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少年は、空を夢見、空へ羽ばたく――空を支配するG(重力)に取り憑かれ、Fを操る航空宇宙自衛隊員・易永透。日本・タイ・バングラデシュを舞台に「護国」を問う、圧巻の直木賞受賞第一作。
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Posted by ブクログ
前作も相当でしたが、今回もまたすげえの書き上げたなあと、震えました。資料の量が半端じゃないのだけれども、筆致が凄まじい。この手の話ってちょっとでも隙があると読む気なくなりかちなのに、最後まで連れて行ってくれてとても大きなカタルシス。最高の読書体験をありがとう。これからも楽しみにしています。
はじめは、空に憧れる純真な少年を思い描き、頭の中にはユーミンの『ひこうき雲』が流れていたが、次第に自由や護国、蛇という言葉が飛び交い、易永は安永だったかと、あらゆるところに三島由紀夫が偲ばされていることに気づく。 『豊饒の海』はよくわからなかったが、こちらは一気読みしてしまう面白さだった。易永透...続きを読むの結末が印象的で、何事にも縛られない意志や自由の追求を感じた。また、ショフィックルは透の生まれ代わりではないけれど、同じように繰り返されていくのかなと思った。
面白い!すっごい面白い。 文庫版早く出ないかなー。持ち歩いて毎日読みたい。 不勉強だなー私。この作家を知らずにいたの、もったいなかったな。 レビュー見て、三島作品数冊しか読んでないから、私には楽しめないかなー?と危惧したけど、全く問題ない。この作品自体がすごいもん。制覇してあれば、より一層楽しめるだ...続きを読むろうけど。
ジェット戦闘機に乗ってみてぇ ってな事で、佐藤究の『幽玄F』 空を行き交う飛行機に取り憑かれた易永透の一途なまでの空への憧れから、音速への魔界に取り憑かれた狂気を圧倒的な世界観で描く読み応えは9Gを超えてバーティゴに陥りそう 空の色って何色か知ってる? 下記の中から答えてね ターコイズブルー...続きを読む マリンブルー スプリングブルー ホライゾンブルー ナイトブルー ウルトラマリン プルシアンブルー アクアブルー パステルブルー コバルトブルー スカイブルー 紺青(こんじょう) 瑠璃色 露草色 アンミカならこう言うじゃろな『青はね500色あんねん』 究さんのラストって好きなんよね。 シュールと言うんか物悲しさ感が有るけど、その先の希望って言うんか未来がある感じがええんよね メモ STOVL Short Take Off and Vertical Landing 2024年5冊目
佐藤究氏の本を初めて手にした。一気読みだった。この著者の文体でずっと航空小説を読んでいたいと思った。 つい先日、小松基地航空祭で、画面越しではなく自分の目で初めて、F15戦闘機の機動を見た。美しいんだ。本当に。 第一部の三沢基地航空祭2016で飛ぶF16の機動飛行(YouTubeでまだ見ら...続きを読むれる)の描写、それから、航空宇宙自衛隊員となった易永透が、米軍との共同訓練でF35Aを駆る場面の描写、海面スレスレの背面飛行からの逆さハイレート…アグレッサーを嘲笑うような機動!この著者の文体でずっと航空小説を読んでいたいと思った。鮮やかで、自由で、危うい。 F35が物語に引き寄せられるように不時着した時から、易永透はこれに乗るんだろう、乗って飛んでほしいなと思ってた。だけど、それは、彼の死を意味するもので、平和な日常にキリキリと締め付けられるような…そう、時々思い返すように挿入される蛇のイメージ。蛇が鼠を締めるように、死へ収束していく、そんな気分を味わう物語だった。 参考文献にたくさん書名が上がる三島由紀夫については、その著作をわたしは一冊も読んでない。いつか読んだらこの幽玄Fとの関わりを知るのかもしれない。それはまだ読書の楽しみがあるという事だから、無知だって良いのだ!(偉そうに胸を張る部分ではないけども) 三島由紀夫は知らないけど、わたしは戦闘妖精雪風シリーズ(神林長平)が大好きなので、易永透に、つい雪風のパイロット深井零の影を見てしまう。こじつけがましく、もう、名前から。 透という名。すかす、とおりぬける、すける。掴めない、有るのに無い、みたいな意味の名だ。零という名も、有るのに無い名前だから、似てる。そして、機械と一体になったような飛行センス。最新鋭の機体を駆動して…とある事故により、飛べなくなる事も、被って見えた。 自分を見失った深井零はメイヴ雪風に呼び戻され、ふたたび空を飛んだ。護国の空を離れた易永透も長い休暇の果てに、ただの航空機となっていた"F35"に〈呼ばれ〉たんだ。 易永透がタイを経由して数年間過ごしたバングラデシュ。そこで観光客を乗せて小さなプロペラ機を飛ばす日々。経歴よりも俺を見てくれ的な考えが魅力的なエンジニアのニルと、自分で設計した飛行機を自分で飛ばすんだと言うストリートチルドレンのショフィクルとの交流。これがこのまま続いても良いんじゃないか。いや、何か起こる。