による脚本マニュアルです。芸術であると同時に、科学でもある脚本を支配する普遍の法則、本書のタイトルである「SAVE THE CAT !」とは、脚本の常識やストーリーテリングの基本的ルールを表す象徴的なシーンの意味を込めています。売れるために大切なのは大きなスタジオでも多額の予算でもなく、良い脚本を書くための法則に従って書くことなのです。 本書では、業界を知り尽くした筆者が、脚本仲間と一緒に長年蓄積してきた売れる脚本の黄金法則を、いつでも簡潔に、楽しく見直すことができます。ジャンル、プロット、構成、販売戦略、キャスティングなどの基本要素から、誰も教えてくれなかったハリウッドのDNAを受け継ぎ、ビジネスとアートのバランスをうまくとるコツを教えてくれます。映画だけでなくテレビや舞台、ゲームなど、ストーリーを扱うすべての人が必読です。 この業界で勝負するならホームランを狙うのが当たり前!  インディーズ映画ももちろんすばらしいですが、メジャーな市場で大ヒットを飛ばしたいあなたのための超実践的な脚本術です。

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  • アパレル興亡
    -
    1巻2,090円 (税込)
    敗戦の焼野原から高度経済成長、バブル期をへて、今日に至るアパレル産業の栄枯盛衰をダイナミックに描く! 経済小説の旗手・黒木亮が、大手婦人服メーカーを舞台に、焼け野原からのアパレル産業の復興、「ガチャマン」景気、百貨店の隆盛と高度経済成長、バブルの熱気、カテゴリーキラー台頭による平成の主役交代、会社とは何かを社会に問うた村上ファンドとの攻防、社長の死と競合他社による経営乗っ取りまでを描く。 85年間にわたるアパレル業界の変遷というプリズムを通して展開する、戦後日本経済の栄枯盛衰の物語。 【目次】 プロローグ、第1章 笛吹川、第2章 つぶし屋と三越、第3章 百貨店黄金時代、第4章 株式上場、第5章 社長交代、第6章 ジャパン・アズ・ナンバーワン、第7章 カテゴリーキラー台頭、第8章 ヒルズ族の来襲、第9章 中国市場開拓、第10章 兵どもが夢の跡、エピローグ 【著者】 黒木亮 1957年、北海道生まれ。早稲田大学法学部卒、カイロ・アメリカン大学大学院(中東研究科)修士。都市銀行、証券会社、総合商社に23年あまり勤務し、国際協調融資をめぐる攻防を描いた『トップ・レフト』で作家デビュー。主な作品に『巨大投資銀行』『鉄のあけぼの』『法服の王国』など。早稲田大学時代は箱根駅伝に2度出場し、『冬の喝采』で自身の競技生活を描いた。1988年から英国ロンドン在住。
  • この夏の星を見る
    4.4
    亜紗は茨城県立砂浦第三高校の二年生。顧問の綿引先生のもと、天文部で活動している。コロナ禍で部活動が次々と制限され、楽しみにしていた合宿も中止になる中、望遠鏡で星を捉えるスピードを競う「スターキャッチコンテスト」も今年は開催できないだろうと悩んでいた。真宙(まひろ)は渋谷区立ひばり森中学の一年生。27人しかいない新入生のうち、唯一の男子であることにショックを受け、「長引け、コロナ」と日々念じている。円華(まどか)は長崎県五島列島の旅館の娘。高校三年生で、吹奏楽部。旅館に他県からのお客が泊っていることで親友から距離を置かれ、やりきれない思いを抱えている時に、クラスメイトに天文台に誘われる――。 コロナ禍による休校や緊急事態宣言、これまで誰も経験したことのない事態の中で大人たち以上に複雑な思いを抱える中高生たち。しかしコロナ禍ならではの出会いもあった。リモート会議を駆使して、全国で繋がっていく天文部の生徒たち。スターキャッチコンテストの次に彼らが狙うのは――。 哀しさ、優しさ、あたたかさ。人間の感情のすべてがここにある。
  • 歌う家 菓子屋横丁月光荘
    完結
    3.5
    全6巻704~792円 (税込)
    家の声が聞こえる──幼い頃から不思議な力を持つ大学院生・遠野守人。縁あって、川越は菓子屋横丁の一角に建つ築七十年の古民家で、住みこみの管理人をすることになった。早くに両親を亡くし、人知れず心に抱くものがある守人だったが、情緒あふれる町の古きよきもの、そこに集う人々の物語にふれ、自分の過去にむきあっていく。人もものも、記憶を抱いて生まれ変わることができる。心のいちばんやわらかな場所にやさしく沁みる新シリーズ、第一作。
  • リバー
    4.3
    《「本の雑誌」が選ぶ2022年度ベスト10 第一位!》 同一犯か? 模倣犯か? 群馬県桐生市と栃木県足利市を流れる渡良瀬川の河川敷で相次いで女性の死体が発見! 十年前の未解決連続殺人事件と酷似した手口が、街を凍らせていく。 かつて容疑をかけられた男。取り調べを担当した元刑事。 娘を殺され、執念深く犯人捜しを続ける父親。 若手新聞記者。一風変わった犯罪心理学者。新たな容疑者たち。 十年分の苦悩と悔恨は、真実を暴き出せるのか―― 人間の業と情を抉る無上の群像劇×緊迫感溢れる圧巻の犯罪小説!
  • 本日は、お日柄もよく
    4.6
    OL二ノ宮こと葉は、想いをよせていた幼なじみ厚志の結婚式に最悪の気分で出席していた。ところがその結婚式で涙が溢れるほど感動する衝撃的なスピーチに出会う。それは伝説のスピーチライター久遠久美の祝辞だった。空気を一変させる言葉に魅せられてしまったこと葉はすぐに弟子入り。久美の教えを受け、「政権交代」を叫ぶ野党のスピーチライターに抜擢された! 20万部突破の、目頭が熱くなるお仕事小説。
  • 神様の用心棒 ~うさぎは祭りの夜に舞う~
    NEW
    -
    神様と兎月の絆に亀裂が――!? 時は明治――戦で命を落とした兎月は修行のため宇佐伎神社の用心棒として蘇り、日々参拝客の願いを叶えている。 七夕が近くなったある日の早朝、兎月のところにおみつが大慌てで助けを求めてやって来た。 どうやら同じ長屋に住む知り合いの父親が笹を取りに行って帰ってこないらしい。 しかも、笹を取りに行った雑木林には最近、幽霊が出ると噂があるようで――? 続々重版の大人気和風ファンタジー第6弾! 七夕怪談 夏祭りことはじめ 遠い盆唄 ほたる野の茶碗 夏祭り始末 ■霜月りつ(しもつき・りつ) 富山県生まれ。駒澤大学卒業後、編集者、ライターを経て作家デビュー。 著書に『神様の子守はじめました。』(コスミック出版)、『あやかし斬り』(小学館)、『いろは堂あやかし語り よわむし陰陽師は虎を飼う』(KADOKAWA)など多数。 ■イラストレーター アオジマイコ
  • 小説 BATTLE OF TOKYO vol.1
    3.5
    1~5巻704~858円 (税込)
    大嵐による壊滅から、急速に復興を遂げた大都市「超東京」。高度に進化したネットワークに管理された街で、多くの人が豊かに暮らしていた。だが平和な超東京に、怪盗団MAD JESTERSの噂が流れ始める。そして動き出すROWDY SHOGUN、Astoro9、JIGGY BOYS――特殊な能力を持った若者たちのバトルが、いま幕を開ける! 前代未聞の総合エンタテイメント「BATTLE OF TOKYO」原作小説。
  • 一線の湖
    4.2
    1巻1,881円 (税込)
    小説の向こうに絵が見える! 美しき水墨画の世界を描いた物語 水墨画とは、筆先から生み出される「線」の芸術。 描くのは「命」。 20万部を超えたメフィスト賞受賞作『線は、僕を描く』に続く、水墨画エンターテイメント第二弾! 主人公・青山霜介が、ライバル・千瑛と湖山賞を競い合った展覧会から2年が経った。 大学3年生になった霜介は水墨画家として成長を遂げる一方、進路に悩んでいた。 卒業後、水墨の世界で生きるのか、それとも別の生き方を見つけるのか。 優柔不断な霜介とは対照的に、千瑛は「水墨画界の若き至宝」として活躍を続けていた。 千瑛を横目に、次の一歩が踏み出せず、新たな表現も見つけられない現状に焦りを募らせていく霜介。 そんな折、体調不良の兄弟子・西濱湖峰に代わり、霜介が小学一年生を相手に水墨画を教えることになる。 子供たちとの出会いを通じて、向き合う自分の過去と未来。 そして、師匠・篠田湖山が霜介に託した「あるもの」とはーー。 墨一色に無限の色彩を映し出す水墨画を通して、霜介の葛藤と成長を描く、感動必死の青春小説!