あの伏線が関わるはず… とページを捲る。 戦闘機F35は「破壊の使者」。人間の闘争心とナショナリズムに呪われた乗り物だ。だけど、物語の最後に透の乗った不時着したF35はナショナリズムにも、護国の任務にも囚われない、非暴力な、ただの音速を超えて飛ぶ機械として、空に上がって、消えた。消された。 自由になった超音速戦闘機に生存意義が無いように、闘争心もなくナショナリズムも無い人間が生きる場所も、地球には少ないのかもしれない。 高校生の透が、絵の具では見つからない空の色を求めて美術教師に教わった〈心理補色〉。赤の残像で青緑(シアン)が見えるという。唐突に挿入されるエピソードが印象的だった。内表紙の蛇の描かれた赤と、その外の深い青色のカバーの事を考えた。透の最期に空の青さが死の補色なのだと回想されるのがキレイで孤独で哀しかった。 そして、エピローグの紙飛行機の白が鮮やか。 空への憧れは∞だ!「人間は空を見上げて、なぜか自由を夢見る」(P102)そういう生き物なんだから。
音速に取り憑かれた男がたどる数奇な人生。 護国、青、蛇、空などのワードとともに、仏教感を漂わせる物語になっている。 男の運命は、果たして輪廻から解脱するのか。そんなことを考えてしまう内容だった。 映画でのエンドロールに入るようなエピローグは、この物語の磁場から開放される爽やかさと哀愁とを持ち合わせた...続きを読む、いい結末だった。 モチーフとなった「豊饒の海」も読んでみねばなるまい。
幽霊の話?と思ってたら全然違いました。 『金閣寺』そしてなぜか『カモメのジョナサン』が思い出されます。 戦闘機への偏愛と、護国。 水平と、垂直。 そして蛇を食らう鳥、孔雀…。 難しい話は一旦おいといて 一読目はひたすらカッコいい空を飛ぶシーンに浸るのがいいかなと思います。 ―――――――――――...続きを読む――― Fー35Bは亜音速に至り、遷音速に至り、ついには音速の壁をつらぬいた。ソニック・ブームで空気をゆるがしながら、なおも加速した。マッハ1.0、マッハ1.1、マッハ1.2。 ――――――――――(p305) 主人公と一緒に9Gの加速を体験しましょう。 ただし、くれぐれも空間識失調(バーティゴ)にはご注意を。
今はまっている佐藤究さん「幽玄F」今現在の最新作。 三島由紀夫に挑んだ作品との事。 自分は三島文学は「金閣寺」「潮騒」「仮面の告白」位しか読んだことはないが、「盾の会」を結成し市ヶ谷駐屯地での最期の壮絶な覚悟の死はあまりにも有名で強烈。 色んな三島由紀夫に関する書物、ドキュメンタリー等はだいぶ観た...続きを読むり読んだりしてきた。 数年前に東大安田講堂にての三島vs東大全共闘のドキュメンタリー映画を見た時もその堂々たる姿と若い学生のエネルギーを否定しない大人の慣用力が自分を惹き付けた。 その三島由紀夫にチャレンジとは。 三島文学は三島由紀夫本人の生き様が作品に極度に過激に融合しつつ、最期の強烈な「自死」も意識の中で一揃えである文学と自分は認識している。 その時点で弱冠の不安に似た恐怖を感じさせられる。佐藤究さん、この先何処に向かうのだろうか?と思いつつこの作品を読んでいた。 作品は「金閣寺」と似た作品。 金閣寺の持つ「美」に取り憑かれた男が僧になりその「美」に魅了され、最終的に自己欲求に近い形で金閣寺を放火してしまう。 今作品はそれが「空」に取り憑かれた男が主人公。 航空自衛隊に入隊、この辺りも三島由紀夫が絡んでいたのかな? F35に搭乗し「護国とは」「自分とは」という問いに向き合っていた。 「蛇」というキーワードが良く出てきたがここだけがしっかりと理解できなかった。 「死」の象徴という読み方であっているのか?「空の青は「死」の補色」という表現もありナーガという神も出てきて混乱している。 この作品の核の部分だと思うのだが しっかりと見えていない。この感想を書いた後、他の方々のレビューや作者のインタビュー等を読んで考えてみたい。 「Ank」「テスカトリポカ」等の知性と狂気の入り交じった作品とは違うテイストの作品だった。 やはり自分は佐藤究さんの描くその知性と狂気の入り交じるものに取り憑かれている。 次は「爆発物処理班の遭遇したスピン」を読んでみる事に。
9Gの世界に魅せられた透は、F35Bの戦闘機パイロットとしてアリゾナでの実践訓練に参加することになる。訓練中透明で巨大な蛇を見た透は強烈な窒息感に襲われる。護国とは何か祖父が伝えた真言宗の教え、三嶋由紀夫の作品。様々な人と交差する。一気に読んだ。
ぶっ飛んでる人の視点が垣間見える本。 何かに取り憑かれるとは、極致に達してしまうとはということについて少しわかった気がするし、全然わからなくなった。 めちゃくちゃおもしろかった。 ただ、自分みたいな三島由紀夫とかあんま知らんみたいな人が読むと戦闘機と仏教思想を意地でも絡めてオマージュにしようとしてる...続きを読むというふうにみえる描写があって、不自然に感じる部分もあった気がする。 勉強不足なのでもっと色々なことを知ってからまた読みたい。
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