  • 熔果
    4.1
    1巻2,090円 (税込)
    白昼堂々起こった5億円の金塊強奪事件。かつて大阪府警のマル暴刑事だった堀内と伊達は、事件の裏に下関港で発生した金塊密輸事件との繋がりを嗅ぎ取る。未だ押収されていない金塊の行方を追う二人に、ヤクザ、半グレ、汚職警官たちが襲い掛かる! 暴力と混沌の中でしか生きられない男たちを描くノワール小説の最高峰。
  • あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。
    4.6
    親や学校、すべてにイライラした毎日を送る中2の百合。母親とケンカをして家を飛び出し、目をさますとそこは70年前、戦時中の日本だった。偶然通りかかった彰に助けられ、彼と過ごす日々の中、百合は彰の誠実さと優しさに惹かれていく。しかし、彼は特攻隊員で、ほどなく命を懸け戦地に飛び立つ運命だった――。のちに百合は、期せずして彰の本当の想いを知る…。涙なくしては読めない、怒濤のラストは圧巻!
  • ワケあり男装令嬢、ライバルから求婚される〈上〉 「あなたとの結婚なんてお断りです!」
    4.1
     選ばれしものしか入ることが許されず、貴顕紳士を育てる場であるアダマント魔法学校。魔法を愛し、深く学びたい伯爵家の令嬢・リオニーは女性であるため、そもそも入学することを許されていなかった。一方、入学試験を受ける資格があり、父から入学を嘱望されている弟・リオルは絶対に行きたくないと言う。  利害が一致したふたり。リオニーは男装して弟の代わりに、魔法学校の試験を突破。晴れて首席として入学することになった。  しかし、入学したその日からなぜか公爵家の嫡男・アドルフに目をつけられてしまう。何かとライバル視してくる彼に嫌気が差していたある日、父親から結婚相手が決まったと告げられた。その相手が、まさかのアドルフで――!? 「最悪だわ……」  婚約を破棄させようと我が儘な態度をとるリオニーだったが、アドルフは全てを優しく受け入れ、更には大切に扱ってくれて……? “こんなはずではなかった!!” 偽りから始まる溺愛ラブストーリー、開幕! ■書籍版には、書き下ろし番外編「アドルフのライバル」を収録!
  • ねじまき鳥クロニクル―第1部 泥棒かささぎ編―(新潮文庫)
    完結
    3.9
    全3巻737~1,045円 (税込)
    「人が死ぬのって、素敵よね」彼女は僕のすぐ耳もとでしゃべっていたので、その言葉はあたたかい湿った息と一緒に僕の体内にそっともぐりこんできた。「どうして?」と僕は訊いた。娘はまるで封をするように僕の唇の上に指を一本置いた。「質問はしないで」と彼女は言った。「それから目も開けないでね。わかった?」僕は彼女の声と同じくらい小さくうなずいた。(本文より)
  • ゆうれい居酒屋
    3.8
    1~4巻710~750円 (税込)
    「食と酒」小説の名手が贈る、心温まる居酒屋の物語 新小岩の居酒屋・米屋は気の利いたつまみとおかみの人柄で悩みを抱えたお客も癒されるのだが、じつはとんでもない秘密があって……。
  • 京都上賀茂、神隠しの許嫁 かりそめの契り【特典SS付き】
    NEW
    4.0
    電子書籍オリジナル【特典SS付き】 幼い頃、神隠しにあい、その記憶を失った人見紅緒は祇園祭前、智積院で洋傘を見つけた。瞬間、見知らぬ見目麗しい白髪の男性と出会い、「迎えに来てくれた」と懐かしさを覚える。翌日、傘に導かれ上賀茂神社近くの『古どうぐや ゆらら』に辿り着き、昨日の彼――眞白と再会。突如、結婚準備を始められそうになり、過去に婚約したと告げられて……? 京都が舞台の、記憶を取り戻そうとする少女が愛を知る和風あやかしストーリー。
  • ルネサンスとは何であったのか―塩野七生ルネサンス著作集1―
    4.0
    1~7巻693~1,716円 (税込)
    見たい、知りたい、わかりたいという欲望の爆発、それがルネサンスだった――フィレンツェ、ローマ、ヴェネツィアと、ルネサンスが花開いた三都市を順に辿り、レオナルド・ダ・ヴィンチをはじめ、フリードリッヒ二世や聖フランチェスコ、チェーザレ・ボルジアなど、時代を彩った人々の魅力を対話形式でわかりやすく説く。40年にわたるルネサンスへの情熱が込められた最高の入門書。 ※当電子版は新潮文庫『ルネサンスとは何であったのか』を元に制作しています。地図・年表なども含みます。新潮文庫版に収録の「対談 塩野七生×三浦雅士」も掲載しています。
  • かわいないで
    NEW
    -
    1巻1,599円 (税込)
    人気お笑い芸人、初の中編小説集 柚木麻子さん絶賛! 「勇気を出して誰かの心にふれてみた時の手触り。心にさわられた時のかすかなざらつきと温度。どうしてこんなに思い出させてくれるんだろう。この本がどうしようもなく好きだ。」 人気お笑い芸人にして注目の著者の初の中編小説集。 「黄色いか黄色くないか」 高校生の頃からお笑いに魅せられて、お笑いライブハウスに就職した主人公・唯(ゆい)。ある年末年始、賞レースが集中して芸人の悲喜こもごもが色濃くあらわれる、その季節に繰り広げられる、華やかな「笑い」の舞台裏の人間ドラマに迫る。 「かわいないで」 高校の日本史の授業中、千尋は必死に耳を研ぎ澄ます。隣席の香奈美がひそひそ声で後ろの席のふたりに語る、昨日のデートの一部始終に。千尋がどうしても聞きたいのは、聞き手の透子から香奈美に放たれる「かわいないで(笑)」という絶妙な相槌の一語なのだ。誰もが覚えのある、教室内で織りなされる関係の機微を見事に浮かび上がらせる。
  • ノベル 君には届かない。 ぼくらの文化祭
    3.5
    【泣きたくなるほど心がかき乱される青春ボーイズストーリー、待望のノベル化!】 ある日、クラスの文化祭実行委員になってしまったカケルは もうひとりの文化祭実行委員である黒沢菜央と一緒に、ヤマトやクラスメイトたちの協力を得ながら文化祭成功に向けて奔走するが…!? コミックス本編開始前にカケルとヤマトの身に起きた文化祭での出来事と、みか自ら描いた描き下ろし漫画を収録!
  • リーリエ国騎士団とシンデレラの弓音
    4.0
    騎士が隊を組み、互いの兜につけられた命石を砕いて勝敗を競う――<戦争>にかわり<戦闘競技会>が、国々の命運を決するようになり三百年。優秀な騎士を輩出する村に生まれながら、周りの少女たちのように剣を扱えないニナは、「出来そこない」と揶揄されてきた。だが、ニナが出場した地方協議会を見たというリヒトに弓の才能を見出され、騎士団へ勧誘されて…!?

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